[県] 延算寺本堂
延算寺本堂(えんさんじほんどう)
分類
県指定重要文化財(建造物)
指定年月日
昭和31年(1956)9月7日
所在地
岐阜市岩井2-1-25
所有者
延算寺
解説
岩井山延算寺は、寺伝によれば、弘仁6年(815)に弘法大師が当地を訪れ、一寺を建立し延算寺と名づけたことに始まります。貞観6年(864)には、清和天皇の病気平癒を祈って効験があったことから、七堂伽藍の建立が許されました。
現在の本堂は、天正10年(1582)の兵火で焼失したものを、寛永20年(1643)に再建されたものです。
桁行三間、梁間四間、単層入母屋造で、外観は優美で均整のとれた素朴な建物です。組物、蟇股などの彫刻は優れており、室町時代末期の様式を良く残しています。
当初は桧皮葺の屋根でしたが、昭和36年(1961)の解体修理工事の際に銅板葺に葺き替えられています。
建築用語
- 桁行(けたゆき):小屋梁に直角の方向。「桁行方向」ともいう。
- 梁間(はりま):小屋梁に平行な方向。「梁間方向」、「梁行」ともいう。
- 入母屋造(いりもやづくり):入母屋屋根を持つ建物の形式。上部を切妻造の形式にし、その四方に庇屋根を付ける。
- 組物(くみもの):本来は柱上にあって軒をささえる装置のこと。方形の斗(と)と肘木(ひじき)とによって構成され、両者を交互に組み合わせて前方に持送りとして突き出し、深い軒を広く支える。「斗栱(ときょう)」、「枡形」などともいう。
- 蟇股(かえるまた):梁の上にあって、上部の荷重を支える横広がりの装飾的部材。蛙が股を広げたような形をしていることからこの名がある。
【参考】彰国社編『建築大辞典 第2版<普及版>』1993年刊
関連情報
より良いホームページにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
文化財保護課
〒500-8701 岐阜市司町40番地1 市庁舎10階
電話番号:058-214-2365 ファクス番号:058-263-6631