第7回技術部会概要
日時
平成17年8月22日(月曜) 13時30分~16時30分
場所
岐阜市役所低層部3階 大会議室
出席委員
藤縄部会長、佐藤副部会長、小嶋委員、永瀬委員、樋口委員、吉田委員長、富樫委員
【オブザーバー】環境省 山田補佐、岐阜県 太田技術主査
出席関係者
岐阜県森林保全室 牧谷補佐
傍聴者
24名(報道関係者除く)
次第
- 開会
- あいさつ
- 第6回部会議事録について
- 内部発熱及びモニタリング調査状況報告資料1(報告)
- 内部環境保全上の支障のおそれの評価について資料2(説明・検討)
- 恒久対策着手までの現場対策案について資料3(説明・検討)
- 対策案について資料4(説明・検討)
- まとめ
- 次回日程について
議事概要
技術部会委員・オブザーバー以外の委員等の出席について
吉田委員長、富樫委員及び県森林保全室牧谷補佐の出席について承認
第6回議事録の確認
第6回部会議事録について承認
内部発熱及びモニタリング調査等状況報告 資料1:事務局より報告
- 自主撤去は善手事業者数38社、撤去量の合計は、容量分28,500立方メートル、重両分246トンに至っている。(8月13日現在)
- 内部発熱については、b-30、b-31とも孔口温度に大きな変化は見られない。
- 場内・場外とも、アスベストを含むガス濃度、大気、地下水・河川水質などについて月1回継続的にモニタリング調査を実施しているが、これまでのところ大きな変化は見られない。
生活環境保全上の支障のおそれの評価について 資料2:事務局より説瞬
- 生活環境保全上のおそれの定義、明確化する意義について、法律などに基づき再確認
- 原因者にどのような命令を出すのか、また仮に市が代執行することになった揚合、どのような内容で実施するのか明確にしていきたいということで検討をお願いしているものである。
恒久対策着手までの現場対策案について 資料3:事務局より説明
- 前回、現場視察に基づき委員から指摘された意見に基づき、当面必要と思われる対策案として、1.表面水対策案2.上流部沢水対策案3.法面対策案を例示させていただいた。
- 恒久対策として必要であればそれに応じた措置をとるということで、即市が実施するということではない。
対策案について 資料4:事務局より説明
- 本日は、これまでの調査結果から問題点の洗い出し等が可能な「残置案」及び「全量撤去案」について検討いただきたい。
- 処理費用については、あくまで概算であり、実際には対策内容により大きな差が生じると思われる。
- 資料に挙げてある問題点は、各案を実施した場合、これだけの課題を克服する必要があるという意味で、想定される主なものをまとめたものである。
審議
モニタリング調査状況報告について
- 資料1のP.7にあるヘキサダイヤグラムについて、陰・陽イオンのバランスを見たいので縦軸をいれてもらいたい。
- 河川水質について、流出負荷量も出してもらうと分かりやすい。
生活環境保全上の支障のおそれの評価について
- 重金属については、地山の鉱物中にもともと含まれているものと、廃棄物中から溶出して再沈殿、若しくは吸着されたという後天的な要因と二つある可能性があるということは考えておく必要がある。
- 廃棄物中に重金属がもともとあったのかどうか、それが移動性を持つものなのかどうかということを考える必要がある。そういう観点から次回データが出てくると思うので、また検討いただければと思う。
- 資料2のP.6、支障の恐れの8.に、調整池の容墨不足による原川の流下能力ヘの支障のおそれが挙げられているが、不法投棄現場があることと河川の流下能カヘの影響との関連が分かりづらい。
- 例えば、造成する場合は造成面積に対する流出係数を考慮して調整池の容量が決められる。この現場では、当初の開発面積から広がっており、現状の開発面積に対して十分な容量を持っていないということを指しているのだろう。
- 支障のおそれの3.に不法投棄現場からの湧水は排水基準を満足しているとあるが、事業場ではないので一般の自然水という扱いをすべきであり、誤解を招くので表現を改めたほうがよい。
- 同資料の1で支障はないとされているが、調整池の問題を考えても断言しないほうがいいのではないか。
(事務局)実害が生じているわけではないので、支障があるということではなく、支障のおそれとして分類しているものであり、おそれとして十分あるという御指摘と受けとめさせていただいてよろしいか。
-はい。
恒久対策着手までの現場対策案について
- 応急対策というのは早急に行うことを前提に検討するという理解でよいか。(事務局)生活環境保全上の支障のおそれの程度、恒久対策との兼ね合いを見極めながら、措置命令をかける、もしくは必要があれば行政が行うということになる。(直ちに行政が行うということではない)
- 現場対策案として提示されているものは、生活環境保全上の支障が生じるおそれに対して、恒久対策の内容とは別に、できるだけ早く対応するという考えだと思う。
- 流下能力が十分あり、閉塞状況も見られないなどの現場の状況から、応急対策としては、最上部の勾配整形案と、大型土嚢等による法面対策案の二つを行えばいいと思う。
- 雨水排水路の必要性は、廃棄物層の透水性と想定される雨量に対する流下能力が関係してくるものであろう。
対策案(残置案)について
- 資料4のP4のイメージ図によると、上部の混合物を下部の盛土とするという形になっているが、安定性などを考えると不安が大きく、やはり完全に残置するということはあり得ないのではないかという感じがする。また、同ページの鉛直速水壁による地下水対策は、これまでのルジオン値や断層があることも考慮する必要がある。
- 対策を考えるときにはやはリコストが非常に重要である。残置にしても全量撤去にしても非常にコストを要するものであり、財政的に厳しいだろう。従って、安全性との兼ね合いで(費用対効果の)最適値を模索してほしい。
- 残置するということは、リスクに対する手当てのコストのほうが大きくなるのはごく常識的な考えだろう。仮に残置案を採用した場合、対応が必要な内容はこれだけでいいのかを議論し、その経費を計上したうえで最終的なコストをはじくことになろう。
- リスク評価は難しい部分があるが、地山の透水性や地下水汚染の可能性の調査費用、将来的なモニター費用などはコストとして入れていかないといけないだろう。
- 支障のおそれの中に景観の問題が挙げられているが、残置案の問題点としてこれを挙げてもらいたい。また、先ほど指摘のあったルジオン値や断層の問題を踏まえ、残置した場合の地下水の流れ、流速みたいなモデリングは必要になるかと思う。
- 残置案の問題点として、ガス抜き管の適正配置が挙げられているが、内部に火種が残っていることもあり、ガス抜き管による吸引・浄化は難しく、自然通気で出していくしかないかと思う。
対策案(全量撤去案)について
- 廃棄物の搬出はどこへ持っていくことを想定してこの金額になったのか。
(事務局)特定の場所を想定したものではなく、県内に処分場がないことなどを踏まえ60kmの移動距離を前提としたものである。全量敵去の場合、廃棄物の処理・処分先の確保が極めて大きな問題で、これを克服するにはかなりの費用、期間を要するということになると思う。 - 想定外廃棄物についても可能性のあるものはリストアップし、上限、下限を設けて処理費用に組み込んだ方がよい。
- 選別中の環境対策や作業労働環境安全といった経費は含まれているのか。
(事務局)アスベスト対策として、テントで密閉して掘削するといった形で計上しているが、処分費については量が特定できないため挙げていない。 - 資料4のP.5にある模式断面図では斜面勾配が急に見えるが、それに対する処置は必要ないのか。(事務局)提示案では、1:1.5の安定勾配で切る掘削費用を計上している。また、急峻な法面対策も費用に含んでいる。
次回一部撤去案の整理法について
- 選別処理フローの中で、例えばコンクリートを残すという案と撤去するという案といったようにここまで撤去してほしいという項目をピックアップしていきたい。
- 有害物質が溶け出すことは恐らくないガラス・陶磁器・石類などを残すか否かで案を作ってもいいのではないか。
(事務局)廃棄物処理法では、ガラス・陶磁器・石類は一括りにされているものであり、また現実的にこれを選別するのは非常に困難だろうと思う。 - 一つの考え力として、混含物層の下で切って、そこから上部を選別対象として、下層部は土対法の試験結果を見て、コストも見ながら検討を入れていただいたらどうかと思う。
- どういう選別をどこまでできるかをもう少し整理し、選別方法によって費用がどう変わるかも含めて提示いただければと思う。
- 委員会には、地域代表として自治会長も参加されている。生活環境保全上の支障のおそれについては、地元の人たちの印象や意見なども参考にしたらどうか。
- 地元からの要望が上がっていればまた紹介いただきたい。
- 土対法に基づき分析中だが、例え黄鉄鉱の中に砒素が入っているケースもあり、外来性のものが沈殿したものなのか、もともと内在しているものかによって随分異なる。従って、含有試験で出る・出ないだけで議論すると非常に危険な議論になる恐れがあり、整理しながら検討する必要があると思っている。
まとめ
- 表面水対策については、早急に対応するようお願いしたい。
- 残置案のコストとして、ボーリング掘削や透水性の把握などのコストも経費として計上する。
- 全量撤去期間中の現場対策等に伴う維持管理経費について、整理し直す。
- 残置案・金量撤去案とも本日の意見を踏まえた改定案を次回提示いただき、引き続き検討する。
- 一部撤去案については、本日の意見を踏まえて提示いただき、次回はこれをメインに検討する。
資料請求等
なし
意見箱提出意見
2通
- 1
-
調査報告の場合専門用語が多く、なるべく解らない内に終ろうとするのか。何処か資料を探して居る内に終る。とても委員が解っていると思えない。質問が無い事疑問!
生活環境保全対策がこんな簡単な説明で終る事か?とても安全とは思えない!質問が無いのは完壁なのか・・・?会議を時間内で終らせ問題点を解決しようという姿勢が無い。
重金属が自然物から検出されるとは驚いた。
調整池の説明がまったくなっていない。「よろしいですか」で終る事ではない。
調査が不充分なのに、生活環境保全上は支障ないと断言し、全面隷去は金の問題にすり替え、何とか部分又は残置で処理しようと委員を含め感じられ全くおかしい。
応急対策は遅きにしっする感がある。早急にすべきで、恒久対策とは別に考えるべきである。
学術委員会との共同作業はどうなったのか。何故やらないのか益々不信感が募る。
全面撤去以外、後世へも禍根を残すことになる。既に地下水汚染は始まっている。 - 2
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- 一部撤去(品目別)の場合、選別を行うにあたり、ほとんど全量を現位置から一度撤去し、問題のない物のみを戻すことになると思うが、すなわち、全量撤去と同じ作業量になるのではないか?
- 対策案を考える上で、土地の権利、所有者の情報が必要となると思うが。無視して検討していってよいものか。
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