令和7(2025)年度 新規採用職員辞令交付式(令和7年4月1日)

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ページ番号1035160  更新日 令和7年9月3日

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【市長】
本日、2025年度、こうして新たな新入職員の皆さんをお迎えできることを、心から歓迎いたします。
そして、岐阜市を選び、皆さんの人生の大切な1ページを、私たちとともに歩むという決断をしてくださった皆さんに、心から感謝を申し上げます。
ただいま皆さんに、1人ずつ辞令を交付させていただきました。
私も経験がありますけれども、自分がどの部署で仕事をするのか、この辞令を受け取る瞬間に皆さん1人1人が知るわけであります。
当然ですけれども、皆さんが公務員という職業を選択し、どの分野で活躍をしたいのか、希望というのはそれぞれにお持ちだと思います。
一方、最初に自分が配属される先というのは、自分の思い通りのところもあれば、必ずしもそうではないところも、きっとあるのではないかと思います。
しかし、大切なことは、皆さんはこれから長い公務員としての人生の歩みを踏み出す、まさにその今、一歩の立場にあるわけですので、それぞれが配属されたところで、それぞれの持ち味を十分に発揮しながら、多くのことを学び、自分の力にしていただきたいと思います。
私は、人事権者として、職員の皆さんの人事を司っておりますけれども、その方がどの部署でどういう経験をしてきたかということは、大変重視をします。
ですから、皆さんが、若いときにいくつかの部署を経験しながら、その中で自分自身が、どのような分野で卓越をしていこうか。
きっと学生のとき、あるいは新卒からまた受けてくださった方もいらっしゃるかもしれませんけども、自分自身が最初にここだと思ったことと、実際に市役所で勤務をしてみて、感じること、気付くこと、自分の適性というものを見出すことは、同じであったり、また新しい自分自身の可能性に気づくことも必ずあると思います。
ぜひ、自分の置かれたところで目いっぱい花を咲かせて、そして多くの先輩たちから吸収しながら頑張っていただきたいと思います。
今日は新年度ですから、部長級の皆さん、そして、次長級や課長級の皆さんにもこうした新年度に当たっての私の思いをお伝えしております。
そこで、私がこの7年間、今8年目ですから、伝え続けている市政運営の基本方針について、皆さんにも同じことをお伝えしたいと思います。
私が、平成30年に就任をさせていただいたとき、2018年ですね、市政運営の基本方針というものを、5つ掲げてスタートいたしました。
1つ目は、「オール岐阜のまちづくり」ということです。
皆さんがこれからそれぞれの職場で、市民の皆さんのためにと仕事をしていくわけですけれども、私たち行政だけでできることには、当然ながら限りがあります。
市民の皆さんとの協働や、民間活力を大いに引き出して、民間の企業の皆さんにもお力をお借りしながら、近隣の自治体とも広域連携をしながら、このオール岐阜というあらゆる力を結集して、市民の皆さんの幸せに貢献していくのだと。
これが、オール岐阜というまちづくりの意味であります。
ぜひ皆さん、仕事の中で、最初は自分の仕事をしっかりマスターするっていうところから始まりますけれども、こうした人の力を借りる、周りの力を引き出して、市政の運営に生かしていくということを学んでいってほしいと思います。
2つ目は、「対話による合意形成」です。
私は、先日終了いたしました岐阜市議会の3月定例会にも多くの議案を提出いたしました。
そこで、市政の様々な課題について、方針を定め、議会で議論していただき、最後は議決をしていただいて、この新年度を迎えております。
それぞれの部局、私、全ての職場を2023年の6月から回りまして、この2025年3月で、176ヶ所全て朝礼等にお邪魔をしました。
別途、保育所も訪問をしました。
ですから、皆さんに辞令を渡したときには、その管理職の顔だとか、職場の雰囲気だとか、そのそれぞれの部署が抱えていて取り組まなきゃいけない課題が、全て1人1人の顔を見ながら、私は浮かぶのです。
そういった、それぞれ抱えている課題を、ぜひ関係者、あるいは庁内、それぞれに議論をして対話をして、最後は結論を導き出して実現をする、解決をすると。
3つ目に、「1年勝負」ということを掲げています。
何年も議論を重ねても、結論は一緒でありますので。
1年1年、これから皆さんの上司になる部長の皆さんには、私が書いた指示書というものをお渡しして、そこにその部署が、部長を責任者として取り組むべき課題を全て列挙しています。
ですから、それらを1年勝負で課題を解決したり、物事を前に進めたり、必要なものは条例を作ったり、予算をつけたり、そういうふうに私たちは市民の幸せに貢献するべく、1年勝負で取り組んでいくということを、岐阜市役所の市政運営の方針にしていますので、ぜひ皆さんもそのことを心に留めてですね、そのそれぞれのチームの一員として力を発揮していただきたいと思います。
4つ目は「こどもファースト」です。
こどもファーストというと、子どものこと、子ども未来部とか教育委員会の話というふうに捉えるのではなくて、私がこどもファーストを不変の方針にしておりますのは、子どもを取り巻くあらゆる課題を解決していくことは、私たちの社会課題の突破口になるという。
子どものためには、地域の皆さんもいろんな大人の皆さん、企業も力を貸してくれます。
ですから、例えば子どもの今、不登校という問題に取り組んでいますけども、子どものときには不登校だけれども、大人になったらひきこもりという課題になり、福祉部で対応している、8050問題等に繋がっていくわけです。
そう捉えたときに、まず子どもたちが、ちゃんと学びに繋がるというところを徹底的にやるのだと。
子どもたちの人生の幸せのためにやるのだと。
それは私たちの社会が抱えている、あらゆる課題に突破口になるのだという考えのもとに、オール岐阜市役所で、この問題に取り組んでいくということをいつも心に留めながら、各部局がやるべきことをしていただいているわけです。
ぜひ、こどもファーストは全ての部局に関わる不変の岐阜市の方針だと理解をしていただきたいと思います。
5つ目は「働きがいのある職場づくり」です。
私が就任をさせていただいたときに、岐阜市の市役所の職員の皆さんは、家族ですと、市民の皆さんの幸せに貢献するパートナーですということをお伝えしました。
私は自分のノートの1ページ目に、市政運営の基本方針を書いています。
いつもそれを見るようにしています。
皆さんと一緒に、せっかくこの岐阜市役所で、ともにチーム市役所の一員として働く家族であり、パートナーでありますから、皆さんがその持てる力を発揮できるように、働きがいを持って働けるように、そして、今、人事評価という問題について、今年度から取り組みますけれども、皆さんの努力や頑張りや成果というものが適正に評価をされるように、この制度も改革をしていこうと思っております。
以上、五つの市政運営の基本方針ですけれども、これは6,000人に及ぶ、岐阜市の市民病院や消防も含めですね、職員の皆さん、全ての方に共通した方針でありますので、ぜひ自分自身の方針として受け止めてほしいと思います。
最後に皆さんにメッセージを贈りたいと思います。
私が176ヶ所の岐阜市役所の職場をなぜ回ったかと言いますと、皆さんに、良い仕事をすることによって、豊かで幸せな人生を送ってほしいと心から願ったからです。
そこでお伝えしてきたことは何かというと、職員の皆さん1人1人、この公務員という職業選択をしていただいたということは、何かしら、目的があって、自分はここで何を取り組みたいのか、人生で何をやりたいのかということを、思いがあってですね、岐阜市役所を選んでいただいていると思います。
皆さんは公務員試験を突破して、岐阜市役所に就職するのだという目標を立てて、この日を迎えておられると思いますけれども、もっと大事なのは、その土台にある、自分の人生理念や人生ビジョン、自分は何のために人生を歩んでいるのかという大元の目的があって、目標を立て、職業選択をしておられるはずなのです。
きっと、就職活動のときには、そのことを自分なりに書いたりですね、面接官にそのことをお伝えしたと思います。
ぜひそれを決して忘れることなく、人生を歩んでほしいと思っています。
皆さんまだ配られてないと思いますけれども、岐阜市にはこのようなですね、岐阜市職員クレド・ノートというのがあります。
これは行政部の当時の若い職員が作ってくれていまして、26ページにはですね、「あなたの人生における理念・ビジョンは何ですか」とか、「理念・ビジョンを実現するために、どんな目標を設定しますか」という問いかけと、そこに自分の答え、思いを書く欄がこのクレド・ノートには入っています。
これをぜひ、配られたらですね、皆さん、書いてほしいと思います。
書くと明確になるのです。
私の場合は、人生理念は、貢献。
要は、自分の人生の価値観ですね。
それを具現化するのがビジョン。
どうやって貢献するのですかと言われれば、私の人生ビジョンは、人々の幸せに貢献することですと。
ですから私も市長を目指して、市長になりました。
日々、そのことを実現するために、計画をし、その通りに実践して、毎日を過ごしています。
ですから、目的に紐づいた一貫性のある目標のもとに、日々その成果が発揮できるということです。
今岐阜市役所では、私の方針で、タイムマネジメントということを大切にしています。
皆さんもそれぞれの職場に行きますと、パソコンがあってそこで皆さんの日々のスケジュール、あるいはタスク管理、こういったものを管理職の方は部下の皆さんの、特にタスクをしっかりと管理をしてくださいということで指示を出しています。
ぜひそのスケジュールの中に、自分で、何月何日の何時何分に何をやるということを、最初のときはいろいろ研修があったり、教えていただいたりですけれども、自分なりにそこにきちっとスケジュールを入れるというですね、そういう訓練をしていただきたいと思います。
学生のうちは、大学の授業の時間割とかあるかもしれませんが、1日1日、1時間1時間の過ごし方に、とことんこだわるということを極めてきた方は少ないのじゃないかと思います。
しかしこれからは、私の方針ですけれども、職員の皆さんに豊かで幸せな人生を歩んでいただきたいので、何月何日の何時何分に何をやると。
そのやることの目的は何なのかっていうことをはっきりして、毎日の仕事を組み立てていってほしい。
これは、技術です。
この技術を身につけた者は、人生が豊かで、幸せで、成功の人生を歩むことができます。
これも、単に何となく、例えばね、市民課の勤務の方が、朝、定時から定時まで市民課勤務って書くのでは、意味がないのです。
自分の中で、自分の目的に紐づいた目標を達成するために、優先順位の高いことは何なのかということを考えてほしいのです。
皆さんが、この市役所を選んでいただき、例えば福祉の分野で卓越をしたい、まちづくりの分野で卓越したい、税の分野で、自分はエキスパートになりたい、いろんな思いを持っている中で、そういったことをしっかり勉強する時間だとか、上司や先輩にそのことを教えていただく時間だとか、仲間とそのことについてディスカッションする時間はものすごく大事であり、有益だと思います。
週末にまちづくりの現場を見に行くことも、大事な時間の使い方だと思います。
そうやって、あらかじめ何ヶ月先まで、自分は何をやるのか、私は何ヶ月先まで何時何分に何やるって決めています。
無駄なことはしないと。
私は市民の皆さんの幸せに貢献するということが私の人生の目的そのものでありますので、そのために優先順位の高いことを自分で決めてですね、徹底してタイムマネジメントをやっています。
だから皆さんにもそうやってほしいということで、176ヶ所、皆さんにそのことをお伝えし続けてきました。
皆さんが職場に配属されたときに、やっておられる職員と、なかなかうまくいってない方といらっしゃると思います。
でもこれは皆さんの選択と行動ですんで。
それが自分の人生にとって大事だと思って、それを選択し、行動する方は、必ず人生成功します。
それは、市長はそう言うけどねと、自分のやり方、自分の考え、これも一つの選択と行動なのです。
でもその結果責任は、全て自分が取るということですので、皆さんにはぜひ、今せっかくそういうツールを、市役所の皆さん、職員が使えるように用意をしていますので、そのことを、なぜ今こういうものがあるのかっていう、これは世の中全ての職場にあるわけではありません。
自治体でもあるわけではありません。
岐阜市が、私や幹部の皆さんと、職員の皆さんの幸せのためにそういうものを準備しました。
ぜひ、生かしていただきたいと思います。
最後になりますけれども、今、皆さんがこうして勤務をいただいた市役所という職場は、地方公共団体、地方自治体に共通する課題ですけれども、今、大きなですね、時代の変化、荒波の中にあります。
皆さんの辞令を交付したときに改めてですね、初任給を見ましたけど、私のときは16万4,000円ですから、私、UFJ銀行というメガバンクに入りましたけど、そういうときとは時代は変わっています。
要は、人事院勧告に基づいて、人件費というものは、賃金が上がっている、こういう時代です。
皆さんにとってはいいことですけれども、地方自治体という、私たちは、この組織を経営するにあたり、一定のボリュームになっています。
そして、今、世の中は物価高騰ですから、公共施設を建設するにしても、維持管理するにしても、電気代一つとっても、あらゆるものが上がっている、コストが増大しています。
そして、最も大きなインパクトは、超高齢社会における社会保障関係経費は700億を超えます。
ですから、私たちが今、社会の中で、超高齢社会というのはピークに向かっていっているという中で、今、少子化対策もありますけれども、私たちが、岐阜市という組織を運営していくにあたって、これだけ大きなですね、社会の変化、しかも近年に起きてきた変化でありますので、そのことが大きく、私たちの前に立ちはだかっているということです。
そして、日銀の金利引き上げによって、私たちの公債費も上がっていきます。
公債費というのは、市債の返済、利払いであります。
ですから、あらゆるものが上がっていく中で、その限られた財源の中で、どう知恵を生かし、EBPMという言い方をして、エビデンスに基づいて施策を作ろうということを言っていますけれども、皆さんが1日も早く力をつけて、その持てる感性と知恵によって、岐阜市をどのように運営し、どんな施策が市民の皆さんのためになるかということを皆さんが立案できる立場になっていただきたいと思います。
それは、決して管理職にならないとできないということではなくて、今、毎年若手PTというプロジェクトチームを、私が市長になってから作りましたので、今民間企業や大学生の皆さんとも一緒になって、既にそのことを経験して岐阜市役所を選んでくださった方もいらっしゃいますけども、そういったところでも、皆さんのアイディアを生かすことができますので、自分だったらどうするのだということを考えて、仕事に励んでいただきたいと思います。
こういう厳しい環境の中だからこそ、皆さん1人1人が、岐阜市という職場にとって、大事な資源であります。
私たちにとって財産であります。
どうか、ともにお互いを支え合いながら、良き市役所というチームを作っていくことができるよう、お力添えをお願いして、挨拶に代えさせていただきたいと思います。
一緒に頑張りましょう。
よろしくお願いします。

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