令和元年9月定例会 市長提案説明

令和元年9月定例会 市長提案説明
(2019年9月4日更新)

 提案説明に先立ち、一言申し上げます。

不祥事について

 この間、職員の不祥事や 不適切な事務処理により、市政に対する市民の信頼を大きく揺るがす事案、及び市民生活に重大な影響を及ぼす事態が発生いたしましたことについて、市政を預かる者として、改めてお詫び申し上げます。
 一連の不祥事等の原因の一つには、法令やマニュアル等を遵守する意識が希薄であるなど、業務に対する認識が甘く、心に隙が生じていたことがある と考えております。
 そのため、全庁的に事務取扱マニュアルの点検・整備に取り組むとともに、業務の適正化を進める内部統制の一層の強化を図ってまいります。
 また、人事異動のサイクルを見直し、職員の在課年数の長期化を是正するよう、併せて指示したところです。
 今後、私をはじめ、職員一丸となり、日々の職務を、真摯な姿勢で責任を持って 全うしていくことを 積み重ね、市民の皆様からの信頼回復に努めてまいります。

 それでは、諸般の事項について、申し上げます。

1.自然災害

 最初に、自然災害への対応についてであります。
 去る8月27日から、九州北部地方に、線状降水帯が発生し、記録的な大雨となり、佐賀県、福岡県及び長崎県では、市街地における大規模な冠水被害等が発生しました。
 まずもって、亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被害にあわれた方々に、心からお見舞い申し上げます。
 本市としても、引き続き情報収集に努めるとともに、被災地から要請があれば、早期の復旧、復興に向け、積極的に対応してまいりたいと存じます。
 また、去る8月15日には、大型の台風10号が上陸し、西日本に限らず、東海、東日本の広い範囲で大量の降雨や強風をもたらし、交通機関や観光地などに多くの影響が生じました。
 本市においても、長良川の急激な増水により、鵜飼観覧船ドックの土手が崩れ、観覧船4隻が流される等の被害が出ました。
 今回の台風では、幸いにも避難所の開設や避難指示等には至らなかったものの、各自主防災組織や消防団の方々におかれましては、事前準備などに尽力いただき、併せて、平素から、災害対応の「共助」の中心的組織として、継続的かつ精力的な活動に対して、この場をお借りして 改めて感謝申し上げます。
 市の体制につきましても、本年度から全ての職員に対し、防災担当業務に係る辞令を発令するとともに、避難所等への派遣職員については、各自主防災組織の皆様との事前打ち合わせを行うなどの取り組みを始めたところです。
 これから本格的な台風シーズンを迎えるに当たり、今後も引き続き、相互の連携を密にしながら、緊張感を持って 災害に備えてまいりたいと考えております。

猛暑

 また、今年の夏も昨年に引き続いて、35度を超える猛暑日が連日続き、全国各地において、多くの方が、熱中症で救急搬送され、更には 亡くなられる場合もあるなど、「夏の暑さ」は、近年の自然災害の一つと言っても過言でない状況になりつつあります。
 このような状況の中、大切な子どもたちを 厳しい暑さから守るため、小中学校等体育館のエアコン整備を進めていくことを決断しました。
 災害時における避難所の環境充実にも繋がるものであり、子どもたちのみならず、市民の皆様にもその効果を享受していただけるものと考えております。

 2.2020年に向けて

 次に、来る2020年に向けてであります。
 2020年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放送など、本市にとって大きなチャンスとなる特別な年であり、徐々に動きが目に見えてきました。

聖火リレー

 開催まで1年を切りました東京オリンピック・パラリンピックに関しては、去る6月1日に聖火リレーのルート概要が発表され、令和2年3月26日に福島県を出発し、1万人の聖火ランナーの方が、121日(移動日を含む)をかけ、47都道府県を巡る計画となっております。
 県内は、4月4日土曜日、5日日曜日に実施される予定となっており、市内においては、5日に、歴史博物館前を出発し金華山山頂までの特殊区間ルートとJR岐阜駅北口信長ゆめ広場前を出発し岐阜メモリアルセンター芝生広場までのルートが設定され、最後に、岐阜メモリアルセンター芝生広場にてセレブレーションを行うこととされております。
 聖火が岐阜を通るのは56年ぶりとなり、市民の皆様には、ぜひ、沿道で声援を送って頂き、オリンピックを肌で感じてもらうことで、東京オリンピックへの関心と期待を高めて頂けたらと思います。
 また、沿道でのボランティアスタッフには、中高生に積極的に参加して頂き、未来ある若者に 自分もオリンピックに関わったという思い出を作っていただけたらと思っております。

ホストタウン

 また、本市はスロバキア共和国、カナダ、コートジボワール共和国の3か国を相手国としてホストタウン登録されており、代表チームの合宿受け入れや選手との交流を進めているほか応援する機運の醸成を図るため、相手国への理解を深める取り組みを行っております。
 先月末には、多くの市民の皆様に相手国の特色ある魅力を紹介する「ホストタウンウィーク2019」を開催し、駐日大使館関係者などによる講演会のほか食文化体験などを行い、多くの皆様にご来場いただきました。
 特に、コートジボワールデーには、クロウド・ダンオ・ポレン同国スポーツ大臣が急遽お越しになり、今後の交流などについても併せて、意見交換を行ったところであります。
 また、今週末(9月6日~8日)に開催される「空手1プレミアリーグ東京大会」に向け、スロバキアの空手代表チームの事前合宿が開催され、市内11校あるホストタウン相手国応援校の一つ、岐阜中央中学校の子どもたちとの交流も昨日行われました。
 さらには、今月末に予定されているスロバキアのパラリンピックの卓球の代表選手、及び、ボッチャの代表選手の合宿の際にも、これら競技の応援校との交流も図ってまいります。
 こうした交流の機会は、単に選手を応援するということだけでなく、世界トップレベルのアスリートと直に接することを通じ、子どもたちが、例えば将来の自己の生き方などについて考える貴重な機会になるのではないかと考えております。
 今後も、選手団の事前合宿の受け入れにとどまらず、これを契機として、さまざまな交流を実施することにより、スポーツの振興、教育文化の向上及び共生社会の実現を図り、国際交流や都市間交流の推進に繋げて参りたいと考えております。

大河ドラマ

 次に、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」についてであります。
 ドラマの撮影が6月から始まり、8月初めには、徳川家康役など新たな出演者の発表がされ、徐々にドラマに対する関心や期待の高まりを感じております。
 本ドラマにおいては、主役である明智光秀公が仕えたとされる、本市ゆかりの武将、斎藤道三公や織田信長公が、重要な人物として登場することから、これを好機と捉え、観光振興による交流人口の拡大に向け、実行委員会を中心に“オール岐阜”により準備を進めているところです。
 その核となります「麒麟がくる 岐阜 大河ドラマ館」は、今月末にいよいよ着工予定であり、撮影風景や出演者のメイキング映像のほか、登場人物紹介などのパネル展示、撮影で使用された衣装や小道具の展示、収録セットの一部再現などを設置するとともに、歴史博物館の収蔵品を活用した戦国関連史料展示を行うなど、本市ならではの大河ドラマ館となるよう準備を進めております。
 一方、このドラマの放送を契機とした各種取組みにより、市民の皆様方が、本市への更なる愛着や誇りを持つ、いわゆるシビックプライドの醸成に繋げていくことも、重要な目的の一つとしております。
 特に、子どもたちが地域の歴史と文化を学習する良いきっかけでもあることから、小中高生を対象とした「われらも麒麟!!!プロジェクト」を立ち上げ、第1弾となる高校生を対象とした「戦国時代と岐阜」をテーマとするグラフィック作品部門募集では、92人のエントリーがあったところです。
 また、民間事業者においても、新たな土産品やランチプランの開発など、関連した取組みも加速しており、機運の盛り上がりを感じております。

まとめ

 いずれにしましても、オリンピック・大河ドラマという2つの機会は、本市を活性化させる最大のチャンスであり、その2020年は間もなくやってきます。
 私は、岐阜城や鵜飼だけでなく、本市には誇るべき魅力が数多く存在すると感じております。
 市民の皆様の力もお借りしながら、本市の誇るべき魅力をさらに磨き、県や関係市町とも連携を図り、オール岐阜により取組みを加速させてまいります。

決算

 次に、本市の財政運営についてであります。
 今期定例会に付議しております平成30年度決算を総括して申し上げます。
 本市の歳入は、景気回復基調を受け、個人市民税及び法人市民税ともに増収となり、更には、個人消費の持ち直しにより、地方消費税交付金が増加するなど、平成29年度より増加となった一方、歳出においては、高齢化の進展等に伴い、福祉や医療などの社会保障関係経費が引き続き増加する厳しい状況にあります。
 このような状況の中、5つの政策に沿った未来への投資を着実に進めながらも、財政調整基金の取り崩しをすることなく、市の借金である普通債残高をさらに縮減するなど、健全財政を堅持できたものと考えております。
 市の貯金である基金につきましては、将来の大規模な財政需要に対応するため、鉄道高架事業基金や薬科大学整備基金、市民福祉健康医療基金などに約19億円を積み立てた一方、教育施設整備などの取り崩しなどにより、平成30年度末の基金残高は、397億円と、平成29年度に比べ約9億円の増となったところです。
 また、普通債につきましては、平成30年度末残高は680億円となり、平成29年度に比べ約9億円の縮減となり、これまで同様、将来における負担の縮減に努めております。
 こうした計画的な財政運営の結果、財政健全化法に基づく平成30年度の健全化判断比率につきましては、財政規模に占める借金返済の負担の程度をあらわす実質公債費比率は、4.7%となり、平成29年度から0.1%微増となったものの、引き続き、早期健全化基準の25%を大きく下回る健全な水準となっております。
 また、将来の負担となる債務の程度をあらわす将来負担比率につきましても、早期健全化基準の数値が350%とされる中、マイナス29.4%となり、引き続き本市が将来負担すべき実質的な負債がない、健全な状態を示しております。
 今後におきましても、財政規律の堅持に意を用いつつ、不断の行財政改革を継続していく一方、基金や市債を有効に活用した財政負担の平準化も意識しながら、“岐阜を動かす”将来への投資を積極的に推進して参りたいと考えております。

諸議案の説明

 それでは、今期定例会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を、御説明申し上げます。
 はじめに、第89号議案、令和元年度一般会計補正予算についてであります。
 今回の補正予算におきましては、道路舗装や側溝改良など市単独の基盤整備事業のほか、国の補助内示に伴うもの、及び幼児教育・保育の無償化に伴う関連経費 など、所要の補正をいたしております。
 まず、総務費の企画費でありますが、こどもファーストの理念に基づく教育立市の更なる発展を目指し、教育委員会との連携による教育施策の総合的な推進に向けて検討を行う、「岐阜市公教育検討会議」の運営経費として140余万円、ICT等を活用したスマートシティぎふの推進を図るため、民間事業者、大学等と形成する協議会の運営経費、及び自動運転走行実験の諸経費に650万円、併せて790余万円を補正するものであります。
 次に、民生費の老人福祉費につきましては、国の補助内示に伴い、高齢者施設の防災・減災対策として、非常用自家発電設備の整備等に対する助成費1億余万円を補正するものであります。
 子ども支援費及び子ども保育費につきましては、10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、給食費の取り扱いの変更による予算措置を行うとともに、低所得世帯及び多子世帯に対する副食費の補足給付に併せて、4,100余万円を補正するものであります。
 戸籍住民基本台帳費及び支所費につきましては、国は、令和4年度中に、殆どの住民がマイナンバーカードを保有することを方針として掲げており、本年度中に、公務員とその被扶養者への一斉取得を推進しておりますことから、円滑なカード交付を図るため、嘱託職員等の人件費に、併せて、840万円余を補正するものです。
 次に、衛生費の塵芥処理費につきましては、平成28年10月及び平成29年5月に発生しました、本市のごみ収集車と相手方の自家用自動車との交通事故によって生じた本市車両の修理費用の支払いを求めるため、第111号議案 及び第112号議案において、訴えを提起するとともに、これにかかる弁護士費用29万円余を補正するものであります。
 商工費の観光振興費につきましては、歴史博物館内に大河ドラマ館を開設するにあたり、展示物などの充実を図る経費、及び、更なる観光誘客受入体制を整えるための、観光バス用駐車場などの整備費として、「大河ドラマ『麒麟がくる』岐阜実行委員会」への負担金、 7,100万円を補正するものであります。
 続いて、土木費につきましては、道路舗装や側溝改良など、市単独の基盤整備事業を中心に、補正するものであります。
 道路橋梁維持費には、市道の舗装に、2億5,800万円を、道路橋梁新設改良費には、側溝の整備に、3億8,500万円を補正するとともに、河川水路新設改良費には、支線水路の改良及び、内水対策として、緊急自然災害防止対策事業債を活用し、校庭貯留施設を整備するため、併せて 8,600万円を補正するものであります。
 次に、公園整備事業費につきましては、公園の諸施設整備に、3,000万円を補正するものであります。
 次に、消防費の防災対策費につきましては、国や県の地震被害想定調査結果の公表を受け、本市の地震被害想定調査を実施する経費として480万円及び、翌年度にわたる債務負担行為として1,400万円を補正するものであります。
 次に、教育費の事務局費につきましては、7月に発生いたしましたいじめの重大事態に対応するための「いじめ問題対策委員会」の開催等に係る諸経費89万円余を補正するとともに、近年の猛暑から児童・生徒の健康を守り、より良い教育環境を実現するため、小中学校等の体育館にエアコンを整備するための調査及び実施設計費として、小学校建設費など、それぞれ該当費目に、1,700余万円及び、翌年度にわたる債務負担行為として4,000余万円を補正するものであります。
 幼稚園管理費につきましては、10月から実施される幼児教育・保育の無償化に伴い、低所得世帯及び多子世帯に対する副食費の補足給付に、82万円余を補正するものであります。
 保健体育総務費につきましては、来年4月に予定されております「東京2020オリンピック聖火リレー」の実施に際し、交通規制、警備等に要する諸経費、1,200余万円を補正するとともに、債務負担行為として、4月に実施する関連イベント経費として250万円を補正するものであります。
 このほか、諸支出金につきましては、観光事業特別会計への繰出金を補正するものであります。
以上、一般会計の補正総額は、10億3,959万5千円となり、財源内訳といたしましては、
国及び県支出金     1億2,153万2千円
市債          3億4,010万円
繰越金その他特定財源  5億7,796万3千円
を持って措置した次第であります。
 次に、第90号議案は、国民健康保険事業特別会計補正予算であります。
 前年度の保険給付費等交付金の精算の結果、県への償還金として、1億1,500余万円を補正するものであります。
 次に、第91号議案は、介護保険事業特別会計補正予算であります。
 前年度の保険給付費等の精算の結果、支払基金交付金及び国・県支出金が歳入超過となりましたので、これらに対する償還金などに11億6,000余万円を補正するものであります。
 次に、第92号議案は、観光事業特別会計補正予算であります。
 本年6月に、鵜飼観覧船事務所の軒下のモルタルが一部落下したことを受け、調査した結果、屋根の破損や、外壁の一部に 落下の危険性があることが判明したことから、補修工事にかかる経費として、1,400万円を補正するものであります。
 次に、第93号議案から第108号議案、及び第116号議案、第118号議案から第120号議案は、いずれも条例の改正でありまして、それぞれ提案理由が付記してありますので、説明を省略させていただきます。
 第109号議案は、工事請負契約の締結についてでありまして、(仮称)中山道加納宿まちづくり交流センター建築主体工事にかかる請負契約を締結しようとするものであります。
 第110号議案は、財産の取得についてでありまして、薬科大学の教育研究備品の取得契約を締結しようとするものであります。
 第113号議案は、本年5月に、茜部新所3丁目地内で発生いたしました交通事故について和解し、損害賠償の額を定めるものであります。
 第114号議案は、路線網の整備に伴い、市道路線の変更をしようとするものであります。
 第115号議案及び第121号議案から第124号議案は、平成30年度の一般会計及び特別会計並びに企業会計の決算認定でありまして、決算成果説明書、並びに監査委員の審査意見書を添付してありますので、御参照いただきたいと存じます。
 第117号議案、水道事業会計補正予算は、県の補助内示に伴い、鏡岩配水区の配水管布設替工事費に、2,100万円を補正するものであります。
 以上、補正予算及び関係諸議案を御説明いたしました。
 よろしく御審議の上、御決定を賜りますようお願い申し上げます。