令和5(2023)年度 新規採用職員辞令交付式(令和5年4月3日)

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ページ番号1035165  更新日 令和7年9月3日

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【市長】
2023年度の新規入庁を迎えられた皆さん、新たに155名の職員の皆さんをお迎えしました。
ご入庁、誠におめでとうございます。
また、市役所職員一同、心から歓迎します。
実は皆さんにはこうして1人ずつ辞令書を私がお渡ししましたが、コロナ禍においてはこれが普通ではありませんでした。昨年度までは代表者のみの辞令書の交付でありました。
しかし、ポストコロナを私たちは迎えながら、年度末に退職をする職員の皆さんにも、1人ずつお渡しをいたしました。今日こうして、岐阜市役所の仲間であり家族としてお迎えする皆さんに1人ずつ辞令書を渡せたことを大変うれしく思います。
皆さんは今こうして、それぞれの配属先をこの辞令を通じて知ったわけですが、私も振り返れば21年前、2002年の4月に民間企業に就職をした際に、この最初の配属地を当時の人事の方から受け取りました。その時にそれぞれ思いは一人ひとりあり、私も当時いろんなことを思いました。
当時の私は銀行に勤めていましたので、私の直属の上司であった支店長からあることを言われました。それは「仕事を選ぶな」ということです。
敢えて今日、皆さんに共有させていただくのは、当時22歳、大学を卒業したての私にとって、実はすごく気づかされる出来事だったのです。
私も当時配属され、通知をいただいたところは、私の思ったところではありませんでした。ですから、私なりに複雑な思いを持ちながら仕事に入ってきたわけです。人生の先輩である支店長はそのことをしっかりと見ていて、仕事を選ぶなということを教えてくださいました。
私は21年経ってもその言葉をしっかりと覚えています。なぜなら、その言葉は正しいからです。私たちは人生の中でいろんな道を通るわけですが思うように行く時もあれば、そうではない真逆のときも当然あります。
しかし大事なことは、自分の思いと違った時に自分自身がどう、自分の考え、そして行動を選択して人生を歩むかによって、その人生は全く違うものになるということです。
皆さんは、こうして市役所に入庁され、今日からそれぞれの部局で仕事をされるわけですが、ぜひそれぞれ配属されたその持ち場で、まずはしっかりと新芽を芽吹かして、公務員としての歩みを一歩ずつ進めていただきたいと思います。
私は人事をしておりますが、実は職員の一人ひとりの一挙手一投足をよく観察をしています。何か問題があったりいいこともあれば、不祥事のようなこともあったりする時、その時にどう自分自身が考えて行動するか、どんな次のアクションを起こすかというところを実は見ています。
また、難しいミッションが生じたときにそれを最初にどのように第一印象で受けとめて、行動に移すかも実は見ています。ある意味で言うとそこだけしか見ていないと言ってもいいぐらい、すべてのことはそこに現れるからです。
ぜひ皆さん、せっかくこうして皆さんと私たちは家族として岐阜市役所で一緒に働くわけですので、この自分自身が置かれたところで最善を尽くす、そのことを必ず周りの同僚や上司は見ていますので、そういった思いで力を尽くしていただきたいと思います。
今日はせっかくの機会ですので、ちょっと長くお話したいと思います。疲れますから皆さん、座って聞いてください、どうぞ。
皆さんには、この岐阜市の若手職員が作った「岐阜市職員クレド・ノート」というのが配られます。この中には岐阜市の市政運営の基本方針をはじめ岐阜市に関する様々なことがこの中に書いてあります。
8ページの「市の総合的方針」とは、市政運営における5つの基本方針を載せています。これは私が市長に就任をした最初の時に、市政運営の基本方針として発表したものです。
ここには「オール岐阜のまちづくり」「対話による合意形成」「一年勝負」「こどもファースト」「働きがいのある職場づくり」という5つの基本方針を掲げました。
「オール岐阜のまちづくり」というのは、私もそうですし皆さんもそうですが、それぞれの持てる力というのは一馬力です。それぞれに得意分野があるし一騎当千の働きをされる方もいらっしゃるかもしれませんが、1人というのはあくまでも1人なわけです。
しかし、市役所の職場の仲間、先輩、さらには企業の皆さんや市民の皆さん、近隣の自治体や岐阜県など様々な私たちを取り巻く皆さんを仲間やパートナーだと思ってオール岐阜でまちづくりを進める、今、民間活力ということも言っています。
地域は自治会の加入も少なくなってきてしまって、地域の力がどんどん弱くなっている中で、どのようにしてもう一度地域コミュニティーを持続可能なものにするのか、私たちはそこに深く踏み込みながら一緒になって地域を守ろうとしています。
そういった「オール岐阜のまちづくり」をするということを第一に考えていただきたいと思います。
2つ目の「対話による合意形成」と、3つ目の「一年勝負」ですが、「一年勝負」っていうとなかなか皆さんあんまり聞かないですよね。この「一年勝負」ということに私はこだわりを持っています。
それは何かというと、何も急いで慌ただしくやらなきゃいけないという意味ではなくて、問題を先送りしないという、今、目の前にある課題、今後大きな問題になるだろう、そういったことを見たときに、それは大変だからといって横に置いてしまうのではなくて、自らが真正面からしっかりと向き合ってチームでこの課題に取り組んでいってもらいたいと思っています。
私は今日、皆さんの上司になる部長級の幹部職員の皆さん1人ずつに、指示書をお渡ししました。そこには各部局が、この2023年度、どんな課題に取り組むべきかということを私が書き、それを1人ずつにお渡しをしています。
どんな課題に取り組むべきかをはっきりして、それを先送りせずにみんなで協力して解決に導いていっていただきたいと思います。
対話による合意形成ですから、いろんな解決の仕方があると思います。それぞれの職場で議論し、私も管理職の皆さんと議論をし、そして方向性を決めて解決に持っていく、そういう岐阜市政でありたいと思っています。
4つ目の「こどもファースト」ですが、皆さんは私が岸田総理から「こどもファースト」という言い方を採用したと思うかもしれませんが、実はオリジナルでは私なのです。
詳しくは申し上げませんが、私が最初にこの「こどもファースト」いうことを、不変の市政の方針として掲げて、5年前から市政運営に当たっているところです。
「こどもファースト」というと、何かその子ども子育てのことだけをイメージするかもしれませんが、岐阜市の「こどもファースト」はあらゆる社会課題の突破口だという考え方です。
例えば安全な通学路を作る、それは地域の高齢者の方、障害のある方も安心して道路を歩行できる、そういう環境を作りましょうということで通学路の安全対策を優先しています。
この様々な私たちの社会を取り巻く環境の中で子供たちが安心して暮らせる社会というのは、すべての世代の方が安心して暮らせる社会になる、そういう考え方で「こどもファースト」ということを掲げて、ぜひ皆さんにもいろんな機会にそのことを伝えていきたいと思います。
5つ目の「働きがいのある職場づくり」ですが、この「働きがいのある職場づくり」というのはもちろん、例えば休暇が取りやすいとか、育休がとれるとか、こういう環境もさることながら、私が申し上げている「働きがいのある職場づくり」というのは、例えばこれから皆さんそれぞれの職場に行ったときに、上司の方がこういうグッジョブカードっていうのを皆さんにくださると思います。これをぜひたくさんもらってください。
私が岐阜市役所にこうして市長として就任をし、職員同士のコミュニケーションを大事にしたいとの思いで、管理職の皆さんもいろいろと皆さんのことを心配りして配慮するわけです。お互いにどんなこと考えているのだろうか、どういうことを大切にしているのだろうか、どういう価値観なり考えの持ち主なのだろうかということを、仕事をしている仲間であり家族であるため本当は知りたいわけです。
例えば皆さんが市民の皆さんと対応の時に非常に丁寧に対応していたとか、仲間が困っている時にさっと助っ人として協力してくれたとか、そういった時には上司の管理職の方がこのグッジョブカードというのを皆さんに渡してくださいます。
こういったことを通じてこの職場の管理職や同僚の皆さんとコミュニケーションを深めていっていただきたいと思っています。
また、ワークライフマネジメントということで皆さんにもそれぞれ人生があります。市役所で働く人生ももちろんですが、当然プライベートな皆さんの100年間の人生の中では、市役所で働く期間はその半分にも満たないわけで、それぞれどうクオリティーオブライフを実現していくかということはとても大事なテーマだと思います。
しかし、先程申し上げたようになかなかプライベートな話を職場でしづらいというのが近年の雰囲気です。私はこのワークライフマネジメントシートというものを作って、皆さん一人ひとりが管理職の方と自分は仕事でこんなことを実現していきたいとか、こういうキャリア形成をしたいということと同時に、自らのプライベートな人生そのものの中でこの時期にはこういう大切なことがあります。例えば、年数を重ねた方が実はうちの息子は今年度受験ですとか、あるいはその自分がいろんな経験値を積みたいと思ったときに資格の試験を受けることや、大事な試験がここにあるとか、そういったことをこのシートに書いて、上司としっかりと共用し、いろんな配慮をしてもらいながら、お互いに素晴らしい人生を歩めるそんな職場環境を作っていきたいと思います。
私が、皆さんにお伝えしている働き甲斐のある職場づくりとはそういう意味です。
先程から職員は家族だということを申し上げていますが、私は就任以来、そのことが大切なテーマであり、皆さんも今日から市役所の家族の一員になりますので、お互いに思いやりを持ちながら、助け合いながら良い仕事をしていただきたいと思います。
皆さんにお伝えする中で最後に「地方公務員とは」ということをお伝えしたいと思います。
皆さんは先程、宣誓をしてくださいましたとおり、日本国憲法に則り、まさに公僕として全体の奉仕者として仕事を担当していきます。
当然のことでありますが、今、コンプライアンスの大変厳しい時代でありますので、法令遵守と言うことは、これは当たり前のことです。
しかし、私たち一人ひとりはそれぞれにこの解釈の仕方が違うわけです。コンプライアンスや法令遵守という言葉は、さんざん言われていますが、どのレベルで法令遵守をするのか、どうしたらいいのかということは実は人によってその解釈は様々なので、そこに不祥事など、様々な法令違反の問題が潜んでいます。
そのため、皆さんには絶対に不祥事で苦労するようなことがないようにして欲しいと思います。今日もすべての管理職の皆さんに管理職の仕事は何かといえば職員を守ってくださいということを伝えました。
守るということは、一人ひとりの仕事に例えば負荷がかかり過ぎて心身を病んでしまうことは絶対あってはいけないですし、また知らずに法令違反を犯してしまいそうなことがあったら、ちゃんと上司は部下の仕事の姿を見ていて事前に助言をする、指導する、育てるということをして欲しいということです。
皆さんの大切な人生ですから、この法令に違反をするようなことがないようにぜひ頑張っていただきたいと思います。
それから、皆さんはこうして大学まで、中には民間を経験された方もいらっしゃると思いますが、長年、勉強をしてこられました。社会人になったら受験生以上にぜひ勉強をしてください。私も日々夜中まで勉強をしています。
それはなぜかというと、いろんな市民の方の要望とか相談とか、あるいは職場内でもそうです。様々なことを聞かれることや、自分が反応しなくてはいけないという時に、最大の敵は何かというと知らないということです。
知らないことを判断しろと言われた時ほど不安や恐怖、恐れに駆られることはないわけです。あるいはその問題から逃げたいという気持ちが人間というのは、必然的に出てくるわけです。
ぜひ皆さんには、配属されたところに関するいろんなこれまでの先輩の取り組み、関係する法令、そういったものを徹底的に日々勉強して、自分が知らないことは先輩に聞く、勉強する、そうやって自分自身の不安や恐れを取り除くために、ぜひ勉強していただきたいと思います。
またそのことが、法令違反をはじめ、うっかりするミスを防ぎ、自らを守ることになりますのでぜひ頑張っていただきたいと思います。
最後に、今日、管理職の皆さんにはこういう話をしました。これはすべての管理職に部長級の管理職に私がミッションとしてお渡しをし、次長級課長級の皆さんにも直接お話をしました。
それはなにかというと、皆さん自分自身の人生をマネジメントしておられます。この長い人生はもちろんのこと、1年、1ヶ月、1日、1時間分刻みで、実は私も自分自身をマネジメントしています。
これをタイムマネジメントといいます。それはどういうことかというと、あらかじめ自分が何をやるのか、この1年で何をやるか、この1ヶ月何をやるのか、この今日1日何をやるのか、この1時間で何があるのかということをあらかじめ決めて、その通りに私たちの日々の人生を歩んでいくということです。
当然あらかじめ決めるにあたっていい加減に決めないで、より優先順位が高いこと、効果があること、世の中のためになると、自分自身を高めることに繋がることを優先して決めることです。
皆さんにはそれぞれ職場の中でこれからいろんな端末の操作の仕方などを学ぶと思いますが、Outlookに職員一人ひとりが自分の業務計画をきちっと入れる仕組みを導入いたしました。
Microsoft365という仕組みを活用して、年間4億円の予算をかけて皆さんの職場の仕事でDXが進むようにいろんな機能を準備させていただきました。
それはひとえに皆さんがそうしてより効果的で効率的な人員、仕事、そして人生を歩んで欲しいということです。
だからこそ自分でタイムマネジメントをして欲しいということで、もちろん皆さんは入庁したばかりですので、まる1日研修とか、とにかく現場に行けば現場で先輩の後について学ぶということが圧倒的多数になると思います。それでも常に自分はここで何を今日学び取ろうとするのか、自分としても何を見つけようとするのか、家に帰った時に何を自分は今日キャッチアップしようとするのか、あるいはその仲間との同僚との関係も大事です。
同期も大事にして欲しいです。私も21年前に一緒に銀行に入った同期と実は今でも仲良しです。そういう仲間づくりの機会も、実はこれタイムマネジメントが大事です。
皆さんにはせっかく岐阜市役所に家族として私たちの仲間に加わっていただきましたので、皆さんの使命を果たしきるまでこの岐阜市役所ですばらしい人生を歩んでいっていただきたいと思います。
皆さん、ぜひこのクレド・ノートを手に取ったら、最初に26ページをお開きください。
おそらく行政の、市、自治体の職員必携とかで「あなたの人生における理念・ビジョンは何ですか」っていうことを書く自治体はないと思います。
私はこのページのこの26ページのここが一番大事だと思います。
この自分の人生の理念ビジョンがはっきりしているから、人生の目的がはっきりしているから、日々のタイムマネジメントが明確になるわけです。自分なりにまだまだ模索中だなという方はそれでいいと思います。
日々自分自身に問いかけて、この人生の理念やビジョンは何なのかということをぜひ自ら掴み取れるように、日々の歩みを確かなものにしていただきたいと思います。
私は皆さんの人生の幸せを心から願っていますので、これから一緒に働けることを大変うれしく思っています。
一緒に頑張りましょう。
 

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