令和6年4月25日 市長定例記者会見
※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。
発表項目
1.メタバース岐阜城『山麓部』の公開について
2.ぎふ長良川花火大会に関連して
(1)ふるさと納税返礼品・ぎふ長良川花火大会応援席チケットについて
(2)「ちーオシ」ワークショップの開催について
3.岐阜市科学館de公共交通フェアについて
4.指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の開設について
配布資料
発言趣旨
【市長】
それでは、ただいまから定例会見を始めます。
本日の発表事項は大きく4点です。
(1)メタバース岐阜城『山麓部』の公開について
まず1点目の発表事項ですが、「メタバース岐阜城『山麓部』の公開について」を発表いたします。
岐阜市では『「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜』ということでこれまでPRをずっと進めてまいりました。
令和5年度からこの関連事業として、「メタバース岐阜城プロジェクト」を実施しております。
この事業ですが、インターネット上の仮想空間であるメタバース上に、戦国時代の岐阜城を再現するもので、3Dの技術を用いて、当時の様子をリアルに再現することで、「本物を見たい」という現地訪問のきっかけをつくり、観光誘客につなげていきたいという趣旨でございます。
令和5年~6年度の2か年で、信長公居館のある山麓部、天守のある山上部、天守から見た城下町などを再現する予定でございます。
今回、第1弾として、本日よりメタバース岐阜城『山麓部』の公開を開始いたします。
今回のメタバース岐阜城では、2種類のコンテンツを用意いたしました。
まず1種類目は、「岐阜城今昔VR」ということで、これまで岐阜公園では専用のVRタブレットの貸し出しをして、それを使って現地で360度見渡しながら、今の風景と戦国時代のCGを比較できるサービスを提供してまいりましたが、これをアップデートしたということでございます。
主なポイントとして、ウェブサイト上に公開することによって、お客さまご自身のスマートフォン等で手軽にご覧いただけるようになりました。
また現地に設置したQRコードで、戦国時代のCGに直接アクセスすることができます。
また、CG制作の元になった発掘調査成果の解説も一層充実させましたし、また、インバウンド対策として、日本語の他、英語、韓国語、中国語にも対応しています。
来訪者の現地見学ツール、学習補助ツールとしてぜひご活用いただきたいと思っております。
2種類目ですけれども、「フォートナイト」というオンラインゲームの中に、岐阜城山麓部のメタバース空間を新たに再現いたしました。
この「フォートナイト」は、基本プレイ無料のオンラインゲームで、登録ユーザー数が世界で5億人を超えるということで、世界最大級のメタバースプラットフォームであります。
ゲームの枠を超えて、さまざまなイベントも行われているということです。
今回、新たに再現したメタバース空間のポイントとしては、先ほどのVRは特定の地点から見渡すことができるだけでありましたけれども、こちらは空間の中に入り込んで動き回ることができ、よりリアルな体験ができるということ。
またメタバース空間においては、復元された信長公居館を自由に散策することができるフリーモードや、的当てや宝集め、レースを楽しめるミニゲームモード、地形だけの空間で、自由に建物などを建築できるビルドモードといった、3種類の体験モードにより楽しんでいただくことができます。
また、世界中のどこからでもオンラインでゲームに参加をしていただき、同じメタバース空間内で参加者同士がコミュニケーションを図ることも可能です。
これらのコンテンツを通じて、岐阜城や「信長公のおもてなし」の世界をよりリアルに体感していただき、実際に本物の岐阜城を訪れてみたいという関心につながってほしいと考えております。
本日(4月25日)正午より、このメタバース空間を公開いたします。
市のホームページで紹介しますし、岐阜公園内の現地にQRコードを設置いたします。
また、YouTubeの岐阜市公式チャンネルでもプロモーション映像を公開いたします。
また、本年度(令和6年度)開催予定のeスポーツイベントや各種イベントなどでも、体験ブースを設けて、市民の皆さまに楽しんでいただきたいと考えております。
今後のスケジュールですが、令和6年度は引き続き、山上部の城郭や天守から見た城下町などのCG制作等を実施していきます。
令和7年4月頃、全体を公開したいと考えております。
メタバース上のリアルな空間を活用して、岐阜城を世界へと発信し、現地への誘導を促すとともに、史跡岐阜城跡整備基本計画に基づく取り組みなどとの相乗効果を生み出し、地域学習や観光案内の充実化に繋げていきたいと考えております。
なお、記者発表の後、担当部が説明させていただきますので、実際にコントローラーを使った体験も、ぜひ記者の皆さんにはしていただければと思います。
(2)ぎふ長良川花火大会に関連して
発表事項の2点目です。
ぎふ長良川花火大会に関連して、2つ発表したいと思います。
(1)ふるさと納税返礼品・ぎふ長良川花火大会応援席チケットについて
まず1つ目ですが、「ふるさと納税返礼品 長良川花火大会応援席チケットについて」です。
今年(令和6年)も8月10日(土曜)に第2回ぎふ長良川花火大会を開催いたしますが、先般、ぎふ長良川花火大会実行委員会が応援席について、発表をいたしました。
本市といたしましても、応援席を活用したふるさと納税返礼品の取り扱いを開始することで、花火大会に向けた機運を高めてまいりたいと考えております。
返礼品は「ぎふ長良川花火大会 応援席チケット」とし、詳細はお手元の資料のとおりでございますので、ご確認をいただきたいと思います。
実行委員会が販売する全9種の席種の内、自由席を除いた8種類を返礼品として取り扱うものです。
その中でも、最前列でゆったりとした観覧環境の「指定席・最前列リクライニングシート」、一段高い堤防法面に2人掛けのベンチシートを設置する「視界良好ペアシート」、ご家族や団体で楽しめるマス席の「わいわいファミリー席」といった、プレミアムなシートも対象としておりますので、ぜひ多くの方にお申し込みをいただければというふうに思っております。
お申し込みの方法ですが、ふるさと納税によるぎふ長良川花火大会応援席チケットは、ふるさとチョイス、楽天ふるさと納税、ふるなびの各サイトにて申し込みをいただけます。
申込期間は、令和6年4月26日(金曜)から6月30日(日曜)までです。
ぎふ長良川花火大会は、「笑顔をつなげる 未来につなげる みんなで支える」オール岐阜の花火大会として、今年(令和6年)は第2回の大会を迎えます。
1人でも多くの皆さまに応援をしていただき、伝統の長良川の花火を未来に残すために、共に支えていただきたいと考えております。
また、ふるさと納税を通じて、ぜひ岐阜市ゆかりの皆さまには、岐阜市への帰省のきっかけにもしていただければと考えております。
(2)「ちーオシ」ワークショップの開催について
関連して2つ目ですけれども、「清流の国ぎふ」文化祭2024の「ちーオシ」ということで、この秋に開催される「清流の国ぎふ」文化祭2024の取り組みをご紹介したいと思います。
文化祭を盛り上げるための県民運動として、清流文化地域推し活動いわゆる「ちーオシ」に各市町村が取り組んでおります。
これは、ふるさとの文化として誇れる「推し(宝もの)」を選び、それをモチーフとした行灯型のオブジェを市民の皆さまとともに制作し、開会式で披露するということでございます。
昨年(令和5年)、岐阜市の「推し」を選定するため、市民の皆さまによる公募、人気投票を実施いたしました。
その結果、岐阜市の「推し」は、定番の宝ものである「岐阜城」「長良川」「金華山」「鵜飼」に加え、「ぎふ長良川花火大会」が選ばれ、これらの5つをまとめて、岐阜市の推しとすることといたしました。
これらを表現したデザイン画が、文化祭総合プロデューサーの日比野克彦氏によって制作されました。
この絵をもとに、市民の皆さんの手で、竹と和紙でオブジェを作り上げていただきたいと考えております。
現在、全3回のワークショップを開催するにあたり、参加者を募集したいと考えております。
募集期間は、5月1日(水曜)~5月22日(水曜)。
募集の詳細は、5月1日号の広報ぎふ、および岐阜市ホームページに掲載をさせていただきます。
今年(令和6年)の岐阜は文化の年ということで、ぎふ長良川花火大会は、市民の皆さまにとって大切な夏の文化であります。
また、「清流の国ぎふ」文化祭2024のキャッチフレーズ「ともに つなぐ みらいへ」のとおり、魅力ある岐阜の文化を未来へ引き継いでいくためにも、オール岐阜で盛り上げていきたいと考えております。
(3)岐阜市科学館de公共交通フェアについて
発表事項の3点目です。
「岐阜市科学館de公共交通フェアについて」です。
明後日4月27日から来月5月6日までのゴールデンウィークに開催する「岐阜市科学館de公共交通フェア」について発表します。
お手元にもチラシをお配りしておりますので、ご覧いただきたいと思います。
まず、令和5年11月から継続運行を開始した自動運転バス「GIFU HEART BUS」ですけれども、おかげさまで1万9千人を超える方に、昨日(令和6年4月24日)時点でご乗車をいただきました。
想定よりも早いペースということで、多くの皆さまにご乗車いただいており、大変うれしく思っております。
ご乗車いただいた皆さまのアンケート結果によりますと、10代の学生さんから65歳以上のご高齢の皆さままで、幅広い世代の方々にご乗車をいただいております。
また、2割以上が県外からお越しをいただいているということで、全国から非常に注目をいただいているということでございます。
引き続き安全な運行に努め、無人自動運転いわゆるレベル4自動運転の実現を目指していきたいと思います。
これまでも、今年(令和6年)の3月には、岐阜小学校の2年生48人の子どもたちに「GIFU HEART BUS」に実際に乗車をしてもらい、公共交通への関心を高めていただいておりますけれども、このモビリティ・マネジメントというものを、今後、市内の全小学校に実施していく予定でございます。
さらに今回、多くの子どもたちをはじめとした市民の皆さまに、「GIFU HEART BUS」をじっくりと見て、触れて、感じ、体験いただくために、明後日27日から始まるゴールデンウィークの9日間、岐阜市科学館とコラボレーションした「岐阜市科学館de公共交通フェア」を開催するものです。
イベント概要ですけれども、『ゴールデンウィークに自動運転バスが科学館にやってくる』と題しまして、「GIFU HEART BUS」の乗車体験や技術紹介をメインとし、公共交通に関するさまざまな体験イベントやブースの展示などの企画を準備しております。
まず、これからの公共交通である「GIFU HEART BUS」に関する催しとして、科学館の駐車場で「自動運転バスの乗車体験」を行います。
また館内では、自動運転の仕組みや技術を、子どもたちにより深く知っていただけるよう、わかりやすい動画や解説パネルによる自動運転バスの技術を紹介するブースを準備しております。
そして、令和5年11月の公共交通フェスタで子どもたちに大変人気がありました、1枚の紙から立体的に「GIFU HEART BUS」を組み立てることができる「ペーパークラフト」とか、自動運転バスのオペレーターが実際に着用している制服、帽子を着て、オペレーターになりきることができる「オペレーター制服なりきり体験」などを開催いたします。
また、「GIFU HEART BUS」の関連グッズとして、入館特典のクリアファイルやステッカー、自動運転バスに乗車体験いただいた方への缶バッジなどもご用意し、ご参加いただいた皆さまにお配りをさせていただく予定です。
さらに、公共交通に関連する企画として、路線バスの停留所を案内するスイッチを押して、運転手の気分を味わうことができたり、道路上に設置されている実物の信号機を間近で見て、大きさを体感いただけるイベントなどを予定しております。
他にも、科学館の企画として、あらかじめ引いた線の上をロボットが自動で判別し、走行する「ライントレースカー」や、ボールの位置を自ら判断して、ロボット同士が自動でサッカーの試合を行う「サッカーロボ」、さらに、5月3日から6日には『科学館チャイルドフェア』を開催し、かっこいい電車や昆虫、かわいい動物を紙で作る「クラフト教室」や、特別ゲストとしてお招きした、科学のプロフェッショナルによる「サイエンスショー」など、お子さまと一緒に大人も楽しんでいただける企画を多数用意しております。
岐阜市科学館2階の「自然」、「技術」、「宇宙」などをテーマにした展示室や、科学館自慢のプラネタリウムもご利用いただくことができるため、併せてお楽しみいただきたいと考えております。
なお、イベント開催期間中の平日、5月1日(水曜)と2日(木曜)には本荘小学校2年生の約120人と、市橋小学校2年生、3年生の約170人の子どもたちに、先ほどご案内の自動運転バスを活用したモビリティ・マネジメントを実施し、交通の先進技術に触れながら、これからの公共交通について学んでいただく予定です。
また、キッチンカーも出店する予定ですので、ぜひ学び楽しみながら、一日、ゆっくりと過ごしていただきたいと思います。
今年(令和6年)のゴールデンウィークの科学館は、これまで以上にパワーアップし、イベントを盛りだくさん行いますので、ぜひ市民の皆さまにはご家族そろってご来館いただきたいと思います。
(4)指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の開設について
では、最後4点目です。
「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の開設について」です。
地球温暖化の影響によりまして、年々気温が上昇し、岐阜市でも年平均気温が100年あたり約1.8℃上昇しているということで、令和5年度では危険とされる暑さ指数31以上を27日記録しております。
また、熱中症による救急搬送は377人ということで、過去5年で最多を記録するなど、熱中症のリスクが増大しています。
こうした中、本年(令和6年)4月、熱中症対策を強化するため、改正気候変動適応法が施行されました。
そして、同改正法では、現行の熱中症警戒アラートよりも一段上の「熱中症特別警戒情報」が創設されております。
熱中症リスクの軽減には、暑さをしのげる場所を、広く開放することが有効であります。
そのため、同改正法では、冷房設備を有し、必要かつ適切な空間を確保できる場所を「指定暑熱避難施設」、いわゆる「クーリングシェルター」として、市町村長がこれを指定することができるとされました。
そこで本市では、学校や保育所といった、特定の利用者が使用する施設などを除き、市庁舎やみんなの森ぎふメディアコスモスなど、手元にお配りしている資料が示す市有施設を、熱中症特別警戒情報の運用期間の開始日である昨日4月24日(水曜)から、クーリングシェルターとして開設をしました。
またこの他にも市内の県有施設や、本市と包括連携協定を締結している、トヨタオートモールクリエイト、これはカラフルタウンさんですけれど、また、スギ薬局やバローホールディングスの3社の皆さまの施設も、シェルターとして活用させていただくこととしております。
そして、利用者の方々に対する周知として、シェルターとなる施設には、こちらのポスターを掲示するとともに、市ホームページに、施設の名称や所在地、開放日などを示した一覧やマップを掲載します。
また、広報ぎふ5月1日号にも掲載をいたします。
さらに、令和5年度から、岐阜連携都市圏を構成する、本市を含む8市町では、温暖化対策の一環として、このクーリングシェルターの取り組みを共同して進めることとしており、今後、各市町のシェルターも、相互に広く周知していきたいと考えております。
岐阜市では令和5年5月「岐阜市ゼロカーボンシティ宣言」を表明いたしました。
このクーリングシェルターの取り組みは、気候変動の影響から、市民の皆さまの「健康」を守るものであり、ぜひ、気軽にご利用いただければというふうに思っております。
本日の発表事項は以上です。
【記者】
柳ケ瀬グラッスル35の本格オープンからまもなく1年が経ちます。市の施設も中に入っていますが、1年経ってまちに与えた効果等々、市長はどのように評価されていますでしょうか。
【市長】
「柳ケ瀬グラッスル35」についてですが、昨年(令和5年)、新たなランドマークとして「柳ケ瀬グラッスル35」とセントラルパーク「金公園」が誕生したということで、これまで柳ケ瀬を訪れる機会が少なかった方々に、柳ケ瀬を訪れるきっかけとなっているなというふうに思っております。
特に子育て世代を含め多くの方を呼び込んでおりまして、新たな賑わい創出に大きく寄与していると、柳ケ瀬の大きな変化にもなったと実感をしております。
特にグラッスル4階の子育て支援施設の「ツナグテ」ですが、昨年(令和5年)4月30日のオープンから今年(令和6年)3月末までの来館者数は、19万人を超えているということでございます。
特に土日祝日を中心に、他市町や県外からも大変多くの親子連れの方にお越しをいただき、ご利用いただいているということでありがたく思っております。
また、3階の健康運動施設「ウゴクテ」と中保健センターでは、合わせて約7万人の方にご利用いただいたということです。
「ツナグテ」では、市立図書館と連携した絵本の読み聞かせなどを行う「ふぁみりーエリア」や遊具で遊び、工作などが体験できる「きっずエリア」など、魅力的な公共空間を創出しておりますし、「ウゴクテ」でも健康づくり教室やクアオルト健康ウォーキングなどを開催し、中保健センターの移転により、健康診査等で柳ケ瀬に親子でお越しいただくなど、柳ケ瀬の賑わいと回遊性向上に寄与しているものであります。
また、劇場通りに面した広場空間「Gテラス」では、テナント関係者が自らイベントを開催するほか、まちづくり団体や企業など、民間主体の多彩なイベントが、ほぼ毎週末開催されるなど、新たな人の流れと賑わいが生み出されています。令和5年度のイベント開催件数は42件だったということで、これは我々公共のみならず、民間の皆さんの多様なイベントの開催ということでありますので、ありがたく思っております。
今後も、より一層官民が連携してまちづくりを推進し、皆さまに、「岐阜が動いている、変化していることを実感」していただけるように取り組んでまいりたいと考えております。
【記者】
けさ(令和6年4月25日)の新聞に「人口戦略会議」による消滅可能性のある自治体についての記事がありました。これについて岐阜市のことをお尋ねするわけではなくて、岐阜市の人口について市長のご所見等をお伺いします。
月ごとにホームページに掲載されている住民基本台帳人口を拝見しますと、40万人を切っています。私は小さい頃から岐阜市で生まれ育ってきまして、岐阜市は40万人都市だというちょっとした自負、愛着がありました。それがついに40万人切ってしまったということに強く思いがあります。調べてみますと、平成18年に柳津町と合併したときは、42万3千人ぐらいの人口だったのですが、この分が一気に無くなってなくなってしまったということになります。
柳津町は確か、1万人以上の人口があったと思いますけれども、その分がそっくり18年間で減ってしまったということです。40万人は住民基本台帳人口ですので、転入によりまた戻る可能性もあるのですけれども、市長は40万人を切ったということについて、どんな受け止めをなさっているのかということと、岐阜市の人口減少のペースについてのご所見、さらに定住人口対策の政策として、ブラッシュアップも含め、市長の中で構想されていることがありましたら、触れていただければと思います。
【市長】
まず「人口戦略会議」の発表については、全国の自治体にそれぞれ受け止め方があるのだと思います。
先ほどお話いただいたように、そもそも柳津町と合併して、42万人ということになっていたわけで、既にずいぶん前から、岐阜市の人口減少は始まっていたと、そのように受け止めているということです。
さまざまな自治体を見ても、全国の県庁所在地、例えば50万人をついに切ったと松山市でも言っている状況でございますので、人口減少というものは日本全体の問題だというふうに受け止めております。岐阜市はちょうど平均的な自治体でありますので、岐阜市でも起きているということだと思います。
一方で、既にこの間発表しましたけれども、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計で、ちょうど5年間を比べたときに、私が就任した2018年の時と、その後5年経った2023年では、人口推計が2040年時点で1.4万人上振れるということで、人口減少のスピードが若干緩和をしているというところは、国立社会保障・人口問題研究所の推計からも言えることです。これはひとえに子育て世代が転入超過になっているということが、大きな影響を与えているというふうに分析をしておりますし、これまでもそのことに力点を置いて、「こどもファースト」など施策に取り組んできたので、一定の成果は上がっているのだろうと思います。
ただし今は超高齢社会で、多死社会になっておりまして、令和5年度も5,100人ぐらい亡くなられていると思いますので、これは小学校区が1つ無くなるぐらいの大きなインパクトということです。ご高齢の、平均寿命を迎えられる方の人口ボリュームが大変多いので、その傾向は今後も続くだろうというふうに受け止めております。
定住人口ということで、若い世代で大事なのは、「教育・子育て」と「働く場」ということなので、令和6年度の予算編成におきましても、「こどもファースト」、そして「経済活性化」ということを、ベクトルの1番目、2番目にしっかり据えて取り組んでいるということでありますし、特に今年度(令和6年度)は、「企業立地」ということをさらに力を入れて、市内の企業の流出の防止でありますとか、市外県外の企業立地ということにも、積極的に取り組んでいます。そういった取り組みを行うことが、我々の岐阜市における、またこの人口推計をさらに上振れさせることに繋がっていくだろうということで、着実に取り組んでいきたいというふうに思っています。
また、私も入学式に行くなど、若い世代とコミュニケーションをする機会がありまして、市外の若い世代の方が岐阜市に結構来てくださるのですけど、その方々はやはり今の岐阜市のまちの変化というか、動きということをしっかり見ておられます。「岐阜市の学校を選びました」というところでいうと、その教育機関の魅力とともに、そのまちが変化していて、若い人たちにとって、いきなり東京行くとかっていう人とは別ですけれども、一定の都市部で、実家にもそれなりに近いところで、学びたい、働きたいという方に、今、岐阜市はこのように選ばれてきていると言えるのではないかなと思います。
【記者】
昨今、首長のハラスメントの問題が、岐阜県では池田町で、そして愛知県では東郷町の方で起こっておりますが、岐阜市において、ハラスメントの対策や、職員が働きやすいようにどのような対策をとられているかお伺いしたいです。
【市長】
1番のハラスメントの問題というのは、特にパワーハラスメントのケースでいうと、コミュニケーションの不全なのですよね。
ですから私は、市役所内で各課朝礼をやっていまして、もう90箇所ぐらい行ったのですけれども、これを年内に160箇所ぐらいまでやろうと、年内の予定も全部決めています。
私が各課朝礼で直接、職場に行って、そこに管理職である課長、係長もいて、若い職員もいる中で伝えているのは、要はそのコミュニケーションっていうのは非常に大事だよと。
今、Microsoft365っていうのを、全員が使えるように導入したことの一つに、チャットという機能がそこにあるのですけど、要は、隣を見ると課長が非常に忙しそうにしていると。「ちょっと、相談しづらいな」とか「思い切って、声掛けづらいな」っていう人も、中にはいると。人間、いろんな性格の方がいらっしゃいますので。だからそういう職員に、私ははっきり、「課長の顔色、一切見る必要ない。画面だけ見て、チャットを打ったらどうだ?」と言うと、みんな、「うん」とか言って覗くのですよ。
こういうことが大事で、要は何か相談したい、あるいは気づいた、こういうことを改善しなければいけないと思うとか、いろんなことを職場内で速やかに気軽に情報共有できるっていうことだと大事ではないかなと。
そこがまず一歩だろうというふうに思っていまして、私はそうやって各職場で直接、言っていますので、その効果が出てくるということを期待しております。
もちろん部長級や管理職には、このハラスメント防止ということは、私も指示をしておりますし、職場でも当然、そのことに気をつけながらやってくれているだろうというふうに思っております。
こういうものは、当然、継続的にやはり意識付けをしていかなければいけませんので、私も先頭になって、働きやすい職場作りをこれからも努めていきたいと思っております。
【記者】
柳ケ瀬グラッスル35の話に戻りますが、今回、柳ケ瀬グラッスル35ができたということは、岐阜市中心市街地に住まわれる方がその分増えたという見方もできるのですけれども、今後、こういったまちなかの居住について、市長として進めていきたいとか、あるいはまちなか以外から来てもらうというパターンを望まれているのか、その辺りの構想があれば、お聞かせください。
【市長】
まず、まちなか居住については、この再開発というのは、主体は再開発の組合の皆さんで、岐阜市が都市計画決定を行って、そこにさまざまな形で応援するという形になりますが、このパターンはあくまでも中心市街地の活性化や都市に対しての開発の呼び水であって、我々が本来求めているのは、そこにやはり民間の投資が起きるということです。
実際に、これは岐阜駅からこの柳ケ瀬にかけてのエリア、あるいは南側の加納地区もそうですけれども、投資が起きていて、民間の不動産開発が非常に活発であるということです。分譲だけではなくて、賃貸も非常に活発です。私は日頃、市内をあちこち動き回り、いつも街の景色を見ています。例えば、非常に老朽化したビルが解体されているとか、そうするとその後に看板が立っていて、例えばマンションのディベロッパーの看板が付いているとか、こういう動きを常に私はチェックをしています。
これが本来、私が目指してきていることです。
先日も公示地価が発表されましたけれども、そのことによって、こういったところでは確実に地価が上がっているのです。あるいは現状維持しているということなので、これは公共の投資、そしてそれによって民間の投資が生まれてくるということは、地価を高め、我々行政で言うと、それが固定資産税の形で、市民の皆さんのサービスの基盤になるものですので、財政が整えられているということで、やはり街の価値が高まるということを、一番の目標にしています。この柳ケ瀬グラッスル35ができて、人の流れもできて、さらに新しいお店もできてきているということですので、一定の成果が上がっているし、この柳ケ瀬グラッスル35の再開発があるということで、セントラルパーク金公園も同時に再整備をしたということで、これもこういった民間の投資を誘発することに繋がっていますので、これがまちづくりの基本だと思っております。
今後も、先ほどお話したように、30代とか40代とか、岐阜に帰って来られる方が、元々の自分のご実家にお住まいになることもいいことだし、すでにご実家はもう無いという方もおられるでしょうから、利便性の高い中心市街地にマンション等をお買い求めいただいて、お住まいいただいたり、今、戸建ての住宅でも、中心市街地でも買い求めやすくなっていますので、かつてのような地価ではありませんので、そういったところにお住まいいただいて、仕事と子育てを両立していただくということも、これも一つの目的ですので、これまで取り組んできたことをこれからも継続してやっていきたいと思っております。28年度には駅前のツインタワーも竣工予定ですし、名鉄名古屋本線鉄道高架化事業と名鉄岐阜駅の再整備の動きも出てまいりますので、さらにそういった岐阜のまちの価値が高まる動きというのは、加速していくのではないかなというふうに思っております。
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