南海トラフ巨大地震等の被害想定調査結果について

南海トラフ巨大地震等の被害想定調査結果について
(2021年4月15日更新)

 令和2年度に、岐阜大学、及び八千代エンジニヤリング(株)との共同研究として、海溝型の「南海トラフ巨大地震」および内陸直下型の「養老-桑名―四日市断層帯地震」、「揖斐川-武儀川断層帯地震」について、被害想定調査を実施しました。

(1)これまでの経緯

1.平成23年度実施の被害想定調査について

 岐阜市では、東日本大震災の発生を受け、各種防災計画の見直しを実施するため、平成23年度に東海・東南海・南海の3連動による複合型海溝地震の被害想定調査を実施し、建物被害や避難者数等の予測を行い、被害想定に対応した備蓄品や資機材の整備などを進めました。

2.平成24年度実施の被害想定調査について

 また、内閣府の中央防災会議においては、今後の防災対策として想定すべき最大クラスの対象地震を設定すべきとの報告がされ、平成23年12月27日に「南海トラフの巨大地震モデル検討会」において、地震の規模等について見直しがされました。

 岐阜市では、内閣府の報告を受けて、岐阜市内での被害が最大となる海溝型の「南海トラフ巨大地震」や内陸直下型の「養老-桑名―四日市断層帯地震」について、今後の地域防災計画を含む防災対策の基礎資料とするため、新たに被害想定調査を実施しました。

3.令和2年度実施の被害想定調査について

 平成24年度の調査について、その後年月の経過とともに、建物、人口等の状況変化が発生していることに加え、新たに本市に影響が最大となる内陸直下型地震の存在が県から明らかにされたため、それらの変化を市の防災対策に反映することを目的として、令和2年に地震被害想定の再調査を実施しました。

(2)想定地震の設定

 内閣府及び地震調査研究推進本部の断層モデルを基に、岐阜市において最大の揺れとなる下記の3ケースにおいて震源域を設定しました。

種類 震源モデル 備考
海溝型地震

南海トラフ巨大地震

Mw9.0

震源:宮崎県日向灘沖
内陸直下型地震
養老-桑名-四日市断層帯地震
Mw7.3
養老郡養老町から四日市市に及ぶ約57kmの断層
揖斐川-武儀川断層帯地震
Mw7.3
揖斐川町から関市に及ぶ約52kmの断層

 ただし、南海トラフ巨大地震については、想定外をなくすため、震源域を最大限に拡大したモデルであることから、必ずしも想定される規模で地震が発生するものではありません。

 また、直下型地震(養老-桑名-四日市断層帯地震、揖斐川-武儀川断層帯地震)について、その今後30年以内の地震発生確率は、ほぼ0%~0.39%であり、切迫性は小さいと言えますが、防災計画・対策の基礎資料とします。

(3)岐阜県における被害想定調査について

 岐阜県においても、岐阜県内の被害を把握するため、本調査と同様の被害想定調査を実施していますが、本調査では、その調査の範囲を岐阜市内に限定し、独自のボーリングデータ・地下水位データなど、詳細な地盤データに基づいて作成した52の地盤モデルを用いて想定震度等の算定を行うとともに、岐阜市内を50m格子(岐阜県調査は250m格子)に細分化し、より詳細な計算を行っているため、想定震度、建物被害率、人的被害率など、各項目において、岐阜県における被害想定調査とは異なる結果となっています。

 岐阜市では、本調査の結果に基づき、今後の防災対策を進めていきます。

(4)被害想定結果について

1.南海トラフ巨大地震

  • 岐阜市内全域で震度5強~6強以上の揺れに見舞われ、最大では震度6強となることが予想されます。
  • 地震動の継続時間が長いことから、市内の広い地域で液状化が起こる可能性があると予測されます。    
発生時刻 午前5時 昼12時 夕方18時
震度  震度5強~6強  震度6強のエリアの夜間人口:約16万人
液状化危険度   液状化可能性のあるエリア
(5.0<PL≦15.0~PL>15.0)の夜間人口:32万人
建物被害 全壊 11,255棟
半壊 31,874棟
焼失棟数 33棟 50棟 293棟
人的被害 死者 412人 153人 308人
負傷者 4,118人  1,954人 3,000人
うち重傷者 543人 354人 478人

2.養老―桑名-四日市断層帯地震

  • 岐阜市内全域で震度5強以上の揺れに見舞われ、最大で震度6強が予想され、震源に近い南西部において、震度6強の範囲が多く分布します。
  • 内陸直下型であるため、地震動継続時間は比較的短いものの、南海トラフ巨大地震より強い揺れが予測される地点が多くなります。
発生時刻 午前5時 昼12時 夕方18時
震度 震度6弱~6強 震度6強のエリアの夜間人口:約52万人
液状化危険度 液状化可能性のあるエリア
(5.0<PL≦15.0~PL>15.0)の夜間人口:約30万人
建物被害 全壊 13,106棟
半壊 33,586棟
焼失棟数 98棟 132棟 557棟
人的被害 死者 561人 223人 447人
負傷者 4,441人 1,819人 3,356人
うち重傷者 751人 510人 690人

3.揖斐川-武儀川断層帯地震

  • 岐阜市内の広い地域で震度6強以上の揺れが予想され、震源に近い北東部の一部地域においては、震度7の範囲も予測されます。
  • 内陸直下型であるため、地震動継続時間は比較的短いものの、南海トラフ巨大地震より強い揺れが予測される地点が多くなります。
発生時刻 午前5時 昼12時 夕方18時
震度 震度6強~7 震度6強・7のエリアの夜間人口:約37万人
液状化危険度 液状化可能性のあるエリア
(5.0<PL≦15.0~PL>15.0)の夜間人口:約32万人
建物被害 全壊 23,596棟
半壊 38,131棟
焼失棟数 270棟 350棟 1,115棟
人的被害 死者 1,067人 348人 708人
負傷者 4,730人 1,936人 3,516人
うち重傷者 1,332人 786人 1,062人

 (5)報告書

令和2年度 災害被害想定調査 報告書(概要版)( pdf : 1759KB )

令和2年度 災害被害想定調査 報告書(本編)( pdf : 15459KB )