令和7年9月26日 市長定例記者会見

※記者会見の様子を岐阜市公式ユーチューブチャンネルでご覧いただけます。
発表項目
- 岐阜城天守閣を活用した取り組みについて
- 「岐阜市の未来を共に考えるワーキンググループ」提案事業のプレゼンテーションについて
- 「ねんりんピック岐阜2025」岐阜市の取り組みについて
配布資料
発言趣旨
【市長】
それではただいまから会見を始めます。
本日の発表事項は3点であります。
(1)岐阜城天守閣を活用した取り組みについて
まず1点目の「岐阜城天守閣を活用した取り組み」について発表いたします。
岐阜城は、ご案内のとおり、斎藤道三公や織田信長公が居城とした天下に名だたる山城ということですけれども、信長公の亡き後も、関ヶ原の戦いの前哨戦である「岐阜城の戦い」の舞台となるなど、歴史上重要な役割を果たしてまいりました。
現在金華山の山頂にそびえる天守閣は、昭和31年に市民の浄財によって再建されたもので、2代目の復興天守です。
平成27年に日本遺産『「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜』の構成文化財となりました。
一定の文化的価値も認めていただいておりますし、また市民意識調査におきましても、岐阜市の魅力はということで、約7割の方が「岐阜城・金華山」と回答をしていただいております。
近年では、入場者数が年間30万人を超えておりまして、岐阜市随一の観光スポットでもございますし、今年度(令和7年度)は岐阜城楽市の効果もありまして、8月末現在で約18万人。
これは昨年度(令和6年度)比で約1.3倍の岐阜城の人出ということになっております。
またこの秋冬にかけまして、岐阜城天守閣を活用した2つのモデル事業を行いますので、発表したいと思います。
まず1つ目ですけれども、「岐阜城すす払い体験」というものをやりたいと思っております。
「すす払い」とは、家屋等の掃除を行い、正月の準備を始める年末の行事ということで、かつては燃料の関係から屋内に煤が溜まりやすく、年末の欠かせない仕事ということでございました。
単なる衛生上の掃除ではなくて、一年間の厄を払うという意味において、重要な節目の行事として今に伝わるものです。
岐阜城におきましては例年12月にこの新年を迎える恒例行事として、岐阜市の職員がすす払いを行っておりました。
メディアの皆さま方にもご取材いただいて、新聞やテレビ報道で、作業風景を市民の皆さまにもご覧いただいているというものでございます。
今年(令和7年)は、これまで専ら職員が行ってまいりましたすす払いについて、一般の岐阜市民および市外から希望者を募りまして、モデル事業として「岐阜城すす払い体験」を実施したいと思います。
開催日時は12月13日(土曜日)の午前9時30分から12時の半日プランであります。
具体的には、当日の朝、岐阜公園にご集合いただきまして、まちなか案内人が金華山の山麓部、山上部の発掘成果など、岐阜城の解説をしながら、天守閣へと移動していただきます。
天守閣では法被を着用して、最上階で笹竹を使って軒下を払い、新年を迎える準備のお手伝いをしていただくものです。
また、ご当地武将隊の「岐阜城盛り上げ隊」にも応援に駆けつけていただく予定でございます。
募集概要ですが、参加枠は全体で、小学生以上、6人限定といたします。
岐阜市民、市外在住者ともに3人ずつということで、参加料は岐阜市民が1人2千円、市外在住者向けのふるさと納税が1人8千円、これは寄附金額でございます。
ただし、往復のロープウェー費用については、別途ご自身で負担をしていただく予定です。
募集期間は10月1日から31日までの1か月間、申し込み方法は、岐阜市民は岐阜城ホームページからお申し込みをいただき、申し込み多数の場合は抽選とさせていただきます。
市外在住者の方は、楽天ふるさと納税サイトから申し込みをいただき、こちらは先着順ということでございます。
「すす払い」は市民の宝である岐阜城への愛着を深めるとともに、一年を振り返りつつ、新年への抱負を思い描く機会であります。
岐阜城天守閣という特別な場所で、年に一度の特別な体験、思い出づくりをしていただきたいと考えております。
2つ目の取り組みですが、「岐阜城天守閣の夜間貸切」を行いたいと思います。
金華山山上部から岐阜市街を望む夜景は日本三大夜景にも引けを取らない日本屈指の絶景であります。
岐阜市では、平成13年度から岐阜城天守閣を1年の一定期間、夜間開館いたしまして、最上階から夜景を眺める「岐阜城パノラマ夜景」を開催してまいりました。
今年度(令和7年度)8月末現在で、約1万1千人の方にお越しいただき、これは昨年度(令和6年度)比で約1.4倍の数字でございます。
折しも、先の9月22日に一般社団法人夜景観光コンベンションビューローが認定をする、夜間の美しい観光資源を集めた夜景ブランド「日本夜景遺産」に岐阜城が登録されました。
岐阜城の夜景は、市内外の評価も高まり、注目されつつあります。
また、海外では、会議やレセプション開催時に、歴史的建造物や公的空間等で特別感や地域特性を演出できる施設「ユニークベニュー」が都市の差別化を図るツールとして利活用されております。
近年、国内におきましても、こうした取り組みが広がりつつあります。
岐阜市におきましては、8月の第3回ぎふ長良川花火大会におきまして、実行委員会との連携企画として、岐阜城天守閣席を設けましたところ、市内外から100件をゆうに超えるお申し込みをいただきまして、この岐阜城のポテンシャルの高さを再認識したところでございます。
そこでこの度、公益財団法人岐阜観光コンベンション協会と連携いたしまして、岐阜城の閉館後に天守閣を貸し切るモデル事業として、「岐阜城天守閣夜間貸切」を企画いたしました。
なお、当該「夜間貸切」につきましては、岐阜観光コンベンション協会が旅行商品として取り扱っていただくものでございます。
開催概要ですけれども、11月21日(金曜日)の夜間17時から20時の一晩限定プランでございます。
当日はいったん閉館した後に、参加者のためだけに再び天守閣を特別開館いたします。
加えて、ぎふ金華山ロープウェーも参加者のためだけに特別に運行していただきます。
また、4階の展望階では、普段できない飲食も解禁いたします。
例えば、映画「レジェンド・オブ・バタフライ」で木村拓哉さんに織田信長公を演じていただき、その回想シーンでは、ワインの杯を傾けるシーンが出てまいりますけれども、こうしたことをイメージしながら、お好みのアルコールや食べ物を持ち込んでいただき、楽しんでいただくなど、一定のルールはございますけれども、自由にご活用いただきたいと思っております。
参加枠は1組限定、20人まででございます。
参加料は、一般申し込みが、金華山の高さが329メートルということで、この高さにちなみまして、一口32万9千円といたします。
市外在住者で、ふるさと納税を希望される場合については、寄附金額は1組110万円でございます。
いずれも往復のロープウェー費用を含んでおります。
募集期間は10月1日(水曜日)から21日(火曜日)まで。
申し込み方法は、岐阜市ホームページもしくは岐阜観光コンベンション協会のホームページからお申し込みをいただき、お申し込み多数の場合は抽選とさせていただきます。
岐阜城天守閣は、かつて織田信長が天下を目指した特別な場所でございますので、ここで職場における節目の会合でありますとか、ご家族や友人との記念の集まりなど、この特別な場所で、自分たちだけの特別な時間を作り上げていただけるよう、観光コンベンション協会とともにお手伝いをさせていただきたいと思っております。
なお、本日ご案内したモデル事業の詳細につきましては、会見後、担当部よりご説明をさせていただきます。
岐阜城は市民のシンボルとして親しまれておりますし、現在の天守閣は建築から約70年経過をしております。
今年度(令和7年度)、天守閣の耐震化等工事および展示リニューアルに着手をいたします。
これに伴いまして、令和8年5月中旬から令和9年10月まで休館をいたします。
令和9年11月にはリニューアルオープンをする予定でございます。
この度、2つのモデル事業を通じまして、ナイトタイムコンテンツやユニークベニューとしての岐阜城の新たな活用方法を探っていきたいと考えておりますし、天守閣のリニューアル後も視野に、岐阜城の魅力と価値の更なる向上を図ってまいりたいと思います。
ぜひ多くの皆さまにお申し込みをいただきたいと思います。
(2)「岐阜市の未来を共に考えるワーキンググループ」提案事業のプレゼンテーションについて
2点目です。
「岐阜市の未来を共に考えるワーキンググループ」の提案事業のプレゼンテーションについて発表したいと思います。
まずこの事業ですけれども、若手職員の新たな発想を生かして、岐阜市が重点的に取り組むべき分野の施策および事業の検討を行っていただきます。
その結果を政策に反映し、推進することに加えまして、若手職員が活躍する組織風土の醸成や定着、若手職員の政策立案能力等の向上を目的として、これまで、平成30年から実施をしてまいりました。
令和2年度には、十六銀行の皆さまと共同プロジェクトチームを立ち上げましたし、令和3年度から岐阜大学が加わり、産学官共同プロジェクトチームの体制となりました。
令和7年度は、岐阜信用金庫、あいおいニッセイ同和損保が参画をし、5者により活動を実施しております。
本事業は、「令和6年度文部科学省における基本的な政策の立案評価に関する調査研究」におきまして、市、民間企業、大学がチームを組んだ、民間企業のノウハウ、学生目線の意見、若手職員の新たな発想を生かし、政策を立案するという点などが特色ある取り組みと評価をされまして、好事例として取り上げていただいております。
今年度(令和7年度)のメンバー構成ですが、岐阜市役所16名、十六銀行2名、岐阜信用金庫1名、あいおいニッセイ同和損保1名、岐阜大学4名の合計24名で構成されまして、任命書を交付いたしました。
6人ずつの4グループに分かれ、活動をしていただいております。
岐阜市の職員は、35歳以下の職員を対象としておりまして、職員の立候補や部局長の推薦などにより選出をしております。
活動の概要ですけれども、岐阜大学の教員の皆さまにファシリテーターを務めていただいております。
岐阜市が「岐阜市未来のまちづくり構想」において将来像として掲げております「人がつながる 創造が生まれる しなやかさのあるまち」の実現に向け、施策や事業の立案に取り組んでいただいております。
プレゼンテーションですが、こうした施策の立案の成果を発表する場といたしまして、10月1日(水曜日)14時30分から、市役所6階の6-1大会議室でプレゼンテーションを実施いたします。
このプレゼンテーションには、私や岐阜大学の皆さま、十六銀行の役員の方にもご出席をいただく予定でございます。
各グループのテーマはスライドのとおりでございまして、4グループが、それぞれ『:ながらワーク+(プラス)プロジェクト“職場にいながら健康になる”モデルづくり事業』、『コエル問屋町 ~現状を超える・声を上げる・声を交わす~』、『ふるさと納税から始める「財源を生み出し循環する岐阜市」への道』、『#(ハッシュタグ)ぎふベジ認知度向上プロジェクト』というテーマでプレゼンテーションをしていただきます。
私は、このプレゼンは事前に聞いておりませんので、当日しっかりとその場でお聞きをして、またいろんなアドバイスをしたいなと思っております。
プレゼンテーションをしていただいた後は、提案内容を、提案事業の担当課と調整をしていただきます。
その上で、若手職員が実際に予算の査定を受け、次年度での事業化を目指していくものです。
提案事業は、採用された場合には、スモールスタートができるように、1事業当たり上限200万円の予算枠を3年分確保しております。
予算枠の確保は、令和5年度から開始しておりまして、令和5年度に提案した2事業は、令和7年度も継続して行っております。
若手職員ならではの新たな発想から、岐阜市の社会課題を解決する事業が生まれることを期待しております。
若手職員が活躍する組織風土を醸成・定着させるためにも、オール市役所で若手職員たちの取り組みを支えていきたいと思いますし、あとは学生の皆さまも参加していますので、学生の皆さまも一緒になって考えた事業が、実際に予算が認められて、岐阜市の事業として取り組まれるということも、若い世代の皆さまのやりがいに繋がっているとお聞きをしております。
(3)「ねんりんピック岐阜2025」岐阜市の取り組みについて
最後3点目です。
「ねんりんピック岐阜2025」岐阜市の取り組みにつきまして、改めてご報告をしておきたいと思います。
いよいよ、10月18日(土曜日)から21日(火曜日)まで4日間にわたり開催されますが、このねんりんピックは、60歳以上の方々を中心として、各種のスポーツや文化イベント、健康づくりなどあらゆる世代の方々が楽しみ、交流を深めることができる総合的な祭典ということです。
県内42市町村を会場に、56種目の競技が開催されて、約60万人が参加するとのことであります。
岐阜市におきましては、スポーツ交流大会として、テニス、弓道、水泳を、ふれあいレク大会として、ボッチャ、ミニテニス、ユニカールの計6種目を開催し、選手及び監督の皆さま、合計約1,700人が参加をしてくださるとのことでございます。
開催にあたって振り返りますと、まず、本来は2020年に開催される予定でしたが、コロナによって1年延期、さらには中止ということになりました。
しかし、関係者にご尽力いただいて、ようやく今年(令和7年)開催できるということでございますが、岐阜市としては、昨年度(令和6年度)から岐阜市実行委員会を設立いたしまして、大会の開催に必要な計画などを策定するとともに、開催200日前イベントを始めとするPR活動を行ってまいりました。
また、各競技団体におかれましては、リハーサル大会を通じて、準備を重ねていただいております。
加えて10月8日(水曜日)には、岐阜市の大会出場選手の激励会を予定しており、ぎふメディアコスモスで開催をするということでございます。
ぜひお越しいただきたいと思います。
大会日程につきましては、10月18日(土曜日)の午前中に、岐阜県主催の総合開会式がございますが、午後には岐阜市主催の合同開始式を行いたいと思います。
また、20日にかけて、各種目の競技会や表彰・閉会式、そして21日には県主催の総合閉会式ということでございます。
選手や関係者の皆さまのおもてなしでございますけれども、10月17日(金曜日)から21日(火曜日)にかけまして、JR岐阜駅北口におきまして、「ねんりんマルシェ2025岐阜」と銘打ったおもてなしを行います。
岐阜聖徳学園高等学校の皆さまによる太鼓の演奏ですとか、地産地消の物品を販売いたします。
この他にも、岐阜公園や長良川うかいミュージアムを巡る無料周遊バスを運行するとか、歴史博物館の開館時間を延長するとか、パノラマ夜景の特別開催を行うなどの取り組みを計画しておりますし、NPO法人や県タクシー協会によるミニ観光ツアーなども計画をされておりますので、ご来場いただいた皆さまには大いに楽しんでいただきたいと思います。
なお、詳細はお手元に配付しております、大会開催ガイドをご確認いただければと思います。
先般、県主催のねんりんピック関連イベントが行われまして、選手の皆さまに私のメッセージとして、副市長にご出席いただきましたけれども、「清流と 生きる力を 岐阜の地で」というメッセージを贈らせていただきました。
清流長良川ということで、私どもの長良川でございますから、やはりこだわって、時には穏やかな、また時には激しい流れ、これは選手の皆さまの人生の営みにも通じるのではないかということで、清流ということを入れさせていただきました。
また、この尊い営みが末永く続くように、健康長寿、つまり、大いなる「生きる力」をこの岐阜の地で、皆さまが互いに心合わせしていただきたいという願いを込めたものでございます。
大会の成功に向けまして、準備を重ねてまいりましたので、皆さまに喜んでいただけるよう、思い出に残る大会になるように、関係者と尽力してまいりたいと思います。
本日の発表事項は以上です。
【記者】
先だってNHKスペシャル「戦国サムライの城」を拝見させていただきまして、早速翌日、岐阜市歴史博物館へ行って、金箔瓦を見てきました。
その岐阜城の関係で、リニューアルオープンに向けた閉館も控えているということから、岐阜城を売り出し時だと捉えているのでしょうか。
【市長】
先ほど、岐阜城の入場者数が年間30万人を超え、今年度(令和7年度)・昨年度(令和6年度)比でさらに増えているということでありまして、多くの皆さまに本物に触れていただきたいということで、様々、発掘調査などの成果も発表してまいりましたので、多くの皆さまにお越しいただいていると思いますし、また岐阜城楽市との相乗効果もあるのだと思います。
一旦どうしても耐震の工事をやらないといけませんので、その期間は閉館ということになりますけれども、今回、新たな事業も行いながら、リニューアルオープンした後により多くの皆さまに岐阜城に来ていただけるにはどうしていこうかということを、今から様々な実証などを行って、我々としても知見を高めながら、今後のプランニングに生かしていきたいなということで、取り組んでいるということであります。
【記者】
天守閣の夜間貸切についてお尋ねしますが、これは何かベースになるような参考事例があったのでしょうか。
【市長】
様々な方から、最近はお城に泊まるとか、いろいろな事例があって、そういうアイディアを岐阜城でもできないかというご提案なり、ご意見をいただいてまいりました。
ただ、岐阜城はどうしても宿泊には向かない施設でございますので、天守閣を生かした取り組みができないかなということと、あと私どもの今取り組んでいるナイトツーリズム、夜の観光をどうしていくか。
とりわけ、鵜飼のシーズンはいいのですけれども、鵜飼が終わったオフシーズン、特に寒い時期などですね。
「岐阜灯り物語」などもその一環ですけれども、やっているという中で、金華山から、岐阜城から見る夜景が非常に素晴らしいということもうまく生かしながらやるには、例えばこういう天守閣というものをうまく使っていくということはあり得るのではないかということで、発案をしたということでございます。
先だって、花火大会が思いのほか、岐阜城天守からの特別な観覧の人気がございましたので、花火がないときでも、こういう形で活用いただけるのではないかなということで、まずはやってみると。
どれぐらいお申し込みいただけるかということを見てみたいなと思っております。
【記者】
この夜間貸切は、今年(令和7年)の長良川鵜飼の、特別感を出すような、付加価値をつけて、それを売っていこうというようなスタンスと近いものを感じるのですけれども、昨今のコト消費といいますか、また体験を伴ってという観光スタイルのあり方があると思うのですけれども、そういう中で、この夜間貸切については、これからいろいろと企画もされると思いますが、演出とか、参加者が体験できるような仕掛けなどをもう少し練っていくのでしょうか。
【市長】
今回、しっかりやってみた上でいろいろな意見を聞きたいなと思います。
今回はある程度参加者の方に自由に使っていただくという形にしていますけれども、今後、岐阜城の城郭景観の復元なども中長期でやってまいりますので、岐阜城の天守に登城していくにあたって、どういったことを楽しんでいただけるかとか、いろいろなことを、当然ですけど、考えられると思いますので、まずは1回目、自由に使ってみていただいて、いろいろなニーズなどもお聞きしてみたいなと思います。
【記者】
こちらは雨で中止とことはないと思いますが。
【市長】
屋内でございますので。
ちょっと霞がかかって、(夜景が)見られないというリスクがあるかもしれませんが、それも一興かと思います。
【記者】
LRTにつきましてお尋ねします。
先だって、市議会本会議の方で、市長もご答弁されました。
先進事例をつぶさに見るなどの幅広い調査研究、より詳細な課題整理に取り組みたいとのお話しでしたが、ここで市長がお言葉として使われた、「調査研究」は、何か具体的なプランや、いつからいつまで行って、アウトプットとしてはどのようなものといった、どういった全体像を描いてらっしゃるのでしょうか。
【市長】
このLRT構想自体はそもそも県の事業でございますので、そのことを大前提にすると、県がどのように、いま議会に3千万円の調査費を上げておられますけれども、プランニングしていかれるのかということがメインではないかと思っております。
私どもから知事に、担当部局と勉強会などをしっかりとやって、いろんな我々の課題もお話ししますので、こういった課題についてお互いに議論しながら、検証しましょうということを言っています。
なので、我々がどこかに調査で委託をするとかそういうことではなくて、我々岐阜市役所としての担当部局で知見を深めていく、問題提起を、気づいた課題については、どんどん提示をして、これをどう解決するかという議論をしたいと思っております。
したがって、今回、例えば台湾の先進地を視察するということについても、これは県の一つの案として、どうしても建設コストがかかるということでありますので、架線レスのLRTを導入するということも、そういうお話がございましたので、案としてですね。
まだ、それと決まったわけではないと思いますけれども、そういうことについて我々は全く知見がありませんので、実際に、台湾の現地の架線レスのLRTを運行している事業者に直接ヒアリングをかけて、現場を見るだけではなくて、経営していくにあたっての採算性の問題とか、どんなことにもメリットとデメリットがあるはずなので。
特に何がデメリットとして課題を持っておられるのかということも、しっかりお聞きすると、例えば県道を走らせるということですから、道路上のいろんな課題は何なのかとか、駅の構造はどうしていくのかとか、そういったこともしっかりと我々として確認をした上で、県といい意味でお互いに対等に議論をしていくということが必要ではないかなと思っています。
そういう部分の調査研究と、あくまでもメインは最後、お取りまとめになって、おそらく民間のコンサル等に力をお借りになると思うのですけど、それはあくまでも岐阜県の仕事ですというスタンスでございます。
【記者】
今の話を総合しますと、市として、このLRTについて、やる・やらないの意思は、特に表明しないということでしょうか。
【市長】
私、議会でも反対しているわけではありませんという言い方をしていますけれども、要は、課題について、どう解決できるのかとか、検証というのはこれからなので、じゃあ例えば、我々が提案・提示している渋滞対策について、県はどうされますかということについて、まだ、特に具体の答えは当然ですけれども、いただいてないわけで。
その渋滞対策をきちんとお聞きした上で、我々は市民の代表として、それは許容しうるものなのか、いやその渋滞は許容できないということなのかということを、一つ一つ判断していくというのが、まさにこれからだと思いますね。
そういったことを、全て議論をし尽くした上で、我々としての結論が出てくるのではないかなと思います。
【記者】
関連でお聞きしますけれども、羽島市との関係なのですが、表面的に見ますと、市長のいろいろなLRTに関してのご発言と、羽島市長のご発言の言葉だけを捉えますと、温度感の違いを感じるのですけれども、現時点で羽島市との協議をなさっていらっしゃるのかということが1つと、2つ目は、現時点で、羽島市とLRTについて共通認識がある部分はどういうところなのかということ、また逆に、羽島市とは少し違うなというところがありましたらお示しいただきたいです。
【市長】
まずは、正式な協議を公式に行っているということではありませんけれども、当然、自治体間、職員同士、日頃からやり取りしますので、我々の考え方については羽島市さんにもお話をしているし、羽島市の職員とも、我々の職員と、自分たちなりの感じていることとかは、当然ですけれども、やり取りはしているということですね。
私と松井市長で、何か正式に会談したとかということはありませんが、あくまでもこれは、県がやりたいということをおっしゃっているのであって、それに対して岐阜市は県に対しては、私どものスタンス、考え方を申し上げているし、羽島市がどういうことを申し上げているかは、詳細には存じ上げませんけれども、お話になっているのだろうと思います。
前提条件が大きく違いますので、特に、岐阜羽島駅から来るところについては非常に広い県道をおそらく走ってくるだろうとした時に、羽島市として名鉄竹鼻線との競合の問題をどうするかということはあるのでしょうが、それは、羽島市さんが議論されることと。
私どもは市街地を通っていくので、特に渋滞の問題は非常に大きいわけですね。
ですから、そこのところは岐阜羽島駅と、私どもの前提条件が全然違うということなので、これはそれぞれに考えることかなと受け止めております。
【記者】
先日、岐阜県議会議員補欠選挙が行われたのですけれども、突如の選挙になったということもあって、投票率が20%を切るような状況になったわけなのですけれども、これについてまず、政治家としてどう受け止められたかという点が1点目です。
岐阜市長選までもうあと5か月を切るような状態ではあるのですけれども、こちらもまだどなたも出馬の表明はないという状況の中で、突然の選挙戦になった場合に、やはり投票率というところは市長選においても影響があるのではないかなと想像するのですが、市長としてはどのようにご覧になっているかという点と、併せて、3期目への出馬について、今どのようにお考えになっているかについて、お願いいたします。
【市長】
まず、県議の補選ですけれども、(投票率)20%を切るということで、いろいろなところで話題になっておりまして、多くの関係者が非常に残念だと受け止めておりますが、例えば、市議会議員選挙というのは非常に身近なテーマが多いですし、市長選挙も同様かと思います。
一方で県政というのは、最近はこのLRTの問題で、皆さま大変、関心も高まっているかと思いますけれども、どうしても市民生活と直結するかと言われると、やや大きなテーマが多いわけですので、そういうところでいうと、やっぱり県民、市民の皆さまから、しかも補欠選挙ということで、どうしても関心を持つテーマが少なかったのかなとは思いますし、また、準備期間も候補者の方は少なく、直前に表明された方もいらっしゃいましたので、そういった部分では県議補選に向けての、日頃の、日常の政治活動が少なかったかなと思っております。
私、日頃の活動の中でも、投票率、いわゆる有権者の皆さまの政治参加ということについて、私自身も重いテーマと受け止めておりまして、最近でも、企業の皆さま、社員の方に集まっていただいて、膝を突き合わせての意見交換会とか、そういう形でいかに関心を持っていただいて、皆さまの生活と直結しているのだということを、現場で急に質問いただいても、私はできる限りお話をするということで、ご理解を深める活動を地道にやってまいりましたので、そういったことがより多くの市民の皆さまに伝わっていくように、また日頃、市長としての公務以外にも、政治家としても努力を重ねたいと思っております。
なお、市長選につきましては、いつも皆さまに申し上げているのですけれども、現職というのは、日々の、日常の行政サービスを守ること、市政の課題に取り組むこと、そういった、つい昨日(9月25日)まで決算議会でしたので、決算認定に向けて全力を尽くす、また、来月(10月)には2026年度の予算編成方針を出していくということで、こういったものをどうまとめて、出していくのか、日々やることはありますので、そのことを毎日毎日、一生懸命重ねていくということだろうなと思っているので、あまり先のことをどうこうとかということは、私はしていないということです。
【記者】
ただ一方で、4年前は9月には出馬を表明されていたというところがあるのですけれども、前回と今回で、何か心境の変化があったということなのでしょうか。
【市長】
前回、私も最初のときは、例えば既存政党である自由民主党さんとか、公明党さんとか、立憲民主党さんもそうですけれども、推薦なく1期目の選挙を戦わせていただきましたので、その後、各党・各会派の皆さまと意見交換を重ねながら、信頼関係も作りながらやってきたということで、そういうところで言えば、9月のタイミングでしっかりと表明をして、推薦もいただいて、一緒にやってきたということを皆さまにお示しをしようということで、そういうタイミングになったわけですけど。
今はそういう意味で言うと、2期目にまたそうやって推薦いただいてやっていますので、わざわざそういうことを皆さまに示さなくても、日々、信頼関係を築きながら、市政運営に当たっているというところは、前回との違いではないかなと思っております。
【記者】
つまり、1期目と2期目では、大分状況が違ったというのを踏まえて、1期目では9月の段階に至ったというような捉え方ですか。
【市長】
前回4年前ですね。そうです。
【記者】
今の質問と重複するかもしれないのですけれども、出馬表明は、時期はまだというか、今はないということなのですけれども、任期としては、もうそろそろ最後に迫ってきているということで、この4年間、市長としてどのような課題に、ご自身として取り組んでこられて、逆に、この点は不十分だったというようなことがあれば教えていただければと思います。
【市長】
私、4年前のちょうどこの時期に、2期目に出るぞと表明させていただいたときに、岐阜市のウィークポイントは何かということを具体に申し上げて、それが企業立地だったわけです。
ですから、私の2期目の一丁目一番地というのは、企業立地、経済の活性化ということに取り組むということを掲げて、皆さまに負託をいただきました。
私どもの、経済部を中心に、職員も本当によく頑張ってくれまして、これまでも4社立地協定をしておりますけれども、既に20社程度、第2期、第3期、柳津地区で企業立地が進んでいくという方向の中で、今、着実に事業が進んでおりますので、これは実現できたと、皆さまとのお約束を果たすことができたと思っております。
当時はコロナ禍でしたので、コロナ禍についてのこともいろいろと申し上げましたけれども、ポストコロナですから、もうそこは既に終わっていて、いま様々新たな課題が出てきているということについて、私の今の任期の間で、どこまでいろいろなことを進められるかということはあろうかと思います。
例えば、市民病院が15億円の赤字になっているということも、これは4年前のときには想定できなかった、大きな社会の変化ということですので、こういったことがやっぱり4年の間にも、公約として出したこと以外の課題というのはたくさん出てくるわけですね。
だからどう一つ一つ解決をしていくかということに、4年前に掲げたことはほぼやっていますので、9割9分ぐらいやっていますので、新たに出てきた課題にどう向き合っていくかというのが、今の私の目下のテーマと受けとめております。
【記者】
今、病院の件が出たのですけれども、それ以外にもこの4年間で新たに持ち上がってきた課題というのがあれば、教えていただいてもよろしいでしょうか。
【市長】
例えば、地域コミュニティがコロナを経て、自治会加入率が急激に低下をしてきている問題も、やっぱりあります。
今も、そういうことを我々職員にもしっかり伝えてやっていますけれども、そう簡単に回復しないわけでありまして、通学路の安全対策ワークショップを開いて、地域で議論していただくということもやってきましたし、今は大洞地区の、芥見東と芥見南の公民館の統合ということをやっていますけれども、これも住民の皆さまに、住民自治で話し合っていただいて、岐阜市がこうするよと決めるのではなくて、皆さまがしっかりと話し合っていただいた上で、方向性を最終的に決めていくということも意識的にやりながら、いかに地域コミュニティを守っていくかということをテーマに、目下取り組んでいるというところで、大きな災害が起きたときに、地域コミュニティが機能しないと、避難所運営一つにも苦労するわけでありますので、そういうことにならないようにしていくということで取り組んでいると。
【記者】
先ほど企業立地のお話があったのですけれども、これまでたくさん企業が進出してこられて結構だと思うのですが、やはり市内からの移転というのが目立ちます。
市内から移転されて、手狭だったのが、事業規模を拡大されて、事業を大きくされて、従業員の方が増えてなどのプラスの効果は結構あると思うのですが、やはり本丸としては、市外の方から来てほしいというところだと思いますけれども、その辺りについて、市長としてどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
【市長】
4社目の発表のときには、本社ごと笠松町から来ていただけるということで、非常にありがたいことで、今、特に第3期の取り組みの中では、特に市外の企業を意識して、もちろん市内の企業が成長・発展して流出するのではなくて、柳津に立地していただくことも、これも大いなるプラスなのですけれども、第3期ではやはり市外ということを意識した企業の募集と決定をやっていきたいということは、日頃から担当部局と協議をしております。
【記者】
もうまもなく10月ということで、今年(令和7年)の長良川鵜飼も閉幕が近づいますけれども、改めて少し早いですけれども、長良川鵜飼の今季のここまでの振り返りと所見、岐阜城楽市のオープンなどの影響等もあったのかお尋ねします。
【市長】
まだ、最終の数字は出ていませんので、どういう相乗効果があったかということは、閉幕したらしっかり分析したいなと思いますが、私も今年(令和7年)も何度も、今日(9月26日)も乗るのですけれど、皆さまから、非常に鵜飼について再評価をいただいていると思います。
日によって差はありますが、ゆったり見ていただける方が増えているのですね。
我々、乗船客数ももちろん目標を立てていますけれど、これからは、1人ひとりの皆さまの満足度とか、鵜飼に対する価値への共感とか、そういったことを大事にしたいとした時に、しっかり見ていただいて、1人ひとりの方が、本当にどこが良かったというようなことを言ってくださるという。
これなら他の方を自分も呼びたいとかということに繋がっていますので。
やはり、コロナ禍ですごく少なくなった時に、市民の皆さまに乗っていただいたときも同じようなご感想をいただいたのですけれども、数を追い求めるというよりも、しっかりとその価値に共感いただける方をどう増やすかということは、今年度(令和7年度)、一定程度できてきたのではないかなと思います。
その上で、この9月議会で予算を認めていただいた新たな船ということで、より付加価値の高い鵜飼観覧というものを、皆さまに一つの選択肢として提示をしていくことによって、鵜飼の価値に気づいてくださる方もまた増えていくだろうと思いますので、こういうことを今、毎年度、毎年度、いろいろな課題設定をして、まずやってみるということを取り組んでいますので、鵜飼観覧事業はこれからもそういった、挑戦し続ける鵜飼になってくるのではないかと思います。
【記者】
新しい高級観覧船の高付加価値というのがどういったものかイメージが湧いていないところがあるのですけれども、具体的には、どのような乗船体験というか、どういった点でこれまでとは違う観覧船になっていくのかというところを、もう少し教えていただきたいのと、これまでも高級観覧船の運航はあったと思うのですけれども、その高級観覧船の運航についての受け止めというか、手応えについても併せてお尋ねします。
【市長】
既存の高級観覧船については、椅子に座って、しかも船の中を移動できるということについて、とても評価いただきましたし、ゆったり乗って楽しめるということも良かったと思います。
一方で、私もいろいろな方からフィードバックをいただいて、やはり、本当の意味のラグジュアリー、富裕層というと、もう少し、例えば内装にしても工夫だとか、質の良いものということではないのかということも、フィードバックをいただいてきましたので、そういう層もいらっしゃるのだろうなと。
現に、例えば今の高級観覧船でも5人で貸し切ってご利用いただけて、ご宿泊もされているという方々がいらっしゃると聞いていますので、そういった皆さまに、よりリピートしていただいたり、そういった高付加価値について共感して、岐阜に訪れてくださるようなお客様のおもてなしができるような内装などもこだわった新造船にしていければということで、新しいチャレンジですので、まずは、やってみて、また、そこからいろんなフィードバックをいただきたいなと思っております。
【記者】
いま行われている自民党の総裁選に関連して伺いたいと思います。
昨今いろいろ政治的な課題もある中で、現在総裁選が行われているということで、市長としてどういう点に注目して、どういう論戦を期待されているかということが1点と、自民党の新総裁が総理大臣になるかはわかりませんが、いずれにしても新しい総理が生まれるということで、地方自治体の立場として、新しい総理に期待することという2点をお聞きできればと思います。
【市長】
我々、基礎自治体の立場でありますので、新たな自民党総裁になろうという方々が、我々の地方というものをどう見ておられるのかということは、大変注目をしております。
特に、物価高騰対策に対しては、税という議論が出てきているわけですけれども、これも当然、国税と地方税がございますので、税体系全体の中で、どうしても国会議員の皆さまは、国税の議論をされますので、地方税も含めて全体でどうなのか。
特に、人口減少が進む中で、公共施設の老朽化とか、地方も社会保障についての経費を負担しているわけですから、地方に住む国民が安心して生活できるためには、地方自治体の財政が健全であり、しっかりと社会保障サービスが提供できるということは大前提でありますので、そういったことの、地方の国民生活も含めて、特にこれからの新総裁選出後、あっという間に12月の税制改正に進むわけですので、そのあたりは明確に各候補とも主張を明らかにしていただけると、我々としてはいろんな備えができますし、ありがたいなとは思っております。
それから、これは国政の話ですけれども、当然、連立の拡大という話が出てくるわけですので、これは、どの野党と連立を拡大するかによって政策の方向性は大きく変わるわけですから、何を基軸にして、何を共通項として持てるから、この党と連立を拡大するのかということも、各候補にはしっかりと示していただいて、議論を深めていただきたいなと思います。
あと最後にもう一つ申し上げるならば、非常に今、国際政治が揺れ動いている時代でありますから、外交ということについて、やはり国政ですので、各候補とも、具体に外交方針も明示していただけるとありがたいなと思って、私は注目して見ているというところです。
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