街路樹のはたらき
街路樹には、さまざまなはたらきがありますが、主なものに次の6つが考えられます。
- 景観を向上させる
目に染みる新緑や鮮やかな紅葉、美しい花々は四季の移り変わりを知らせるだけでなく、都市や野鳥や昆虫を呼び込み、私たちを楽しませてくれます。
- 生活の環境を守る
街の中で二酸化炭素を吸収して新鮮な酸素を放出し、空気に湿り気を与え、自動車の排気ガスを吸い取ってくれます。例えば、大人一人が1年間で排出する二酸化炭素は約360kgです。この二酸化炭素を浄化するためには、直径15cm、樹高6m程度の落葉広葉樹1本が必要です。ちなみに、本郷町通りのケヤキは、直径35cm、樹高12m位に成長していますので、1年間で2.8人分の二酸化炭素を浄化していることになります。
- 日陰をつくる
道を行く人を夏の強い日差しから守り、直射日光による路面温度の上昇や照り返しを防ぎます。
- 歩行者や自転車などの交通の安全を確保する
車のライトをさえぎったり、ドライバーの視線を誘導して道路の走行方向を知らせます。
- 防災に役立つ
風の勢いを弱めることで、砂・吹雪の吹きつけから通行者を守り、視界を確保し、火災の延焼も防止します。このことは、地震や火災の状況下において、街路樹が炎を遮断し、人々の避難路を確保したことで実証されています。
- 人の心に安らぎを与える
殺伐とした都市空間に生命感を与え、その人工性を和らげます。
街路樹の種類と本数