令和5年11月定例会 市長提案説明

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ページ番号1023698  更新日 令和5年11月29日

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提案説明に先立ち、諸般の事項について申し上げます。

中心市街地活性化

最初に、中心市街地活性化についてであります。
本市のみならず、岐阜圏域全体の発展のエンジンともなる中心市街地、とりわけ個性ある4つのエリアからなるセンターゾーンにおきましては、これまで、まちの魅力や潜在的価値の向上に資する様々な取り組みを実施してきております。
特に柳ケ瀬周辺では、柳ケ瀬グラッスル35や金公園など、まちなかに人が憩い、にぎわう拠点の整備を進めるとともに、柳ケ瀬にかかわる人々の多様なアイデア、熱意を、新たなまちづくりにつなげるよう、リノベーションまちづくりなどのソフト施策にも注力してまいりました。
その中で、令和5年10月、長年市民に親しまれた岐阜高島屋が、令和6年7月をもって閉店すると発表されたことは、大変残念であります。
半世紀近くにわたり、柳ケ瀬商店街のシンボルとして、様々な買い物ニーズに応えうる特別な存在でありましたが、近年は、人口減少やインターネット通販拡大などの時代の変化に伴い、売り上げが減少していたとのことであります。
こうした時代の変化の背景には、人口減少・少子高齢化の進展や、デジタル技術の進化、価値観の多様化など、様々な要因が存在しますが、本市が今後とも「選ばれるまち」として発展していくためには、これらの要因を的確に捉えつつ、柔軟に対応する施策の構築が重要となります。
そうした中、11月17日からの3日間、道路空間の新たな利活用に向けた社会実験である「金華橋ストリートパークライン」を開催いたしました。
中心市街地において自動車交通量が減少している中、さらなる人口減少を見越し、道路を「車から人中心」の空間へ転換し、まちなかにおける回遊性の向上を図ることが重要と考えております。
今般の社会実験は、新たな道路空間の活用について、市民の皆様に体験していただくことに加え、様々な関係者との課題の共有、交通への影響を検証するとともに、広く機運の醸成を図ることを目的としております。
当日は、金華橋通りの岐阜駅北交差点から裁判所前交差点までの約1.6kmの区間で、歩道側2車線を利活用空間とし、地元の企業、店舗、まちづくり協議会や大学など、計40団体との連携により、音楽やアート、飲食、アクティビティの体験をはじめ、様々な催しが繰り広げられました。
来場者からは、「道路が交流の場となり楽しかった」、「ベンチでゆったり滞在できるのがよい」といったご意見をいただくなど、まちづくりへの活用が期待される道路空間の将来イメージを市民の皆様と共有できたものと考えております。
今回及び1月に予定している長良橋通りでの社会実験の結果を踏まえ、道路の利活用方法や、整備による影響・効果などについて、今後、具体的に検証を進めてまいります。
さらに、25日からは、5年間にわたるセンターゾーンでの自動運転バスの運行がいよいよスタートいたしました。
高齢化が進展する中、先端技術を活用し、安全に移動可能な次世代の交通手段として、国をあげて自動運転の実用化に向けた取り組みが進んでおり、本市もトップランナーとして全国初となる、中心市街地での運行に着手したところであります。
使用する自動運転バスは、公共交通車両のデザインで名高い水戸岡鋭治さんによる、「GIFU HEART BUS」の愛称にふさわしい、躍動感あふれるデザインとなっております。
乗車された皆様からは、「乗り心地がスムーズで景色を楽しめた」「自動運転バスが走るまちはとても魅力的」などの声を伺っております。
今後、運行を継続しながら、信号協調設備などの走行環境を段階的に整備し、技術的な検証を進めるとともに、自動運転に対する市民の皆様の社会受容性の向上を図り、「レベル4」での無人自動運転の実現を目指してまいります。
いずれにしましても、引き続き、市政を取り巻く様々な環境変化を的確に捉え、新たな視点に立脚した「岐阜を動かす」施策の推進を図ってまいりたいと考えております。

友好姉妹都市交流

次に、友好姉妹都市交流について申し上げます。令和5年7月から8月にかけて、ブラジル・カンピーナス市及びアメリカ・シンシナティ市を、また、11月には、中国・杭州市を訪問してまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、友好姉妹都市間の訪問は4年ぶりとなり、今般、直に手を取り合える形での交流が再開できたことを大変嬉しく思っております。
友好姉妹都市では、それぞれの現市長と初めて面会し、今後のさらなる交流促進を確認したほか、訪問先各所において、行政運営の様々な分野における、現状や取り組みについて相互にプレゼンテーションするなど、実務的な議論を交わしてまいりました。
一例を申しますと、シンシナティ市では、同市を中心とした圏域の産官学が出資する、グレーター・シンシナティ経済開発公社を訪問し、スタートアップ支援をテーマに、400件を超える成功事例を有する同公社と、スタートアップ企業に対する継続的な支援体制や、性別、人種といった起業家を取り巻く環境などについて、議論を深めてまいりました。
我々の帰国後には、早速、同公社役員一行が本市を訪れ、Neo-work Gifuを視察されるなど、相互の連携体制推進が図られたと感じております。
このほか、ブラジル、アメリカ、中国の訪問先においても、持続的な都市開発や、公立図書館のあり方、ICT及び高等教育、観光など様々な分野について、各所で活発な議論を交わせたことは、今後、本市の施策を構築するうえで、大きな糧となるものと考えております。
さらに、青少年交流においても、デジタル技術を用いた初めての試みを行いました。
杭州市では、本市の長良東小学校と友好校提携を結ぶ安吉路実験学校を訪問し、海をまたぐ両校の授業をオンラインでつなぎ、子どもたちが互いにメッセージを送りあい、合唱する様子を拝見しました。
この新たな形による交流は、未来を担う子どもたちや、双方の学校関係者のみならず、デジタル技術の積極的な活用により、学びの充実を図る本市にとっても、貴重な経験になったものと考えております。
また、カンピーナス市、シンシナティ市においては、平和の鐘式典に出席するとともに、杭州市では、日中不再戦碑を訪問してまいりました。
とりわけ、世界で最も大きなスイングベルを設置しているシンシナティ市では、平和の鐘式典開催日の8月2日を、「シンシナティ-ギフ ピース ベル デイ」とする旨を、宣言いただくなど、訪問各所で、平和の大切さを改めて共有したところであります。
現在、世界各地で発生する武力衝突をはじめ、国家や民族等の間においては、それぞれの利益などから様々な対立が生じております。
一方で、自治体や民間団体間の交流のように、お互いの文化や伝統を尊重し、先人たちのたゆまぬ努力によって築き上げた草の根の友好関係は、強固なものであり、こうした時代において、一層重要となるものと考えております。
今後も、友好姉妹都市間で平和への願いを共にし、相互の発展を促進するため、さらなる交流を推進してまいりたいと考えております。

諸議案の説明

それでは、今期定例会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を、御説明申し上げます。
はじめに、第82号議案、令和5年度一般会計補正予算についてであります。
今回の補正予算におきましては、物価高騰対策に関するものや、国・県の補助内示に伴う事業のほか、道路舗装や側溝整備といった市単独の基盤整備事業などを令和6年度以降にわたる債務負担行為として措置するなど、所要の補正をいたしております。
民生費の障害者総合支援費には、国の補助内示に伴い、障害福祉サービス事業所などにおける業務効率化等を推進するためのICT導入に対する助成費、770余万円を、老人福祉費には、介護保険施設等整備費助成にかかる県補助単価の改定に伴う増額分、2,500余万円を、それぞれ補正するものであります。
子ども支援費及び衛生費の保健所費には、病児・病後児保育及び子ども・精神障がい者にかかる医療費助成について、インフルエンザ等の感染症の流行に伴い、今後、不足が見込まれる経費、あわせて4億4,200余万円を補正するものであります。
また、給食等の提供につきまして、食材価格が高騰する中、保護者に負担を求めることなく、これまでどおりの栄養バランスや量の確保を図るため、子ども保育費には、市立保育所の食材費、160余万円を、教育費の保健体育費には、市立学校及び幼稚園の給食食材を調達する学校給食会への助成費、2,900余万円を、それぞれ補正するものであります。
次に、商工費のぎふ魅力づくり推進総務費には、国の「万博国際交流プログラムモデル事業」に選定されたことを受け、子どもを主体とした中国との文化交流に要する経費、300万円を補正するものであります。
土木費の土木総務費には、岐阜県が施工する道路等に係る県営工事費負担金に、6,300余万円を、河川水路環境整備費には、新堀川排水機場の設備改修に、760余万円を補正するものであります。
また、都市建設総務費には、原油価格・物価高騰が続く中、公共交通利用の促進及び支援等を図るため、岐阜市総合交通協議会が実施する、企画乗車券「昼得きっぷ」の配布にかかる負担金、2億3,600万円を補正するとともに、国の補助内示に伴い、自動運転バスの運行にかかる設備整備費、2,000万円を補正するものであります。
このほか、債務負担行為として、公共事業の平準化を図るため、市単独事業の道路舗装及び側溝整備に対し、4億円を、令和7年に予定しております、藍川小学校及び藍川北中学校の義務教育学校開校に向け、開校後の校舎となる藍川北中学校の改修工事及び、工事に伴う引越し等の移転費用、あわせて1億300万円を、また、令和4年度末をもって廃止した、薬科大学附属薬局の解体費、3,700万円を、それぞれ補正するものであります。
以上、債務負担行為を除く一般会計の補正総額は、8億3,634万5千円となり、財源内訳といたしましては、
国及び県支出金 1億7,499万9千円
市債 320万円
繰越金その他特定財源 6億5,814万6千円
をもって措置した次第であります。
次に、第83号議案から第89号議案、第95号議案、第97号議案及び、第99号議案から第102号議案は、いずれも条例の改正でありまして、それぞれ提案理由が付記してありますので、説明を省略させていただきます。
第90号議案は、工事請負契約の締結についてでありまして、鷺山子ども館及び鷺山公民館建築主体工事に係る請負契約を締結しようとするものであります。
第91号議案及び第92号議案は、第二・第三・ワークス恵光附属棟建築主体工事、徹明公民館建築主体工事の請負契約について、それぞれ、インフレスライド条項の適用により、契約金額を変更しようとするものであります。
第93号議案は、財産の取得についてでありまして、消防救急デジタル無線機器の取得契約を締結しようとするものであります。
第94号議案は、開発に伴い、市道路線の認定をするものであります。
第96号議案水道事業会計補正予算は、公共事業の平準化を図るため、債務負担行為として、配水管布設整備事業に2億5,000万円を増額補正するものであります。
続きまして、第98号議案は、令和5年度の給与費等にかかる一般会計補正予算であります。
人事院が国家公務員の給与について官民較差を是正するため、給料月額の引上げなどの改定を勧告した、いわゆる人事院勧告に準じ、本市におきましても、一般職について、給与を改定するとともに、特別職及び市議会議員の給与等につきましても、一般職に準じ、改定を行うものであります。
加えて、人事異動などに伴う給与及び共済組合負担金などの増減を調整し、1億4,100余万円を減額補正するものであります。
以上、補正予算及び関係諸議案を御説明いたしました。
よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。

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