令和 3年 1月23日 約400年ぶりの大接近
令和2年12月21日は木星と土星が見かけで大接近する日でした。
陽系の惑星は、太陽の周りをぐるぐる回っています(公転)ので、近づいたり離れたりしています。
地球の公転は1年ですが、木星は約12年、土星は約30年ですので木星と土星が接近する周期は約20年です。
ただ、今回の接近はちょっと違っていたのです。
過去60年の見かけの接近について、2つの惑星の離れている角度(離角)を調べてみると、
1961年 約14分角
1981年 約1度3分角
2000年 約1度9分角
2020年 約6分角(今回)
このように差があります。
その理由を簡単に説明すると、太陽系惑星は地球の公転でできる面(黄道面)とほぼ同じ角度で公転していますが、
実は黄道面から木星約1.3度、土星約2.5度と僅かにずれています。
そのためこのような違いが起こるというわけです。
木星の軌道面と土星の軌道面がずれているため交差する点があり、
接近する位置がこの交差する点に近いほど大接近となります。
この条件にあてはまることはまれのため1623年以来の現象です。
今回見かけの大接近した木星と土星の距離は、満月の見かけの直径の約5分の1の距離になります。
令和2年12月30日の満月(約30分角)を同じ望遠鏡を使って撮影しました。
望遠鏡の接眼レンズからスマートフォンまでの距離が異なるなどのため、
大体の比較しかできませんが接近の距離は実感できるのではないでしょうか。


- 岐阜市科学館
- 近藤 央
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