令和8年3月定例会 市長提案説明

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ページ番号1038594  更新日 令和8年3月5日

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本日、令和8年第1回岐阜市議会定例会が開催され、新年度の予算案を中心に諸議案の御審議をお願いするにあたり、市政に臨む所信の一端と施策の大要を申し上げます。

さる2月1日の市長選挙におきまして、市民の皆様のご信任を賜り、引き続き岐阜市政のかじ取りを担わせていただくこととなりました。
この重責に改めて身の引き締まる思いであり、市民の皆様の期待と負託に応えるべく、本市のさらなる発展に向け、引き続き全力を尽くす決意であります。
選挙期間中、教育や子育て、地域コミュニティなど、市政の様々な課題に関するご意見をお聴きするとともに、2期8年にわたる「岐阜を動かす」取り組みに対し、幅広い世代の皆様から深いご理解、ご支援を賜るなど、大変貴重な機会をいただきました。
私は、平成30年に市長に就任して以来、「1年勝負」という強い決意の下、市民、企業、行政などとの協働、連携による“オール岐阜のまちづくり”を市政運営の基本方針に掲げ、様々な施策に取り組んでまいりました。
とりわけ、人口減少時代において持続可能で選ばれるまちを実現するため、「住む人、来る人、働く人」の増加を重要課題と位置付け、名鉄名古屋本線の鉄道高架化や市街地再開発、企業立地など、積年の課題を解決に向けて動かすとともに、本市の魅力的な地域資源などのシティプロモーションの推進に、積極的に取り組んでまいりました。
市民や企業の皆様をはじめ、職員の支えも得て進めてきた「岐阜を動かす」未来への投資が、まちの魅力向上という形で実を結び、本市の人口移動が2年連続で転入超過となるなど、着実に選ばれるまちへと発展していることを実感しております。
1期目にまいた種が2期目の4年間で徐々に花開き、3期目は「岐阜を動かす」集大成として、新たな課題への挑戦を続け、市民の皆様にその成果を実感していただくとともに、県都として圏域全体の発展につながるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
これからも、私の政策の原点である市民の皆様との対話を重ねながら、オール岐阜の体制で「持続可能で選ばれるまち」の実現に向け、全力で取り組んでまいります。
今後とも、議員の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

それでは、最初に本市を取り巻く環境について申し上げます。
我が国の景気動向は、雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調にあるものの、今後の物価動向やアメリカの通商政策を巡る国際情勢の変化に加え、中東情勢など景気を下押しするリスクが多く存在しております。
こうした中、衆議院の解散総選挙を経て、先月18日に第2次高市内閣が発足し、経済対策をはじめとする政策の基本方針が示されたところであります。
国が令和7年に示した「総合経済対策」では、「生活の安全保障・物価高への対応」、「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」、「防衛力と外交力の強化」の3本柱を掲げ、責任ある積極財政の下、物価高対策や賃上げ環境の整備などに取り組むこととされました。
加えて、今回の総選挙では各党が消費税の減税を含む経済対策を公約に掲げ、現在、国会においてこれらに関する具体的な制度設計に向けた議論が進められております。
この消費税の減税については、家計負担の軽減や消費行動の活性化が期待されているものの、消費税が「社会保障と税の一体改革」において議論された「全世代型社会保障」の財源であることに鑑み、制度改正にあたっては、社会保障サービスのあり方や安定的な代替財源を含めた丁寧な議論を重ねる必要があります。
いわゆるガソリンの暫定税率の廃止や、現在国会で審議中の自動車税・軽自動車税の環境性能割の廃止に伴う減収に対する恒久的な代替財源の措置を含め、地方財政への影響も踏まえ、地方の意見に耳を傾け、コンセンサスを得ていただきたいと考えております。
基礎自治体である本市としましても、これら国の動向や社会経済情勢を的確に把握し、直面するあらゆる社会課題を解決するため、迅速かつ適切に対応していくことが求められております。

こうした状況の下、新年度当初予算の編成にあたっては、基本方針の柱として3つのキーワードを掲げて取り組んだところであります。
1つ目は、「社会関係資本と住民自治」であります。
社会構造や生活様式の変化に加え、コロナ禍の影響もあいまって自治会加入率が低下し、地域コミュニティの弱体化が喫緊の課題となっております。
一方、大規模災害の増加や高齢化の進展に伴い、信頼・社会規範・ネットワークなど、人々の協調行動の促進につながる社会関係資本の重要性はこれまで以上に高まっております。
本市ではこれまでも、通学路安全対策や鷺山公民館・鷺山子ども館の合築に関する地域の合意形成など、地域の主体性を重視しつつ、住民自治を推進してまいりました。
新年度はさらに、地域における対話と合意形成のもと、芥見東公民館、芥見南公民館及び東児童センターの合築や、ごみステーション管理のルール化など、市民協働による取り組みを通じて社会関係資本と住民自治を推進してまいります。
2つ目は、「市民に資するDX」であります。
人々の生活スタイルが多様化する中、市民の皆様が求める行政サービスは複雑かつ高度化しております。
こうしたニーズに的確に対応し、市民の皆様により便利でスピーディーに行政サービスをご利用いただけるよう、業務の自動化と効率化に寄与するAIの活用をはじめとしたDXを推進してまいります。
あわせて、質の高い行政サービスを持続的に提供するため、行政サービスを支える職員の働きがい改革にも引き続き取り組んでまいります。
3つ目は、「EBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング、証拠に基づく政策立案」であります。
高齢化の進展に伴う社会保障関係経費の増加や、人件費、物価、金利の上昇などにより、本市財政を取り巻く環境は、今後も予断を許さない状況が見込まれます。
こうした中、本市では「EBPM」の考え方に基づき、限られた財源をより効率的、効果的に活用する「ワイズスペンディング」の徹底に努めてまいりました。
引き続き、行政が持つ様々なデータを可視化するBIツールの活用等により、データ収集を習慣化し、より効果的に課題や成果を把握するなど、事業の構築や見直しに活かしてまいります。

政策のベクトル及び主要事業

新年度は、これら3つの考え方を柱に、特に重点を置いて取り組む政策の方向性として、「こどもファースト」、「経済活性化」、「岐阜を動かす社会基盤整備」、「持続可能で幸せな市民生活」という4つのベクトルを掲げ、これまで積み上げてきた施策を着実に深化、浸透させることにより、市民の皆様の幸せに貢献してまいります。

こどもファースト

それでは、政策のベクトル及びそれぞれの主要事業につきまして順次申し上げます。
まず1つ目は、市政運営における不変の方針と位置付けております「こどもファースト」であります。
子どもたちにとって生きやすい社会は、高齢者や障がい者、女性など、あらゆる市民にとって生きやすい社会になるとの信念から、子どもたちを取り巻く様々な課題に取り組むことが、8050問題や地域の担い手不足など、多岐にわたる社会課題解決の突破口になると考えております。
そのため、本市の未来を担う子どもたちが直面する困難に向き合い、希望あふれる未来を自ら切り拓く力を育む教育大綱の具現化を図るとともに、子育て世代が安心して子どもを産み育てられるよう、きめ細やかな切れ目のない子育て支援を行います。
はじめに、教育についてであります。
小中一貫教育については、本年度開校した「藍川北学園」に続き、本市2校目の施設一体型義務教育学校である「藍東学園」が来月開校いたします。
「藍東学園」では、日常的な異年齢交流の充実に加え、教科専門の教室に自ら学びに行く教科センター方式を導入し、自律した学習者の育成を目指すなど、岐阜市の未来の学校の先駆けとなる新たな教育を展開してまいります。
不登校対策の取り組みにつきましては、学びの多様化学校「草潤中学校」で培ったノウハウを生かし、令和5年度から順次「校内フリースペース」を市内の全中学校及び義務教育学校に設置してまいりました。
新年度は、全ての校内フリースペースに専属教職員を配置するとともに、県内の教育学部に在籍する大学生を相談者として活用することで、信頼できる大人とのつながりを通じた支援を充実させてまいります。
また、幼稚園や保育所との環境変化に対する戸惑いなどから、小学校低学年の不登校児童数が、令和元年度の26人から令和6年度には約3.3倍の85人に増加しております。
このような「不登校の低学年化」という新たな課題に対処するため、新年度には、低学年の子どもたちが楽しく活動できる空間を整備するとともに、「わくわく」するような時間を日課に取り入れることで、不登校を未然に防ぐ取り組みにも注力してまいります。
さらに、教育委員会と連携し、不登校児童生徒への支援を担う、“エールぎふ”の「子ども・若者自立支援教室」では、本年度実施した“エールぎふ”の総点検結果を踏まえ、支援の拠点となる「明徳自立支援教室」を再整備し、相談機能の充実と併せ、総合的な支援の推進を図ってまいります。
このほか、1人1台タブレット端末の更新に加え、授業支援ソフトや大型電子黒板を活用した学びの実践、さらには、県全体で統合型校務支援システムを導入し、児童生徒の状況把握や指導の効率化を図るなど、教職員の働き方改革に資する教育DXを推進してまいります。
次に、子育て支援については、男女問わず性や妊娠に関する正しい知識の普及を図り、健康管理への意識を高めるために、若年層へのプレコンセプションケアの啓発を行ってまいります。
あわせて、先天性の病気の早期発見と育児不安の解消を図るため、1か月児健康診査を新たに開始するとともに、引き続き保健センターが中心となり、妊産婦等への伴走型支援を推進してまいります。
さらに、働く子育て世帯への支援として、共働き世帯の増加に伴い、10年間で約2倍に増えた放課後児童クラブの利用希望に応えるため、定員の拡大に有効な民間委託の拡充に向けた準備を進めるとともに、民営化した保育園等の園舎建替を支援するほか、公立保育所における床の張替えや絵本コーナーのリノベーションなど、保育環境の向上に努めてまいります。
また、乳児等通園支援事業、いわゆる「こども誰でも通園制度」について、本年度の京町保育所での試行実施を踏まえ、新年度には京町保育所と鷺山保育所の公立保育所2園に加えて、私立保育施設1園の合計3園で本格的に実施する予定であります。
一方、高等教育につきましては、女子短期大学の男女共学・4年制移行に向け、「岐阜市立新大学基本計画」に基づき、新年度から施設整備に関する詳細調査を実施するなど、設置に向けた準備を進めるとともに、新大学の専門分野と重なる学科を持つ市立岐阜商業高等学校との連携授業の充実を図ってまいります。
また、薬科大学については、令和11年度の供用開始に向け、新キャンパス整備を着実に進めるとともに、岐阜市公立大学法人による自律的かつ機動的な運営を支援してまいります。

経済活性化

2つ目は、「経済活性化」であります。
人口減少時代において、本市の持続可能性を確保するためには、地域経済の活性化が不可欠であり、その基盤となる地域企業の活力を高めることが必要であります。
このため、企業立地やスタートアップ支援などを通じて企業を呼び込み、未来の産業を育てる取り組みを推進するとともに、誰もが働くことで居場所と出番を得られるよう、多様で柔軟な働き方を創出するワークダイバーシティの推進に力を注いでまいります。
また、農業の担い手不足が深刻化する中、特産農産物の産地が持続的に発展し、次世代につながるよう、生産者への支援やブランド化の推進など、多面的な支援を実施してまいります。
さらに、本市が持つ豊かな歴史的資源を活かし、歴史と賑わいが調和した魅力的な観光地として多くの方に足を運んでいただけるよう、戦略的な観光振興を積極的に推進してまいります。
まず、企業立地については、市内3地域を候補地とする「ものづくり産業等集積地」において、民間主導での立地を進めております。
これまでに三輪地域で1社、柳津地域で4社と立地に向けた協定を締結し、地域の特性を最大限に活かしながら、企業のニーズに応じた誘致を進めてまいりました。
新年度には、三輪地域で企業の進出に合わせた上水道の整備を行うほか、柳津地域では立地のサポートやインフラ整備を進めつつ、第2期区域に引き続き、第3期区域への企業集積に向けた動きを加速させてまいります。
さらに、黒野地域において、企業や研究機関などの誘致を図り、岐阜大学や岐阜薬科大学が有する知的財産を土台としたライフサイエンス拠点の形成につなげてまいります。
次に、スタートアップ支援については、委託事業者を公募で選定し、支援体制を一新して、事業全体をアップデートするとともに、高度な専門知識を持つ民間人材をスタートアップ推進室長に登用し、ネオワークギフのセンター長との2本柱で本事業を積極的に推進するなど、岐阜市発のスタートアップ創出に向け取り組んでまいります。
ワークダイバーシティの推進については、周辺市町と連携し、就労支援のモデル事業を広域的に展開するとともに、賛同企業を紹介するウェブサイトの構築や奨励金制度の導入などにより、参画企業の拡大を図ることで、多様で柔軟な働き方の創出に努めてまいります。
一方、農業については、地産地消を目指してブランド化を進めている「ぎふベジ」の市政モニターによる認知度が、令和2年度の29%から年々上昇し、令和6年度には41%に達しております。
この認知度をさらに向上させるため、新年度には、産学官連携による若手プロジェクトチームが企画した「ぎふベジ認知度向上プロジェクト」として、市内の小学生と民間事業者がえだまめを使用したコラボ商品を開発し、その様子を動画配信する取り組みを通じて、「ぎふベジ」のさらなるブランド力強化を図ってまいります。
また、第70回を迎える「ぎふ信長まつり」の周年事業として、「プリンフェスタ in Gifu」を開催し、プリンという新たな観点から農産物の地産地消を推進し、地域の魅力を活かした賑わいの創出に努めてまいります。
このほか、ふるさと納税の仕組みを活用したクラウドファンディングによって資金を調達し、地場産品の創出などに取り組む事業者への支援を行うことで、地域経済の活性化に資する施策を展開してまいります。
次に、観光については、国内外からより一層の誘客を図るため、民間主導で観光のかじ取り役を担う地域DMOを中心に、新たに導入する宿泊税を活用した様々な観光施策を実施してまいります。
新年度は、ナイトタイムエコノミーの推進として、日本三大山城夜景の相互PRや、ぎふ灯り物語の期間拡大などを通じて、岐阜の夜景をブランド化し、観光消費の増加につなげることで鵜飼のオフシーズンの活性化を図ってまいります。
一方で、岐阜城の耐震化等の工事期間中においても、好調に推移している夜景観賞者を取り込むため、金華山ロープウェーと連携し、金華山から見下ろすパノラマビューの魅力を発信してまいります。
また、令和7年4月にPark-PFIによる「岐阜城楽市」が開業し、大きな賑わいを見せている岐阜公園では、山上部において、城郭景観の復元に向けた園路の再整備に着手するとともに、山麓部の居館跡整備と連携した拠点施設の計画策定を行うなど、史跡岐阜城跡との一体的な再整備を進めてまいります。
さらに、この賑わいを中心市街地に誘導し、センターゾーンの回遊性を促進するため、岐阜公園の利用者等に対し、金公園地下駐車場など市営駐車場の料金を補助する「センターゾーン回遊性促進事業」を実施してまいります。
また、歴史博物館では、本年秋のオープンを目指して総合展示室のリニューアルを進め、岐阜公園エリア全体の活性化につなげてまいります。
一方、本市を代表する観光資源である鵜飼については、令和9年に鵜飼観覧船事業が市営100周年を迎えるにあたり、関係団体と連携し、その歴史的価値と魅力を国内外に発信するとともに、市民参加型イベントの開催や新たな高級観覧船の運航など、様々な記念事業を令和8年度から9年度にかけて実施してまいります。
これを契機に鵜飼への関心を高め、次の時代へ伝統を継承するために、シビックプライドの醸成や乗船客の満足度向上を図り、次の100年につなげる取り組みを進めてまいります。
今後も、これらの観光振興施策をさらに強化・拡充し、官民一体で岐阜城や鵜飼を基軸とした「本物志向の観光まちづくり」を推進してまいります。

岐阜を動かす社会基盤整備

3つ目は、「岐阜を動かす社会基盤整備」であります。
本市が将来にわたり魅力的な都市であり続けるためには、未来への投資として、エリアの価値や市民生活の利便性・快適性を向上させる社会基盤の整備が極めて重要です。
そのため、名鉄名古屋本線鉄道高架化事業や岐阜駅北の市街地再開発事業など、積年の課題である事業を着実に前へ進めるとともに、地域が抱える多様な課題への対応を継続し、官民連携によるまちづくりを一層促進してまいります。
さらに、リノベーションやPFI手法の導入など民間の力を積極的に取り入れ、多様なニーズに応える公共空間の新たな活用に向けた施策を展開し、市民の皆様に、まちの変化を実感いただけるよう取り組んでまいります。
新年度は、名鉄名古屋本線鉄道高架化事業について、県との連携の下、引き続き用地取得等を進め、事業を着実に進展させてまいります。
また、本事業の進捗にあわせて、多様な歴史の足跡が残る中山道の環境整備や加納城跡の保存活用など、地域の個性を活かしたまちづくりを推進するため、「(仮称)加納・中山道歴史まちづくり構想」の検討を進めてまいります。
岐阜駅北の市街地再開発事業については、中央東地区の除却工事及び中央西地区の建物・移転補償に対し支援するほか、駅周辺の利便性や回遊性を向上させるため、再開発とあわせて整備する歩行者用デッキの工事に着手してまいります。
次に、地域のまちづくりに資する社会基盤整備については、長森駅周辺の交通利便性を活かしたまちづくりを推進するため、市街化区域編入及び用途地域、立地適正化計画の見直しを進めてまいります。
さらに、三輪地域の岐阜ファミリーパークでは、引き続き総合スポーツ公園化に向けた再整備に取り組むとともに、常磐地域の岐阜市民公園では、豊かな自然環境を活かした魅力ある公園づくりを行うため、Park-PFIなどの民間活力の導入に向けた事業者の公募を進めてまいります。
また、岐阜都市圏に人・モノの流れを呼び込む広域道路の整備を引き続き促進するとともに、橋梁の長寿命化、計画的かつ効率的な上下水道管の更新など、社会インフラの計画的な維持管理を図ってまいります。
一方、柳ケ瀬を含む中心市街地では、百貨店の閉店や空き店舗の活用、アーケードの老朽化など、様々な課題に直面しており、これらの複雑で多様化した課題を包括的に解決し、エリアの魅力と価値を高めることが求められております。
このため、今月設立予定の商店街関係者などが主体となる「柳ケ瀬エリアプラットフォーム」が中心となり、柳ケ瀬の将来像を描いたエリアビジョンを策定し、地域の個性や資源を生かした豊かな暮らしを実現する、民間主導の官民連携まちづくりを推進してまいります。
さらに、センターゾーンにおける多様なまちづくり活動や、回遊性の拠点となる柳ケ瀬広場の整備とともに、隣接する道路やアクアージュ柳ケ瀬も含め、広場と一体感のある魅力的な空間づくりを進めてまいります。
加えて、柳ケ瀬エリアから始まったリノベーションまちづくりを、金華地区全体にも波及させ、地域資源を活用した新たな魅力を創出し、センターゾーンの価値向上につなげてまいります。
さらに、公共交通への自動運転技術の導入については、令和5年度より中心市街地における自動運転バス「GIFU HEART BUS」の5年間の継続運行を開始し、これまでに9万人を超える皆様にご乗車いただいております。
また、本年1月からは中心部ルートにおいて、障害物回避等を自動で行うことができる新たな車両の運行を開始し、人の手を介さない100%の自動走行を体感していただいております。
引き続き、技術の検証と社会受容性の向上を図りながら、中心市街地でのレベル4自動運転の実現に向けた継続運行のほか、将来の社会実装に向けた取り組みを推進してまいります。

持続可能で幸せな市民生活

4つ目は、「持続可能で幸せな市民生活」であります。
高齢化や核家族化の進展により、地域のつながりが希薄化し、社会的孤立や生きづらさなど、多様な生活課題を抱える人々が増えております。
こうした複合的な課題に対し、様々な制度の垣根を越えたきめ細やかな支援に努めるとともに、健康寿命の延伸やスポーツの振興などを通じた生きがいづくりにより、誰もが幸せを感じながら日常を過ごせる社会の実現を目指してまいります。
さらに、人口減少やライフスタイルの多様化を背景に、地域コミュニティを担う人材が不足し、その育成が喫緊の課題となる一方、地球温暖化の進行に伴う気候変動の影響により、記録的な猛暑や豪雨災害が頻発するなど、我々の社会は、持続可能性が脅かされる状況に直面しております。
このため、将来にわたり誰もが地域で安心して暮らせるよう、防災への備えをはじめ、地域コミュニティ活動の支援や脱炭素化など幅広い施策を展開してまいります。
まず、複雑で多様な課題を抱える人々への重層的な支援については、引き続き福祉まるごと支援員を中心に、様々な支援機関が連携し、きめ細やかな対応を行ってまいります。
また、地域住民や関係団体、企業などの「つなぎ役」となる、コミュニティソーシャルワーカーを核として、地域福祉のネットワーク化を推進するとともに、より相談しやすい環境について、整備を検討してまいります。
さらに、いわゆる8050問題などにつながるひきこもりへの対応については、ひきこもり地域支援センターを中心に、引き続きオンライン居場所づくり事業や家族向け学習・相談会を実施するほか、社会参加の後押しや周辺自治体との広域連携の推進など、多様な施策と情報発信により支援を強化してまいります。
加えて、生産年齢人口の減少が続く中、高齢者人口がピークを迎える2040年問題を見据え、安心して日常生活を送ることができるよう、ひとり暮らし高齢者や認知症高齢者の見守りを充実させるとともに、外国人材の活用を推し進めるなど、介護職員の確保・育成に努めてまいります。
また、高齢化の進展やライフスタイルの変化などにより、墓じまいや無縁墳墓の増加が懸念される市営墓地において、個人による管理が不要な合葬式墓地を整備し、持続可能な墓地運営に取り組んでまいります。
健康寿命の延伸については、疾病予防の取り組みとして、生活習慣病のリスクが高くフレイル予防が必要な高齢者を対象に、新年度から「運動習慣化健康プログラム」を開始し、成果連動型民間委託契約方式、いわゆるPFSの導入により、民間のノウハウも活かした効果的な運動習慣づくりに取り組んでまいります。
あわせて、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施について、新年度は岐阜市薬剤師会と連携し、服薬相談を実施するほか、ICTを活用したフレイル予防事業や運動習慣の定着を促進する取り組みを強化してまいります。
さらに、予防医療の充実を図るため、がん検診については、公共施設に加え、包括連携協定を締結した大型商業施設など、利便性の高い場所での実施を増やすことで、受診率の向上を図り、がんの早期発見・早期治療につなげてまいります。
一方、人々の生活を支える原動力として、特にスポーツや生涯学習は生きがいづくりに大きな役割を果たすものと考えております。
スポーツの振興については、先月のミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックにおいて、本市も支援してまいりました、岐阜市出身の村瀬心椛選手が金メダルと銅メダルを獲得し、素晴らしい活躍をみせてくれました。
引き続き「ぎふ未来トップアスリート育成プロジェクト」において、本市ゆかりのアスリートを強化指定選手として認定し、オリンピック・パラリンピック等への出場をめざす選手活動を支援してまいります。
また、幅広い世代から高い人気を集めているアクションスポーツや、新たなスポーツの一つとして注目されているeスポーツを体験できるイベントの開催などを通じて、一層の普及促進に努めるとともに、広く市民の皆様が運動に親しむ機会の創出に注力してまいります。
生涯学習については、すべての人々が自ら学び、楽しみ、貢献できる「生涯活躍社会」の構築を目指しつつ、拠点施設であるハートフルスクエアーGを、みんなの森 ぎふメディアコスモスのコンセプトや価値を活かし、幅広い世代の方々が利用できる滞在型施設、ぎふメディアコスモス分館としてリニューアルするため、基本計画を策定してまいります。
また、文化センターにおいても、1階ロビーと金公園を一体の公共空間として整備し、多世代の人々が集う憩いの場へとリニューアルを進めてまいります。
次に、地域コミュニティ活動の支援については、引き続き地域支援職員を中心に、まちづくり協議会などの地域活動に対し、伴走支援を行ってまいります。
また、芥見東・芥見南地区では、公民館と児童センターの合築に関する地域の合意形成を進めることで、住民自らが地域のあり方を決定する住民自治の力を高め、持続可能な地域コミュニティの形成を図ってまいります。
さらに、地域コミュニティの希薄化が重要な課題となっている市営住宅においては、中部学院大学と連携し、実施している若い世代の入居推進事業に加え、新年度は子育て世帯向けのリノベーションにも取り組んでまいります。
また、本年10月から導入するごみ処理有料化制度については、ごみステーションの集約や管理のルール化などにおいて、自治会をはじめとする地域コミュニティのご協力が不可欠であります。
このため、チラシの全戸配布やSNSを利用した広報などを通じて、市民の皆様に広く周知を行うとともに、地域のごみステーションの維持管理等を支援する協力金の支給や、ごみ出しが困難な高齢者などへの支援も行い、安定したごみ処理体制の維持に努めてまいります。
次に、自然災害への備えについては、大規模災害時における復興に向けたまちづくりに早期に着手するための事前の計画策定や、避難時の情報伝達手段の多重化にあわせ、防災行政無線の更新を進めてまいります。
あわせて、地域防災の重要性を啓発する「みんなでbou-saiジブンゴト化プロジェクト」では、誰ひとり取り残さない「みんなで助け合う防災」の普及啓発と地域防災力の強化に向けた各種対策を進めてまいります。
また、「未来の防災リーダー育成事業」として、小学生を対象に防災に関する研修を行い、地域防災活動において活躍してもらうことで、コミュニティの未来を支える担い手づくりへつなげたいと考えております。
地球温暖化対策については、本市はもとより、市民や民間事業者の皆様と協力し、ライフスタイルの転換や、地域全体の温室効果ガスの排出削減など、多面的な取り組みを実行していく必要があります。
新年度は、省エネ家電購入支援事業を通じて、ライフスタイルの脱炭素化を促すとともに、「ゼロカーボン市民懇談会」を開催し、市民の皆様のご提案を本市の地球温暖化対策に反映してまいります。
あわせて、市有施設の照明のLED化を推進し、市役所が排出する温室効果ガスの削減を図ってまいります。
一方、市民生活を支援する物価高騰対策については、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を最大限活用し、「自治体マイナポイントによる生活者支援事業」や「キャッシュレス決済を活用した地域経済活性化事業」などを通じて、物価高騰の影響を受けている市民や事業者の皆様にきめ細やかな支援を実施してまいります。

次に、新年度予算案の総括について申し上げます。
まず、歳入についてであります。
歳入の根幹である市税収入については、個人市民税において、給与所得控除引上げに伴う減収影響の一方、給与所得等の増加により6億円の増を見込むほか、固定資産税・都市計画税が家屋の新増築等により3億円の増となるなど、市税全体で前年度と比較し、11億円、率にして1.6%増の697億円を計上しております。
また、税外収入では、地方消費税交付金について、物価高騰等による個人消費支出の増加などにより10億円の増を見込むほか、地方交付税については、本年度の決算見込み及び地方財政計画等を勘案し、14億円の増を見込むなど、これら一般財源の総額は、前年度に比べ34億円の増となる見込みであります。

歳出については、長良川国際会議場の大規模改修などの事業完了により投資的経費が減となる一方で、給与改定等に伴う人件費の増のほか、社会保障関係経費が障がい福祉サービスや私立保育所等施設型給付の増加などにより引き続き増加しております。

この結果、令和8年度の予算規模は、
 一般会計 2,006億8,000万円
 特別会計 1,461億7,200万円
 企業会計 574億1,975万8千円
 総計 4,042億7,175万8千円
となり、

これを令和7年度当初予算と比較いたしますと、
 一般会計で 35億8,000万円、 1.8%の増
 特別会計で 109億590万円、 8.1%の増
 企業会計で 5,048万円、 0.1%の減
 全体では 144億3,542万円、 3.7%の増
となったところであります。

高齢化の進展に伴う社会保障関係経費の増加や、地域の担い手不足といった構造的な社会課題に加え、人件費や物価、金利の上昇、さらに将来の公債費負担の増大が見込まれる中、持続可能な行財政運営を行うためには、財政規律を確保しつつ、中長期的な視点に立った未来への投資を着実に推進することが重要であります。
今後も、中期財政計画における見通しを踏まえつつ、行財政改革大綱2020に基づく様々な改革を推進するとともに、AIをはじめとしたデジタル技術を活用して事務等の効率化を一層進めてまいります。
また、EBPMやワイズスペンディングの徹底により、限りある財源の効率的かつ効果的な活用に意を用いて、堅実な行財政運営の確保に努めてまいります。

以上をもちまして、市政に対する所信の一端と令和8年度に重点を置いて取り組む施策の大要を申し述べました。
議員各位をはじめ、市民の皆様の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
なお、予算に関係いたします条例なども提案いたしておりますが、それぞれ提案理由が付記してありますので、よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。

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