令和5年1月30日 市長定例記者会見

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ページ番号1019873  更新日 令和5年2月17日

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写真:令和5年1月30日 市長定例記者会見の様子

※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。

発表項目

  • 史跡岐阜城跡令和4年度発掘調査成果について
  • 全国初 VR技術を活用した「バーチャル岐阜市子ども作品展」の開催について
  • 岐阜市立 岐阜東幼稚園「優秀園」受賞(ソニー幼児教育支援プログラム)について

配布資料

発言趣旨

【市長】

それでは、ただいまから定例会見をはじめます。
本日の発表事項は3点です。
 

(1)史跡岐阜城跡令和4年度発掘調査成果について

まず1点目ですが、令和4年度史跡岐阜城跡山上部発掘調査成果について発表したいと思います。
今年度はまず一ノ門、そして天守東側、さらには天守の南西部の3か所で発掘調査を行いました。
調査期間は令和4年10月20日から令和5年2月中旬ごろまでを予定しています。
まず1か所目の一ノ門では、2つの時期の門があることを確認しております。
令和2年度に確認した信長期の門は、岩盤を平に削って柱を立てる構造でした。
さらに令和3年度に確認した道三期の門は、穴を掘って柱を立てる構造でした。
また、今回門の脇に岩盤を掘り抜いた巨大な穴を確認いたしました。
一辺が約1.5mの形で、深さが約1.1mです。
底部に木材が残存していますが、遺物が出土していないため、現時点では時期は不明であり、今後、年代の測定や樹種の特定など科学分析によって機能の解明に迫っていきたいと考えています。
2か所目は、天守の東側です。
これは令和3年度に、石垣を一石確認しましたので、この石垣がどのようになっているかを今年度調査いたしました。
今回、この池田輝政期の石垣の続き部分について発掘をしたところ、長さ約2m、高さ約2m、最大4段分の石垣を確認し、想定よりも石垣の残存状況がよかったです。
さらに石垣の前面に瓦を大量に含む層を確認することができました。
石垣の前面に瓦を大量に含む層が発見されたことから瓦葺の建物に使われた瓦が廃棄されたのではないかと考えています。
今後、この瓦を取り上げて石垣の全容解明を目指していきたいと考えています。
3か所目の天守南西部では、信長期に築かれた天守台南西隅とみられる二石の石垣を確認しました。
この天守台の石垣ですが、明治43年に初代復興天守が建設され、実はその際に規模を縮小して積み直されてしまったということで、当時の石垣は残っていないと考えられていました。
今年度の調査で確認した二石の石垣の石材は、大きさが約0.8m×0.7mです。
改めて、天守台西辺の調査成果をまとめてみたいと思います。
こちらは、『稲葉城趾之図(いなばじょうしのず)』という伊奈波神社所蔵の古い絵図ですが、令和元年度に北西隅を調査し、このときに信長期の石垣が発見されたということで大きなニュースになりました。
令和2年度には、絵図にある2段目の石垣を確認することができたということと、さらに現在の天守が乗っている石垣の下部、あとでもう少し詳しくお話ししますが、下部のところにも戦国時代の石垣が残っていることを確認しました。
そして今回、令和4年度は、令和元年度に発掘をした北西隅の石垣の延長部分、南西隅の調査をしたところ、このように石垣が出てきました。
このことからわかるのは、北西隅で確認された信長期と見られる石垣から南西隅で今回確認された石垣までが、いわば一連の石垣だということです。
天守台の一番南西の隅で今回石垣が見つかりましたので、まさに一連の石垣だと考えられるわけです。
また、南北の石垣の確認によりまして、天守の西辺の長さが約14mだということもわかりました。
明治時代に模造天守を造るときに、石垣が積み直されてしまったわけですが、下段の石垣を土台として天守台が造られていることがわかっております。
現在天守が乗っている石垣の下部については、戦国時代の石垣が残っていることがわかるわけです。
まだ、2段目の北西付近は未確認ですので、今後調査が必要です。
こういったことから、信長期の天守台の規模が明らかになってきており、天守の起源解明に一歩近づく重要な発見だと思っております。
専門家の滋賀県立大学名誉教授の中井均先生にコメントをいただきましたのでご紹介したいと思います。
「令和元年度に発見された信長期天守台の北西隅の石垣に続き、今年度の調査でその続きの南西隅の石垣が確認された。
これにより、天守台西辺の規模や構造が解明された意義は大きい。
今回の発見は、日本城郭史において、安土城で完成したとされる「天守」の起源を考える上でも重要な発見である。
また石垣は『稲葉城址之図』にも描かれており、改めて絵図の信頼性の高さを確認できたことも大きい。
今後のさらなる調査の進展により、信長が造り上げた岐阜城の真の姿が解明されることを期待したい。」
というコメントをいただいております。
次に、発掘調査現場の一般公開及びオンライン報告会についてです。
まず一般公開は事前のお申込みは不要で、令和5年1月31日から2月5日、それぞれ10時から15時まで行います。
公開場所は、一ノ門と天守東側の2か所で、ただいまご説明した天守台の南西部は狭くて危険な場所ですので非公開とさせていただきます。
なお、石垣の写真パネルを天守の南側に展示をして皆さまにご覧いただきたいと思っています。
なお、資料については、山麓の「日本遺産・信長居館発掘調査案内所」にて配布をいたします。
ぜひ石垣など本物の遺構を見ていただいて、信長公や輝政公の城づくりの迫力を感じていただきたいと思います。
また、オンライン報告会は、2月18日土曜日の10時から11時30分、岐阜市と山県市の共同での開催で、参加料は無料です。
なお、戦国ドラまちEXPOのホームページから事前申し込みが必要ですので、ホームページにアクセスしていただきたいと思います。
こちらのオンライン報告会では、岐阜城と大桑城の最新調査成果を紹介する予定です。
さらに岐阜城に関してですが、山上部石垣周辺の整備について発表したいと思います。
令和3年12月に史跡岐阜城跡整備基本計画を策定いたしましたが、この基本計画に基づき、山上部の登山道沿いの石垣を対象とした整備を実施いたします。
まずひとつめですが、天守南西通路石垣周辺の樹木管理です。
実施時期は2月、対象範囲は300平方メートルでございます。
天守南側通路の両側には信長以降に築かれた石垣が良好に残されており、こういった石垣の保存と公開、また安全確保の観点から影響を及ぼしている樹木の伐採を行うものです。
今後、令和6年度まで樹木管理を継続して行います。
先ほど南西隅の石垣が発見された場所に隣接するところ、さらにはすでにこちらは樹木の伐採を行っておりますが、これは石垣でできた通路ですので、当然反対側、まさに北側にも石垣が良好に残っております。
そのため、通路周辺の樹木を管理させていただくことで石垣をご覧いただく環境が整ってくるわけですし、また石垣の安全な管理と保存ということにも資するということで、こちらを行っていきたいと思います。
なお、こういった樹木管理を行いますと山上だけではなくて市内から、特に長良方面から天守と石垣がよく見えるようになると思いますので、まさに山上部の城郭景観の復元ということにもつながる取り組みです。
もうひとつですが、二ノ門西側の石垣保護網の設置です。
実施時期は2月、対象範囲は35平方メートルですが、登山道沿いに残る道三公が築いた石垣に変形が見られることから、石垣の保護・崩落防止のための網を設置します。
資料の写真を見ていただきますと、石垣が前に出てきているのがわかると思います。
当然、石垣の上に樹木も茂っており、石垣がどんどん前に押されると、下方にあるのが登山道であり、登山者の方に万が一落石するようなことがあっては危険なため、網をかけさせていただきます。
このような形で石垣を保存し、そして安全に金華山・岐阜城を楽しんでいただける環境を作っていきます。
今後も発掘調査の実施と石垣等の適切な保存を行いながら、その魅力を実感していただけるように整備・活用を推進していきたいと考えています。
関連事項でございます。
すでに皆さまには発表済みでございますが、27日からいよいよ映画「THE LEGEND & BUTTERFLY」が公開されました。
この岐阜市の観光のシンボルである岐阜城をせっかくの機会ですので多くの皆さまに体感していただきたいということで新たなふるさと納税の返礼品の取り扱いを2月1日からいよいよ開始いたします。
岐阜城の入場券と、金華山ロープウェイの往復券、そして映画「THE LEGEND & BUTTERFLY」の映画チケットの3点セットを返礼品としてお渡しをするふるさと納税です。
この映画のチケットは岐阜市内2か所、市内の映画館でしか使えないということで、市外県外の皆さまにふるさと納税をしていただいて、ぜひ岐阜市内の映画館で映画をお楽しみいただくとともに、岐阜城天守含め、先ほどご紹介した本物の石垣がございますので、ぜひ信長公の世界に触れていただきたいと思います。
お取り扱いは2月1日から2月28日までの1か月間限定ということで、ふるさとチョイス、楽天ふるさと納税、auPAYふるさと納税の3つのサイトで申込可能でございます。
寄附金額は1万3,000円です。

(2)全国初 VR技術を活用した「バーチャル岐阜市子ども作品展」の開催について

では、次に、発表事項の2点目です。
全国初のVR技術を活用した「バーチャル岐阜市子ども作品展」の開催について発表いたします。
岐阜市内の子どもたちが制作をした図画工作や美術作品、書写作品を展示する「岐阜市展」は、これまで展示会場において開催しておりましたが、コロナ禍で令和2年、3年と従来の展示会の開催ができませんでした。
今後のあり方について教育委員会が検討し、今回、最新のデジタル技術の動向に着目してVR技術を活用したバーチャル岐阜市子ども作品展として開催いたします。
このバーチャル岐阜市子ども作品展は、いわゆる仮想空間上にぎふメディアコスモスの展示会場を作り出すもので、そこを訪れていただき子どもたちの作品を鑑賞いただきます。
この作品展には、「広報ぎふ」やぎふメディアコスモスのホームページなどに掲示されるQRコードなどからアクセスすることができます。
出品数は幼児と児童生徒をあわせて約1,000点を予定しています。
期間は、2月20日月曜日から3月24日金曜日の33日間です。
作品をデジタル化することにより、作品を選択すると作品を拡大できたり、作品への思いなどの書かれたコメントを表示して、そこで児童生徒の思いを読むことができるということで、作品をより深く理解する仕掛けになっています。
こういった実在する会場や一つひとつの作品をデジタル化して仮想空間上でご鑑賞いただく方法は自治体が主催する子どもの作品展としては全国初の試みです。
では、実際にやってみたいと思います。
タブレットを使ってご来場いただくという形で、まず、ぎふメディアコスモスに入っていきたいと思います。
ドアを開けて中に入っていきます。
右側の奥が会場ですので、こうやって行きますとギャラリーの入り口に入っていきます。
出てきましたね。
こういうふうに実際にバーチャルで子どもたちの作品が出てきます。
これを実際に見ていただこうということで、ちょっとかわいらしい左上の作品をこうやってクリックしますと、それぞれの作品が出てまいります。
ここには題名、お名前とか、例えばここに「さかなを大きくかくこと、いろいろなうみのいきものをかくことをくふうしました。そして、うみのいきものたちのえがおもたいせつにしました。」ということで、子どもたちの作品に対するコメントを同じように掲載しております。
こうやって実際にリアルな会場ではございませんが、よりリアルに近い形で、VR上で鑑賞していただくものです。
時間や場所の制約がないので、スマートフォンでご覧いただくことも可能であり、実はこれまでは会場の関係から週末の2日間のみの開催でしたけれども、今回は33日間、24時間ご覧いただきますので、多くの方にご来訪いただきたいと思っております。
また、ログやアンケート機能から来訪者の方のいろいろな情報を得ることができます。
例えば今の作品でも、何人の方がこれを拡大してご覧いただいたか、などがわかりますので、エビデンスに基づく評価や分析ということもできるのではないかと思っております。
また、子どもたちは1人1台タブレットを持っておりますので、学校や自宅にいながら自分の作品だけではなくて同世代の仲間の作品も見ることができるということで、友だちがどんな表現方法をしているのかということも学ぶこともできますし、新しい発想も生まれたりするということで創造力を育むことも期待できると思います。
このようにバーチャル岐阜市子ども作品展はこれまでの展示会を単なるデジタル化をするということではなくて、来訪者にとっても子どもたちにとっても様々な点で変革をもたらす教育DXの取り組みのひとつと考えております。
一方で、作品は自分の目で直接鑑賞することも、これは意義のあることだと思います。
今年度の実践結果をもとに、教育委員会でしっかりと検証していただき、今後のよりよい岐阜市展のあり方について引き続き検討いただきたいと思います。
 

(3)岐阜市立 岐阜東幼稚園「優秀園」受賞(ソニー幼児教育支援プログラム)について

発表事項の3点目です。
岐阜市立岐阜東幼稚園がソニー幼児教育支援プログラムで優秀園を受賞したので発表します。
今回、岐阜市立岐阜東幼稚園が2022年度のソニー幼児教育支援プログラム保育実践論文におきまして、乳幼児施設としては岐阜県内初となる優秀園を受賞することができました。
162園の応募があり、岐阜東幼稚園は今年度初めて応募いたしましたが、最優秀園に次ぐ優秀園に選んでいただき、大変高い評価をいただきました。
先週の1月28日の土曜日に、東京のソニーグループ本社で贈呈式が行われまして、幼稚園の園長先生と担当者が出席をさせていただきました。
こちらにあるのが贈呈された賞状です。
副賞として教育助成金30万円と、ソニー製品のデジタルカメラなどをいただきましたので、今後、岐阜東幼稚園で活用させていただきます。
ソニー幼児教育支援プログラムは、公益財団法人ソニー教育財団が、未来を生きる子どもの成長を願い、「科学する心を育てる」をテーマとした乳幼児教育支援として2002年度に開始をされたプログラムです。
このプログラムでは「科学する心を育てる」をテーマとした独自性のある保育実践と今後の方向性をまとめた論文を募集し、その実現のための支援を行っております。
また、入選園の実践事例を広く公開し、教育・保育関係者の研修などに役立てる取り組みも行っております。
岐阜東幼稚園の保育実践論文は、「遊んで、遊んで、とことん遊び込む!!」というタイトルで応募いたしました。
幼稚園の子どもたちの遊びの中から生まれた「大きくて割れないシャボン玉を作りたい」や「いろいろな光を使ったカラフルなプラネタリウムを作りたい」などの願いを子どもたち自身が仲間とともに試行錯誤しながら実現し、その喜びを分かち合うという繰り返しの中で「科学する心」が育まれていくという論文の内容になっております。
経験を土台として、大人の予想をはるかに超えていく子どもの気づきや思考がさらに豊かなものになるよう環境を整え、考察を重ねていく教育を評価していただきました。
なお、論文につきましてはこのあと岐阜市公式ホームページに掲載いたします。
また、詳細については後ほど教育委員会にお尋ねいただきたいと思います。
取り組みの映像は、岐阜市公式YouTubeチャンネルにて公開しておりますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
私は「こどもファースト」を重要施策のひとつに掲げておりますが、この幼児教育についても平成31年4月に教育委員会に幼児教育課を設置してまいりました。
また市立の幼稚園は市の幼児教育の拠点ですので、市が目指す幼児教育のモデル園として模範となる取り組みを進めていただき、またその成果が論文として評価されたことも大変うれしいことです。
今後とも市立幼稚園には子どもの好奇心や探求心に寄り添った取り組みを続け、「こどもファースト」のまち岐阜市の幼児教育をリードしていってくれることを期待しております。
本日の発表事項は以上です。

【記者】
来月からチケットの3点セットをふるさと納税の返礼品として出されるということで、信長まつりであったり、木村拓哉さん、伊藤英明さんの効果であったりに乗っかったような返礼品かなとお見受けするのですが、この返礼品を出品するにあたって、なぜ出品することになったのか、また、市長が期待されること、この2点伺わせてください。

【市長】
出品の理由は、私どもは常日ごろからふるさと納税についていろいろと庁内でも議論をして、創意工夫をしながら多くのふるさと納税、ご支援をいただかなきゃいけないということを考えてきました。
その中では、私どもは常に本物志向ということを意識して、返礼品につきましても岐阜市の農産物とか、そういったものを愚直にやってきたところですが、今回、岐阜城をこうして発掘調査を進めて、我々は本物ということで特に石垣なんかも積極的にPRしているところですので、この映画の中でも岐阜城のシーンは当然出てくるわけで、多くの方にご注目をいただけると思います。
こういったふるさと納税という仕組みを通じて、ぜひ岐阜市の本物の岐阜城に触れていただきたいですし、大変ありがたいことですけれども市内の映画館で特定の映画のチケットでということもふるさと納税の中で、返礼品でお認めいただけましたので、どうせなら岐阜で映画を見て岐阜城に親しんで岐阜市の歴史に直に触れて魅力を感じていただくという、交流人口にもつながるということで、東映サイドとも考えが一致いたしましたので、このようなチャレンジをさせていただいたということです。
1か月限定ですけれども逆に多くの方にこの1か月限定の期間にお越しをいただいて、岐阜城の天守に登って濃尾平野を見渡していただければ織田信長公の、そして濃姫の気持ちがわかるというところでございますので、ぜひ直接来て体感していただきたいと期待しております。

【記者】
発表の2つ目のバーチャル子ども作品展で、確認なのですけれども、会場にはリアルな作品を置かないという形に令和4年はなるのでしょうか。

【市長】
令和4年はリアルな作品展示は行わないということで、あくまでバーチャルでいきたいということです。

【記者】
わかりました。
市長は先ほども直接目で鑑賞することに意義があるという話もありましたし、今、岐阜城のほうでは本物のという形で発言がありましたが、そうすると令和4年度はあくまでも本物はここに関しては見られないという形になりますが、その機会の喪失についてどう思われるかということと、今後よりよい視点のあり方を考えるという形でしたけれども、令和5年度以降バーチャルとリアルを組み合わせた形にしていくのか、そのあたりお考えはありますでしょうか。

【市長】
令和2年度と3年度は展示会を全く行えませんでしたので、それをどういう形でどういう感染状況においてもできるかということを教育委員会でいろいろとお考えになったうえで、今は教育DXということを進めておりますので、せっかくの機会に子どもたちにも新しい経験をしていただこうと今回のVR技術を活用したバーチャル子ども作品展になったと思います。
今後については、まさに教育の現場の教育委員会の皆さまがどういったものがより良いものかということは検討されると思いますので、まずは令和4年度はこのバーチャルでやってみて、またいろんなご反響の声もいただきながら考えていくことかなと思っています。

【記者】
発表事項にはちょっとなかったのですけれども、新型コロナ対策の件でちょっとお伺いしたいと思います。
先日、政府がいわゆる新型コロナの対策について5類に移行します、5月8日からということを発表しましたけれども、これにあわせていろいろな対策の見直しも行われると思うのですけれども、この件についての受け止めと今後の課題、何か要望することがありましたら教えていただきたく思います。

【市長】
まず、5類に引き下げられるということですが、我々としては、今、岐阜県内で医療ひっ迫強化宣言期間中ということでございますので、まずは足元の、感染状況は改善してきておりますが、まずはしっかりとこの感染状況を抑えていくということが大事だろうと思います。
そのうえで、政府がどういうタイミングでどのような緩和をしていかれるかということも、こういった取り組みについては岐阜県としっかりと連携しながら専門家会議などでご議論させていただいたうえで方針が出されておりますので、その議論にしっかりと加わりながら動向を見極めていきたいと思っています。
今後についてですが、私どもは保健所設置市でございますので、保健所としての感染症対策、かかわりがどのようなものになっていくのか、一部段階的な緩和ということで、保健所の関与も残るような報道もございますが、そういったもののスケジュールであるとか、どの部分を緩和して、どの部分は従来の保健所としての役割を果たさなければいけないのかといったようなこともぜひ詳細に国でご検討いただき、お示しをいただけると私どもも準備ができるということで、そこはあまり直前にお決めになるのではなくて、すでにこういった方向でご議論を進めておられるなら、ぜひお早めに示していただけると私どもも現場の準備がしっかりできると思います。

【記者】
こちらも報道ベースになりますが、保育所や幼稚園に通っていない未就園児について、政府が4月から保育所の空き定員を活用した預かり事業を始めるという報道があり、20~30の自治体でモデル事業を実施するために参加自治体を公募するという形ですが、岐阜市としてこちらの事業に手をあげるお考えは、今、ありますでしょうか。

【市長】
私も報道には触れておりますけれども、国が保育所や幼稚園に通っていない0歳から5歳時の未就園児について定員の空きのある保育所等で定期的にお預かりをし、子育てに対する不安の軽減や育児サポートを検証するモデル事業をされるという話だと思います。
現在、岐阜市として様々な取り組みをすでにやっておりまして、例えば育児の不安や育児サポートに関する取り組みとして、各北・中・南と保健センターを岐阜市は設置しておりますが、母子健康包括支援センターで妊娠の届け出の際には保健師が母子健康手帳を手渡しするということを行っておりますし、妊娠・出産・育児期を通した相談場所がありますよ、いつでも相談してくださいということもお伝えしております。
また、出産後も乳児家庭全戸訪問事業ということで、これは我が家でもございましたけれども、それぞれご家庭を訪問して、特に出産間もない方々にとっては非常に不安もあろうかと思いますしアドバイスを求めたいということもありますし、私どもも訪問させていただくことで家庭での育児の状況もわかるものですから、そういったことを行っておりますし、乳幼児健診も当然行っておりますので、そういった中で保護者の子育てにかかわる不安や悩みも確認させていただいております。
中には、乳幼児健診を未受診の方も当然これはゼロではございませんので、そういった方に対しては保健師が個別にお電話をしたり家庭訪問をしたりして受診するように促しております。
それでもなかなかうまくつながらないという方に対しては子ども・若者総合支援センター“エールぎふ”と連携をして、よりきめ細やかな支援に結び付けるということで、そういう意味でいうと何重にも私どもとしては支援の体制をとっているということです。
また、継続的に見守りを必要とするご家庭については、これまでも保育施設等の利用を勧奨させていただいております。
それから、子育て中の親御さんの孤立感とか不安感を軽減するために地域の児童館や児童センターにおいて親子のための幼児クラブを行っておりますし、地域子育て支援センターというものを市内6か所に設置して、地域の身近な子育て相談機関として地域の子育ての力の向上を担うなど、いろいろな取り組みをしているところです。
また、仕事の都合などを理由にお子さんを家庭で保育できない場合には一時預かりということも行っており、こういった一時預かり事業を市内27か所で実施している状況です。
そこで、モデル事業への応募についての考えですが、先に申し上げましたようにエールぎふをはじめとする担当部局においてモデル事業との同趣旨の保護者の育児の不安や育児サポート、児童虐待の未然防止を視野に入れた様々な事業をすでに展開しているところですので、今回さらに定員の空きのある保育所、認定こども園を活用するという話でありますが、国の詳細な要件を把握するとともに動向を注視していきたいと考えております。

【記者】
少し早いですが、統一地方選が近づいてきました。
改めて、全国的なことなのですが、争点は何だと思われますか。

【市長】
統一地方選挙は、まさに各地方の主に自治体地方選挙ですので、それぞれの自治体固有のテーマについてそれぞれ立候補される皆さまが、それぞれの問題意識をお立場から政策を掲げ有権者である市民の皆さまに訴えかけるという選挙ですので、何か特定の全体的なテーマがあるというよりもそれぞれの地域地域で抱えている課題について皆さまが英知を結集して政策を競い合うということではないかと思います。

【記者】
岐阜市も選挙がありますが、岐阜市議選に関してはどういったことを争点としてほしいとか、どういった政策論争を期待したいですか。

【市長】
岐阜市政においては、今、私が「岐阜を動かす」ということで様々積年の課題について一つひとつ解決の道筋を示しているところですし、教育では不登校の問題やいじめの問題などについての取り組みを積極的に行っているところですので、私としてはベストを尽くしているつもりです。
そのため、それぞれの立候補される方がお持ちになる問題意識を、選挙を通じてご提示いただくことで広く市民の皆さまが岐阜市政について考えるまた貴重なきっかけにもなろうかと思いますので、大いに政策議論をしていただければ私としてはありがたいと思っています。

【記者】
その中も特に市民に選挙を通して考えてもらいたいことはどんなことでしょうか。

【市長】
特に、これからはポストコロナという新しい時代にいよいよ入ってくるわけですので、私としてはこの例えば3年間コロナ禍でご高齢の皆さまのお出かけが少なくなってしまっていたというようなこともあろうかと思います。
ですから、超高齢社会を乗り越えていくにあたって、いかに高齢者の皆さまに健康で元気に長生きしていただけるかというようなことも大変重要であって、この3年間で失ってきてしまったものをどう取り戻し新しい時代を切り開いていくかということではいろいろな英知が必要ではないかなと思っておりますので、ぜひこのポストコロナということを見据えていろいろなご提案をしていただき、市民の皆さまにもそのことを通じていろいろな思いを表現していただければありがたいと思っています。

【記者】
3点あります。
年度末の会見ということなのでお聞きします。
この1年でできたこと、できなかったことを教えてください。
2つ目、先ほどの統一選に絡んだ質問ですが、どういったスタンスで市長自身は統一選に臨まれるのか、立候補はしないですけれども、特定の候補者を応援するとか何かありますか。
3つ目、前回1月6日の会見の質問で多治見の今井瑠々さんが、どういった説明をされるか関心がありますということでしたけれども、会見を受けてどのような感想を持たれたか、どう思われたか教えてください。
お願いいたします。

【市長】
令和4年度は、私も「岐阜を動かす」ということで様々市民の皆さまに提案をしてきたわけですが、例えば名鉄高架化事業も動き出しましたし、いよいよ柳ケ瀬グラッスル35も完成式典を迎えますし、金公園のセントラルパーク化についても完成するということで、まさに私が1期目に課題として取り組んできたことが一つひとつ形になりはじめている年だったのではないかと思います。
先ほど発表させていただいた史跡岐阜城跡整備基本計画の具体的な事業も、これも同様であって、こういった発掘成果を含めて私なりにビジョンとして掲げていたことが市民の皆さまの目に見える形になってきたということが今年度取り組めたことではないかと思っています。
今後の課題ということですが、先ほども申し上げましたが、やはりこれまでとこれからの違いはまさにウィズコロナからポストコロナに変わるという点です。
3年間はウィズコロナ禍ということで非常に特殊な時代を生きてきたわけでありますが、ポストコロナに向けて特に市民の皆さまの心身における健康を大事にしたいと思っております。
今、認知症の問題とかフレイルとか、それぞれのご家庭の中でいろいろとご苦労があるわけですが、社会全体に広く目に見えることにはなっていないわけで、しかし3年間人と人との接触が非常に少なくなったことによって失われたものがやっぱりあるだろうと思います。
そこにしっかりと光を当てていくということがこれからやらなければならないことだろうと思っています。
次に、統一地方選挙については、これは従来からスタンスとして決めておりますけれども、現職の皆さまはこの間私の市政運営でも二元代表制としてお互いに議論を重ねながらやってまいりましたので、ぜひ応援をという方には私も一生懸命応援させていただきたいと思います。
なお、新人の方については前回もそうですが、選挙中に応援演説へ伺うというようことはなしと明確に決めているところです。
最後、今井瑠々さんの会見ということですが、どういう理由があれ政治家というのは自らの言葉で自らの思いを語るということは、これは大事なことだと思います。
それに対する評価や意見は有権者の皆さまそれぞれだと思いますが、常に自らの言葉で語り続けるということが重要だと思いますので、ぜひその姿勢は続けていっていただきたいと思います。
与党でなければ仕事ができないということをおっしゃっておりましたが、それはいろいろな考え方があると思っておりまして、野党には野党の政治家の大事な役割がありますし、野党の政治家でも政策は実現できる部分もあろうかと思います。
もちろん与党の一員として政策を進めていくこともできるわけでありますので、政策の実現のしかたということについては決してひとつではないということが、これは広く国民・県民・市民の皆さまに誤解のないようにお伝えしたほうがいいのではないかなと思います。
その中で自らが自分にとって最善の道はこれなんだと、政治家としてご判断されたならばそれをしっかりと説明し続ける、一定のご理解を得られるまで頑張っていただくということが大事ではないかなと思います。
 

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