平成30年度 内外情勢調査会 市長講演(平成30年11月12日)

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ページ番号1006474  更新日 令和3年8月31日

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【市長】
皆様、こんばんは。本日はお忙しい中、多くの皆さんにご出席をいただきまして、ありがとうございます。
今日は幅広い分野からお見えになっておりますので、ご関心のあるテーマ等はそれぞれかと思います。したがいまして、トピックスというような形で、今の岐阜市のこの分野はこのように進んでいるというようなことを、それぞれのご関心の中でお持ち帰りをいただければありがたいと思っております。
さて、まず、私のことを深く知っておられる方も、そうでない方も、いらっしゃると思いますけれども、大学時代は文学部に行きまして、そのころは自分がよもや政治の世界へ行くとは露とも思いませんでしたけれども、私は歴史学を専攻しておりましたので、わが国の過去の政治ということについては非常に深く学ばせていただいた経験がありますし、時の政治というのも大変深く関心のあるテーマでありました。
そんなことで、紆余曲折ありながら、今日、岐阜市長として岐阜市のために貢献させていただけるというのは、大変ありがたいことだと思っております。
ちなみに私、三度の飯より政治が好きでありまして、四六時中、どうすれば岐阜市のさまざまな課題に対して取り組んでいけるかといったようなことを、私なりに考え続けているわけですが、何事も、特に行政というのは一人で何か決めて進めるという世界ではありませんので、役所の中で色々なことを協議し、そして二元代表制である以上、議会にしっかりと諮った上で事業が始まる、こういう形であります。
今回のテーマを「動き始めた」という副題にさせていただいたのは、これから様々な方面の皆さんの力をいただきながら、一つずつ、みんなで動かしていこうという思いで市長として腰を据えて頑張っていきたいという思いからです。
最初は、今年のトピックスから触れさせていただこうと思っております。今年は何と言っても災害の多い年でありました。岐阜市でも起こりましたし、日本中見てもありとあらゆる災害が起きているという1年であります。したがいまして、政治家としての危機意識は持っているつもりでありますけども、やはり身近なところでこれだけ、しかも頻発して災害が起こるということを感じると、来年以降もさまざまな自然災害の発生を想定しながら、市政に取り組んでいかなければいけないということを思うわけであります。
猛暑については、今、国でも補正予算等でさまざまな支援が得られるということでありますが、ありがたいことに、岐阜市においては学校にはすでにエアコンも整備をされております。
今後、教室以外のところでも、整備ができている地方自治体にとっては声を上げるべきポイントではないかなと思っております。
それから、今年は7月豪雨、そして台風とございました。その中で、各市町協力をして国に対して何度となく治水等の要望活動等をやっておりますけども、この間、河道掘削や河川改修等の治水事業をやってきた中で、その成果というものはどういうものかということを、改めて、しかも数字で実感をできる年だったのではないかなと思っております。
例えば、河川で言いますと、0.3メートルや0.5メートルというような数字がよく出されますけども、そういった水位の低下という効果が出たということで、なかなか市民の皆さんに数字や成果が見えにくいという中で、様々な手を事前に打った結果、私どもは7月豪雨を何とか乗り切れました。そういったことを広く市民の皆さんにもお伝えしたいと思っています。
今回の自然災害ということが大きなきっかけになっているだろうと思っておりますが、先日も防災訓練等に足を運ばせていただきましたけども、地域の皆さんの参加も促しながら、自治会の皆様が非常にいろいろと知恵を絞っており、防災意識も大変高まってきていると思います。
岐阜市といたしましては、他の市町に対する支援ということにも力を入れさせていただきました。県内では美濃加茂市、下呂市、関市にそれぞれ職員を派遣させていただきましたし、また県外でも、岡山の倉敷市に対して職員を派遣させていただいて、支援をさせていただいたということであります。
地域の中からもいろんな声をいただくわけですが、例えば、防災無線の音が、雨が激しいときに聞こえにくいという声もたくさんいただきましたし、避難所についての様々な課題も出ております。
そういったものを丁寧に取りまとめさせていただきながら、改善するべきところは改善していこうというようなことで取り組みをしておりますので、自然災害を通じて、足らない部分について強化ができたと考えております。
今後、我々として考えておかなければいけないと感じていることは、一番大きいのは北海道の地震における停電という、ああいったことではないかなと思っております。
先般の台風でも、岐阜市内、私どもの市役所も、自家発電がありますので停電になっても最低限のことはできるわけですが、かなり広い地域で停電になりましたし、今後の課題ではないかなと考えております。
もう一つお伝えしたいのは、ブロック塀の問題であります。これも岐阜市としては5分の4という上限の高い補助率で補助事業を設けさせていただいて、民間の皆さんのブロック塀の撤去については補助を、学校施設等の市有施設については早期に撤去するというようなことで取り組みをさせていただきました。
今後国も、一定の規模のものについてということでありますが、避難路沿いの塀の耐震診断を義務化するといったような方向を出してきておられますので、地域の子供たちの通学路等については啓発活動等をしながら、子どもたちの安全・安心ということを守っていかなければいけないと思います。
ちょうど昨日、私が伺った地域の防災訓練のところでは、保護者の方がチームを組んで、段ボールでブロック塀を模したものを作られまして、ブロック塀が倒れてくるとこういう感覚だと、どれぐらいのところにいるとブロックの下敷きにならないというようなことを、実際に体験できるコーナーを手作りで作っておられました。その1日のために3日ぐらいかけて作ったということですが、子どもたちにとってはとてもいい機会になったのではないかなと思っております。
さて、もう一つ、今年大きなトピックスだったのが、岐阜県の人口が35年ぶりに200万人を切ったというニュースではないかと思います。
今日、近隣の自治体の首長の皆さんもご出席をいただいておりまして、私ども、広域連携ということで取り組みをしているわけでありますが、人口減少ということを私たちの周りで実感するようになった中で、国が今後どのような結論を出されるかは分かりませんけれども、より自治体同士の連携を深めていかなければならないし、そういった制度、仕組みになる可能性が高いと思っております。
私たちの地域、県庁所在地である岐阜市の大きな課題は、やはり、お隣の愛知県に相当数の人口が流出しているということです。特に、愛知県の中でも名古屋市、一宮市、稲沢市ということで、東海道線沿いに流出が激しいということであります。
岐阜市は、岐阜県内からの人口の流入・流出でいいますと、実は流入のほうが多いわけでして、せっかく近隣市町から私どもの町に来ていただいても、愛知県に流出させてしまっているというのが長年続いてきた課題だと思っております。
岐阜市がそういう意味で人口問題に取り組むと、岐阜県全体では5人に1人は岐阜市民でありますので、県民の中で大きな役割を果たしていかなければいけないと思っております。
さて、これから大きな一つの目標となるべきところというのは、2027年のリニアインパクトだと私は見ております。
ご案内のとおり、東京―名古屋間は40分でありますし、岐阜―名古屋間は20分でありますので、この岐阜都市圏の玄関口として、私たちがこのリニアインパクトという大きな社会の変化をプラスの面で生かしていくということが、とても大事だと私は考えております。
今、近隣の皆さんとは自治体間の連携ということで、今日ご出席の皆さんはじめ、岐阜市、瑞穂市、山県市、本巣市、北方町、岐南町、笠松町ということで、岐阜連携都市圏という取り組みをさせていただいております。
具体的に、今年初めての試みでありましたけども、この市町プラス羽島市さん、各務原市さんにもご協力をいただき、合同の就職フェアを開催させていただきました。
こうしたことというのは、私たちの地域で就職・転職ということをやっぱり積極的に協力して進めないと、人口の流出ということは止まらないという思いで、岐阜連携都市圏に入っていない羽島市さんや各務原市さんにもご協力をいただきました。
それから消防については、これも今年度から広域化ということで取り組みをさせていただいており、こういった取り組みが今後、さらに広がってくるという可能性は大いにあろうかと思っております。
それから、後でも少し触れますけれども、2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」に向けて、これは岐阜県の古田知事を会長に、共同で観光プロモーションをやる協議会を設立いたしました。
こういったことも、より様々なジャンルで、特定の地域だけにとらわれずに連携をしていきましょうという機運が高まってきていると実感しております。
自治体で色々な事情や、考え方があります。したがって、一つの枠組みだけにとらわれるのではなくて、一対一で協力して、実務的なところで成果を出していくということもありえると思いますし、観光という観点で広く協力できるということもあると思いますし、お互いの自治体が協力できるところで協力をしていくというような形に入ってくるんだろうと思っております。
さて、今日は、7つのトピックスということで、今の岐阜市にはどんな取り組みがあるかということをご紹介させていただこうと思います。そしてまた、最後に来年度に向けてということでお話をさせていただきます。
まず1つめですが、中心市街地の活性化ということで、これは皆様がたも大変ご関心の高い分野ではないかなと思っております。
ぎふメディアコスモスが今年、400万人の来館者を突破いたしました。大変ありがたいことだと思っております。
この図書館は滞在型ということをテーマにしておりますので、子供たちにもいろんな声を出していいよということで、積極的にこの図書館に来てほしいということを言っておりますし、ご高齢の皆さんもおいでいただいておりますし、また、市民活動交流センターということで、さまざまな地域の団体の皆さんにメディアコスモス全体をご活用していただいているというところであります。
私は、400万人の方に来ていただいたということはとても素晴らしい成果ですから、これはこれで素直に喜びながら、これからは次の段階に発展をしていく、そんなこともメディアコスモスは必要ではないかなと思っております。
1つめは、ここでいろんな活動をしておられる、まさに人というものにフォーカスをしていくステージです。一人一人の市民の皆さんの顔や思いや活動が見える場所にしていきたいなと思っており、それが本当の意味で市民活動の活性化につながっていくのではないかなということを思っております。
もう1つは、これは大変ありがたいことですけれども、わざわざメディアコスモスを見に来るという方がいらっしゃるそうでありまして、そういった方はまさに観光という観点でありますので、そういったものも積極的に受け入れ、さらにはこの後庁舎もできてくるわけですが、そこを拠点に観光に関する様々な情報を発信させていただきながら、情報発信・観光発信の拠点という位置付けも、このメディアコスモスは持ってもいいんじゃないかというようなことを考えております。
2つめ、BRTトランジットモールを今年も開催させていただきました。大変ありがたいことに、公共交通フェスタとの共同開催や、柳ケ瀬ではジュラシックアーケードということで、親子連れの方が大変多いイベントが開催されておりましたので、シャトルバス、連接バスに乗っていただいた方が3,300人ということで、去年の2倍の方にご利用いただけたということであります。また、柳ケ瀬等、トランジットモール区間の歩行者の通行量も通常の休日の2倍から3倍ということで、多くの方が来てくださいましたし、また、公共交通フェスタの会場にも1万5千人の方が来てくださったんですが、昨年は3千人でありましたので、5倍ということで多くの方にお越しをいただきました。
私は自動運転について大変関心がございまして、今後、公共交通等において大きな役割も果たしていくのではないかというようなことで、今年は自動運転の車両も展示させていただきましたけども、特に反応がよかったのは子どもたちだそうで、こういった子どもたちというのは、自分が大人になったらこういう自動運転に乗っているというイメージを持っている世代であります。そういう意味で、これからの技術革新ということは大変高い関心がある分野だと思っております。
また、公共交通についても、今、第三次の総合戦略を作っているところでありますけども、今後、高齢者の方も増えてくるという中においては、公共交通というものをまさに利用しないといけない、免許を返納される方も増えてくるということですから、私どもとして新しい戦略をしっかりと示しながら、公共交通の充実ということは大変重要なテーマとなると思っております。
3つめ、今、柳ケ瀬においてですね、リノベーションによるまちづくりという取り組みをさせていただいております。
第3日曜日に毎月、サンデービルヂングマーケットというものが開催されているのはご案内のとおりだと思います。
このサンデービルヂングマーケット、毎月継続して開催をされているということで、従来の柳ケ瀬のお客様とは違う層をターゲットにしながら、新しい顧客を創造しようということで地域の皆さんが大変ご努力をされているわけでございます。私も何度となく、時には子供も連れて行ったわけですけれど、大変うれしいことは、サンデービルヂングマーケットに毎月出店をしておられた方が、実際に店舗を持つというステージに移ってまいりました。
先日、このリノベーションまちづくりについてのシンポジウムを開催していただきまして、その道の専門の方にも来ていただき、リノベーションまちづくりということをお話しいただきました。今、ロイヤル40の中には、ブルー・ブルーというファッションのお店が入っていたり、ツバメヤさんというお店が入っていたり、細かい区画の中に、それぞれ特徴のある商品を販売するお店が入っており、一つの成功事例としてやってきたわけであります。
柳ケ瀬の中には遊休不動産と言われるものがまだまだありますから、今後、第2、第3のロイヤル40といった形でのリノベーションによるまちづくりが進んでいくということは、とても望ましいと思います。
その一方で、今もまちづくり会社等、こういったリノベーションによるまちづくりを一生懸命やってくださっておりますが、こういったまちづくりに携わる人材はまだまだ必要だと思っております。特に、行政は行政の持ち分ですし、遊休不動産のオーナーは民間としての持ち分でありますので、官と民をしっかり結ぶ橋渡し役をできるような人材がもっともっと増えていってほしいと思っています。
こういったようなことも今後の課題ではないかなと思っておりますので、今、中心市街地活性化基本計画の中でも、このリノベーションまちづくりというものを明確に柱建てして位置づけをしておりますから、今後もこういった取り組みを加速させていきたいと思っております。
もう一つは、柳ケ瀬の中の不動産のオーナーの皆さんに、その気になってもらわないといけないというのが課題かと思います。今、ロイヤル40の成功は、その気になっていただく一つのきっかけでありますけども、そういった挑戦がもう一段必要だという認識を私どもも持っております。
4つめ、岐阜髙島屋と岐阜県、そして岐阜市、商工会議所での包括連携協定を締結させていただきました。
岐阜市としては、岐阜県と、それから商工会議所と、こういった包括的な連携協定を結ばせていただくのは初めてのことであります。
今、高島屋南の再開発事業ということも取り組んでおりまして、リノベーションによるまちづくりと再開発という形でのまちづくり、2つの柱が中心市街地の柳ケ瀬において走っております。
その中で、お客様含めて人の往来、地域の活性化ということがございますので、高島屋ともしっかりと地域密着で連携を深めていこうということを考えております。
例えば、多方面にわたる連携として、ふるさと納税による連携というのはもちろん、岐阜ブランドの開発、販路の拡大というようなことで、せっかく高島屋というマーケットがございますので、様々な岐阜ブランドの発信、販売ということも大事じゃないかということを思っております。
また、先ほど申し上げましたように、災害ということが想定される時代でありますから、中心市街地でお買い物をされている人がたくさんいらっしゃる時に災害が起きたといったような場合に、臨時の避難所として高島屋の店舗を開放していただくことや、あるいは、必要な生活の物資等の提供をいただくといった災害における協定ということも念頭に置いているわけであります。
また、今、ぎふっこカードとか、ミナモ健康カードとか、いろんなカードがありますけども、こういったカードと連携をしながら高島屋でのお買い物につなげていくといったことも、今回、4者が連携をしておりますので、色々な枠組みでできるのではないかなと思っております。また、高島屋グループとしても、地元の自治体とこうした包括協定を結ぶのは、全国では4例目ということですが、この東海地方においては岐阜が初めてということで、まさにこの地域でもこういった新しい挑戦が始まっているということであります。
今後、高島屋南が実際の工事に入る時や、第2、第3のロイヤル40というものが出てくると、その変化を実感していただけるのではないかなというふうに思っております。
2021年春の開庁に向けて、今、新庁舎を目下建設中であります。そして、これから行われる様々なまちづくりにおいては金華橋通りが一つの背骨のような形になり、まちづくりがどんどん行われていくということが見て取れるのではないかと思います。直近のところでは、岐阜イーストライジング24が年明けには竣工を迎えます。ありがたいことに、こういったことで駅周辺の地価も上がっているということでありますから、こうした一定の投資を行うことによって、そのエリアの価値が上がるということが言えるのではないかと思います。
今年は6月議会でも、JR岐阜駅周辺に関する様々な、どのような形で駅や土地を利用していくかといったような調査の予算も議会で認めていただいておりますので、今後、JR岐阜駅周辺についても、これはあくまで民間の地権者の方の事業でありますけれども、どのような形で再開発等に進んでいけるかということは、これからのテーマだと思っております。
ちなみに、先ほど、2027年のリニアインパクトということをお話しいたしましたが、そういったことを念頭に置きながら、いろいろと地権者の皆様にも考えていただきたいと思いますし、私どもとしても協力できるところは協力したいと、そんなふうに思っております。
まちなかのことで取り組んでいることを少しご紹介いたしますと、まちなか居住の支援事業というものを従前から行っております。
ちなみに、今年の6月の補正予算で認めていただきましたが、子育て世帯ということについてフォーカスして、まちなかに子育てをしているかたに住んでもらいたいなと、こんなメッセージも込めまして、支援の上乗せというような形で制度を設けさせていただいたり、今年、住宅金融支援機構様とも協定を締結をさせていただきまして、フラット35を利用していただいた方に、最初五年間、金利を0.25パーセント引き下げをするという東海地方で初の取り組み等、まちなか居住に対する支援のメニューを設けながら、金融機関とも一緒に協力をして相乗効果を果たしながら、子育て世代の方の応援をしていこうというようなことを取り組んでおります。
ちなみに、中心市街地の人口減少予測というのはなかなかシビアなものがございまして、それぞれの地域で今後どれぐらい人口が減るのかというのは、エリアによって差があるということを実感をしております。これは中心市街地でも差があるというようなことで、こういった一番駅に近いエリアは、やはり多くの方に住んでいただいて、中心市街地をしっかり担っていただきたいですし、商業地としても大きな力を発揮してもらいたいという思いを持ちながら、今後、一つ一つの事業を固めていきたいと思っております。
ちなみに、市民会館が今、築何年かご存じでしょうか。
実は51年ということで今の市役所よりも古いわけでありまして、今後、こういった公共施設をどのように更新、維持管理していくのかということは、大変大きな課題だと思っております。
2つめのトピックスですが、本物志向の観光・まちづくりということで、私、大変この分野は力が入っております。まず、先ほどお話をしましたように、2020年は大河ドラマの「麒麟がくる」の放映ということで、明智光秀公、そして斎藤道三公が登場するということであります。
県内8つの市町によりまして協議会を設立し、知事に会長になっていただきまして、私と可児市の冨田市長が副会長ということで、取り組みをさせていただいております。
おそらく明智光秀公と斎藤道三公の話というのはドラマの前半ということでありますので、前半にしっかり勝負をかけていかないとですね、後半になると舞台は西へ行ってしまいますので、前半が大事だと思っております。
ちなみに、過去の大河ドラマの放映の効果ということをちょっとご紹介しますと、「国盗り物語」、私が生まれる前でございます。昭和48年ということですが、その時の鵜飼の乗船客数は、何と33万7千人ということでありました。平成4年、「信長 KING OF ZIPANGU」の時は、岐阜城の入場者数が、何と約43万3千人ということで、これが両事業の最高記録になっているそうでありますが、現在と比べて効果の違いはあるかもしれませんけども、これだけ注目が集まるということであります。
したがいまして、ちょうど2020年は東京オリンピック・パラリンピックという、まさに当たり年にもなっておりますので、岐阜の誇る本物の観光資源を内外にPRしていく絶好のチャンスだととらえております。
ちなみに今回、協議会におきましては、観光プロモーションということがとても大事だということで、ホームページやパンフレットの作成、お土産等、様々なことを検討していくわけでありますが、私どもとしての大事なポイントは、先日も協議会で提案をしましたけれども、やはり、ぜひ大河ドラマ館を岐阜市へということで、私どもの町に大河ドラマ館を設置したいということを提案させていただいております。ドラマ館というのは非常に大きな集客施設でありますので、岐阜市がどういう形でドラマ館を作るかということも大事ですし、また、既存の施設として、岐阜城の天守閣や資料館等もありますので、こういったことも含めて、私たちの2020年に対するおもてなしの準備ということをしていかなければいけないと考えております。
それから現在、金華山山上部においては発掘調査を公開で行っております。
これは大変ありがたいことですけれども、まず、今年の5月に調査によって金華山の中腹に石垣が発見されたということで公表し、現地説明会も開催させていただきました。その時は、希望者全員に見学していただくことができませんでしたので、12月1日に再度、現場見学会をさせていただこうということで予定をしております。
この中腹に石垣が見つかったということの意味は、岐阜城というものがどういう城であったか、どういう構造だったかということを根本的にパラダイムシフトさせる、大きな発見だったわけであります。
これまでは、従来発掘を進めてきた山麓の信長公居館跡の発掘において、金箔瓦や庭園が出てきたりということで、フロイスの記述のとおりじゃないかと注目を集めました。
一方で、山上部は今回が本格的な調査は初めてでありますけども、今夏の発見によって、山頂部の天守を中心とする中核的なお城と、山麓にある居館や庭園等々、おもてなしの施設という、この二元的な岐阜城という位置づけから、岐阜城というのは金華山全山がお城であるという、規模の面からしても大きくとらえるべきではないかということになりました。
山上部の調査については、岐阜城に登っていただくと、本丸の手前のところで発掘の現場を見ていただけるのではないかと思っております。
いろいろと成果が出てくるでしょうということで、私は大変夢を膨らませて、楽しみにしておりますけども、こういった本物を広く発信をしていきながら、岐阜城の価値を高めるということが、最終的には評価につながり、多くの人が岐阜に来ていただく、2020年に向けての準備かなと思っております。
岐阜公園の再整備へ前進ということで、交流人口を増やすという観点ではやっていかなければいけないと思っております。
今回、これも補正予算で認めていただきましたけれども、岐阜公園を再整備するにあたって、どう効率的に整備や管理運営が行えるかということを、民間活力も生かそうという観点で検討を行うことについての予算をつけていただきましたので、一つの種まきができたなというふうには思っております。
一定の時間は必要でありますけども、こういったような方向で岐阜城・岐阜公園の再整備が前に進んでいくということも、皆さんにぜひ知っていただきたいと思っております。
それから、インバウンドということも考えられますので、今、それぞれに案内のサインを集約、あるいは多言語表記ということもしっかりとやりながら、取り組んでいこうと思っております。これは今年度と来年度がメインの事業ですので、2020年には何とか間に合うということで、取り組みをさせていただいております。
ちなみに先日、夏だったと思いますけれども、多言語音声の実証実験ということで、ぎふメディアコスモスでスタートアップのイベントをさせていただきましたけれども、そういった翻訳技術というのは飛躍的に伸びているということが、この実証実験からも明らかになっています。
使いやすいという意見がある一方、課題もあると聞いておりますので、今後、サインの統合ということももちろんですけれども、新しい翻訳ソフトの技術によって、海外からのお客様の受け入れということも飛躍的に変わってくるのではないかというようなことも、私なりには感じております。
ちなみに、PRということでいけば、先日、鵜飼や岐阜城の写真パネル、また提灯等をセントレアに設置させていただきまして、多くの方に見ていただきました。
こういった今まで取り組めていなかったことでも、色々なチャンスがありますので、積極的に岐阜の観光についてPRをしながら発信をしていきたいと思っております。
今年は鵜飼が、残念ながら42日間中止になってしまったという大変な年でもありましたので、色々な形で発信を強化しながら、岐阜はいいところだということで、PRを重ねていきたいと思います。
それから、岐阜市の観光ビジョンを初めて策定をするということで、今、策定作業をさせていただいております。
やはり観光は大きな柱の1つでございますので、観光ビジョンをしっかり立てながら、中長期的にも何を取り組んでいくかといったようなことを、広く市民の皆様にもはっきりさせた上で、観光事業に取り組んでいくことが大事だろうと思っております。
3つめであります。「こどもファースト」というのが私の1つの柱でございまして、この分野はこれまでも様々な取り組みを通して、積み重ねをしていただいております。
実は、岐阜市から愛知県に転出をしている方のアンケートを企画部で取っていただいて、その結果を見ると、岐阜市の教育立市ということで、英語教育等、先進的に取り組んでいるということをご存じの方が10パ-セントしかいなかったという数字が出ておりまして、お子さんがいらっしゃる親御さんの世代中心にしか、なかなか広がっていない、知られていないのかなと、こんなことも思いまして、様々な機会に、今取り組んでいることを皆さんにお伝えさせていただいております。
ご案内のとおり、「エールぎふ」においては、0歳から20歳までの若い人たちを一元的に支援する体制を作っております。
今日、それぞれに、山県市さん、岐南町さん、笠松町さん、お見えになっておりますけれども、岐阜市で「子どもホッとカード」というのを平成27年に作りましたので、広域連携という形で、「エールぎふ」のこういった子どもに対する相談機能を活用していただこうということで、山県市さんや岐南町さん、そして笠松町さんでもご活用いただいております。
また、これも予算で認めていただいたわけですが、幼児支援教室というものを強化していこうということで、お子様の発達段階に非常に不安があるという方も最近は増えております。
今、来年4月のオープンに向けて、南部市民健康センターにおきまして幼児支援教室の整備を進めておりますけども、南部は特に人口増加と子供の数が大変多いという地域でありますから、こういったところでも後押しをさせていただいております。
それから、プログラミング教育にも力を入れております。
国は平成32年からプログラミング教育を小学校で必修化にするということですけれどもこれに先駆けて、岐阜市ではペッパー等を活用したプログラミングの教育を行っております。今年度から全小中学校にペッパーが導入をされておりますので、周りで学校に通っているお子さんがいらっしゃったら、ところでペッパーはどんなふうに使っているんだ、どんな学習しているのかということを、子どもたちに声をかけてみていただければありがたいなと思っております。
私も5歳と3歳の子供を育てていますが、これから大学受験が大きく変わりますので、今日、私も含めたここにおいでの皆さんの受験の経験は全然通用しないという時代に入ってくると思います。
ですから、私たちの公教育において、英語教育やプログラミング教育、あるいはアクティブラーニングということで、アゴラという教室も全小中学校に、今年度予算も認めていただきまして整備を進めておるわけですけども、そうした先を見た環境づくりもしております。
私も実際にアクティブラーニングをやっている授業を見に行きました。
グループになって、だれだれの考え方はこうだよねというのを聞いて、それをみんなで承認し合ったり、確認し合ったりするといった、いわゆる通常の教室ではやれないような学習スタイルということも、どんどんされていると思っております。
おそらく、このアクティブラーニングという領域は今後、より精度の高い、理想的なアクティブラーニングに向けて日本中でチャレンジがされていくと思いますので、こういったこともぜひ積極的に取り入れながら、まず、アゴラという箱はできましたから、これをしっかり生かしていきたいと思っております。
それから、子どもの安全・安心ということは、今年、大きなテーマになったと思っておりまして、児童館や児童センター等に対する防犯カメラの設置ということも、今年度、予算を認めていただきまして、緊急ではありましたけれども、整備という形で取り組みをさせていただいております。
公立の保育所等もすべて今年度中に設置が終わるはずでありますので、そういった、いわゆる犯罪を犯すような人が、やっぱり私たちの町にはいてほしくないと思っていますし、抑止という形でそういったことを未然に防いでいくことができれば、それは素晴らしいことでありますので、子どもの安全・安心、虐待の防止といったことには私なりに特段の関心を持って取り組んでまいりたいと思っております。
最近、産後クライシスという言葉をよく耳にするわけですけども、岐阜市でも、産後ケアということで事業をスタートさせていただきました。
これは、出産されたお母さんは、子どもが小さいうちはなかなかじっくり、一定の睡眠時間を取るということが難しいという日が続きますので、少しゆっくり寝る時間を設けたり、カウンセリングを受けたりですね、心身ともにリフレッシュしながら子育てに向き合っていくという機会を作るということであります。
まだまだ様々なニーズが子育てのジャンルにはあると思っておりまして、それに対して一つ一つ応えていきながら、とにかく若い人たちが少なくなっているという中で、私たちの町では子育てしやすいぞ、教育もしっかりしてるよという環境を作りたいということですし、また、今、働く女性も大変多くいらっしゃいますので、やっぱり仕事と家庭の両立という観点で、放課後児童クラブの拡充等も、すでに教育委員会の皆さんには進めていただいておりますので、こういったことは年を追うごとに岐阜市の中で環境がどんどんよくなってくるということを発信し、市民の皆さんに共感していただけるということに力を入れていきたいなと思っております。
4つめ、スポーツとシビックプライドです。
昨今の出来事でいえば、大坂なおみさんの優勝は本当に素晴らしいことでしたし、金足農業の躍進も大変感動的でありましたし、そして、「大迫半端ない」といった言葉もみんなですね、何か心に残っている、しかも何かすごくワクワクする、これがスポーツの醍醐味だと思っております。
ちなみに、私はこのシビックプライドという言葉を最近使うようにしておりますけれども、ある方からは、「シビックプライドってちょっとよく分からない」というご意見がありました。
要は、地域に対する深い愛着を一人ひとりが、市民の皆さんに持っていただくということが、この人口減少時代ににおいてはまちづくりや市民協働という観点からも大事だと私は思っておりまして、愛着があるというのは、まちのことを知っていただいている、共感していただいているということですから、そういった市民が一人でも多くなっていただける、そんな町を様々なジャンルからアプローチして、岐阜市の土台にしていきたいなということで、スポーツというのは、そういう意味では非常にその部分の要素が強いものでありますので、私なりにいくつか今日は情報提供させていただきたいと思います。
まず1つめでありますけれども、皆さん、北西部グラウンドというのはご存じでしょうか。島大橋を渡って西へ行ったところにございますけれども、今回、9月議会におきまして、この北西部グラウンドの芝生化についての事業の予算を認めていただきました。
ここはご案内のとおり、FC岐阜が練習をする場所の一つでございますし、また、FC岐阜が、私ども岐阜市の施設を使って拠点にしておられる場所でございます。
従来は一面が土のグラウンド、もう一面が天然芝ということでしたけれども、やはり天然芝のいい環境を使いたいという希望は多数ございますし、また、天然芝はどうしても、土のグラウンドと違って養生をしなきゃいけない期間があり、年がら年中使える場所ではありません。したがって、天然芝を2面にすることによって、養生の期間等を勘案してもですね、こうした天然芝のグラウンドが使えるという環境を作るということで、今回、ご理解をいただきました。2020年の1月に完成するということでございます。
例えばFC岐阜にしても、J2のプロのチームでありますけれども、残念ながら、この天然芝が常に使えるわけではありませんでしたので、近いところで優先的に使える環境づくりというようなことをしていかないと、いい選手を補強するということはとても難しいということであります。
したがって、今シーズンはもうラスト1試合で終わりますけれども、来期、再来期ということに向かって、岐阜を軸にしてくれているサッカーのチームでございますので、こういったチームが力をつけて、将来上位に上がって、より幅広く応援していただける環境ができてくると、これもシビックプライドにつながり、わがまちのチームという気持ちも高まってくるのではないかなと思っております。
それから、ホストタウン交流の推進ということで、2020年、東京オリンピック・パラリンピックがありますが、岐阜市が今、ホストタウンの交流を行っているのはスロバキアです。
今年はですね、空手のチームが岐阜に来てくれましたので、実際に岐阜の空手の皆さんとも交流していただいたり、練習を実際にしていただいたというようなこともございましたし、パラリンピックの選手の事前合宿に向けて、担当者の方が実際に施設を見学に来られたということもあります。
つい先日、私もこのスロバキア、それからフィレンツェということで、ホストタウン事業と国際交流ということで行ってきましたけども、卓球連盟と空手連盟、パラリンピック委員会とですね、このホストタウン事業についての覚書を交わしてきました。来年は卓球のチームが事前合宿にいらっしゃるということで、とても面白いなと思っておりますし、ちょうど十六銀行の村瀬頭取も一緒でしたので、十六銀行さんの卓球部ともよいコラボができればということを思っております。
また、パラリンピックチームについても、来年はぜひ選手団が来たいということで、事前合宿ということも考えております。
私たちは、ホストタウンというのは、やはり国際交流、市民の皆さんやその競技に取り組んでいる子どもたち、若い人たちとの交流ということが一番のベースだと思っております。したがって、来年、再来年と、こういったホストタウンでの事前合宿や、事前に来ていただいて交流するということを積極的にやっていきたいということも思っていますし、自分自身を振り返って、自分が子どものころにプロのスポーツ選手、第一線で活躍している選手、オリンピックの選手と身近に触れ合ったことがあったかなと思うと、唯一、小学校のときに記憶しているのが、大相撲の力士が来てくれたという大変懐かしい記憶がありますけども、やっぱり子どもたちと直接触れ合うというのは貴重な機会だなということも思っているわけであります。
それから、2022年には世界ハーフのマラソンの選手権を、古田知事の旗振りの下誘致をしたいということで、世界の岐阜にしよう、こんな動きもございますし、今年はBリーグということで、岐阜スゥープスの試合もスタートしております。先日、私も初めて見に行きましたけども、非常に面白い空間でありましたので、こういったプロチームも、より多くの市民の皆さんのファンができて、これは特に岐阜市がホームタウンのチームでございますので、ぜひそういったことも皆さんに支えていただくといいのではないかなと思っております。
5つめ、健康づくりであります。
私、市長選挙の時に、クアオルト構想ということを掲げまして、クアオルトというアプローチから健康ということに取り組んでいきたいということを思っております。
岐阜市はこれまでスマートウェルネスシティということで、健康立市ということも掲げてこられましたので、そういった健康に対する取り組みをより発展させながら、地域の皆さんの健康寿命を延ばすということと、交流人口を増やしていきたいということを考えております。
岐阜市でなぜ取り組むかということでありますが、クアオルト、健康保養という意味ですが、岐阜県下で言いますと、白川村や飛騨市が取り組んでおられます。こういった地域は中山間地域ということですが、岐阜市の特徴は非常にアクセシビリティがいいということで、名古屋からも電車で二十分という距離感でありますので、都市部、特に中京圏から、健康ということで多くの方にこの岐阜に足を運んでいただきやすいという点が岐阜の強みかなと思っております。
ちなみに、クアオルトというものの一番の肝は温泉です。大体温泉がある地域でクアオルトというのは取り組まれておりまして、こういった温泉、それから歴史、自然、文化、食と運動ということで心身ともにリフレッシュをしていただく機会ととらえておりまして、クアオルトというキーワードを用いながら、岐阜のブランディングもしていければと思っております。
例えば、岐阜市長良川健康ステーション等、地域でのウォーキングの取り組みや健康に対する相談活動等、私たちのまちにはしっかり健康に対する拠点がありますので、1つのブランディングとして取り組みながら、これもぜひ内外に発信をしていきたいなというようなことを思っております。
6つめ、市民協働ということでありまして、平成27年に、岐阜市では都市内分権推進構想というものを作っております。
これは私の考え方にも合うものでありまして、しっかりと踏襲させていただいて、まちづくりを進めていきたいと思っております。
3つの柱があると思っておりまして、1つは住民自治ということで、地域のことはやっぱり地域で決めていただくという、こういった主体的な住民の皆さんの活動は大事だと思っております。
昨今、自治会の加入率も、岐阜市は平均で60パーセントということで、大変苦戦をしております。自治会の皆さんは色々とご努力いただいておりますが、社会の変化でこういった自治会活動に参加をされる市民の方が減ってきているということで、大変な問題意識を抱いております。
一方で、まちづくり協議会というものを作り、地域の多様な団体の方にも参加をいただきながら地域活動を展開していただくということで、今後、住民自治という観点から、まちづくり協議会を増やしていくということと、それぞれのまちづくり協議会の活動もより活発にしていただこうということで、今、取り組みをしていこうと考えております。
それから、地域の住民サービスの拡充ということで、高齢化社会という中で、地域の身近なところに行政窓口があるということがとても大事だと思っております。
特に今回、9月3日から、南部東事務所において福祉機能等の拡充ということで取り組みをスタートしました。
要は、福祉の様々な手続きや相談を受けられるという、こういった窓口を増やしていこうということで、職員の皆さんにはなかなか仕事も増えるし大変なので、ご苦労をかけているわけですが、やはり身近なところでサービスを受けられるという、そういった取り組みは大事だということで、今回、南部東事務所の取り組みがうまく行きますと、これを一つのモデルケースとして、順番に広げていきたいというようなことを思っております。
ですから、地域のことはまちづくり協議会等によって、地域で様々なことを取り組んでいただいたり、防災の関係でも、先ほどもお話をしましたように、今、自主的に防災の取り組みを地域の中でお考えになって、宿泊型の防災訓練を行っているところもございます。
こういった地域の住民自治というのをやっぱり徹底していきたいなと思っておりまして、行政サービスも極力地域でというようなことで、こういった住民サービスの拡充ということも力を入れております。
地域の拠点づくりということで、公共交通の大切さということもしっかり追求してまいりたいと思っております。
7つめのシティコミュニケーションのところに移りたいと思います。
先ほども触れましたけども、意外に市民の皆さんに岐阜市の取り組みが知っていただけていないということで、先ほどのアンケートは、中学校まで医療費が無料である等、いくつかの取り組みを選択肢としておりますが、結局、どれも知らないという方が何と51.8パーセントもいたという結果でありまして、やはり、情報を届けて、しかも理解していただいて、共感していただくというのは並大抵のことではないと受け止めています。
やはりシティコミュニケーションということで、広報活動に色々な工夫をしていくことが必要だと思っております。
その中で、「広報ぎふ」をリニューアルいたしました。
今までのように、市の様々な手続きに関することや行事等、必要な情報は発信をしていくわけですが、その中で、岐阜市が誇る施策の紹介ということで、「岐阜市のええとこ・ええこと」というような特集のページも出させていただいております。
例えば、子育てに関するようなことも特集ページで出させていただいておりますが、やはりそういった色々な形で、こまめに発信しながら、「岐阜市ってこんな事業もやっているんだね」という共感を増やしていきたいと考えています。
それから、ホットトピックということで、せっかくの広報ですから、岐阜市として取り組んで成果が挙がっているものについて、市民の皆さんにお伝えするということが大事ではないかということを思っております。
担当の現場それぞれに努力をしていただいておりますので、その努力が、届かない、知られていないということでは、とてももったいないと私は思っております。
したがって、シビックプライドという観点からも、こんな成果があった、いい取り組みが進んでいるというようなことを多くの市民の皆さんに実感をしていただきたいと考えております。
さらに、広報ぎふに岐阜県の広報が11月から掲載されたというのは、皆さんご存じでしょうか。
先ほど申し上げたように、岐阜市は約41万人の人口でございますので、岐阜県民の5人に1人は岐阜市民ということですから、広く県の情報もお届けするというような工夫も、県市連携の観点からということで取り組みをさせていただいております。
それから今後、とにかく人にフォーカスをしたいということを思っております。
今までの広報というのは、どちらかというと場所や観光地、そういったことにフォーカスすることが大変多かったと思います。
例えばぎふメディアコスモスも、こういった施設があるよということでフォーカスすることが多かったと思いますが、岐阜市にはこんな人がいるんだよ、こんな思いを持っているんだよ、こんな活動をしているんだよということを、やっぱりもっともっとフォーカスをして市民の皆さんに伝えていきたいし、これは市外の方が岐阜に引っ越そうかな、移住しようかなと思っていただくときにも、岐阜市ではどんな人がどんな顔でどんな思いを持って活動しているのかということを知っていただいて、共感していただくことがとても大事だなと考えており、まさに住む人が見える町ということを実現していきたいなと思っております。
また、実は、他媒体も活用させていただいておりまして、一宮市や稲沢市で配布をされているフリーペーパー等に、岐阜市の教育や定住支援の施策、あるいは土地の価格情報等も載せたりしながら、愛知県では名古屋市、一宮市、稲沢市等、人口が流出している地域でも岐阜の魅力を目にする、知る機会があるという、こういったことにもシティプロモーションで力を入れていきたいと思っております。
それから、インスタグラムを活用して、岐阜市の夏ということで、インスタ映えする写真を募集いたしまして、今回、長良川の花火の写真を第1位とさせていただきました。
そういった、SNS等様々な媒体を使って、岐阜市の魅力を発信したいなと思っておりますし、また、先日、私どもの市役所にも来てくださいましたが、聖徳学園大学の生徒たちが作った学生向けのパンフレットがあります。
まさに大学生の目線から見た岐阜を学生が発信をするというようなこともありましたので、大学の魅力と同時に、その大学がある町の魅力ということもお伝えしていく必要があるだろうと思っております。
そういったシティコミュニケーションということを掲げながら、しっかりと戦略を立てていこうということで、大きな力を注いでまいりたいと思います。
最後にちょっとまとめをさせていただいて終わろうと思います。
今、庁内では様々な新しい取り組みをさせていただいております。今までの事業を一度立ち止まって、しっかり確認、再点検しようということで、政策総点検ということをしております。
これは、どんな事業でも同じようにずっとやり続けていると成果が挙がりませんので、どんな改善をすることによってより高い成果が出せるかといったことを一つずつ考えるということが、とても大事だと思っております。
また、若手の職員でもプロジェクトチームを作りまして、観光と子育てというテーマを中心に、政策のアイデアを出していただいております。
こういったものも来年度、彼らの考えたアイデアだということで、予算にぜひ提案をさせていただこうと思っております。
それから、行政というのは早くも来年度の予算編成というところに入っておりまして、今、この5つの分野を中心に政策立案をしていこうということで、各部に頑張っていただいております。
「ぎふし未来地図」というものも、先般、出させていただきましたけども、とにかく人口が減少するという、こういう時代であります。
したがって、広域連携、こどもファースト、観光振興、中心市街地の活性化と都市基盤の整備、最後にシティプロモーションということで、今、本当にやりたいこと、やるべきことはたくさんありますが、予算も限りがありますし、多方面に合意形成をしながらご理解もいただかなければいけないということでありますので、しっかりと腰を据えて、岐阜を動かすために一生懸命汗をかかせていただきたいと思っております。
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