岐阜市男女共同参画推進条例

岐阜市男女共同参画推進条例
(2008年12月9日更新)

平成14年6月28日公布

岐阜市条例第25号

目次

前文

第1章 総則(第1条─第9条)

第2章 基本的施策等(第10条─第19条)

第3章 男女共同参画推進審議会(第20条)

第4章  雑則(第21条)

附則

 

前文

 日本国憲法は、すべて人間は平等であり、その性別により差別されることなく、個人として尊重されることを保障している。
  しかしながら、現状においては、性別による固定的な役割分担意識や男性優位の価値観による女性差別が根強く存在している。
  国は、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約を軸とした国際社会の動きと協調して、男女共同参画社会の実現に向けて施策を展開してきており、岐阜市もこれと連動して取組を進めてきたが、なお多くの課題が残されている。
  すべての市民が性別にかかわらず一人の個人として豊かで実りある人生を送ることができる社会を実現するためにも、男女がその対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されることは、大きな意味を持つものである。
  ここに、私たち市民は、男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受し、かつ、共に責任を担う社会を実現するため、男女共同参画を推進する取組を総合的かつ計画的に推進することを決意し、この条例を制定する。


第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、市の施策について基本的な事項を定めることにより、男女共同参画社会の実現を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  1. 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。
  2. 積極的格差是正措置 社会のあらゆる分野における活動において男女間の参画の機会の格差を是正するため、必要な範囲で、男女のいずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいう。
  3. 事業者 市内において公的機関若しくは民間を問わず、又は営利若しくは非営利を問わず事業を行う個人及び法人その他の団体をいう。
  4. セクシュアル・ハラスメント 性的な言動に対する相手方の対応によって不利益を与え、又は性的な言動により相手方の生活環境を害することをいう。
  5. ドメスティック・バイオレンス 配偶者、恋人その他親密な関係にある者(以下「配偶者等」という。)からの身体的、心理的若しくは性的な危害若しくは苦痛となり、又はそのおそれのある行為、経済的虐待及び配偶者等による社会的隔離をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

  1. 男女があらゆる場において性別による差別的取扱いを受けることなく、個人として尊重され、その能力を発揮する機会が確保されること。
  2. 性別による固定的な役割分担等に基づく社会の制度及び慣行が、男女の社会活動の自由な選択に影響を及ぼすことのないよう配慮されること。
  3. 市及び事業者における方針の立案及び決定に、男女が共同して参画する機会が確保されること。
  4. 男女が、相互の協力及び社会の支援のもとに、家庭生活における活動及び社会生活における活動に対等に参画すること。

(実現すべき姿)

第4条 市、市民及び事業者は、次に掲げる事項を男女共同参画の推進に当たっての実現すべき姿とする。

  1. 家庭においては、男女が共に子育て、家族の介護その他の家庭生活における活動にかかわり、これと職業生活及び地域における活動を両立することができ、家族それぞれが従来の性別役割分担意識にとらわれることなく生き方を選択できること。
  2. 職場においては、男女間に募集、採用、配置、賃金、昇進等に性別による格差がなく、方針の立案、決定及び実施に等しく参画する機会が確保され、男女が共にゆとりをもって仕事及び家庭生活を両立できる環境であること。
  3. 事業活動及び社会経済活動の場においては、性別による差別的取扱いを行わないこと。 
  4. 学校をはじめとするあらゆる教育及び保育の場においては、男女共同参画の視点を取り入れ、性別にとらわれず個性と能力を尊重する教育、指導及び保育を行うこと。
  5. 地域においては、固定的な性別役割分担意識又はそれによる慣習やしきたりにとらわれず、男女が連帯して活動に参画すること。

(市の責務)

第5条 市は、第3条に規定する基本理念に基づき、男女共同参画の推進に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。

2 市は、施策を実施するに当たり、国、他の地方公共団体、事業者及び市民との連携に努めなければならない。

(市民の責務)

第6条 市民は、男女共同参画について理解を深め、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進に積極的に取り組まなければならない。

2 市民は、市が実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第7条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、男女が共同して参画することができる体制の整備及び男女共同参画を阻害する要因の解消に積極的に取り組まなければならない。

2 事業者は、市が実施する施策に協力しなければならない。

(性別による権利侵害の禁止)

第8条 何人も、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野において、性別を理由とする権利侵害及び差別的取扱い並びにセクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。

2 何人も、すべての男女間において、ドメスティック・バイオレンス等の個人の尊厳を踏みにじる暴力及び虐待を行ってはならない。

(公衆に表示する情報に関する制限)

第9条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、セクシュアル・ハラスメント等を助長し、又は連想させる表現及び過度の性的な表現を行ってはならない。

 

第2章 基本的施策等

(基本計画)

第10条 市は、第4条に規定する実現すべき姿の達成に向けて、第5条に規定する市の責務を果たすため、基本計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定又は変更するに当たっては、あらかじめ広く市民の意見を聴くとともに、岐阜市男女共同参画推進審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市は、社会情勢の変化に対応するため、必要に応じて基本計画の見直しを図るものとする。

(政策の策定等に当たっての配慮及び積極的格差是正措置)

第11条 市は、あらゆる政策を策定し、及び実施するに当たっては、男女共同参画に配慮しなければならない。

2 市は、政策の立案、決定その他の機会において男女間に参画する機会の格差が生じている場合は、積極的格差是正措置を講ずるものとする。

(情報の収集及び分析)

第12条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を策定し、効果的に実施するため、必要な情報の収集及び分析を行うものとする。

(市民及び事業者の理解を深めるための措置)

第13条 市は、男女共同参画の推進について市民及び事業者の理解を深めるため、広報活動等適切な措置を講ずるものとする。

(市民及び事業者の活動への支援)

第14条 市は、市民及び事業者が男女共同参画の推進に関して行う活動を支援するため、学習及び教育の推進、情報の提供その他必要な措置を講ずるものとする。

(事業者の表彰)

第15条 市は、男女共同参画の取組を普及させるため、当該取組を積極的に行い、男女共同参画の推進に顕著な功績があったと認める事業者を表彰することができる。

(施策の推進等に係る体制の整備)

第16条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施し、推進状況を評価するため、必要な体制を整備するものとする。

(拠点施設)

第17条 市は、岐阜市/生涯学習/女性/センターを男女共同参画の推進に向けた施策を実施し、男女共同参画の取組を支援するための拠点施設とするものとする。

(苦情相談等)

第18条 市は、性別に基づく差別、男女共同参画の推進を阻害する要因、ドメスティック・バイオレンス等の人権の侵害等に関する苦情及び相談を受け付け、関係機関等との連携を図りつつ、適切な措置を講ずるものとする。

(年次報告の公表)

第19条 市長は、男女共同参画の推進状況及び男女共同参画の推進に関する施策の実施状況を明らかにする年次報告書を作成し、これを公表するものとする。


第3章 男女共同参画推進審議会

第20条 男女共同参画の推進に関する基本的かつ総合的な施策及び重要事項を調査、評価及び審議するため、岐阜市男女共同参画推進審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、次に掲げる事項について、市長の諮問に応じ調査、審議及び答申するものとする。

  1. 基本計画の策定及び変更に関すること。
  2. 前号に掲げるもののほか、男女共同参画に関する施策の基本的事項及び重要事項

3 審議会は、前項に定めるもののほか、男女共同参画に関する施策の基本的事項及び重要事項について市長に意見を述べることができる。
4 審議会は、委員15人以内で組織する。この場合において、男女いずれか一方の委員の数は、委員の総数の10分の4未満であってはならない。
5 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。この場合において、委員の一部は、公募により選出するものとする。

  1. 学識経験者
  2. 市民 
  3. 企業及び団体関係者
  4. 関係行政機関の職員
  5. 前各号に掲げるもののほか、市長が適当と認める者

6 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

7 委員は、再任されることができる。

8 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。


第4章 雑則

(委任)

第21条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。

附則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 第10条第1項に規定する基本計画が策定されるまでの間は、市長が決定した岐阜市女性行動計画を同項の規定により策定された基本計画とみなす。

(非常勤の特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)3 非常勤の特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和59年岐阜市条例第11号)の一部を次のように改正する。別表国土利用計画審議会委員の項の次に次のように加える。

男女共同参画推進審議会委員 日額  9,500円

(検討)

4 市は、この条例の規定について、施行後三年を目途として、施行状況等を勘案し、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。