平成13年12月28日 「岐阜駅周辺地区整備計画の策定に向けて」アンケート
岐阜市では岐阜駅周辺地区(約24ヘクタール)の整備計画の策定を進めるため、岐阜駅周辺地区整備協議会を開催しています。
この協議会では、産業と人口の空洞化が進行する市街地の再生を目指し、21世紀の都市像を明らかにするための都市像を明らかにするための検討が進められています。
一つは、今ある商業・業務機能を強化するだけでなく、駅前に居住機能を 導入することにより、福祉・医療・文化施設と一体になった生活都心を形成することです。
二つは、「杜の中の駅」を整備の基本コンセプトにして、駅前広場や道 路と周辺市街地を一体的に整備することにより、駅前広場を交通機能だけでなく、環境機能やにぎわい機能を有する緑豊かな都心の広場として再生することです。
現在、検討の途上ですが、特に以下の2点について皆様のご意見をお聞かせ下さい。
- 駅周辺地区に、どのような機能や施設を望むのか。
- 駅前広場のデザインにどんなことを望むのか。
ご意見は、お手数ですが Eメール・はがき・手紙・ファクスなどで平成14年1月21日までにお送り下さい。
なお、討議資料の概要版は、西部・東部・北部・南部東・南部西・日光の各事務所、観光案内所(JR岐阜駅2F)、岐阜市役所8階まちづくり課および鉄道高架整備課においてあります。
当ホームページは、画面いっぱいでご覧ください。
岐阜駅周辺地区整備計画の策定に向けて
1-1 計画の主旨
岐阜市は、人口40万人を有する県都として、また、中部圏における内陸拠点都市として、都市圏人口100万人の政治、経済、教育、文化などの中枢機能を担い、広域的な連携、交流の要となる地方中核都市としての役割を果たすことが求められています。
しかし、近年、高齢化や少子化等による人口構造の変化をはじめ、道路網の整備による都市構造や産業構造の変化、高度情報化や国際化の進展による生活圏の拡大や価値観の多様化、さらに地球規模の環境問題等、本市を取り巻く社会経済状況は大きな変化を見せており、とりわけ、市街地の中心部において、都市基盤整備の遅れや商業活動の低迷、居住人口の減少など、衰退現象が顕著となっています。
こうした状況をふまえ、都市の再構築によって、中部都市圏の広域的な中枢機能の要衝としてその拠点性を高めるとともに生活都市圏の中心として再生を図るために商業・業務・交通機能が集中する岐阜駅周辺地区全体の整備計画を策定するものです。
1-2 計画の対象区域
1-3 駅周辺地区の現状と課題
人口、世帯、住宅等の概況
- 高齢化しつつ減少する人口・世帯、10年後にはさらに厳しい状況が予想されます。
- 駅周辺地区の人口は709人(平成10年)、世帯数は271世帯です。
- 平成6~10年の間で人口、世帯ともに約1月4日減少しています。
- 60歳以上人口は32~44%、70歳以上人口は14~22%という比率となっています。
主要な施設分布
1.集客系施設
- 地区周辺には、多様な広域集客施設が立地し、新たに「アクティブG」、「ぱるるプラザ岐阜」がオープンしています。
2.コミュニティ系施設
- 居住者を対象とする施設は地区内には少ない状況です。
- 特に駅北口側では公園・緑地空間等の憩いの場は全くない状況です。
- 生涯学習児童拠点施設としてJR高架下に「ハートフルスクエアG」がオープンします。
交通
- 本地区は、岐阜市の表玄関であり、鉄道・バス・路面電車等の公共交通機関が集まり都市圏随一のターミナル機能を有していますが以下が現状です。
1.乗り継ぎ不便と危険性
- 広範囲に広がるバス乗降場
- 駅舎から遠い岐阜駅前のタクシー、バス、一般車乗降場
- 上下移動が必要なJR岐阜駅前の路面電車乗降場
2.乗り継ぎ、乗降のバリア
- 駅と街、駅と駅の間の大きな段差バリア、地下道階段
- 乗り継ぎ施設のバリア
- 駅舎から遠く、不足する身障者用乗降場
- 乗り継ぎ距離のバリア
- 案内、情報不足のバリア
- 改善を要する心理的なバリア
3.国道157号、長良橋通りの交通混雑
- バスの出入り口の危険と混雑
- バス待ち空間と歩行空間の混在
- バス、タクシー、路面電車と一般車の混在による混雑
- 地下道による歩行空間不足
4.国道157号、長良橋通り以南の交通容量不足
- 接続道路未整備による駅結節機能不足
5.国道157号整備と接合しない岐阜停車場線(岐阜駅前通り)
- 路法線の不整合
- 快適な歩行空間の不足
6.周辺道路の混雑
- 団体バス、通勤通学送迎バス乗降場未整備のための混雑と乗り継ぎ不便
7.安全・便利・快適な歩行空間不足
- 駅前広場内、街との動線
8.都心機能として必要な、快適な環境、防災、交流空間不足
- 未整備な駅前広場と周辺道路
- 名鉄新岐阜駅に不足する駅前広場空間
- 回遊性のない、階段で分断された歩行動線
- 駅周辺再開発が起こりにくい核施設の未整備状況
駅周辺地区の景観資源
岐阜駅周辺地区の景観資源の特徴を整理すると以下の通りである考えられます。
- 新駅舎、新駅広などによって新たに創られつつある駅前景観
- 駅南を特徴づける親水緑地の景観
- 駅からの山並みの眺望が創る景観
2 地区整備のコンセプト
「街なかに 集客の拠点や人々のたまり場 情報やモノが集まり発信される場 生活と暮らしの場 をちりばめた快適なネットワークでつなぐ」を基本コンセプトに下記の方針を設定しました。
- 広域的な拠点性を高め、強い集客力を有する都心地区として再構築する。
- 生活環境の充実を図り、居住人口の増加を促すことによって生活都心として再構築する。
- 歩行者空間や広場などの整備により、歩いて楽しい都心地区を形成する。
3 地区を取り巻く周辺ゾーンからみた土地利用の枠組み
本地区を含む都心部の土地利用・機能配置からみた方向性は以下の通りです。
- JR岐阜駅前から柳ヶ瀬地区に形成される高次商業・業務ゾーンの集積性の強化
- 長良橋通り沿道における商業や業務・オフィス機能の集積性の強化
- 玉宮通り沿道の商業機能の強化
- 駅西問屋町周辺における問屋機能の再編更新、居住を複合するゾーンとして再構
- JR岐阜駅から香蘭地区に至るゾーンでの都市居住ゾーンとしての環境機能
- 高架化された鉄道・駅周辺では駅前広場や高架下での施設整備を生かした機能の整備
イメージ図参照
4 地区の機能配置方針
駅周辺地区を大別してすると以下の3つの機能ゾーンとして構成します。
- 駅東ゾーンは、広域商業・業務機能を主体とするゾーン
- 駅西ゾーンは、卸業務機能と居住・関連機能を主体とするゾーン
- 高架下周辺ゾーンは、商業・文化交流系を主体とするゾーン
イメージ図参照
5 地区・エリア毎の形成方針
前述の機能配置方針をふまえ、街区的なまとまりと沿道型のまとまりを考慮し、下記の5つの地区・エリアを想定し、形成方針を設定しました。
- 駅東地区は、街区単位での共同化・再開発型の整備を誘導します。
- 長良橋通り沿道は、大型店、専門店群、オフィス群から成る都心軸の形成を図ります。
- 玉宮通り沿道は、専門店などの連なるヒューマンスケールな歩行者軸の形成を図ります。
- 金華橋通り沿道は、卸業務機能等の機能更新によるシンボル道路景観の形成を図ります。
- 問屋町・駅西街区は、卸業務と都心居住を組み合わせた共同化・再開発により、新しい生活都心の形成を図ります。
- 駅前広場に面するエリアは、交通ターミナル機能と環境・にぎわい機能をあわせもつ空間形成を図ります。
1.駅東街区
- 駅前の好立地を生かして高次広域的な機能の集積を図る。
- 導入が考えられる機能
- オフィス、ショウルーム等、ホテル、店舗、飲食、教育系、情報、文化系
- 街区単位での共同化の推進。
- 駅前広場に面するファサードでの景観コントロール。
2.長良橋通り沿道
- 岐阜都心の都市軸として高度集積の強化。
- 広域的な商業機能、業務機能等の高次広域的な機能をさらに強化する。
- 中長期的には名鉄街区の再開発。
- 長良橋通りをはさんで、にぎわいのあるストリートを形成。
- 歩行者空間の強化、再開発にあわせて公開空地やセットバックによる人溜まりの整備。
- 長良橋通りについては、景観のコントロールや歩行者空間の整備。
3.玉宮通り沿道
- 岐阜駅と柳ヶ瀬地区を結ぶ歩行者空間の軸として整備。
- 車利用の規制による歩行者中心の街並みづくり。
- 沿道のにぎわい、界隈性を創出する機能の立地誘導、例えば、しゃれた飲食店・店舗・カルチャーセンター等
4.金華橋通り沿道
- 都心の南北を結ぶ幹線道路であり、シンボル道路にふさわしい沿道景観の形成を図る。
- 中長期的には、業務機能を主体としてホテルや住宅等も含む機能更新により土地利用の高度化を図る。
5.問屋町、駅西街区
- 卸業務機能の再整備。
- 次世代型都心居住街区の区域。
- 都心型住宅をコアとして、健康、医療、福祉や小売り、飲食、ホテル等が複合する多機能複合型居住ゾーンの形成を図る。
- 公園・緑地・緑道・歩道等のネットワーク整備による歩いて暮らせる街づくり。
6.駅前広場に面するエリア
- 駅前広場整備とあわせた機能の立地誘導。
例えば、夜間も灯りがともり、人の出入り・アクティビティのある店舗系、ホテル系等 - 景観のコントロール
6 整備計画の方針
駅周辺整備計画の基本的な整備方針は以下の通りです。
1.「杜の中の駅」としてのデザイン
基本方針
- 駅前に杜を現出することにより生活環境都市のイメージを創出
- 駅前広場の環境空間機能の重視(面積割合50%以上)高木・緑化
- 都心居住を促進するための環境空間として整備
- 駅前地区を生活都心として位置づけ
- 駅前ににぎわいを演出
- 広場機能の導入
- 1.駅前広場からの景観、2.長良橋通り、金華橋通りからの景観に留意
2.岐阜駅前広場及び周辺地区の交通計画
(1)公共交通の処理
バス
- 岐阜駅前広場に3社のバスを導入し、ターミナルを形成。
- バス路線の再編に対応
路面電車
- 路面電車を岐阜駅前広場に導入
- 新岐阜駅前の電停に安全島を設置
(2)歩行者動線の処理
- 2階のデッキレベルでネットワーク化
- 新岐阜及び柳ヶ瀬方面への歩行者誘導に留意(動く歩道)
- 駅周辺のバリアフリー化を推進
3.周辺市街地のデザインコントロール
- 景観形成基準による建築物の誘導
- 官民協働でのデッキ整備
- 再開発に合わせたポケットパークの整備、壁面緑化の導入
7 新しい駅前空間のデザインポリシー
「デザイン委員会」からの提案
新しい駅前空間の基本的なデザインの考え方を以下のように設定しました。
1.広場
100年先を見越した重厚な駅前空間を構築する必要があります。このために既存の都市形態に合致し、岐阜市全体の都市「軸」と呼応する空間デザインを目指します。
2.デッキ
デッキは新しい駅前空間を決定する最大のデザインエレメントであり、熟慮する必要があります(屋根の有無、高さ、材質、色、手摺、軒天などの仕上げおよび階段のデザイン)。さらにその位置、本数などは周辺開発の権利とも連携し、将来の駅前空間の発展と結びつけて考えたていきます。
3.緑化
基本的には全国にない豊かな緑で囲われた「杜の中の駅」を目指します。
その「緑」は単に眺める景観の「緑」ではなく、市民や来街者の散歩道など「生活広場」としての緑陰のボリューム、また市民の集まる(デッキと一体的な)「イベント広場」機能を内包したデザインを考えます。
4.民間建物
今回、岐阜駅前空間がデッキを介して「民間建築物」と一体的なデザインで統一されるところに全国にない最大の特徴があります。ただし民間の権利を侵さぬように「官・民」の協力関係と民の中での「デザイン合意」をつくってゆく必要があります。
5.交通機能
都市交通再編プログラム策定委員会の検討結果を尊重し、バス路線再編を前提とした「3社統一のバスターミナル」、「路面電車の乗り入れ」および、団体バス・タクシー場の空間を必要量に応じて配置設計します。かつ従来の「駐車場広場」の再現にならないように注意する。
*「整備協議会」のもとには課題を専門的に検討する「整備計画委員会」と「デザイン委員会」があります。
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