令和3年度 岐阜城跡山上部発掘調査成果を発表しました!
調査の概要
令和3年度は天守東側と一ノ門の2ヶ所で調査を行い、各調査区で成果が得られました。
天守東側の調査
天守東側には江戸時代の絵図に石垣が描かれ、大正期の絵葉書写真(岐阜市歴史博物館蔵)にその石垣が写っています。現在は取り壊され、南西隅の部分しか残っていませんが、これまでの研究では石垣の積み方の特徴と周辺で採集された瓦とその文様から池田輝政の時期に石垣と建物が造られたと推定されています。
今回の発掘調査で大正期の絵葉書に写っている東面の石垣が見つかり、石垣の位置が判明しました。また、遺物では石垣の上に造られた建物に使用されたと考えられる瓦が出土し、池田輝政によって信長が築いた天守周辺の改修が行われ、新たに石垣と瓦葺の建物を築いた可能性が高くなりました。
一ノ門の調査
一ノ門では令和2年度の調査で見つかった柱跡の対になる場所で礎石と見られる石材を確認しました。また、岩盤を掘り込んだ大型の穴が見つかり、底から水が湧くことから井戸の可能性が考えられます。
調査のまとめ
今回の新たな発掘調査成果から岐阜城は斎藤道三公から織田信長公、そして池田輝政公へと受け継がれ発展した城づくりが行われたことが明らかになってきました。今後も令和3年度に策定された「史跡岐阜城跡整備基本計画」の重点事業として発掘調査を継続し、岐阜城の本当の姿を明らかにしていきます。
発掘調査成果報告会について(終了しました)
令和4年1月15日(土曜)午前10時00分~午前11時30分にオンライン形式による調査成果報告会を山県市大桑城と共同で開催します。モニターツアーの「戦国ドラまちEXPO」のホームページから申し込み下さい。
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