令和3年12月22日 市長定例記者会見

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1014481  更新日 令和4年1月5日

印刷大きな文字で印刷

写真:令和3年11月24日 市長定例記者会見の様子


※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。

発表内容

(1)史跡岐阜城跡整備基本計画の公表及び発掘調査成果について

(2)「ぎふ灯り物語2022」の開催について

(3)鵜飼観覧船(高級船)について

(4)住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金について

会見資料

発言趣旨

【市長】

それでは、第10回の定例会見をはじめます。
今年最後の会見になります。皆さまには1年間大変お世話になりましたことを、御礼申し上げたいと思います。
本日の発表事項は4点です。

(1)史跡岐阜城跡整備基本計画の公表及び発掘調査成果について

令和2年から3年にかけて2年間、整備基本計画の策定事業を進めてきました。
パブリックコメントや、文化庁のご意見も踏まえて策定を行い、史跡岐阜城跡整備委員会の承認をいただきましたので、本日公表させていただきます。計画は記者クラブにも置かせていただきますので、詳細はじっくり見ていただきたいと思います。
短期の10年間の3つの重点事業です。まずは、現在行っている発掘調査については引き続き行っていきます。2つ目に、ここに山上部周辺の中長期の整備イメージがあります。ここに展望台がありますが、濃尾平野を一望できる眺望や、もちろん山上部の様々な岐阜城の遺構を見ることができるのですが、今は多くの木が茂っていますので、景色も見づらいし、山上の城郭景観そのものも十分に見ることができないので、樹木の伐採等を行い、景観をしっかりと確保することや、山麓からもこの岐阜城の様々な石垣等の遺構が見えるようにしていきます。まさに、まちの中から見えるように景観を復元することがひとつ大きな柱になっています。もう少し山上に触れますと、天守の石垣の発掘も行い、信長期の石垣が発掘されたということもありましたが、例えば今は断崖絶壁で非常に危ないので、ここに通路を作り、信長期の石垣を見ていただけるような整備をしていこうと思います。今は木でおおわれていますが、木を切れば岐阜城がひとつの防衛のための施設として見えるようになります。あとで発表しますが、一ノ門は発掘調査をやっていますが、その下に松田尾というところがありますが、ここも今、断崖絶壁で降りられませんが、こういった遺構も非常に山城として大事な防衛ラインですから、通路を作って見ていただくというような整備を考えています。もうひとつ山麓ですが、浅野市長、細江市長の時代に信長公居館あたりの発掘調査をやっていただきました。現在は埋められている状態ですが、調査も進みましたので、滝が流れている岩盤がありますが、山麓についても整備をしていきたいというのが重点事業です。今後、10年単位の事業で、全部で113の事業がありますので、5年ごとに見直しをやりながらより実効性のある計画にしていきたいと思っています。この計画の公表ですが、23日木曜日からホームページやコミュニティセンターなどの施設に置かせていただきます。私もいろいろなところで申し上げていますが、皆さま岐阜城というのは金華山の上の天守閣を見て岐阜城をイメージされますが、山上部も山麓も、いわば金華山全部が岐阜城ですよと広く内外に伝えていきたいです。まさに、新しい時代のスタートに立つ計画がこの史跡岐阜城跡整備基本計画でありますので、この計画の進捗にご注目いただきたいと思います。
では、今年度行いました山上部の発掘調査の成果について発表したいと思います。お手元の資料を見ながらご覧いただきたいと思います。
天守の東側は初めてですが、一ノ門については昨年に続いて発掘を行いました。天守の東側ですが、一番わかりやすいのは伊奈波神社蔵の稲葉城趾之図(いなばじょうしのず)という絵図がありますが、これは石垣の絵が描いてあります。いろいろな発掘をやっていますがここにヒントがあります。このヒントに基づいて発掘調査をやっていなかったところを調査してみると出てきます。この稲葉城趾之図が非常に正確なものだということもわかっていますし、実際に今回も石垣が出てきました。場所は、現存部分ということでマルがうってある場所ですが、この右側に大正時代の絵はがきの写真があり、この時代までは石垣が残っていたということです。このような立派な石垣がありませんので、南西の隅の石垣が残っていることで、ほかはどうなっているのかということで調査をしました。実際に掘るとこの石垣が出てきました。この写真がわかりづらいのですが、この石とこの石は共通です。ここに石垣が出てきて、瓦が出てきましたので、この石垣がしっかりとあったということが分かりました。この上に瓦葺(かわらぶき)の建物があったことが、この調査からわかりました。少し時代背景を解説したいと思います。先ほどの写真は大正時代の絵はがきですが、現在取り壊されて南西の隅にしか残っていないです。これまでの研究では、この石垣の積み方の特徴と、周辺に採集された瓦とその紋様から池田輝政の時期の石垣と建物であると推定をされています。江戸時代の資料にも、池田輝政によって天守が築かれたという伝承も残っているので、今回発掘調査で分かったということです。池田輝政によって信長公が築いた天守周辺の改修が行われて、新たに石垣と瓦葺の建物を築いた可能が高くなりました。もうひとつ、一ノ門の調査も行いました。昨年は柱の跡が見つかったと報告しましたが、これの対になる場所ということで、通路を挟んだ反対側を調査したところ、礎石と見られる石材を確認することができました。お手元の写真のとおりです。また、岩盤がある側、もともと昨年から発掘をしているところですが、この岩盤を掘り込んだ大型の穴を確認いたしまして、私も見に行きましたが水が溜まっていました。そこから水が湧いており、井戸だった可能性が考えられます。こうした一ノ門の構造を知る新しい手掛かりが得られましたので、さらに来年度以降、調査を行って、この一ノ門がどのように変遷してきたのか、井戸との関係は何なのなど、しっかりと探っていきたいと思っています。私も井戸があったことには大変驚き、どういう関係でここに井戸を作ったのかということを今後の調査に期待するところです。新たな成果で言えることは、岐阜城は斎藤道三公から織田信長公に受け継がれてきたわけですが、のちの城主である池田輝政公にも受け継がれて、まさにそれぞれの城主の段階で発展していったことがいえます。したがって、先ほどお話をしましたが、史跡岐阜城跡整備基本計画の重点事業に発掘調査を位置付けておりますので、継続して調査を行い、岐阜城の本当の姿を皆さまに明らかにしていきたいと思っています。なお、報告会等ですが、1月15日土曜日の10時から11時半に、コロナ禍のためオンライン形式で調査成果報告会を開催します。山県市の大桑城と共同開催とします。お申し込みについては、23日からモニターツアーの「戦国ドラまちEXPO」のホームページからお申込みいただく予定で、料金は無料です。なお、発掘現場については大変足場が悪いため公開は行いません。山麓にあります信長公の日本遺産・信長居館発掘調査案内所や岐阜城天守閣などで、調査成果の資料は1月11日火曜日から配布させていただきます。お手元にもコメントがあると思いますけれども、有識者の中井均先生にはこのようにコメントをいただいております。「今回の発掘では池田輝政による天守周辺の改修が明らかとなった。この改修の意味は大きい。池田輝政は豊臣秀吉が美濃を治めるため10万石で岐阜城主に据えた重要な大名である。輝政はおそらく秀吉の意志を受けて、織田信長によって築かれた天守という象徴的な場所に新しい石垣や建物を追加した。このことで岐阜城を信長の城から秀吉家臣の城へと変化させ、時代が変わったことを目に見える形で人々に知らしめたのであろう。これまでの斎藤道三の岐阜城、織田信長の岐阜城に加え、池田輝政すなわち豊臣秀吉の岐阜城という新たな姿が明らかになったといえる。」というコメントをいただいています。

(2)「ぎふ灯り物語2022」の開催について

お手元に「ぎふ灯り物語2022」という、チラシを用意いただきたいと思います。アフターコロナを見据えまして、特に岐阜の観光という意味では鵜飼のオフシーズンが長年の課題であります。したがって、魅力的な観光コンテンツをオフシーズンに作っていこうということで、昨年度もこの灯り物語のイベントを開催しましたが、今年度は新たに加わったコンテンツもあります。開催時期は1月15日土曜日から23日日曜日までの9日間で、「GIFUナイトビュー事業実行委員会」という、岐阜長良川温泉旅館協同組合、市観光コンベンション協会、地元自治会等で組織されている実行委員会で実施します。このイベントは、岐阜和傘や岐阜提灯という岐阜の伝統工芸品を用いて、幻想的な灯りの演出とともに本物の価値を見て、体感していただき、まさに岐阜市ならではのイベントと位置づけをしています。今回は2回目ですが、岐阜公園のみならず、岐阜大仏で有名な正法寺、長良川右岸にあります長良川うかいミュージアムを会場として、それぞれ回遊していただこうということで取組んでいきます。なお、右岸と左岸に会場を分散していますが、往来する交通手段として灯りで装飾した観覧船を活用しようと考えています。今回は、有料エリアを設けるということで、明日23日からチケットの販売をします。有料エリアは岐阜公園と岐阜大仏のある正法寺が有料エリアです。開催中の一般観覧は午後5時から午後8時まで点灯させていただき、初日である1月15日は点灯開始時刻に合わせて点灯式を予定しておりますので、ぜひ皆さまお越しください。今後、チラシやSNS、広報ぎふなどに掲載していきます。昨年はあまり大がかりな宣伝をコロナ禍でできなかったのですが、市民の皆さまが現場に行っていただいて非常にすばらしい景色だとInstagramやSNSで発信をしていただいて、口コミで多くの皆さまに足を運んでいただきましたので、今回も多くの市内外の皆さまに岐阜の魅力をお伝えできる機会になるのではないかなと思っています。

(3)鵜飼観覧船(高級船)について

鵜飼観覧船の高級船のデザインが決定しました。
3隻の鵜飼観覧船を改造して高級船として来年度就航しようということで、1隻は10人乗り、2隻は15人乗り、それぞれ20人乗りを10人乗りに、30人乗りを15人乗りと定員を従来の半数にして高級船を就航していきます。デザインのテーマですが、鵜飼といえば漆黒の闇ということで、外観は闇に溶け込むような外観です。3隻作りますので、船ごとに異なるテーマカラーをそれぞれに特徴を出させていただきました。例えば、ここにくつろぎの空間としてベンチシートを採用しました。ベンチシートなら膝や足も痛くないし、ゆったりと座っていただける、まさに高級感を演出できるのではないかと思います。真ん中に通路がありまして、従来ならばここにテーブルがあり人の行き来が難しかったですが、往来がスムーズになります。また、靴を脱いでビニール袋に靴を入れるやり方でしたが、靴を履いたまま乗っていただけます。あとは、明るさも調整できるようになっていますし、間接照明で優しい光を使うなど、まさに高級観覧船というものにふさわしいものにしたいと思います。運用ですが、当然河川の状況や天候によって左右されますので、ケースに合わせて満足いただける鵜飼観覧が提供できるかということで、検討中ですが、満足度の高いものにしたいと思います。料理も本格的な懐石料理をご提供するなど、多様な利用方法を提案していきたいと思っています。今、旅館組合や仕出し屋さんと協議をさせていただいていますので、ご注目いただければと思っています。

(4)住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金について

先般、国の補正予算が成立しましたけれども、住民税非課税世帯の方は岐阜市でいうと約4万8,000世帯を見込んでいます。基準日は12月10日ですが、世帯全員の方が令和3年度分の住民税均等割が非課税である世帯で、約4万8,000世帯です。家計急変世帯に対しても給付金を行いますが、これは2,000世帯を見込んでいます。給付額は1世帯あたり10万円です。給付方法ですが、住民税非課税世帯にはプッシュ型ということで、簡単な手続きで給付を行えます。振込口座等を確認する必要がありますので、確認書を対象の方にお送りさせていただいたうえで、提出していただき、確認書が準備できましたら順番に世帯主の方に発送していきます。確認書が届いたら速やかに書類に記載して送っていただきます。家計が急変された世帯には申請型ですので、対象世帯のそれぞれの世帯員の収入状況が確認できる書類を申請書に添えて申請し、審査させていただいたうえで判定をしていきます。申請書については、本日22日から配布をします。また、市ホームページは更新中ということになっておりますが、本日から市ホームページからダウンロードできるようにしていますのでご確認をいただきたいと思います。なお、ホームページのみならず、福祉政策課、各出先事務所、社会福祉協議会、生活・就労サポートセンターにも配布させていただきます。受付開始についてですが、コロナ禍での影響により生活にお困りの方もいらっしゃると思います。そういった皆さまには岐阜市から届く、先ほどお話をした確認書が届くのは当然一定の時間がかかりますので、それを待たずにお申込みができるようにしたいということで、本市独自のオンライン申請サイトを開設しますので、ご確認いただきたいと思います。これについては、住民税非課税世帯及び家計急変世帯ともに本日22日から受付開始をして、すぐに申請していただければ年内に1回は給付させていただきます。担当課で準備をしておりますので、よろしくお願いします。
本日の発表事項は以上です。

【記者】
今年はコロナ禍の2年目に入りまして、岐阜市でも様々なできごとがあったと思います。1年を振り返られて市長としてのご所感をお願いします。

【市長】
まず、コロナ対策ということで、最優先で取り組んできました。
特に年初は、第3波ということがありました、また夏の第5波は過去最大の波になり、このことについては非常に多くの教訓があったと思っています。
なお、市民の皆さまのご協力で2回のワクチン接種が約85%になっていますので、そういった成果もあって、現在は小康状態で落ち着いています。3回目のワクチン接種をしっかりと進めていくということ、再感染の波がどういう形で来るかということには常にウォッチをして、兆候をとらえながら対策を講じていきたいと思います。
特に、コロナ対策でいうと「あんしんつながりステーション」を3か所開設させていただきましたが、非常に多くの市民の方がご相談にいらっしゃいました。特定の世代の方だけではなく、若い世代の方もお越しいただきました。女性のご高齢のひとり暮らしの方なども非常にコロナ禍でご苦労されているということが、この「あんしんつながりステーション」の様子から私どもも改めて掴んでいるところです。特にこういった女性の様々な生活の困りごと等、支援が必要だということを実感しています。他にも、今年1年いろいろなことやってきました。岐阜市全体としてはこの新庁舎が、皆さまのご協力のおかげで5月6日に無事開庁できたということです。いつも市長室から外を見ているのですが、この開かれた庁舎ということを大事にしてきましたので、4階のみどりの丘、あるいはこのメディアコスモスの間の広場に多くの市民の皆さまが陽気のいいときですと足を運んでいただいて、ご家族で貴重な時間を過ごしている様子を見させていただいています。目指してきたことを本当に市民の皆さまと一緒に作ることができたと感じています。様々な施策で言えば、私は何といっても「こどもファースト」ですので、4月に不登校特例校の草潤中学校を開校することができました。今は8割以上の生徒が対面及びオンラインで学びに繋がっておりますので、これは大きな一歩を踏み出せたと思います。先ほど発表した史跡岐阜城跡整備基本計画を作ることができて、「本物志向の観光まちづくり」というテーマの中で、岐阜城の本物の価値を、市内外にしっかりと発信したいということで、ようやく計画ができましたので、一歩踏み出すことができました。これも私なりの重要なポイントです。まちづくりでは、駅前の岐阜駅北中央東地区・西地区の市街地再開発事業の都市計画決定もできました。市民の皆さまには柳ケ瀬グラッスル35の建設が進んでいるのがいろんなとこで話題になりますし、金公園のセントラルパーク化もご期待の声をたくさんいただいています。こういった名鉄高架化事業も含め、市民の皆さまも積年の課題だと思って感じてこられたことが、着実に解決に向けて前に進んでいるということを感じ取っていただける貴重な1年になったと思います。それだけ皆さまから期待の声もいただいていますので、1日も早く、これらが本当の意味で形になって、市民の皆さまに喜んでいただけるように、また2023年も全力で頑張っていきたいなと思っています。

【記者】
岐阜城の基本計画に関してですが、岐阜城全体を価値付けしていくということで、大変意義深いことかなと考えています。その一方で、日本遺産「信長のおもてなし」という部分が弱いと思います。再審査になったということで、観光面を考えた場合は「信長のおもてなし」を前面に押し出した方がわかりやすいという部分がありますが、今回のこの基本計画と「信長のおもてなし」との整合性をどのように考えていますか。

【市長】
「信長公のおもてなし」ということでいうと、岐阜城はまさに「信長公のおもてなし」の最大の舞台だったわけです。フロイスも公家も招かれています。この山麓の居館でおもてなしを受けました。中には普段誰もが行ける場所ではない山上に招くなど、信長公は城を見せることに非常に意識をしていました。大きな石垣を使い、巨石を使うことにして自らの考え方を伝えていたということで、この山上の城郭景観を復元することは、まさに信長公の岐阜城でこういう形でおもてなしをし、当時を体感できる山上部になります。これは日本遺産の考え方と十分にマッチしていると思います。山麓部も史跡ですので建物を作ることはできませんが、庭園の復元は文化庁もできるということですので、庭園もひとつおもてなしの大事な要素ということで、できるものは復元整備して、信長公がどういう場所でおもてなしをしていたかということをお客さまに見ていただくことを大事なポイントにしたいと思っています。これから短期、中期、長期とそれぞれ計画はありますが、しっかりと整備していきたいと思います。

【記者】
今年を振り返って、漢字1文字で表していただくと、どういう漢字になるか教えてください。

【市長】
一言で言うと『真』という漢字です。
コロナ禍で先ほど「あんしんつながりステーション」の話をしましたが、特にひとり暮らしの方も増えていて、女性の方が非常に苦労しておられるということが明らかなわけです。経済でもどこが弱いのか、どこに問題があるのかということが明らかになってきます。いろいろなことが普段潜在化していて見えなかったものが明らかになります。今日の報道にありましたが、家庭の児童虐待の問題にも連携して取組んでいこうということで、いわば家庭の中で十分にキャッチできていないような問題に取組んでいこうということですが、コロナ禍でこの児童虐待の問題等も潜在化しています。だから、アウトリーチ型で子ども見守り宅食支援事業などをやってきたわけです。基礎自治体は課題山積ですので、その一つひとつの課題に向き合っていくのが非常に大事なことです。2年間のコロナ禍で見えなかったものがひとつずつ見えるようになってきました。そこに今後どう取組んでいくかということなので、そういう意味でいうと『真』ということが、私なりには今年1年のテーマだったと思います。

【記者】
来年がんばっていきたいということですが、どういった施策に、重点的に取組んでいきたというのはありますか。

【市長】
先ほどお話をしましたように、まちづくりの関係でいうと、これは「成長都市の基盤づくり」という、名鉄高架化事業はいよいよ現場事務所を開設して、職員も常駐してもらって、地域に入っていきます。この問題が動き出すのは半世紀越しです。それからもちろん駅前の再開発事業も動き出していきます。やはり市民の皆さまが、本当に誰もがこれは解決してほしいと感じてこられたことが、一つひとつ前に進んでいくということを実感していただく年にしたいです。毎年そう思ってやってきています。より象徴的な問題が動き出す年として、市民の皆さまと力を合わせていきたいと思っています。

【記者】
岐阜城の整備基本計画の件ですが、私もひとりの岐阜市民として興味深く聞いていました。10年ごとに計画改定ですが、計画の終わりはいつですか。

【市長】
おそらく終わりはないと思います。先ほどお話をしましたように10年ごとに、短期、中期、長期と計画はしました。当然5年ごとに見直しをしながらです。熊本城を見ていただくと、あれは平成の間、30年以上に渡ってやっています。今も引き続きやっています。お城ということの復元整備、様々な取組みというのは一朝一夕でできるものではないです。市民の皆さまの深いご理解とご協力の中でやっていくことですので、都度見直しながらやっていくとすると、いつで終わりですよということではなくて、金華山全部が岐阜城ですので、砦の跡もありますし、広い概念でいけば岐阜城は総構えですので、我々今の市街地も岐阜城の総構えの中といえるわけです。お城を中心としたまちづくりは裾野が広いわけなので、ひとつずつ事業をやりながら、当然次の世代にも受け継いでいくべきことだと思っています。概要版をお持ちだと思いますが、ホームページからも見られますし、必要なら文化財保護課からもらってほしいのですが、裏面に主な事業のスケジュールがあります。長期は30年ぐらい先の話になりますので、どこが終わりということはないと私は思っています。

【記者】
市長が岐阜城の発掘調査にこれだけこだわられるのはどうしてですか。

【市長】
私は市長に就任する前に岐阜お城研究会の副代表をやっていまして、民間の皆さまと、岐阜城に関心の深い方とずっと研究活動をやってきました。現場も研究会の皆さまと見たり、専門家の方々を岐阜市にお招きをしてサミットを開いて、専門家の方の知見もいただいたり、それがまた市民の皆さまの理解や今日のご協力に繋がるというようなことで、ずっと積み重ねてきました。就任して山上部の発掘調査をやるということが、大きな岐阜城の整備基本計画に繋がっているわけです。いろんな機会に、子どもたちや若い子たちに歴史が好きだということの話をしています。小学生のころから岐阜城に登っていますが、その当時から石垣はあると私は考えていました。だから、小学校の時からの原点みたいなものがあって、それをお城研究会の中でいろいろと本格的に調査研究活動をやり、市長に就任させていただいたので、これを具体的な事業として進めているということです。とても岐阜城は面白いと思います。要は、岐阜城は、先ほど申し上げたように斎藤道三公、織田信長公、池田輝政公、最後に織田秀信公とくるわけですけれども、その世の中にどこにでもあるひとつのお城ではなくて、まさに日本の城郭史のど真ん中に関わるお城です。だから、この岐阜城のことが解明されていくと、これは日本全体の城郭史に大きな影響も与えることができるし、それはすなわち岐阜の発信にも繋がるし、岐阜の魅力そのものだということです。小・中学校、高校も含めて、学校の校歌を調べてもらうと、だいたい岐阜城と金華山と長良川というのは入っています。それぐらい市民の皆さまにとっても象徴的なものであります。いろんな形でこの岐阜城にこだわることは、岐阜市の市民の皆さまの幸せやまちの発展につながるっていう、こういう信念でこの事業に取組んでいますので、私の中では重要なことだと位置づけています。

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

より良いホームページにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの情報は役に立ちましたか?

このページに関するお問い合わせ

岐阜市役所
〒500-8701 岐阜市司町40番地1
代表電話番号:058-265-4141