令和5年9月定例会 市長提案説明

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ページ番号1022868  更新日 令和5年9月4日

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提案説明に先立ち申し上げます。

さる8月19日、突風により、鵜飼観覧船3隻が流される事故が発生いたしました。
事故により負傷された方々に、心からお見舞いを申し上げます。
当日は、急激に気象条件が変化する中、船員の懸命の対応により大きな事故には至らなかったものの、地球温暖化などの影響により、今後もこうした事態の発生が想定されるところであります。
このため、事故発生後直ちに、気象情報の確実な入手及び伝達や、運航中止に係る船長等の判断基準をマニュアルに規定するとともに、船員等に対し天候急変時の対応訓練を実施するなど、再発防止の体制を整え、8月22日から運航を再開いたしました。
今後も安全確保に向けた取り組みを継続し、事故防止に万全を期してまいります。
次に、道路及び水路維持管理業務における不適正な事務の執行について申し上げます。
当該事案につきましては、改めて組織全体の問題と捉え直したうえで、再発防止策を構築するため、令和5年4月に私を本部長とする「支払遅延事案等を受けた調査及び不適正事務執行再発防止本部」を立ち上げ、原因究明や全庁における事務執行にかかる調査を行ってまいりました。
その結果、法令に照らし不適正な事例を確認するとともに、その背景として、職員の法令遵守にかかる理解や規範意識、さらには組織内における、予算や業務の執行管理などが、十分でなかったことを、事例毎に認識いたしました。
これらを踏まえ、予算執行管理について、例規の改正のほか、システム導入による可視化や効率化を図ること、加えて、契約にかかる審査や、文書の取り扱いなど、適正な事務執行を確保するための体制の整備、職員研修の改善等、再発防止策を体系的に構築し、取りまとめたところであります。
また、今般の不適正な事務執行の発生について、一連の事態を重く受け止め、本定例会におきまして、私と副市長の給料を減額する、条例制定及び補正予算を提案したところであります。
加えて、補正予算におきましては、道路及び水路維持管理業務について、適切な執行管理及び効率化を図るシステムの導入経費のほか、年間所要額にかんがみ、本年度の維持管理経費の追加を提案しております。
今後、先に申しました再発防止策を着実に履行していくため、引き続き、先の再発防止本部において、取り組み状況を確認することとしております。
あわせて、公務員としての高い倫理観を醸成し、組織として業務をマネジメントできる、風通しの良い職場づくりに邁進することで、適正な事務執行の確保に全力で取り組み、市民の皆様の信頼回復に努めてまいります。

ぎふ長良川花火大会について

続いて、諸般の事項について申し上げます。
まず、ぎふ長良川花火大会についてであります。
さる8月11日、市民の皆様をはじめとする多くの方々の期待を受け、4年ぶりに本市の夏の風物詩である長良川の花火大会が開催されました。
当日は快晴のもと、皆様の様々な思いをのせた大輪の花が夜空に咲き誇り、会場一帯から大きな歓声が上がっておりました。
私も、会場や後日の報道等で、大会の復活を喜ぶ声や、金華山、長良川と花火が織りなす風景に改めて岐阜の魅力を実感した、といった声などに触れ、まさに市民の誇り、シビックプライドの向上に大きな原動力となったものと、大変うれしく思っております。
令和4年5月の準備委員会の発足を皮切りに、官民一体となる実行委員会を令和4年12月に設立し、オール岐阜の体制の下、有料応援席の導入などの新たな取り組みを通じた、持続可能な大会としてスタートが切れるよう、開催準備に全力を注いでまいりました。
当日は、関係各位のご尽力により、有料応援席エリア及びキッチンカーエリアの運営や、当該エリアへの観覧者の誘導などを含め、大きなトラブルもなく無事終了することができました。
会場周辺の安全確保に多大なご協力をいただいた岐阜県警をはじめ、円滑な会場運営を支えていただいたボランティアスタッフなど、大会に携わっていただいたすべての皆様、また地域住民の皆様に対し、心から感謝を申し上げたいと思います。
令和6年の開催に向け、引き続き、実行委員会を中心に、課題や改善点を整理し、未来にわたり市民の皆様の心に息づく大会となるよう、さらなる魅力向上を図ってまいりたいと考えております。

令和4年度決算総括

次に、本市の財政運営についてであります。
今期定例会に付議しております令和4年度決算を総括して申し上げます。
令和4年度の一般会計は、令和3年度に比べ、歳入歳出ともに3%程度の減となりました。
新型コロナウイルス感染症対策は、社会経済活動の回復などに伴い、規模減となったものの、引き続きワクチン接種をはじめとする感染拡大防止に取り組むとともに、原油価格・物価高騰を踏まえた市民生活や事業者への支援など、全庁挙げて様々な対策を実施したところであります。
歳入面では、景気の回復基調に伴い、個人市民税をはじめ市税収入が増となった一方、歳出面においては、エネルギー価格の高騰により光熱費が急増するとともに、社会保障関係経費が引き続き増加する厳しい状況でありました。
こうした状況の中、地方創生臨時交付金などの、国の財源を最大限活用するとともに、鉄道高架化事業をはじめ、本市の未来の礎となる事業を推進するため基金の積み増しを行うなど、計画的な財政運営に努めたところであります。
その結果、財政健全化法に基づく健全化判断比率につきましては、財政規模に占める借金返済の負担の程度をあらわす実質公債費比率が、令和3年度から0.6ポイント改善し、2.9%となり、また、将来の負担となる債務の程度をあらわす将来負担比率につきましても、マイナス17.1%と、それぞれ早期健全化基準を大きく下回る状況にあり、健全財政を堅持できたものと考えております。
ロシアのウクライナ侵略が、いまだ終息の兆しが見えない中、資材不足や物価高騰に係る経済への影響や、金利の上昇など、先行き不透明な状況が続いておりますが、これらの動向を注視し、財政規律の堅持に意を用いつつ、“岐阜を動かす”未来への投資を着実に推進してまいりたいと考えております。

諸議案の説明

それでは、今期定例会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を、御説明申し上げます。
はじめに、第63号議案、令和5年度一般会計補正予算についてであります。
今回の補正予算におきましては、エネルギー価格等の物価高騰対策に関するものや、道路、河川や公園に係る、市単独の基盤整備事業など、所要の補正をいたしております。
総務費の広報費には、ふるさと納税制度を活用した寄附金の増加が見込まれることから、返礼品などの経費、3,100余万円を、あわせて民生費の市民協働推進費には、寄附採納に係る事務費及び元気なぎふ応援基金への積立金、8,900余万円を、それぞれ補正するものであります。
賦課徴収費につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、企業収益が減少したことに伴い、市税の償還金、1億円を補正するものであります。
次に、民生費の老人福祉費には、高齢者施設等における防災・減災対策を推進するため、国の補助内示に伴い、非常用自家発電設備の整備に対する助成費、1,700余万円を補正するものであります。
また、現在整備を進めております、第二・第三・ワークス恵光附属棟及び徹明公民館につきまして、インフレスライド条項の適用により、社会福祉施設建設費及び市民協働推進費にあわせて1,900余万円を補正するとともに、生活安全費には、ニセ電話詐欺等による被害が後を絶たない中、防犯機能付き電話機のさらなる普及を図るため、購入にかかる助成費、200余万円を補正するものであります。
衛生費の塵芥処理費は、一般ごみ収集車の更新について、資材価格の高騰に伴い、車両購入費300万円を増額するとともに、完了が令和6年度になる見込みであることから、繰越明許費の補正をするものであります。
また、環境保全費には、脱炭素社会を推進するため、本市の取り組みなどの情報を発信するポータルサイトの構築に要する経費及び、電気料金の高騰を踏まえた、省エネ家電の購入に対する助成費、あわせて8,400余万円を補正するものであります。
労働費の労働諸費につきましては、東京圏から移住の上、就業等した方に対する移住支援金について、本年度、国が子育て世帯に係る支援金額を拡充したことに伴い、申請者の増加が見込まれることから、かかる経費3,300余万円を、また、市内中小企業の人材採用力向上を図るため、企業が労働市場におけるブランド化を進めたうえで、自社の魅力をPRするための経費に対する助成費、250万円を、それぞれ補正するものであります。
次に、農林水産業費の農業振興費には、本市の下水汚泥から回収したリン酸を使った資源循環型の肥料の普及を図るため、市内農業者への購入助成費として400万円を、また、土地改良費には、農業用水利施設を管理する用排水組合に対し、電気料金高騰分にかかる助成費、300万円を、それぞれ補正するものであります。
商工費の商工業振興費には、柳津地域への企業立地ニーズの高まりを受け、新たな工業団地を形成するための道路整備に係る測量・設計等に要する経費、4,700万円を補正するものであります。
次に、土木費であります。
冒頭に申しました、道路及び水路維持管理業務に関するもののほか、市単独の基盤整備事業として、道路橋梁新設改良費には、児童が安心して通学できるよう、通学路における舗装及び側溝の整備に1億7,400万円を、道路橋梁環境整備費は、その他の市道の舗装及び側溝の整備等に4億400万円を、河川水路新設改良費は、支線水路の整備に、5,900万円、及び令和6年度にわたる債務負担行為として、5,600余万円を、公園整備事業費には、公園の照明灯や遊具の整備などに、3,000万円を、それぞれ補正するものであります。
このほか、過年度の国・県支出金等の確定に伴い、償還金として、あわせて6億7,500余万円を、本市の指定管理46施設について、電気料金等の高騰に係る影響を踏まえ、施設の安定運営のため、指定管理料の追加分、あわせて1億300余万円を、それぞれ所要の費目において補正するものであります。
また、文化センターにおいて、設備改修工事の入札が不調となったことに伴い、工期の見直しにより、完了が令和6年度になる見込みであることから、繰越明許費として所要の措置を講ずるほか、催し広場の特定天井等改修に要する経費として、債務負担行為、1億9,800余万円を補正するものであります。
以上、繰越明許費、債務負担行為を除く一般会計の補正総額は、19億9,679万9千円となり、財源内訳といたしましては、
国及び県支出金 4,058万5千円
市債 4億1,340万円
繰越金その他特定財源 15億4,281万4千円
をもって措置した次第であります。
次に、第64号議案は、介護保険事業特別会計 補正予算であります。
令和4年度の保険給付費等の精算の結果、支払基金交付金及び国・県支出金が歳入超過となりましたので、これらに対する償還金などに15億2,900万円余を補正するものであります。
次に、第65号議案から第71号議案は、いずれも条例の改正でありまして、それぞれ提案理由が付記してありますので、説明を省略させていただきます。
第72号議案及び第73号議案は、いずれも工事請負契約の変更についてでありまして、第72号議案は、競輪場管理棟 建築主体工事、第73号議案は、競輪場競走路照明設備設置工事の請負契約について、それぞれ、インフレスライド条項の適用により、契約金額を変更しようとするものであります。
第74号議案は、財産の取得についてでありまして、岐阜ファミリーパーク拡張区域用地の取得契約を締結しようとするものであります。
第75号議案は、開発に伴い、市道路線の認定をするものであります。
第76号議案から第80号議案は、令和4年度の一般会計及び特別会計並びに企業会計の決算認定でありまして、決算成果説明書、並びに監査委員の審査意見書を添付してありますので、御参照いただきたいと存じます。
次に、諮問事項についてであります。
諮問第1号は、下水道使用料の徴収に関する処分について行われた審査請求に対し、裁決を行うにあたり、地方自治法の規定に基づき、議会に諮問するものであります。
最後に、専決処分事項についてであります。
報第13号は、本年5月の豪雨により被害が生じました、溝口地内の道路のり面にかかる災害復旧経費につきまして、国の補助採択を受け、補正したものであります。
以上、補正予算及び関係諸議案を御説明いたしました。
よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。

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