[市] 円龍寺の大イチョウ

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1018861  更新日 令和4年11月24日

印刷大きな文字で印刷

円龍寺の大イチョウ

前景
境内北側より撮影

円龍寺の大イチョウ(えんりゅうじのおおいちょう)

分類

市指定天然記念物

指定年月日

昭和35(1960)年4月28日

所在地

岐阜市大門町18番地(円龍寺境内)

基本情報

樹種
イチョウ
学名
Ginkgo biloba
樹高
約30m
胸高直径
約160cm

解説

 鶯谷トンネルにほど近い円龍寺の境内にあるイチョウの古木。イチョウは、中国原産と推定される落葉高木で寺社の境内等日本全土に広く植栽されているが、外来種のため本来日本には自生しない。約5000万年前頃を中心とする古第三期には、北極圏をはじめ世界各地で繁栄を遂げていたが近縁種がすべて絶滅したため、一説には最も近い裸子植物の現存種からでも3.5億年近く前に分岐した種であると考えられている。生きた化石とも呼ばれる遺存種である。

 幹は直立し、樹皮は灰色で縦裂、老木では幹枝からしばしば気根を垂れる。葉は扁形で中央に切れ込みが見られ、長枝では互生(1つの節に1枚ずつ葉が生じ、互いに方向を異にしていること。)し花はつけず、短枝では束生(枝先に葉が集まること。)し花をつける。雌雄異株で、雄株は淡黄色、雌株は緑色の花をつける。果実は秋に成熟し食用となる。岐阜市内ではこの他に、上宮寺のイチョウが天然記念物に指定されているが、円龍寺のイチョウは雄株、上宮寺のイチョウは雌株である。

 昭和35年の調査で、岐阜県内のイチョウでは高山市の高山国分寺の大イチョウに次ぐものであるとして、その価値が評価され市天然記念物に指定された。

 イチョウは、寺社の境内に植えられることが多い木であるからか様々な伝承が付随しやすく、地域によっては高僧が刺した杖が木になった杖銀杏や、願掛けをするとお乳が出やすくなる乳銀杏等の逸話が伝承されている。

 円龍寺にもイチョウに関する逸話が伝えられており、過去帳の記録(明治24(1891)年)に、「十月二十八日午前六時、天柱地軸一時に破裂の声と共に震動す。鍛治屋町より出火し岐阜一円赤土となる。吾寺の銀杏より水気を発す、火近くまで来るも遂に南進を中止す」とあり、この霊異により円龍寺のイチョウは「火伏せの銀杏」であると伝えられている。

より良いホームページにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの情報は役に立ちましたか?

このページに関するお問い合わせ

文化財保護課
〒500-8701 岐阜市司町40番地1 市庁舎10階
電話番号:058-214-2365 ファクス番号:058-263-6631 

文化財保護課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。