平成29年 5月 5日 イリジウムフレアを撮影しました

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ページ番号1012314  更新日 令和3年9月12日

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イリジウムフレアの写真

「イリジウムフレア」と聞いても、「何のこと?」と思う方が多いのではないでしょうか?

では、

  • 星空を見上げたら、突然明るくなる点像を見た。
  • 明るく光るものが数秒間移動しながら輝き、やがて消えた。

など、こうした経験はありませんか?

おそらくこれらの経験の多くが「イリジウムフレア」を目撃したものだと考えられます。

実際、科学館へもこうした目撃情報の問い合わせがありますが、
発見時刻や方角を詳しくうかがうと、「イリジウムフレア」である場合があります。

「イリジウムフレア」とは、イリジウム衛星(衛星電話などに運用されている人工衛星)と呼ばれる
人工衛星のアンテナや太陽電池パネルなどの光を反射しやすい平面に太陽の光が当たり、
地上のある特定方向に向けて反射した光が見える現象です。


地上からは数秒から数十秒間だけ、非常に明るい点像が移動しているように見えます。

それでは、イリジウムフレアは稀な現象なのでしょうか?

実は、比較的観察しやすい現象なのです。

ただし、良い条件で観察できるときはそれほど多くありません。

4月28日午後7時38分52秒に大変良い条件で観察できる機会があり、
長良橋北詰の東側堤防にて写真撮影をおこないました。

次の写真の右手の山が金華山です。

頂上で明るく見えているのは岐阜城です。

岐阜城から左斜め上に視点を移動すると、明るい星が写っています。

この星は木星です。

さらに視点を移動すると点線状に左上から右下への光跡があります。

これがイリジウムフレアです。

この日はイリジウム7号機によって-8等級のフレアが見られました。

写真撮影をしながら見上げていると、一瞬まばゆく輝き、
移動しながら徐々に暗くなっていきました。

まさに、「先程の一瞬のまばゆい輝きは何だったのか?」と思わせる出来事でした。

イリジウムフレアの拡大写真

次の写真は、別の場所で拡大して撮影したイリジウムフレアです。

 

フレアの右側で明るい線状に写っている星がしし座の2等星デネボラです。

2等星のデネボラは街中からもその存在を見つけることができる明るい星です。

ところが、明るさを比較すると、いかにもイリジウムフレアの明るさが際立ちますね。

イリジウムフレアに興味をもち、せひ観察したいと思ったら
Heavens-Abobe(外部リンク)
へ、アクセスしてみてください。

画面右上に「観測地点」とあるのでクリックし、地図上で観察する場所を選ぶか、
直接観測地点の緯度経度を入力してください。

観察を通じて、イリジウムフレアを実際に目にすることができたら、
私たちの生活は、こうした一瞬の輝きによって気づくことができる
数多くの人工衛星によっても支えられていることを思い出したいですね。

撮影データ

全景写真
APS-C11mmレンズ、ISO1600、f3.2、0.5秒露出×47枚比較明合成、コントラスト調整
拡大写真
1秒露出×85枚比較明合成、トーンカーブ、カブリ調整、少々トリミング

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