令和6年5月24日 市長定例記者会見
※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。
発表項目
1.教育DXに係る新たな取組みについて
2.令和6年度岐阜市水防連合演習の開催について~豪雨災害と大規模地震の同時発生を想定した新たな訓練実施~
3.ぎふメディアコスモス開館9周年記念イベントについて
配布資料
発言趣旨
【市長】
それでは会見を始めます。
よろしくお願いいたします。
本日の発表事項は3点です。
(1)教育DXに係る新たな取組みについて
まず1点目に、教育DXに係る新たな取り組みについて発表いたします。
岐阜市ではこれまでも1人1台タブレット端末を導入して以降、「教育DX」を積極的に進めてまいりました。
ご案内のとおり、授業支援ソフトを導入したり、大型電子黒板なども活用して、これが個別最適な学びや協働的な学びの実践に繋がっているというところです。
また子どもたちのケアでは、「ここタン」を活用いたしまして、子どもたちの心身の健康状態を把握し、迅速かつ的確なサポートを行うということ。
また、メタバースを活用した「オンラインフリースペース」によって、不登校の子どもたちの居場所作りにも取り組んでおります。
この他にも、教職員の働き方改革では、「スマート連絡帳」によって保護者と学校間の連絡の利便性の向上ですとか、採点支援システムなどによって、校務事務の効率化にも取り組んでいるところです。
こうした岐阜市の積極的な「教育DX」に係る取り組みは、先月公表されました文部科学省による全国の公立小中学校の「校務DX」化実態調査におきまして、全国1,812の自治体等の中で総合14位、政令市・中核市で2位と、高い水準にあることを確認することができました。
本日は、岐阜市の教育DXの更なる推進に資する、AIを活用した2つの新たな取り組みをご紹介したいと思います。
まず一つ目ですが、急速に普及する生成AIですけれども、今後、学びや仕事のみならず、私たちの日常生活においても、人々の知的パートナーとなることは間違いないと言われております。
一方で、プライバシーの保護やフェイク・コンテンツの生成などの課題も懸念をされております。
こうした中で、岐阜市では学校現場における生成AIの活用について、令和5年度より検討を進めてまいりました。
本事業では、学校現場における「子どもたちの学び」と「教職員の働き方改革」の2つの場面で、生成AIを活用したいと考えております。
具体的には、「子どもたちの学び」では、デジタルの善き使い手を目指す、デジタル・シティズンシップ教育の更なる浸透を図りつつ、個別最適な学びや探究的な学びに繋がる活用について検証します。
「教職員の働き方改革」では、業務の効率化とともに、教職員の創造性を高める活用方法について検証します。
実証ツールは、生成AIで懸念される課題に鑑みまして、文部科学省が示す各種ガイドラインに準拠し、安心・安全に活用できること、また、学校現場での活用に特化した機能を有していることなどから、スタディポケット株式会社が提供する生成AIクラウドサービス「スタディポケット」を選定し、同社の協力を受け、共同で実証を進めてまいります。
実証期間は6月から令和6年度末まで。
実証対象は、子どもたちの学びの場面については、長良中学校の全生徒約300名を対象とします。
教職員の働き方改革の場面では、市内の学校から、管理職、各教科、学級担任、事務職など、さまざまな立場の方々に延べ80名程度を対象として行いたいと考えております。
それで活用のイメージを分かりやすいように動画を作りましたので、まずはこちらをご覧ください。
ちょっとスピードも速いので、また後で、この後の発表のことと含めて、直接、また皆さんにご覧いただける機会を作りたいと思います。
このように子どもたちにとっては、AIが対話を通じて寄り添ってくれるということで、個別最適な学びや探究的な学びに繋がる活用によって、子どもたち一人ひとりの可能性を最大限引き出す効果を期待しておりますし、また教職員にとっても日々直面する多岐にわたる業務に対し、生成AIをうまく活用して、子どもたちにより深く向き合う時間を確保できるようになることを期待しております。
先ほども、あっという間にチェックシートが出来上がったわけですけども、そういったことを一から入力して作っていると大変ですが、生成AIを活用することによって、効率的に時間も短縮して作ることができると。
そのことによって、子どもたちとしっかり向き合う時間を確保してほしいということが狙いです。
また同僚や先輩になかなかお互い忙しくて聞きづらいとか、そういったこともありますので、生成AIがいつでも寄り添い、必要な情報を提供してくれることから、教員の病休者や離職率の増加など、教員の確保が課題となる中、こういった課題の改善に繋がることも期待をしております。
もう1点の「対話型AIを活用した英語発信力の強化」の実証事業ですが、令和5年度に実施されました全国学力・学習状況調査では、中学校英語科の岐阜市の平均正答率は、全国平均よりも極めて高い結果でありました。
一方で英語の4技能である「聞く、読む、話す、書く」それぞれの正答率に注目しますと、「話す」力については、全国的にも他の3つと比較して低くなっているということで、全国平均よりは高いのですけども、低くなっているということでございまして、客観的な評価が難しいことや、一人ひとりの評価に時間を要することなどから、個の指導を効果的に行うのが難しいことに、その要因があるのではないかと考えています。
そこで本事業では、生徒一人ひとりが対話型AIを活用し、英会話の練習を通して「話す」力の向上を目指すものです。
また教員が、対話型AIが示す客観的な評価結果に基づき、個々の生徒に応じた「話す」力を育成する指導を行い、その有効性について検証してまいります。
具体的にですが、まず6月に生徒一人ひとりがこの対話型AIのキャラクターを相手に対話を行います。
そのことでまず、現時点の「話す」力を測定いたします。
この能力テストは国際的なガイドラインを採用しており、6つの観点による評価結果に基づき、生徒は対話型AIのキャラクターを相手に対話練習を重ねる。
教員は指導すべきポイントを把握し、個々の生徒の指導に繋げてまいります。
そして11月に、生徒はもう一度「話す」力を測定し、生徒の力の変化を確認したいと思っております。
実証期間は6月から11月末まで、実証対象は岐阜市立の全中学校の3年生、約3,000名を対象に行います。
生徒については、この対話型AIは生徒の「話す」力に応じて対話ができるので、学習意欲を高めながら個別最適な学びを進めることができます。
要は、先生とか生徒同士だと、なかなかうまく自分が喋れないのではないかとか、聞けないのではないかというような恥ずかしさとか躊躇がありますが、相手はAIでありますので、一切恥ずかしがる必要もないし、しかも自分が話すまで待ってくれるっていう、まさに特に英語が苦手な生徒にとっては、安心して学ぶことができると。
そういうことによって、どれぐらい英語の力が、特に「話す」力が高まるかということを、ぜひこの結果に注目したいと思っております。
また客観的な評価基準によって、自分の良い点や改善すべき点も確認しながら、効率よく学習ができるということです。
教員にとっては、国際的なガイドラインに基づく客観的な評価により、指導すべきポイントが具体的になることで、効果的な指導に繋げていただきます。
これらを通じて、生徒一人ひとりの「話す」力の向上に期待したいと思います。
というように、このデジタル技術を教育の現場に積極的に活用いたしまして、学びの充実や働き方改革などに資するこの「教育DX」を、岐阜市としてはさらに加速をしていきたいというふうに考えております。
また後ほど、対話型のAIも、ぜひご覧いただければと思います。
(2)令和6年度岐阜市水防連合演習の開催について~豪雨災害と大規模地震の同時発生を想定した新たな訓練実施~
令和6年度の岐阜市水防連合演習の開催についてです。
令和6年度は、明後日5月26日(日曜)に開催をいたします。
岐阜市では皆さま方もご案内のとおり、過去、大雨による浸水被害など、洪水との戦いでございました。
特に近年は豪雨の頻発化・激甚化によりまして、水災害の備えがますます重要となっております。
さらに、令和6年元日に発生した能登半島地震のように、災害はいつ発生するか分かりませんので、事前防災に努めていきたいと考えております。
そこで今回の演習では、新たな取り組みとして、この豪雨災害と地震災害が同時に発生したことを想定して、演習を実施するものです。
岐阜市の水防団ですけれども、「自分たちの地域は自分たちで守る」という使命感により、水防団に市民の皆さまに入団していただいております。
市内には34の水防団が組織され、約1,700人が活動していただいております。
災害に備えた水防訓練や、出水時にいち早く現場に駆けつけ、昼夜を通して水防活動に従事していただいております。
例えば令和5年8月の台風7号によりまして、石田川が溢水した際には、地元の三輪水防団の皆さんが土のう積みを行っていただきましたし、他の水防団の皆さんも、長良川の水位上昇に備えて河川巡視を行うなど、地域住民の安全を守るためにご尽力をいただきました。
本当にありがたいと思っております。
水防連合演習の概要ですが、この水防演習は昭和33年より開催されておりまして、令和6年で第55回目です。
市内全水防団と岐阜市、国、県、消防団などの関係機関合わせて、約2,400名が参加をいたします。
出水期に備え、本番さながらに水防工法の実践訓練を行い、技術の向上と水防意識の高揚を図ってまいります。
演習では積土のう工、シート張工、竹流工、釜段工、月の輪工、杭打積土のう工といった、6種類の実践工法を行います。
また、子どもたちも将来を担うということで大事でございまして、水防技術を継承するために、平成19年度から三輪中学校や平成24年度からは東長良中学校の生徒にも演習に参加をしていただいておりますし、また令和5年度から長良東小学校の児童にも、小学生ですから、こちらは演習を見学していただいております。
最近では、ドローンによる河川巡視、国土交通省国土技術政策総合研究所によるLINEを活用した水防活動支援情報システムの試験運用など、DXを活用した水防活動支援といった訓練も取り入れております。
今回の演習の新たな取り組みですけれども、まず1つ目として、地震を想定した防災ヘリによる負傷者の緊急搬送訓練を行います。
今回の演習想定は、『豪雨と大地震が同時発生し、長良川堤防で水防活動中に水防団員が大けがをし、災害拠点病院の岐阜市民病院に防災ヘリで搬送することになった。しかしながら、活動中に余震が発生し、その影響で病院のエレベーターが緊急停止し、ヘリポートが使用できない』ということを想定して行います。
そこで、市民病院に近接する本荘中学校、すぐ北側にございますが、この本荘中学校の校庭にヘリを緊急着陸させ、病院まで搬送する訓練を実施するものです。
お手元にあると思うのですけど、この地図の通りでありまして、まずはこの市民病院が災害拠点病院であるということですので、今後さまざまな災害時にヘリを通じて患者を搬送するということが想定されます。
今回の想定のように、ヘリポートが使えないという事態も考えられますので、その際に、この本荘中学校に実際にヘリが着陸をするとどのような形になるのか、住民の皆さん自治会の皆さんのご理解ご協力も不可欠であるということで、緊急着陸を行うということです。
さらにこの中学校からどのようなルートで患者を搬送するかということで、そのことも実際に病院まで搬送するという訓練もあわせて行います。
能登半島地震の際に、市民病院も災害医療チームのDMATを派遣しましたが、そのときにもこのヘリの搬送というのが非常に有効だということを、教訓として持って帰ってきてくれておりますし、そのときの医師も訓練に参加をしていただきます。
また、2つ目の新たな取り組みとして、水防団員の不足に備えた訓練ということで、近隣水防団が連携しながら工法を実施します。
要は、1つの水防団だけでは団員が足りないということも考えられますので、近隣の水防団の皆さんが一緒になって訓練を行い、工法を実施します。
また、木曽川上流河川事務所と連携し、これまでのパトロール車派遣に加え、照明車の派遣による支援訓練を実施します。
3つ目の新たな取り組みは、防災意識の向上への啓発活動ということで、会場に消防本部による地震体験車を配置するほか、能登半島地震後の岐阜市における支援活動や、長良川の河川整備状況など、流域治水の取り組みも紹介したいと考えております。
演習の概要ですが、5月26日(日曜)午前7時50分から午前10時30分まで。
会場は、開会式、水防工法の実施などは、岐阜市長良雄総地先(鵜飼い大橋の下流)です。
ヘリコプターの緊急搬送は本荘中学校の校庭、そして岐阜市民病院へということです。
また、詳細はお手元の資料をご覧いただきたいと思います。
なお、本荘中学校へのヘリコプターの着陸は8時48分頃を予定しています。
離着陸に際しては約10分間、本荘中学校グラウンドの東側と南側の市道を通行止めとします。
また、近隣への影響として想定しておりますのは、着陸の際は風速10メートルで、風に向かって歩きにくい風が吹く。
音の大きさは85デシベルということで、これは地下鉄の車内程度の音が響くことを想定しております。
事前に近隣住民の皆さまには周知をし、ご理解ご協力をお願いしておりますけれども、改めて当日のご理解ご協力をお願いしたいと思います。
今回の演習を通して、出水期に向けて、岐阜市所属の水防団を中心に、関係機関の協力のもと、万全の体制をとってまいります。
また水災害だけでなく、地震に対する備えも高め、総合防災力の強化を図ることで、市民の皆さまの生命と財産を守り、「安全で、安心なまちづくり」を進めていきたいと考えております。
(3)ぎふメディアコスモス開館9周年記念イベントについて
最後に、発表事項の3点目です。
ぎふメディアコスモス開館9周年の記念イベントについて発表いたします。
まず、ぎふメディアコスモスですが、平成27年7月18日に開館して、令和6年7月で丸9年ということでございます。
令和3年5月のこの市役所の新庁舎の開庁以来、広場を挟んだ一体的な公共空間、パブリックスペースとして、日常的な賑わいが生まれております。
また、これまで市内外から幅広い世代の皆さんにご来館をいただいておりまして、特に10代以下の子どもたちが大変多いということで、これはもちろん、親御さんに連れてきていただける小さいお子さんもいらっしゃるし、あと10代の学生、高校生とか、こういった皆さんが勉強などでもよく利用していただいているということです。
もちろん、幅広い世代に活用いただいております。
実は市内が63%ということで、市外の方も結構利用していただいているということですので、これも一つの賑わいにもなっているのではないかなと思います。
まさに屋根のついた公園ということで、居心地の良い場所として、愛していただいていることを大変嬉しく思っております。
図書館では、令和5年4月から「はじめての図書館事業」として、初めて利用者カードをお作りになったお子さんに絵本をプレゼントするとか、ぎふメディアコスモスの2階の中央図書館で司書による読み聞かせ会を毎週金曜日に開催するなど、いろんな工夫を行っております。
いよいよ、来館者数がまもなく1,000万人を達成しそうだということでございまして、初年度126万人を数えまして、現在もその勢いが増しております。
令和5年度は、過去最多となる131万人の方にご来館をいただいておりまして、来館者数の累計が990万人を超えましたので、来月6月上旬には1,000万人を達成する見込みでございます。
そのときにセレモニーを開催したいと思っておりまして、ぜひ1,000万人目の方とその前後の方に記念品をお贈りしたいと思います。
現在はまだ見込みですので、前日までには報道の皆さま方にも改めてご連絡をさせていただきたいと思います。
開館9周年の記念イベントですけれども、7月13日(土曜)、14日(日曜)、15日(月曜・祝日)の3日間、「ゆったりカルチャー3days(スリーデイズ)」と題しまして、さまざまなイベントを行います。
主に4つご紹介したいと思いますが、まず1つ目は、伊東豊雄さんトークイベント「みんなのメディアコスモスを語り合う」ということで、こちらは7月14日(日曜)午後2時から、1階のドキドキテラスで、ぎふメディアコスモスの設計をしてくださった建築家の伊東豊雄さんを招きし、令和7年の開館10周年を見据えるこの時期に、建築に込められた思いをひも解くトークイベントを開催するものです。
伊東さんがメディアコスモスのイベントに参加されるのは、平成28年度の開館1周年記念イベント以来、実に8年ぶりということで、聞き手は、令和6年4月末までプロデューサーを務めていただいた吉成信夫さんです。
会場の定員は先着100名。
6月10日(月曜)の午前9時から受付を開始いたしますので、ぎふメディアコスモスのホームページからお申し込みいただきたいと思います。
2つ目のイベントですが、メディコス“&n”と長良川夏市(めでぃこす“と”ながらがわ なついち)ということで、こちらは7月13日(土曜)・14日(日曜)の2日間、マルシェを開催します。
メディアコスモスが周辺の地域と繋がることで、多様な人々の交流が促進されることを目的として、鵜飼屋地区に建つ複合施設『&n(あんどん)』とコラボした「あんどん楽市」「長良川夜市」をメディアコスモスで開催をするものです。
またやぐらを組んで盆踊りをするとか、キッチンカーなどが約20店舗並び、屋内ではワークショップも開かれます。
市民とのワークショップを重ね、令和5年度に制作した可動式ブース「メディアラボ」も広場で活用します。
3つ目のイベントですが、こちらは図書館イベントということで、7月13日(土曜)午後2時から、『書店ガール』の著者で小説家の碧野圭さんをお招きしてトークイベントを開催します。
7月15日(月曜・祝日)午後2時からは、電子書籍の閲覧を体験できる「電子図書館まつり」も開催します。
4つ目のイベントは、イベントといいますか取り組みですが、図書館のオリジナルグッズの販売を行います。
開館9周年に合わせて、図書館ブランディング事業の一環として、お土産としても手に取っていただける岐阜市立図書館オリジナルマスキングテープ、そしてオリジナルピンバッチの販売を開始いたします。
このマスキングテープですが、岐阜県在住の絵本作家、高畠潤さんに、現在発売中の岐阜市立図書館オリジナルマグカップと2019年に販売したオリジナルマグカップ第1弾で作成いただいた、かわいい動物のデザインのマスキングテープ、この2種類を販売するということで、それぞれ限定各800個で300円(税込)と350円(税込)で販売をいたします。
また図書館のオリジナルピンバッチですが、こちらは2階の中央図書館を象徴する「グローブ」(天井からぶら下がる半透明の傘)をモチーフにしたデザインのピンバッチです。
こちらは限定500個で、300円(税込)で販売をいたします。
ご案内したイベントの他にも、司書による絵本の読み聞かせなど、3日間にわたり多数のイベントが実施されますので、多くの市民の皆さまのご来場をお待ちしております。
イベントの全容につきましては、各イベントの詳細がまとまり次第、皆さまにご案内をさせていただきたいと思います。
なおこのピンバッチの方ですけども、職員が考えたということで、うちの職員もいろんな才能を発揮してくれて、ありがたいなと思っております。
本日の発表事項は以上です。
【記者】
3点、質問させていただきます。
1点目、陸上自衛隊の日野基本射撃場のことについて伺います。
射撃訓練が5月22日に、令和5年11月に一度再開してから不適切行為があって、再び中止してから、半年ぶりに再開しました。
このような経緯を踏まえて、再開したということについてのご所感と、今後、訓練を続けていくわけで、陸上自衛隊に引き続き求めていきたいことがあれば、伺いたいと思います。
【市長】
日野基本射撃場の訓練の再開についてということですけれども、まず自衛隊におかれては、4月18日に公表した調査報告書に示された再発防止策と安全管理の徹底に取り組んでいただいているというふうに考えております。
この問題は、やはり地元の信頼が第一ということでありますので、今後も住民の皆さんには丁寧な対応をお願いしたいというふうに考えております。
これまでも、自衛隊は地元の自治会とよくコミュニケーションしていただきまして、折に触れて情報提供など、丁寧に行っていただいておりますので、これからもこういったことを引き続き対応いただければありがたいというふうに思っております。
【記者】
2点目、伺います。
地方自治法の改正案のことについて伺います。今回、自治体に対する国の指示権の創設が柱となっていると思うのですけれども、自治体によっては慎重な議論が必要なのではないかといったような懸念の声もあると思います。
柴橋市長も、岐阜市長として思われることがあると思うので、ご自身のご見解と、その指示権の創設について、課題など、今思われていることがあれば教えていただければと思います。
【市長】
まず、法案は審議中ということでございますけれども、この法律の改正によってどのような事態になるのかと、いろんなケースを我々としても注視しているという状況にあります。
法律案の概要では、地方に対する必要な指示を国が行うことができるというふうにされているということで、指示されるのは我々の地方の側ですので、制度を作り上げる上で十分、地方と協議していっていただきたいなというふうに思っております。
これまでも国と地方の関係でいうと、これは対等の関係ということで、国と地方の協議の場というものも設けられてきました。
この場で協議されることもありますけれども、例えば定額減税の際には、元々所得税(から減税)という話でしたけども、急転直下、住民税も1万円(減税)という話になって。
住民税については、これは地方税の根幹に関わるテーマですので、そういったことがこの国と地方の協議の場で十分に話し合う機会を得ることなく決まっていったということも、この間私は見ておりますので、いわゆる指示権ということでありますけれども、法案が成立した暁には、どのように運用されていくのかとか、具体的なその制度設計をどのようにされるのかということについて、しっかりと注視したいなというふうに思っております。
先ほどもお話をしたように、この国と地方の協議の場というものが法律によって定められて、運用が行われていますけれども、いろんなテーマにおいては機能することもあれば、その場がうまく使われてないこともあるし、私は市長会の場でも、そういうことについての問題提起もさせていただいておりますので、この国と地方の協議の場がそういう状況である現状において、新たにこういった制度改正を行われるということですから、我々の地方のいろんな思いがどれぐらい汲み取っていただけるのか、その運用についてどういう制度設計されるかということは、大変注目をしているというところです。
【記者】
最後の質問になります。
岐阜公園に隣接する萬松館のことについて伺いたいと思います。
現在、料亭を経営する株式会社萬松館と岐阜市との契約が令和6年2月14日までだったということですが、土地や建物の明け渡しに応じず、営業も続いていると思います。
岐阜市も困っているのかなと思うのですけれども、市長としてのご所感と、改めて、この萬松館というのは、岐阜公園に今は隣接するというような形だとは思うのですけれども、今、市の進めている岐阜公園の再整備事業というところにも有効な活用ができていくのではないかなとも思いますが、萬松館の立地やその建物といったことについての意味も含めて、教えていただければと思います。
また、岐阜公園の再整備事業でのその活用の可能性についても、もし、今、お考えがあれば教えていただければと思います。
【市長】
株式会社萬松館が使用している建物および土地については、これは岐阜市の所有ということです。
この萬松館と平成25年に、これは前市長の時代でありますけれども、契約期間を10年というふうにし、更新はなく期間満了によって終了すると、こういう定期建物賃貸借契約及び土地賃貸借契約を両者合意のもと締結をしているということでございます。
この契約の満了日が令和6年2月14日に来たわけですが、この1年ほど前から明け渡しに向けた協議を、私どもの担当部局と先方とで行ってまいりましたが、契約満了となっている現在も、明け渡しがされていないという状況でございます。
まずこのことについては、契約や関係法令に基づいて対応をしていくというのが、岐阜市としての基本的な考え方です。
また、隣接する岐阜公園との関係ですけども、まずはこの契約に基づいてしっかりと明け渡しが行われなければ、次の話に進みませんので、私どもとしてはPark-PFIに取り組んでいる地域にこの萬松館は入っていませんので、隣接する土地までですので、そちらについてはまず令和7年3月のオープンに向けて取り組むということですし、萬松館のことについては、まずは契約に基づいた対応を求めていくというところに集中したいというふうに思っております。
【記者】
追加でもう一点だけ伺います。
この萬松館のことについて、もう少し教えてください。
岐阜市の所有ということなのですけれども、この土地と建物というのは、今は法令に基づいてやるしかないというところではあると思うのですけれども、本来であればもう2月に岐阜市に明け渡されて戻ってくるところが戻ってきてないというところなのですけれども、今後、戻ってきたときにはどういうふうに活用していきたいとか、そういったようなお考えというのは、今のところあるのでしょうか。
【市長】
現時点においては、まだ戻ってきておりませんので、まずは契約に基づいて明け渡しをしていただくというところが第一だというふうに思っています。
その後の活用については、その後、考えたいというふうに思っているところです。
【記者】
萬松館の話で、追加でお伺いしたいのですけれど、契約に基づいてということですけれども、それでも相手が応じてこなかった場合は、例えば民事訴訟を起こすとか、そういうお考えはあるのでしょうか。
【市長】
私どもとしては、この契約に基づいて、まずは明け渡していただきたいということを、さまざまな機会を通じてお伝えをさせていただいておりますので、どのように対応されるかというところを見守っております。
ただ、我々もこれは市民の財産ということでありますので、契約や関係法令に基づく対応をしていかなければいけないということで、そのことについては、今後、我々庁内でしっかりと協議をしたいというふうに思っております。
【記者】
訴訟を視野に検討をするということでしょうか。
【市長】
あくまでも、現在、我々は「明け渡してください」ということをお伝えしている段階ですので、それ以上ではありません。
【記者】
例えば、向こうの方からこういう理由で明け渡せないとか、向こうの言い分はどういうことでしょうか。
【市長】
正式に私どもの明け渡しに対して、ご回答はいただいておりません。
【記者】
AI活用の実証事業について伺います。
こちら、それぞれ実証期間が令和6年度末と11月末までということですけれど、実証事業を通して、最終的に本格導入するのか否かという判断をされると思いますが、本格導入するとしたら、いつ頃からになるのかというスケジュール感と、あと本格導入するとしたら、小中高のどのレベルの学校に導入することをお考えなのかという点についてお聞かせください。
【市長】
まずは実証実験ですので、このような教育DXに教育委員会として資するだろうということで、実証実験を考えたわけですけれども、その成果をやはりしっかり見て、当然、教育DXをさまざま取り組んでいる中で、成果が上がっているものもあれば、当初と違うものもいろいろあると思いますし、当然ながら教育予算にも上限はありますので、そういったことも含めて総合的に庁内で議論するということになろうと思います。
現時点では、どの範囲でどうということは、今は決めていないと、まずは実験だというところです。
【記者】
ぎふメディアコスモスなのですけれども、非常にたくさんの方が来ているという数字で驚いて見ていたのですが、司町エリアから南の方への回遊というところが進めば、もう少し市にとってもプラスに働くのではないかと思ったのですが、その辺り何か構想というか、市長のお考えがあればお願いします。
【市長】
これまでもまさに2つ実験を重ねてきたわけですけれど、1つは、今取り組んでいるこの自動運転のGIFU HEART BUS。
これで岐阜市役所から岐阜駅まで行くことができますので、そういった部分でも今ももう2万人を優に超える方に乗っていただいていますので、今後の回遊性に期待をしたいということと、もう一つは昨年(令和5年)、金華橋通りで金華橋ストリートパークラインというのを行って、これで岐阜駅からぎふメディアコスモスまで、一定の人流を生み出すことができました。
これはまだまだ年数のかかるテーマではありますが、そういったいろんなまち作りについての取り組みをやりながら、この中心市街地、センターゾーンに、多くの皆さんに内外からお越しいただけるように、引き続き取り組んでいきたいというふうに思っております。
【記者】
生成AIの関係でお伺いしたいのですけれども、この生成AIを使った学習の取り組みは全国で初とか、県内で初とかありますか。
【市長】
初かどうかは分かりませんが、私の界隈では聞いていないので、後ほど教育委員会に確認していただければと思います。
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