シルバーウィークに入って、秋空が広がるようになりました。
みなさんはどんな変化を身の回りで気づき、秋を感じますか?
例えば、朝晩がとても涼しく感じることや、
それまでよく聞こえていたセミの鳴き声が聞こえなくなり、
変わってコオロギやマツムシなどの虫の音が聞こえるなど、
様々な身の回りの変化に気づき秋を感じていると思います。
その変化の一つに星空も含まれます。
最近宵の頃、北の空を見上げると
アルファベットのWを左に90度回転したような星の並びがあることに気がつきます。
これは秋の代表的な星座である「カシオペヤ座」の星の並びで、
2等星3つと3等星2つからできています。
カシオペヤ座は古代エチオピア王家のカシオペヤ王妃がモデルとなっています。
そのすぐ東(写真では右)に明るく青白い星(アルフェラッツ)と
黄色い星2つ(ミラクとアルマク)を結んだ直線の星の並びがあります。
昔日本で「斗かき星」と呼ばれていた星の並びです。
「斗かき」とは耳慣れない言葉です。
昔はお米や粉などを量るとき、枡(ます)を使っていましたが、
このとき、枡からはみ出る分を平らにならすために使われたのが「斗かき棒」です。
写真には写っていませんが、アルフェラッツは「秋の四辺形」を形作る星の一つで、
この四角形を枡に見立て、斗かき棒と見立てられたのです。
この斗かき星を含む星座は「アンドロメダ座」です。
アンドロメダ座は古代エチオピア王家のアンドロメダ姫がモデルとなっています。
もうお気づきでしょうか?
実は親子が並んでいたのです。
そして、斗かき星の1つ目の黄色い星(ミラク)から写真左斜め上に星をたどると、
中心が明るく、両サイドが円盤状にぼんやりと広がる不思議な輝きに気づきます。
これはM31アンドロメダ座大銀河です。
私たちの故郷太陽系が属する天の川銀河の隣の銀河です。
しかし、隣とはいえそこまでの距離は234万光年ですから、この写真に写った姿は230万年前の姿です。
それが隣の銀河だなんて、宇宙はどこまで広がっているのでしょうか!?
ぜひ、秋の夜長、カシオペヤ座やアンドロメダ座といった秋の星座たちを見上げ、
星空からも秋を感じてみてはいかがでしょうか。
撮影日:9月19日(土)
撮影地:ひるがの高原