平成30年 2月11日 皆既月食を見る会
観望会風景
平成30年1月31日(水曜)、約3年ぶりとなる皆既月食が観望できる日でしたので、
本館も事前予約制の「皆既月食を見る会」を開催しました。
天気予報は全国的に曇りで新聞紙面でも観望は難しいとの報道でしたが、
天文ファンの熱意が通じたのか、時折雲が流れてきましたが観望できました。
満月が20時48分頃から徐々に欠け始めました。
21時4分頃には四分の一程度が欠け、このときの欠けた部分は地球の影と想像しやすい円弧が観察できました。
21時51分頃には全て欠けてしまう、つまり完全に地球の影に入る皆既食が始まりました。
このとき、真っ暗になって見えなくなるわけでなく、赤黒い赤銅色の月を観望することができました。
この現象については、月に直接太陽光が当たりませんが、
地球の大気に当った太陽光の中の、波長の短い青い光は散乱してしまいますが、
波長の長い赤い光は散乱しにくく大気を通過し、僅かに屈折するため地球に影の中に入り込み月に当るため、
赤銅色の神秘的な月となるのです。
また、近年話題になっているターコイズフリンジではないかと思われる青色の帯が
皆既食開始あたりの時間帯で見ることができました。
この現象については、デジタルカメラの性能が劇的に進化ししたため分かってきた現象で、
理由ははっきりとしていませんが先ほどの大気とは違い、
オゾン層を通過できるのは青い光で、この光が月を照らしているようです。
さらに、皆既食中はそれまで満月の強烈な光で明るい星しか見えなかったのが、
月食により月明かりがなくなるため、絶好の星空観望会になるはずでしたが、
薄い雲があったことや厚い雲が来て、思惑通りにはなりませんでした。
次に全国で部分食の始めから終わりまで観望できる皆既月食は2022年11月8日です。
期待したいです。
- 岐阜市科学館
- 近藤 央
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