平成30年6月1日 市長の記者会見

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ページ番号1006255  更新日 令和3年8月31日

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写真:平成30年度第3回市長定例会見をする市長


※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。

発表内容

  • 史跡岐阜城跡における新発見の石垣について(続報)
  • 岐阜市空家等対策計画について

会見資料

発言要旨

【市長】
皆さんこんにちは。
日ごろは市政発展にご協力いただきまして、ありがとうございます。
ただ今から平成30年度第3回市長定例記者会見を始めます。

まず初めに、前回発表いたしました史跡岐阜城跡における新発見の石垣についての続報をご報告させていただきます。
幅広い手法を用いたことが、新たな石垣の発見につながりましたが、今回の発見は織田家3代の城としてこれまでの評価を覆す価値が見えてきていると受け止めております。
先般、見学会にも約200人の方がお申込みいただきまして、見学をしていただきました。
非常に好評でありましたし、東京や大阪等、県外からの方が42名いらっしゃいましたので、広くご関心を持っていただけたと受け止めております。
今後とも新しい発見を含め、岐阜城の価値を全国に広めていくことが、より多くの交流人口に繋がってくるだろうと考えております。
また秋以降にも再度見学会を開催させていただこうと考えております。
今回の調査の手法は、まず企業様の社会貢献という形で、航空の3次元レーザー測量のデータをご提供いただきました。
更に伊奈波神社所蔵の古い絵図を見比べて、そこに記されているものがサイズを含め、非常に精度が高いものだということになりました。
現在の技術を使った調査と、かつての歴史的な資料といったものを組み合わせ、活かしながら踏査による調査を継続していきたいと考えております。
踏査というのは道なき道を歩いて現場を見ながら調査をしていくという手法であります。
岐阜城の調査というものを広げながら、全体像を把握していくことに努めてまいりたいと思います。
3次元レーザー等の技術を用いた調査といったものは、私どもが思いつかなかったことでありますので、重要な遺構のある場所には更に精度の高い調査をして、詳細な測量図を作成していこうと予定しております。
また発掘等による実際の調査も、しっかりと将来を見据えて考えておりますので、様々な調査の成果をしっかりと多くの皆さんに公表できるように努力をしてまいりたいと思います。
出てきた遺構については、第一義的には保護ということが大事でありますので、保護ということを考えながら、重要な観光資源でもありますので、活用という観点でもバランスをしっかりと組み合わせてやっていきたいと思っております。

二つ目でありますが、「岐阜市空家等対策計画」についてご報告をさせていただきます。
今、空き家問題が非常に社会的な問題となっておりまして、これを総合的かつ計画的に進めるための「岐阜市空家等対策計画」を本年5月に策定いたしました。
この策定にあたりましては、庁内だけではなく外部の有識者や専門家の方にも加わっていただき、私もメンバーであります「岐阜市空家等対策協議会」において議論等を行いました。
計画期間は平成30年度から5年間となっております。
今回は、一戸建住宅、及び店舗等併用住宅を対象とし、営利目的であるものについては除くということで計画を作っております。
本計画の基本的な方針は、まず空き家の発生を抑制していきたいということと、適正管理を促したいということです。
それから、空き家の状態であることは好ましくありませんから、空き家の流通・活用の促進や、更に地域での大きな問題となりうる、管理不全な空き家といったものについて、対応をしっかりと促していきたいということであります。
そのために今回、空き家総合窓口を開設いたしました。
本日6月1日に南庁舎の1階に空き家総合窓口を開設いたしまして、所有者の皆さんから空き家に関する様々な相談を受け付け、それに対する専門家に引き継ぐ等の対応、あるいは管理不全の空き家に対する通報や苦情等についてもこの総合窓口でまずしっかりと受け付けをして、関係部署との連携等、初動対応をスピードアップしていきたいと考えております。
関係の担当部署や専門家の皆さんにこの窓口から迅速に連携していくという形を取ってまいりたいと思います。
私からは以上です。

【記者】
新発見の石垣の見学会では予想以上に参加者が集まったということで、その裾野にはかなりの関心を持っている人たちがいると思われます。
もちろん新たな発見ですから学術的な調査は当然先行されるべきで、その活動を阻害してはいけないと思いますが、一方で、観光資源として新たな価値が加わった岐阜城を、今後どう位置づけていくのかということをお尋ねします。
2点目、小さなニュースですが、今月の3日に中央図書館で従来展開していた学校図書館への資料の出前サービスを拡充するために猫型のカートを新たに導入したというニュースがありました。
図書館が開館以来続けている本好きの子供を一人でも多く育てたいという活動の一環だと思われます。
図書館を含めた「みんなの森 ぎふメディアコスモス」(以下メディアコスモス)に多くの人が訪れているのも、ハード面の魅力だけでなく、やはり働いて創意工夫を凝らしている職員の努力があってこそだと思います。
今後、「こどもファースト」を重点政策に掲げられている市長が、公共図書館のこういった活動についてどのように支援を考えていらっしゃるのか、所信をお尋ねしたいと思います。

【市長】
はい、ありがとうございます。
まず岐阜城、もう一つ岐阜公園も含まれると思いますけれども、まず私として注目しているのは2020年の明智光秀公を主人公とした大河ドラマ「麒麟がくる」のことであります。
明智光秀公の問題にフォーカスしていけば、斎藤道三公等、岐阜にゆかりのある武将が注目をされることは必定でありますので、斎藤家3代の城、織田家3代の城である岐阜城をしっかり位置づけをしてPRしていきたいと考えております。
先般、補正予算のことで少し話をした山頂部の発掘の現場を見ていただくようなことも、この岐阜城の変化ということを直に見ていただくということで取り組みたいという思いでいます。
調査すること、またそれを見ていただくこと両方の側面が保護と活用ということになるのではないかと思っております。
詳細は詰めていませんけれども、私は岐阜城・岐阜公園の再整備という大きなビジョンを持っておりますので、2020年に間に合うものと間に合わないものはあると思いますが、大きな目標として取り組みたいと考えています。
岐阜城に関しては岐阜市だけではなく、清須市・小牧市・近江八幡市と展開している信長公居城連携協議会で「お城EXPO2018」に出展いたします。
信長公に関わる他市との連携をしながら発信していくことも岐阜城の価値に繋がりますし、例えば小牧市は小牧山城の発掘が進んで、ビジターセンターも作っていかれるということで、そういったところで他の地域との連携もとても大事かと思っております。
図書館の読書ということで、今、非常にありがたいことは館長がビジョンを持って取り組んでいただいていることです。
例えば、単に本を借りに来るだけじゃなく、図書館の活動に参加をしたいというボランティアを育成しているということ。
また学校との連携ということで、読書を好きになってもらえるように館長自らが学校に出向いて、読書のお話会をしていただいているということ。
更にはこども司書という制度を作って、富山市の図書館のこども司書と交流させていただいたりと、従来の市立図書館では考えられないような展開をしていただいております。
6月補正予算案にも、図書館のブランド化ということでブランディング事業が入っております。
「共読」の空間づくり等のアイデアをいただいておりますので、ブランドを更に高めるようなことを一緒に進めていこうと思っておりますので、これからはソフトの部分を更に充実するということで、ご注目いただきたいと思います。

【記者】
メディアコスモスのハード面について、本日市民の方から、メディアコスモスの結露・水漏れの対策として特別委員会を作ってしっかり対応してもらいたいという要請が市議会に対してありました。
市としては、3月に設計業者及び施工業者と合意書を結ばれていると思いますが、本件の指摘ではそれでは不十分だとおっしゃっています。
市としてはその合意書で十分と考えているのか、それとも瑕疵担保期間が満了するこの1年で市の中で議論する何かを立ち上げたりといった、何か踏み込むような考えはないでしょうか。

【市長】
錆への対応について、3月6日に業者から報告を受けておりまして、その内容は外部の有識者の方からの助言も踏まえて庁内で検討会議を重ねているところであります。
我々は真摯な対応ということを常に望んでおりますので、業者が適切な対応を継続的に行っていただけるような状況にまで持っていきたいと思っています。
ですから正式に報告書を受けましたが、それに対し市としての対応方針等は内部で非常に丁寧に精査をしている段階ですので、決まりましたら内容を公表したいと考えております。
もう一つ、委員会の話ですけれども、これは議会に関わることですので、行政のトップとして議会でどのような結論が導き出されるのか見守りたいというところまでしか言えないと思います。

【記者】
旧長崎屋ビルの老朽化の案件で、今のところ落下防護用のネットを張ると言うことになっていると思うのですが、対処法的なものにならざるを得ないと思います。恒久的な対策として市としては何か考えていますか。
また、店舗を入れる等、所有者に対して何らかの支援を行うということは考えていますか。

【市長】
現在の岐阜市としてどのような対策をしているかというところからお話をしたいと思います。
岐阜市としては「岐阜市空き家等の適正管理に関する条例」が平成26年から施行されておりますのでこの条例に基づいて対応をしているところであります。
民間の物件でありますので、あくまでも所有者に管理責任があるという観点から適切な対応をするよう指導・助言をすることが岐阜市の行政としての立場でございます。
またこの施設は、かつて商業施設として収益を上げていた建物ということもございますので、所有者の管理責任は大きいということを所有者にはお伝えしているところであります。
ただ、壁の状況等現地の見回りをこまめにさせていただいておりまして、今後も落下の可能性はあるのではないかという問題意識は持っておりますので、決してこのままでは好ましくないと考えております。
したがいまして、建物の所有者に対して、相談助言等はいつでも行わせていただきますし、人的な支援という形で丁寧に行っていくということでございます。
建物の利用については、第一義的にこの建物の安全性を担保するという責任が所有者にはあるわけですので、そこをしっかり担保していただきたいということが前提です。
具体的な商業店舗の誘致などのご相談があれば乗っていきますが、まずは安全対策をしっかりと行ってほしいとお話をしているところであります。

【記者】
元岐阜市議による政務活動費の不正流用について、昨日公表になりました岐阜検察審査会の書面の中で、岐阜市長による書面が、検察が不起訴にした理由の一つととれるような文書があるようです。
就任前のこととなりますので答えにくいと思いますが、そういった書面が出てきたということに関しまして市長としてのご意見をお願いいたします。

【市長】
この書面については、文字どおり法の下適正な対処を望むということが書かれているものでありますので、これをどのように解釈されたかは当時の検察官の解釈の問題でありまして、私からどうこう申し上げることではないと受け止めております。

【記者】
まもなく就任されて100日になるんですけれども、自分なりの手ごたえ、あるいはもうちょっとこうしたほうがいいということなど、感じていることがあれば教えてください。

【市長】
ありがとうございます。
就任からちょうど1か月の時に年度が替わりまして、部長級の職員も3分の1ほど交代しました。
お互いに駆け出しという中であってしっかりと市政を支えていただけていることに、私は大変感謝をしております。
私として政策総点検、及び次年度の施策に向けて若い人が意見を言いやすい環境を作りたいということで100人ワークショップ、若手職員プロジェクトチームの立ち上げをやってきましたので、そういう意味での初動というところでは、予定どおり進んできていると思っております。
補正予算案は発表させていただきましたが、私としての大きなビジョンを進めていくのは2019年度予算という形になろうかと思います。
ですから6月議会でしっかりと議会に補正予算案をご承認いただいた暁には、2019年度の予算編成に向けて全庁を挙げて体制を作っていくこととなっていくと思います。
私なりの考え方は選挙でも示しているとおりですし、庁内においても適宜各担当部長にお話をしておりますので、これから更に準備を加速していこうと思っております。
いずれにしても、人口減少社会という中にあって、岐阜市政も大変多くの課題を抱えております。
これは私自身も就任以来、全体的な把握を図ってきましたので、この課題を一つ一つ解決をしていくことが柴橋市政の1年目の大事な役割だと思っております。
1年間に一気にとはいきませんが、とにかく一つ一つにしっかり向き合って解決をして、市民の皆さんにその結果を見ていただこうと思います。
一日一日を大事に頑張っていきます。

【記者】
石垣の件で、今回のようなレーザーによる分析や、このような遺構があったという根拠となりうる資料が見つかったということで、新たな観光資源という意味の材料が増えたと思います。
それについて今回の調査を行うにあたっても一般の方が発掘の様子を見られるという、ある意味で新しい「本物志向」というものの一つに新しい石垣が材料になると思うのですが、そういった意味での推進を今後もしていくというお考えでしょうか。

【市長】
「本物志向の観光まちづくり」ということを言い続けてきましたが、新しい石垣という本物が岐阜城にはあるということがわかってきました。
ただ、今の状態だとまだ土に埋もれていたり、木が覆いかぶさっていたり、すべてが見えるわけではありませんので、お許しをいただければ石垣を保護する観点からも伐採をさせていただいたり、土を掘って本来の石垣を見えるようにするといったことができるとよいと思います。
あるいはこの調査の結果を公表することにより、市民の皆さんにも岐阜城の本来の姿を共有していただけると思います。
新たに建物を建てるよりも、本物に触れていただくことが普遍的な価値を持ち、共感を呼べるのではないかと思います。
ですから今回の発掘も皆さんに現場の変化を含めて見ていただきたいし、変化があることがリピーターの獲得にもつながるので、力を入れてやっていきたいと考えています。
とにかく観光は本物で勝負だと思っております。

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