令和2年11月定例会 市長提案説明
【通常案件】
提案説明に先立ち、諸般の事項について、申し上げます。
新型コロナウイルス・自然災害
最初に、新型コロナウイルス感染症についてであります。
本市では、新型コロナウイルスが常に存在するという前提に立って、新しい生活様式を確実に実践する“withコロナ”の考え方を土台とした「新型コロナウイルスのある生活のための岐阜市総合対策」に基づき、市民や事業者の皆様と共に感染防止対策と社会経済活動の両立に取り組んでおります。
7月から8月にかけては、都市部の若者などから急速に感染が広がり、本市においても、“第2波”といわれる感染拡大が発生しましたが、“第1波”への対応を通じて得た保健所職員のノウハウやスキルの活用、また、市民や事業者の皆様の感染防止対策の徹底により乗り越えることができたと考えております。
しかしながら、11月に入り、国内においては、“第3波”といわれる感染拡大が続き、本市のみならず県内においても、再び感染者の増加が見られ、更なる警戒が必要な状況となっております。
今後インフルエンザの流行期を迎えるにあたり、これまで以上に、予断を許さない緊迫した状況が続くものと見込まれます。
市民や事業者の皆様には、今後も警戒を続けていただき、4つの基本的な行動である「人との距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」「3密を避ける」ことと併せ、業種別ガイドラインや県の行動指針の遵守など感染防止対策の徹底に更なるご協力をお願いするとともに、本市としましても、県や市医師会とも連携しながら、インフルエンザの流行期に備え、引き続き、検査体制や医療提供体制の確保など、感染拡大防止に万全を期し、オール岐阜市でこの難局に立ち向かってまいります。
センターゾーン
次に、岐阜市センターゾーンにおける公共空間の新たな活用についてであります。
岐阜市センターゾーンとは、商業、居住など多様で高次の都市機能を有する「岐阜駅周辺」、「柳ケ瀬」、「つかさのまち」、「岐阜公園」の4つのエリアをつなぐ一帯として、市全体が発展するためのエンジンとなる「都市の顔」とも言うべき重要なゾーンであります。
このゾーンにつきましては、市民や事業者の皆様と本市の未来をともに描いていくため、昨年度末に「岐阜市センターゾーンの未来風景」を作成し、その将来像として掲げた「ときめきとやすらぎを体感する都市空間を創出し、未来を拓くセンターゾーン」の実現を目指しているところであります。
このような中、金公園と金華橋通りをフィールドとし、公共空間の新たな活用の試みとなる2つの社会実験を実施いたしました。
金公園では、「OPEN SPACE LABO IN金公園」と銘打ち、“ワクワクする空間の創出”をテーマに、10月2日から1か月間、人工芝やイス、ハンモックのある日常的なくつろげる空間、親子で楽しめるワークショップやブックコーナーのほか、キッチンカーやマルシェなどを設置し、多くの皆様にご利用いただいきました。
利用者の皆様からは、「ゆったりハンモックでくつろぎながら、まちを眺めることでリフレッシュできた」「今回のように日常的に気軽に立ち寄れる場所であってほしい」など、様々なご意見をいただきました。
今回の実験結果も踏まえ、柳ケ瀬グラッスル35の完成も視野に進める金公園の再整備につきましては、多くの市民が集い、憩い、うるおい、賑わいあふれる空間となるよう、リニューアルに取り組んでまいります。
また、都市の軸となる金華橋通りにおいては、今月11日から15日までの5日間、「トランジットモール2020」を開催しました。
これまでは休日のみの実施でしたが、今年度は、平日も含め昼夜連続して交通規制を行い、交通への影響を検証するとともに、中央分離帯を挟んだ両側6車線において、道路空間の新たな活用方法の試みとして「どうろでリラックス・オープン・エンジョイ」をテーマに、「ヤナガセパークライン2020」を併せて開催したところであります。
道路空間に創出されたオープンスペースでは、新型コロナウイルス感染症対策を講じながら、くつろぎ空間やスポーツ、遊び、飲食、更にはワーキングスペースなど、訪れた皆様に道路空間の新たな活用方法を体感していただきました。
また、同時に実施しました、県内で初めてとなる「小型バス車両による自動運転実証実験」では、公募の市民の皆様などご乗車いただきました。
これらの取り組みを通じて、市民の皆様には、近未来の本市のパブリックスペースの在り方や、公共交通の姿などについて、イメージを膨らませていただけたことと思います。
今後、これらの取り組みを進めていくためには、市民の皆様の御理解、いわゆる“社会受容性”が極めて重要であると考えております。
今回の社会実験の分析も踏まえながら、センターゾーンの将来像「ときめきとやすらぎを体感する都市空間」の実現に向け、パブリックスペースの新たな活用等に引き続き取り組んでまいります。
諸議案の説明
それでは、今期定例会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を、御説明申し上げます。
はじめに、第121号議案、令和2年度一般会計補正予算についてであります。
今回の補正予算におきましては、新型コロナウイルス感染症対策に係る経費及び大規模災害団員の設置に係る経費などのほか、道路舗装や側溝整備といった市単独の基盤整備事業などを翌年度以降にわたる債務負担行為として措置するなど、所要の補正をいたしております。
まず、新型コロナウイルス感染症対策に伴うものにつきまして、御説明申し上げます。
民生費の援護費につきましては、住居確保給付金の支給決定件数の増加に伴い、1,200余万円を補正するとともに、子ども保育費につきましては、公立保育所の空調設備について、部屋の換気をしながら適正温度を保つため、負荷がかかり不調となった空調設備の更新費用3,200余万円を補正するものであります。
衛生費の保健所費につきましては、地域の身近な医療機関においても発熱患者等の検査が可能になったことに伴い、検査数の増加が見込まれることから、検査手数料の自己負担分の助成費の増額、及び1月から3月までの地域外来・検査センターの運営経費合わせて、1億3,300余万円を補正するものであります。
また、利用料金制の指定管理7施設において、利用料金収入の減少やコロナ対策経費の増額など事業計画の見直しに伴う指定管理料合わせて、1億100余万円をそれぞれの費目において補正するものであります。
以上が、新型コロナウイルス感染症対策に伴うもので、合わせて、2億7,900余万円増額する一方、感染症の影響等により延期となったイベント経費、5,300万円を減額するものであります。
次に、感染症対策以外の補正についてであります。
まず、商工費のスポーツ振興費につきましては、「東京2020オリンピック」に関連し、気運の醸成を図ることを目的とした聖火巡回展示の開催及び来年4月に予定されております聖火リレーの実施に要する経費合わせて、1,600余万円を補正するとともに、債務負担行為として、ミニセレブレーションの実施に要する経費250万円を補正するものであります。
土木費の土木総務費につきましては、本年7月に発生しました梶川町貯留槽破損による車両破損事故について、和解し、第128号議案において、その損害賠償の額を定めるとともに、160余万円を補正するものであります。
消防費の非常備消防費は、大規模地震が発生した際における消防力の強化を図るため、消防団に新たに大規模災害団員を設置することとし、第123号議案において条例を改正するとともに、団員の装備品の購入費760余万円を補正するものであります。
教育費の青少年育成費は、島小学校の児童数の増加により、放課後児童クラブの教室確保が必要となることから新たに施設を建設するための地質調査及び基本・実施設計にかかる費用、330余万円及び翌年度にわたる債務負担行為として、330余万円を補正するものであります。
そのほか、債務負担行為として、公共事業の平準化を図るため、市単独事業の道路舗装及び側溝整備に対し4億円を、小学校の体育館15館の空調設備整備に6億2,500万円を、それぞれ補正するものであります。
以上、債務負担行為を除く一般会計の補正総額は、2億5,639万9千円となり、財源内訳といたしましては、
国及び県支出金 7,793万3千円
繰越金その他特定財源 1億7,846万6千円
を持って措置した次第であります。
次に、第122号議案は、条例の改正でありまして、提案理由が付記してありますので、説明を省略させていただきます。
第124号議案は、工事委託契約の締結についてでありまして、村山川河川改修工事にかかる委託契約を締結しようとするものであります。
第125号議案は、工事請負契約の変更についてでありまして、新庁舎及び立体駐車場建築工事請負契約について、インフレスライド条項の適用などにより、契約金額を増額変更するものであります。
第126号議案及び第127号議案は、いずれも財産の取得についてでありまして、第126号議案は、災害復旧用排水ポンプ車について、第127号議案は、岐阜ファミリーパーク拡張区域用地についてそれぞれ取得契約を締結しようとするものであります。
第129号議案は、開発などに伴い、市道路線の認定をするものであります。
第130号議案は、岐阜地域児童発達支援センター組合について、美濃市が今年度末をもって組合を脱退することに伴い、規約を変更するものであります。
第131号議案水道事業会計補正予算は、令和元年9月に発生しました水道管からの漏水によるガス管破損事故について、第132号議案において、その損害賠償の額を定めるとともに、1,700余万円を補正、また、公共事業の平準化を図るため、債務負担行為として、配水管布設整備事業に対し2億円を補正するものであります。
第133号議案下水道事業会計補正予算は、荒田川を横断する下水管渠整備について、仕様の見直し等に伴い、1億8,000万円を補正するものであります。
以上、補正予算及び関係諸議案を御説明いたしました。
よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。
【先議】
ただいま上程になりました第117号議案から第120号議案につきまして、御説明いたします。
これらの議案は、一般職、特別職及び市議会議員の期末手当の改定に係る関係条例の改正、及び給与費等の補正をするものであります。
国家公務員の給与改定につきましては、去る10月7日、人事院が民間との均衡を図るため、期末手当の引き下げを勧告し、11月6日に勧告どおりの内容で、改正法案が国会に提出されたところであります。
本市におきましても、一般職の期末手当について、国家公務員に準じて改定するとともに、特別職及び市議会議員の期末手当につきましても、一般職と同様に、改定するものであります。
併せて、人事異動などに伴う費目間の給与の増減などにより一般会計において、2億4,600余万円を減額補正するとともに、関係条例の一部を改正するものであります。
よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。
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