天文スタッフ日記

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小惑星 2014 JO25 を撮影しました!

2017年4月28日
地球から約180万km(地球と月の距離の約4.6倍)まで最接近する小惑星2014 JO25を4月19日の夜、撮影しました。

この小惑星は直径約650mのピーナツのような形をしています。

小惑星が地球へ接近することは、特に珍しい現象ではありませんが、
直径が600mを超えるような小惑星が200万km以内へ接近することはかなり稀な現象といえます。

当日、科学館から1時間ほど西へ行った揖斐高原付近で撮影を行うこととしました。

岐阜市付近は雲がほとんどありませんでしたが、
いざ現地へ到着すると、空一面を雲がおおい、時折雲間から星が見える状態でした。

そこで撮影場所の移動を決め、移動している途中、
北の方角の雲が切れ、星空が広がる瞬間がありました。

そのため急遽車を安全な場所へ止め、赤道儀をセットし、撮影を開始しました。

対象となるエリアにレンズを向け、まずは15秒の試し撮りを行いましたが、
画像を見ても小惑星の存在を確認できませんでした。

少しレンズの向きをかえ、再度試し撮りをし、
もう1枚撮影をしたところで再び雲が広がってきました。

現地では確認できなかった小惑星ですが、自宅へ戻り確認したところ、3枚ともに写っていました。

下の写真は、撮影した元画像です。
元画像
元画像( jpg : 219KB )

どこに小惑星が写っているかわかりますか?

ちなみに、小惑星は絶えず移動しているため、
写真上では他の星々が点像として写っている中にあって、線上の像として写っています。

次に、下の写真は元画像をトリミングし、小惑星がわかりやすくなったものです。
トリミング画像
トリミング画像( jpg : 204KB )

写真中央から少し左へ移動したところにある線上の像が、目的の小惑星です。

小惑星が見つかったら、再度元画像で確認してみてください。

中央付近にある赤色の星から、時計の1時の方向へ視線を移動すると、
そこに赤色の星が2つ並んでいます。

左側の赤色の星が、トリミングした画像の右側に写っている赤色の星です。

元画像を拡大すると、より探しやすくなりますよ。

今から6500万年前に起こった恐竜絶滅の原因のひとつに、小惑星の衝突があります。

普段私たちが見ている「流れ星」は、
宇宙空間を漂う砂粒のような塵が大気との摩擦により発光する現象です。

もし、塵より大きなものであれば、
途中で燃え尽きず、地上まで落下し、隕石と呼ばれます。

月は大気がないため、すべてのものが燃え尽きることなく衝突します。

クレーターは隕石の衝突によってできたとも考えられています。

こうして考えてみると、今地球上に多くの生命が育まれていることは、
多くのものによって守られていること、そして無数の幸運のおかげだと実感できます。


撮影データ:200mmレンズ、f2.8、ISO1600、15秒露出