令和6(2024)年度 新規採用職員辞令交付式(令和6年4月1日)
【市長】
本日ここに、2024年度、新入職員の皆さんを、私たちの岐阜市役所にお迎えできることを、心から歓迎するとともにお祝いを申し上げます。
今日から皆さんは、私たち市役所の仲間として、これまでの人生で学んできたこと、経験してきたことを活かしながら、公共サービスという大変志の高い分野で活躍をしていただきます。
せっかくの機会でありますので、皆さま方にメッセージを、そして今、岐阜市政がどのようなことを大切にしているかということを、お伝えしたいと思います。
私は今、市長に就任をさせていただいて、これで7年目を迎えたところですが、6年前の2018年の就任をしたときに、市政運営の基本方針を掲げました。
それは5つございます。
1つ目は、「オール岐阜のまちづくり」。
これはさまざまな課題について、市役所の職員この公共というところだけでは、十分に解決できないことがたくさんあります。
民間企業や団体、市民の皆さまなど、この岐阜に関わってくださっている方、岐阜の主権者である市民の皆さんと力を合わせて、共に課題解決をし、まちをつくるという、この考え方を土台として取り組んでいこうということです。
2つ目は、「対話による合意形成」。
何事も、例えば市民の皆さんからいろんなご相談をいただいたり、団体から要望をいただいたり、職場同士・職員同士でもいろんな課題について議論することがありますが、これを一方通行ではなくて、常に対話ということを大切に、コミュニケーションを重ねながら、合意形成を図っていく、信頼関係を作っていくということを大事にしたいと思います
3つ目は、「一年勝負」です。
この「一年勝負」というのは、何も短兵急にやれということではなくて、この毎年度、毎年度、常に最高の成果を出したいと。
課題は先送りするのではなくて、1年でも早く解決できるなら解決をしていこうと、そういった考え方です。
今日、皆さんがこれから配属をされるそれぞれの部のトップの皆さんに、辞令と指示書をお渡ししました。
ミッションとビジョンは、明確でなければならないと私は思うのです。
先送りすることなく、1年で解決できるものは解決をする。
そのためには、その職場が何を目指して、何に取り組むかということが、明らかでなければいけないと思い、この指示書は私自身が直接書いて、各部の責任者の皆さんにお渡しをしています。
ですから、それぞれの部が、この2024年度に何に取り組むかということは、既に今日の時点で明らかになっています。
その部の責任者が、管理職を通じて皆さんにお伝えをしてくれると思います。
ぜひ、自分の課以外のミッションについても、よく理解をし、勉強して、今、市民の皆さんのためにやるべきことを、そしてその中で自分自身がどう繋がって、その仕事が活きているかということも、これは課長級や次長級の皆さんにも、若い職員の皆さんが日頃、何が自分のミッションであり、どうそれが繋がっているのかをしっかり伝えてほしいということを、先ほどお話をしましたので、ぜひそれぞれの持ち場で頑張っていただきたいと思います。
4つ目は、「こどもファースト」です。
この「こどもファースト」は、実は今の政権がそのことに取り組むよりも前に、私が発信をした言葉です。
この「こどもファースト」は何も、何かお金を配るとかそういうことではなくて、子どもたちが直面している、あるいは取り巻くさまざまな課題を解決していくのが、実は全ての市民の皆さんにとって、あらゆる社会課題の突破口になるのです。
そういう考え方なのですね。
子どもたちのためにと言えば、反対する人はいません。
例えば、通学の安全対策。
今、データを使いながら、住民自治の力で、その対策に踏み出していますけれども、それは何も子どもだけではなくて、地域のご高齢者の方、ドライバーの皆さん、あらゆる方にとって安全な道路空間を作ろうということですから、これも社会課題の突破口になっていくわけです。
そういった観点で、子どもたちが安心して育ち、成長できる環境かどうかということをいつも照らしながら、仕事をしていただきたいと思います。
5つ目は、「働きがいのある職場作り」です。
この「働きがいのある職場作り」の大前提は、私は就任の当初に、「職員の皆さんは、私たちは家族なのだ」「ともに市民の幸せのために貢献する、パートナーなのだ」ということをお話いたしました。
ややもすると、お互いに隣の席で何の仕事をしているのか分からない。
要は自分の仕事で精一杯という、こういう社会になっていますけれども、私たちは職場の仲間であり家族である。
ですから、お互いに顔を合わせれば、あいさつをする。
お互いに今、自分がどんな仕事をしているのか、よく関心を持つ。
ときに、ちょっと顔色が悪そうだったり、何か悩みを抱えているのかなと感じたら、声を掛けてあげる。
これは人間社会の当たり前ですけど、今、それがどうしても失われている。
ですから、岐阜市役所もまだ道半ばなのですけど、そのことを呼びかけ続けながら、共に家族として良い仕事をしたいというふうに思っています。
そういった中で、先ほど宣誓をしていただきましたが、皆さんは今日から地方公務員として、その崇高な理念のもと、人生の新たな1ページを歩み出したわけです。
公務員であるということは、いわゆる民間の企業の皆さんと、決定的に違うところがあるわけですね。
皆さんは、そのことをよく理解をして、この公共の仕事を選んでいただきました。
特に法令順守、何事もルールや規則、マニュアルにのっとって、いい仕事をするということが大切です。
どうしても長年仕事をしていると、その部分が少しルーズになる人も中には出てくるかもしれません。
皆さんはぜひそうではなくて、既に今日のこの初日の原点を大切に、この法令や規則、ルール、マニュアルという、これは何を意味しているかというと、信頼そのものなのですね。
皆さんがいい仕事をし、万が一人間ですから、ヒューマンエラーがあったとしても、それは最善を尽くした結果であって、皆さん自身を守ることができます。
これから研修を受け、それぞれの配属をされる職場で学びながら、仕事をしていかれるわけですけれども、貪欲に知識を吸収し、法令や規則のルール、マニュアルというものは、しっかり理解をしておくということを、皆さんにお願いをしたいと思います。
今、マニュアルの整備も行っています。
誰がどこの部署に配属されても、そのマニュアルを見れば、仕事をしっかりと理解をし、正確な適正な事務執行を行えるようにということを、この間、さまざまな教訓を得ながら取り組んできております。
これもまだ道半ばですけれども、皆さんが安心して働くことができる環境を、私も先頭になって作っていきたいと思いますので、皆さんにもご協力をお願いしたいと思います。
最後になりますが、皆さん、こうしてなかには新卒じゃなくて、一旦という方もいらっしゃるかもしれませんが、基本は皆さん、大学等を卒業し、今日、この日を迎えられると思います。
私は20代の生き方というものを、皆さんに最後にお薦めしたいと思います。
それはなぜかというと、今人生100年時代ですから、まだ皆さんの人生はあと80年ぐらいあるわけです。
何もいきなり50代とか60代に飛ぶわけではなくて、20代があって30代があり、30代があって40代があるという、これはもう毎日1分1秒の積み重ねの連続性の中に、皆さんの人生というものはあるわけです。
ですから、この20台という大変吸収力もあって、体力もある時期に、どんなことを考えて、何を優先して、どんな仕事をするかによって、皆さんの30代はおのずから決まるということです。
20代が楽しいこともたくさんありますけれども、皆さん自身が幸せな人生を歩みたい、その仕事において、エキスパートになって一流の仕事をできる人間になりたい、豊かな人生を送りたいと思えば、皆さんが優先すべきことは、これもおのずから決まってくると思います。
岐阜市役所では今、長時間労働の是正ということに、取り組み始めておりまして、皆さんには、実は、特定の部署は例外がありますけれども、長時間労働にならないということを、今日午後の行政運営会議で、改めて徹底をいたします。
しかし、私は若い頃、徹底的に仕事をしました。
今、政治家という立場になりましたけれども、20年目を迎えていますが、20代30代でトータル10年、下積みの時代をやりました。
徹底的にやりました。
ですから、今日があります。
皆さんも、毎日の業務の仕事、きっと今日1人1人辞令をもらう中で、自分の思い通りの部署だったという人もあれば、「あれっ、自分としてはちょっと違う部署になったな」と感じる人もいらっしゃると思いますけれども、この20代のうちに複数の部署を経験することになります。
その中で自分の適性をよく見出しながら、一番大切なのは、仕事を選ばないということであります。
私は銀行員として社会人を始めましたけれども、私の上司である当時の支店長は、私が仕事を選んでいるということを見抜いていて、直接指導していただきました。
そのことは、私にとって得難い財産になっています。
どんな仕事でも、あるいは仕事以外のどんな経験でも、必ず皆さんの今後の人生に役に立ちますので、それは全力でやったかどうかで役に立つか決まりますので、それぞれ今回置かれた持ち場で、まずは自らの全力を尽くし、それぞれ力をつけて、この岐阜市役所で中心になって活躍をしていただける人材になっていただくことを、心から期待をしております。
皆さんには、1人ずつにこの岐阜市職員クレド・ノートというのが配られます。
この中には、岐阜市の基本的な情報、そして大切にしてほしいことが書かれています。
今日も先ほど、管理職への訓示で、各課ごとにこれを使って朝礼をやって、勉強会をやってくださいということを、指示いたしました。
この中に書いてあることは、全て皆さん理解をして、勉強してほしいと思います。
一番大切なのは、26ページにこういうページがあるのですね。
「ひとりの社会人として、自分を振り返りましょう」というところで、「あなたの人生における理念・ビジョンは何ですか?」「理念・ビジョンを実現するために、どんな目標を設定しますか?」「その目標をどのように達成しますか。(心掛けること、努力することなど)」「市職員として自己実現に向けて、どのように取り組みますか?」という、これを書く欄があります。
このクレド・ノートをもらったら、ぜひこの欄へ自分は何が入るかを、書いてみていただきたいと思います。
書くことによって、自分の中でそれが明確になるのです。
皆さんは、公務員にこうして自ら選んで就職をされた方々ですから、必ず自分の思いは持っておられます。
ただそれが、活字として、言葉として明確になっているかは、人それぞれなのです。
ぜひ言葉にして、そこに書いてみてください。
そうすると、この20代に自分が優先すべきことが、全部見えてきます。
そこに書いた自分の目的や目標に、全くリンクしないものは、全てそれは優先順位が低いということなのです。
その目的から一貫性があるものに、自分の時間と能力とお金を、優先的に使ってほしいと思います。
そのことが、皆さんの成功の人生の鍵になると思いますので、これは行政部の若い職員が、このページを前回作ったときから入れてくれた、先輩からのメッセージでありますので、ぜひそれを受けとめて、それぞれの人生の幸せのために頑張っていただきたいと思います。
若い皆さんの活躍を、私も心から期待をしておりますので、一緒に岐阜市役所で良い仕事をできることを心から願いまして、激励のあいさつとしたいと思います。
一緒に頑張りましょう。
以上です。
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