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平成30年3月定例会 市長提案説明

平成30年3月定例会 市長提案説明
(2018年3月9日更新)

 本日、平成30年第1回岐阜市議会定例会の開会にあたりまして、御挨拶並びに市政に対する所信の一端について述べさせていただきます。

はじめに

 私は、このたびの選挙におきまして、市民の皆様の負託をいただき、公選の第21代岐阜市長として、岐阜市政の舵取りを担わせていただくことになりました。
 今、岐阜市政の意思決定の場となる、この市議会本会議場に立ち、その責任の大きさに改めて身の引き締まる思いであります。
 私が人生の理念として掲げておりますのは「貢献」であります。
 市長に就任し、岐阜市、そして岐阜市民の皆様に、誠心誠意、「貢献」していく決意を新たにしたところであります。
 “岐阜が動いた”ということを市民の皆様に実感していただけるよう、二元代表制のもと、議員の皆様方と真摯に議論を重ねながら、岐阜市政発展のために、ともに力を合わせてまいりたいと存じますので、皆様方の御支援・御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

市政運営に対する基本的な考え方

 以下、私の市政運営に対する基本的な考え方について申し上げます。
 まず、市政運営にあたる基本的姿勢といたしましては、「安定」と「変革」を両輪とし、行政の継続性を尊重しつつ、“岐阜を動かす”ための新たな施策にも果敢に挑戦してまいる所存であります。
 また、市民の皆様の声に広く耳を傾けるとともに、市職員とも活発な意見交換を行い、そこから導き出される英知を結集し、スピード感を持って職務に邁進してまいります。
 次に、私が掲げるビジョンは、「岐阜都市圏100万人への挑戦」であります。
 岐阜市は定住人口が約41万人でありますが、近隣市町を合わせると約80万人となり、さらに、通勤・通学などの交流人口を加えますと、岐阜都市圏では、人口100万人以上に相当する価値を有すると考えております。
 本市は、いわゆる「平成の大合併」の流れの中で、旧柳津町との合併を経て現在に至っておりますが、私が想い描く「岐阜都市圏」は、決して市町村合併を目的としたものではありません。
 それぞれの地域課題を解決するために、近隣市町との丁寧な議論を積み重ね、お互いの信頼関係のもとで相互に発展することを目的としております。
 さらに、岐阜市の発展のためには、岐阜県はもとより、名古屋圏との連携も必要であると考えております。
 例えば、日本の三大都市圏においては、関東圏では東京と横浜、また、関西圏では大阪と神戸が一対になり、その都市圏全体の価値を高めております。
 同様に、この中京圏においては、名古屋と岐阜の関係を構築する必要があると考えております。
 具体的には、2027年のリニア中央新幹線開業に合わせ到来する「リニア新時代」を見据え、名岐道路延伸などの社会資本整備のみならず、観光分野での連携、あるいは、各種コンベンションやスポーツ大会の共同開催など、ソフト面での連携を深めてまいります。
 従来のように、各市町が個々のまちづくりのみに注力していても、その結果は足し算にしかなりませんが、都市間連携を積み重ねていけば、“掛け算のまちづくり”が実現できると確信しております。
 若者を中心に岐阜市から愛知県へ人口が流出している問題に真正面から向き合い、「岐阜都市圏に住む人・来る人・働く人を増やす成長都市づくり」に挑戦してまいります。
 次に、私が掲げる「市政運営の基本方針」について申し上げます。
 1点目は、「『オール岐阜』によるまちづくり」であります。
 私は、市民の皆様は“まちづくりの主役”であり、“まちの力”は“市民の力”であると考えております。
 市民協働による力と民間活力を総動員することにより、“岐阜を動かして”まいります。
 2点目は、「『対話』による合意形成」であります。
 常に現場を大切に考え、市民の皆様や市職員の声に広く耳を傾ける一方、私の考えも率直にお伝えし、対話により共感と協力が得られる市政運営に心掛けてまいります。
 あわせて、その前提となる市政情報の公開にも取り組んでまいります。
 3点目は、「1年勝負」であります。
 変化が激しい現代社会において、1年1年を大事にして、「1年勝負」という緊張感や使命感を持ちながら、市政運営に取り組んでまいります。
 市が行う各事業につきましては、1年間を通じて自分の目で確認し、評価してまいります。
 私は、就任1年目を政策総点検の1年と位置付けたいと思っております。
 そのため、市役所内外の英知を結集したプロジェクトチームを設置し、すべての事業を対象とした政策総点検に取り組んでまいります。
 また、事業の評価にあたっては、地域や社会への影響力などの「成果」をもとに判断する仕組みを構築してまいりたいと考えております。
 こうした基本的な考えのもと、具体的な施策といたしまして、岐阜駅周辺や柳ケ瀬地区など中心市街地における再開発事業の推進や、教育・子育て環境への積極投資をはじめ、公共交通の充実や自動運転技術の活用、あるいは、健康寿命を延ばし、高齢者の生きがいや活躍に焦点を当てるなど、高齢社会を元気に安心して暮らせるまちづくり、さらには、岐阜城など岐阜市固有の地域資源を活かした本物志向の観光まちづくりなど、岐阜の価値を高める様々な施策に積極果敢に挑戦してまいります。
 一方、私は細江前市長から市政運営を引き継ぎましたが、その中には、岐阜市として継続して取り組まなければならない行政課題もあります。
 例えば、新庁舎建設事業や、高島屋南地区市街地再開発事業を核とした中心市街地活性化施策などについては、行政も知恵を絞り、市民の皆様の理解と協力を得ながら、引き続き取り組まなければなりません。
 また、東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設の火災対応のほか、ぎふメディアコスモスにおける漏水等の問題、あるいは、立体駐車場用地の土壌汚染対策費の問題なども残されております。
 こうした、今まさに直面している行政課題にもしっかりと向き合い、真摯に取り組んでまいる所存であります。

新年度予算

 以上、「岐阜を動かす」ための、私の市政運営に対する考え方の一端を述べさせていただきましたが、新年度の当初予算につきましては、予算編成時期に市長選挙が行われた関係上、いわゆる「骨格予算」として編成いたしました。
 人件費や扶助費等の義務的経費や施設管理費などの経常的経費のほか、継続事業にかかる経費などを中心に、その所要経費を計上し、市民生活の安定確保のため、市政執行に停滞をきたさないよう配慮いたしております。
 私の市政運営に対する考えを具現化する政策的経費、新規事業等につきましては、6月の定例会において、補正予算として提案いたしたいと考えておりますので、あらかじめ議員各位の御理解を賜りたいと存じます。
 それでは、「骨格予算」として編成しました新年度予算案について申し上げます。
 まず、市税収入などの歳入についてであります。
 歳入の根幹である市税収入につきましては、個人市民税が個人所得の増加などにより2億円の増となる一方、法人市民税が法人収益の減少により4億円の減、固定資産税が評価替えにより4億円の減となるなどの結果、全体で、本年度と比較し8億円、率にして1.1%減の653億円を見込んでおります。
 また、地方交付税に臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税につきましては、本年度の決算見込み及び地方財政計画などを勘案し、本年度当初予算と同額を見込んでおります。
 加えて、骨格予算として編成したことに伴い、財政調整基金からの繰入金が、本年度と比較し15億円の減となるなどの結果、これらを合わせた一般財源は、前年度に比べ約18億円の減となる見込みであります。
 一方、歳出につきましては、高齢化の進展等に伴い、福祉や医療など社会保障費の増加が続いていることに加え、新年度は4市1町による消防広域化の運用開始に伴う事業費が増加いたします。
 さらに、ハード整備につきましては、新年度、建設に着手することとなる新庁舎建設事業や長良小学校及び長良公民館改築事業など、大規模な財政需要も見込まれております。
 本市財政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にある中、市民ニーズを的確に把握し、中長期的な展望に立った大胆な選択と集中のもと、引き続き健全財政の維持に努めてまいります。

 この結果、平成30年度の予算規模は
一般会計は、1,562億3,000万円
特別会計は、1,088億6,550万円
企業会計は、504億8,745万7千円
総計は、3,155億8,295万7千円
となり、平成29年度当初予算と比較いたしますと、
一般会計で、12億8,000万円、0.8%の増
特別会計で、69億3,160万円、6.0%の減
企業会計で、11億8,305万8千円、2.4%の増とし、
全体では、44億6,854万2千円、1.4%の減と
なったところであります。

 それでは、当初予算案の主要な施策の大要につきまして、「ぎふ躍動プラン・21」が掲げる4つの将来都市像に沿って、順次御説明いたします。

1 安心して暮らせる都市づくり

 最初に、少子高齢社会への対応や、福祉・健康・医療の充実、防災対策など市民の安全・安心の確保、市民の支えあいによる福祉の増進などを通じ、誰もが安心して暮らせる都市を実現していくための施策について申し上げます。

(1)子育て支援 

 まず、子育て支援についてであります。
 平成28年6月に政府が閣議決定いたしました「ニッポン一億総活躍プラン」においては、少子高齢化への対策として、結婚、妊娠、出産、子育ての各段階に応じた切れ目のない「総合的な子育て支援」が必要とされております。
 本市におきましては、これまで「子育てで選ばれるまち・ぎふ」を掲げ、すべての子どもや家庭に対するきめ細やかな支援を行ってまいりました。
 その中心となる乳幼児期における学校教育や保育サービス、地域における各種の子育て支援事業につきましては、「子ども・子育て支援事業計画」に基づき推進しておりますが、平成31年度末に計画期間が終了することから、新年度は、第2期計画の策定に向けたアンケート調査を実施し、利用者のニーズを把握してまいります。
 また、保育環境のさらなる充実に向け、新年度も引き続き、多様なニーズに対応した保育サービスを拡充するとともに、保育士不足の解消に向け、私立保育園等の保育士の採用を支援するなど、安心して子どもを預けることができる環境整備に全力で取り組んでまいります。
 さらに、子ども・若者のあらゆる相談に対応する子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」におきましては、毎月の相談・支援件数が1,000件を超え、関係機関との緊密な連携により、あらゆるケースに的確に対応しているところであります。
 新年度も引き続き、大学生ボランティアと一緒に体験活動を行うメンターフレンド事業や「“エール”サマーフェス」など、様々な取り組みを展開するとともに、発達が気になる子どもに対する支援ニーズの増加に対応するため、市南部に(仮称)茜部幼児支援教室の整備を進めてまいります。
 加えて、子どもの貧困対策として、子ども食堂への支援を拡大するとともに、経済的に特に厳しい状況下に置かれている、ひとり親家庭等の生活実態調査を実施し、個々の世帯のニーズに応じたきめ細やかな支援につなげてまいります。
 また、全小学校に開設しております「放課後児童クラブ」につきましては、子育て世代のさらなる支援を行うため、新年度も「質」と「量」の充実を図ってまいります。
 保護者の就労実態や利用希望に応じて、新たに17カ所、計30カ所で対象学年を6年生まで拡充するとともに、新年度は35カ所において利用時間を午後7時まで延長するほか、学習支援員が巡回し、子ども達の学習意欲の向上や学習習慣の確立を目指す「放課後の学び」充実プロジェクトを引き続き推進するなど、子育て世帯への総合的な支援に努めてまいります。

(2)高齢者・障がい者等の地域生活支援

 次に、高齢者・障がい者の地域における生活支援について申し上げます。
 本市におきましては、人口に占める65歳以上の高齢者の割合である高齢化率が28%と、4人に1人以上が高齢者となっており、核家族化の進展なども相まって、高齢者のひとり暮らし世帯や老々世帯が年々増加しております。
 高齢者の多くの方々は、できる限り住み慣れた地域での生活を望んでおられることから、引き続き、住民主体の地域での見守り・助け合い活動を推進するとともに、災害時の避難行動支援を一体的に進めるなど、地域で安心して暮らせる、高齢者等への地域生活支援に努めてまいります。
 新年度におきましては、地域における課題や支援策を話し合う日常生活圏域協議体の設置箇所を拡大するとともに、「買い物支援サービス」や「高齢者の集いの場」など、支え合いの仕組みづくりを一層推進してまいります。
 また、高齢者の総合相談窓口である地域包括支援センターにつきましては、近年、相談者が抱える課題が複雑化・多様化するなど、対応が困難な事例が増加していることから、新たに市内3か所に「機能強化型地域包括支援センター」を設置し、こうした困難事例に対する後方支援の体制を強化してまいります。
 加えて、団塊の世代全員が75歳を迎える、いわゆる「2025年問題」を見据え、新年度からの「第7期高齢者福祉計画」に基づき、地域包括ケアシステムの構築、さらには深化・推進を図るため、高齢者の様々な課題の解消や介護保険サービスの充実強化のほか、在宅における医療と介護の連携強化などに取り組んでまいります。
 障がい児・障がい者に対する施策といたしましては、新年度からの「第4次障害者計画」に基づき、障がいの有無にかかわらず「誰もが自立して暮らせるまち」を目指し、障害福祉サービスの提供や相談体制の強化を図ることで、地域での暮らしをきめ細かく支援するとともに、「障がい」や「障がい者」に対する理解や配慮を一層促す取り組みを推進してまいります。
 生活保護につきましては、景気の回復により、就労する世帯が増加しつつあるものの、高齢化の進展に伴い、依然として受給世帯は緩やかな増加傾向にあります。
このため、新年度には、生活保護に至る前の生活に困窮されている方に対し、きめ細かな相談支援を実施している「生活・就労サポートセンター」の体制強化を図るとともに、貧困の連鎖の防止に向け、子どもの学習意欲に配慮した寄り添い型学習支援の対象者を拡大するなど、生活困窮者自立支援の充実に努めてまいります。

(3)健康増進、医療の充実

 次に、健康増進、医療の充実について申し上げます。
 高い保健医療水準に支えられ、日本人の平均寿命は年々延び続けており、近い将来には「人生100年時代」とも言われる超長寿社会が到来すると言われる中、高齢者の独居率上昇や要介護高齢者の急増が憂慮されております。
 こうした中、本市におきましては、市民だれもが心も体も健康で安心して暮らせる都市「スマートウエルネスぎふ」を目指し、「歩く」ことを通じて健康に関心を持ち、生活習慣の改善など健康寿命の延伸を図る様々な取り組みを実施してまいりました。
 新年度も引き続き、健康ステーションの健康教室や、歩くきっかけづくりとなるウオークイベントの開催を通じ、市民の皆様の健康づくりを推進してまいります。
 また、高齢者の健康づくりとして、新たに「食」「運動」「歯科口腔保健」をテーマとした各種健康教室などを行うことで、要介護状態に至る前段階の心身の活力が低下した、いわゆる「フレイル」を予防し、いつまでも元気で活躍できるよう支援してまいります。
 一方、社会が複雑・多様化する中で、過労をはじめとして、育児や介護の疲れ、いじめや孤立などの様々な要因により、心の悩みを抱えた人に対し、「こころの健康づくり」の必要性が高まっております。
 このため、新年度は、特に深刻化している若年層をはじめとする自殺予防対策を計画的かつ効果的に推進するため、新たに「自殺対策計画」を策定し、心の健康の保持増進を図ることにより自殺者減少を目指してまいります。
 次に、医療の充実についてであります。
 本市におきましては、市内各医療機関での受診に加え、休日や夜間の時間帯においても岐阜市民病院の「小児夜間急病センター」「休日急病センター」などで、安心して受診していただける体制を整えております。
 さらに、地域医療の拠点となる岐阜市民病院におきましては、本年度、より精密で体への負担が少ない手術が可能となる内視鏡手術支援ロボットを導入したのに続き、新年度には、最新のMRI装置を導入するなど、計画的に医療機器の整備を進めてまいります。
 今後におきましても、市民の命と健康を守る「最後の砦」にふさわしい、より高度で質の高い医療の提供に努め、高度急性期病院としての使命を果たすべく、さらなる医療環境の充実を図ってまいります。

(4)生活の安全

 次に、市民生活の安全について申し上げます。
 近年、犯罪の認知件数は減少傾向にありますが、さらなる犯罪抑止により、市民の皆様がより安全・安心に暮らせるよう、防犯対策の取り組みを推進してまいります。
 新年度は、地域における防犯環境の整備として、防犯灯や防犯カメラの設置を促進するとともに、地域防犯ボランティアリーダーの育成や、青色回転灯支援事業など、地域安全活動への支援を継続してまいります。
 一方、本格的な人口減少社会を迎え、本市におきましても、所有者による適切な管理が行われていない空き家が増加し、地域住民の生命、財産や生活環境などに影響を及ぼすことが懸念されております。
 このため、新年度は、現在策定を進めております「空家等対策計画」に基づき、空き家に関する様々な相談等を受け付ける総合窓口を設置し、管理不全な空き家に対し適切に対応する体制を整備するとともに、適正管理や流通・活用に向けた施策の検討を進めてまいります。

(5)総合防災体制の充実強化

 次に、総合防災体制の充実強化について申し上げます。
 近年、全国各地で大規模災害が頻発する中、近い将来、発生が危惧される南海トラフ巨大地震のほか、風水害や土砂災害など、いかなる災害が発生した場合においても、市民の皆様の安全と安心を守るため、「自助」「共助」「公助」が一体となった防災・減災対策を進めてまいります。
 新年度は、「自助」による減災対策として、高齢者や障がい者などのいわゆる避難行動要支援者を対象とした、家具の固定にかかる支援制度を継続するなど、引き続き、市民の生命と身体を守る対策に取り組んでまいります。
 また、「共助」の中心となる自主防災組織の強化として、地域における防災啓発活動や、発災時における避難所運営等の核となる人材を育成するため、引き続き、日本防災士機構が認定する「防災士」資格の取得を支援するなど、地域防災力の強化を図ってまいります。
 さらに、「公助」の対策として、緊急地震速報などの緊急情報を防災行政無線などに瞬時に配信する、全国瞬時警報システム・Jアラートの新型受信機への更新などを着実に進めてまいります。
 また、災害対応の拠点となる新庁舎につきましては、一般建築物の1.5倍の耐震性能や常設の災害対策本部室をはじめ、あらゆる災害を想定した整備を図るとともに、隣接する立体駐車場につきましても、1.25倍の耐震性能や備蓄倉庫、大型車両の駐留スペースなど、新庁舎の拠点機能をサポートする防災施設として整備を進めてまいります。
 さらに、常設する災害対策本部室で必要となる防災情報システムの構築や、防災行政無線などの通信システムの移設にかかる設計業務に着手し、災害対応の拠点としての機能整備を進めてまいります。
 また、消防の広域化につきましては、新年度からこれまでの瑞穂市に加え、新たに山県市、本巣市及び北方町を含めた4市1町による運用を開始し、都市間連携によるスケールメリットを生かした消防力の充実強化を図ってまいります。
 地震発災時の交通確保に重要となる橋梁の老朽化対策につきましては、道路法に基づく点検結果を踏まえ、計画的な補修・更新により長寿命化を図るとともに、着実に耐震化を進めてまいります。
 内水対策といたしましては、これまでの浸水被害状況を踏まえ、引き続き、水路改修などを推進するとともに、特に浸水被害が多い境川流域の公園等において、計画的に雨水貯留施設を整備してまいります。
 さらに、排水機場の設備更新のほか、地下式道路、いわゆるアンダーパスの冠水対策など、水害に対する多面的な対策を進めてまいります。
 また、水道事業におきましては、安全で安心な水道水を安定的に給水するため、災害対策及び老朽化対策として、配水管布設替を推進してまいります。

2 便利で快適な都市づくり

 次に、便利で快適な都市の実現のため、持続可能な低炭素社会、循環型社会の構築に努め、自然との共生を図るとともに、利便性の高い生活環境の充実に努めていくための施策について申し上げます。

(1)地球環境保全対策の推進

 最初に、地球環境保全対策の推進についてであります。
 平成28年11月に地球温暖化対策の新たな国際的枠組みであります「パリ協定」が発効したことを踏まえ、本市におきましても、平成28年度に改定いたしました「地球温暖化対策実行計画」に基づき、国と歩調を合わせ、引き続き取り組んでまいります。
 新年度には、ゼロエネルギー住宅、いわゆるZEHの取得や、省エネ改修のほか、地下水を利用した地中熱ヒートポンプ空調設備の設置にかかる助成を継続するなど、本市の恵まれた地域資源である太陽光や地下水等の再生可能エネルギーの利用や、各家庭における省エネ化を一層推進してまいります。
 また、家庭用燃料電池システムや、電気自動車など蓄電池を持つ自動車と住宅との間で相互に電力を供給することができる次世代自動車充給電設備、いわゆるV2Hの導入に対する助成を継続するなど、温室効果ガス削減に寄与する新技術の普及を支援してまいります。
 自然環境の保全につきましては、「岐阜市生物多様性プラン」に基づくアクションプランの進捗を図るため、引き続き、環境教育の推進や希少種の保全などに取り組んでまいります。

(2)循環型社会の実現

 次に、ごみ減量・資源化の推進について申し上げます。
 美しい住環境や都市景観を次世代に継承していくためには、ごみの発生抑制、資源の循環的利用を図り、地球環境への負荷を減らし、日常的に資源を有効利用する循環型社会を構築することが重要であります。
 本市におきましては、これまで分別されずに焼却されてきた雑がみの回収を「ごみ1/3(三分の一)減量大作戦」市民運動の一つとして位置づけ、紙ごみの資源化、排出抑制に力を注いでまいりました。
 新年度も、こうした市民運動の機運をさらに高めることで、雑がみ回収を一層推進してまいります。
 また、低コストで手軽に家庭での生ごみの堆肥化が実践できるダンボールコンポストの普及促進にかかる助成を継続し、さらなる生ごみの排出抑制と資源化に取り組んでまいります。
 加えて、「プラスチック製容器包装」の資源化につきましては、新リサイクルセンター整備にあわせた実施に向け、市民の皆様にとってわかりやすく、効率的な収集体制の構築に向けた検討を進めてまいります。

(3)クリーンで快適な生活環境の充実

 さらに、衛生的で快適な生活環境を維持向上していくため、廃棄物の適正処理にかかる環境整備を着実に進めてまいります。
 平成27年10月の火災で焼損した東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設につきましては、早期復旧に向け、建設用地の地盤整備 及び施設本体の建設工事に着手してまいります。
 あわせて、施設が復旧するまでの間におきましても、市民サービスの低下を招かぬよう、粗大ごみを着実に処理するとともに、火災により発生する費用について、引き続き原因者に求償してまいります。
 一方、安定的かつ継続的にごみ処理を遂行していくためには、地域の御理解を賜りながら、既存の処理施設を計画的に更新していく必要があります。
 カン、ビンなど資源ごみの中間処理を行う新リサイクルセンターにつきましては、平成34年度の稼働に向け建設工事に着手してまいります。
 また、稼働から38年が経過する掛洞プラントにつきましては、東部クリーンセンター及び岐阜羽島衛生センター次期ごみ処理施設の立地や処理能力等を踏まえ、後継となる新ごみ焼却施設の整備に向けた検討を進めてまいります。
 さらに、下水道事業につきましては、引き続き管渠整備や新年度中に完成予定の中部プラント全面改築を着実に推進し、快適な生活を享受できる環境づくりに努めてまいります。

(4)産業廃棄物適正処理の推進

 また、北部地区産業廃棄物不法投棄事案につきましては、平成20年4月から平成25年3月にかけて産業廃棄物特別措置法に基づく特定支障除去等事業を実施した後、これまで現場及び周辺の環境調査や浸出汚濁水処理設備の維持管理を継続してまいりましたが、モニタリングの結果が安定しておりますことから、新年度は現場内の環境調査を終了し、不要となる設備類を撤去してまいります。
 一方、周辺環境の監視は継続し、不法行為者等への責任追及につきましても、引き続き、専門家の助言を得ながら行政代執行等の費用回収に取り組んでまいります。

(5)利便性の高い生活環境の充実

 次に、利便性の高い生活環境の充実について申し上げます。
 交通政策につきましては、「総合交通戦略」及び「地域公共交通網形成計画」に掲げる、本市の目指す将来都市像である「コンパクトシティ+ネットワーク」の実現に向け、引き続き「公共交通を軸に都市機能が集積した歩いて出かけられるまち」を目指し、諸施策を推進してまいります。
 その中心となるバス交通につきましては、本格的な人口減少・超高齢社会に対応するため、幹線・支線・コミュニティバスが有機的に連携した利便性が高く効率的なバスネットワークの構築を目指し、岐阜市型BRTによる幹線路線の機能強化とあわせ、地域の日常生活の移動を支えるコミュニティバスの導入を着実に進めてまいります。
 加えて、現在の「総合交通戦略」の計画期間が平成30年度末で終了することを踏まえ、新年度には、これまでの取り組みをさらに推進するための新たな計画を策定してまいります。

3 活力のあふれる都市づくり

 次に、中心市街地ににぎわいを取り戻し、まちなか居住の推進を図るとともに、本市の歴史や文化、自然を活かした観光や多様な産業の振興、雇用の確保などにより、活力のあふれる都市を実現していくための施策について申し上げます。

(1)にぎわいある中心市街地の創出

 まず、にぎわいある中心市街地の創出についてであります。
 中心市街地を形成する、岐阜駅周辺から柳ケ瀬、ぎふメディアコスモス周辺に至る区域につきましては、現在、国に認定申請をしております次期中心市街地活性化基本計画に基づき、様々な取り組みを進めてまいります。
 とりわけ、柳ケ瀬地区を商業地として再生することに主眼を置き、個性あふれる店舗の立地などにより、まちの魅力を高めるとともに、まちの活力を支える居住者の確保を図ってまいります。
 「知・絆・文化」の拠点である「みんなの森 ぎふメディアコスモス」につきましては、知的刺激に満ちた心地よい空間の中、子どもから高齢者まで幅広い世代の方々が集い、大いに楽しんでいただいております。
 また、市民主体の活動を通じた人と人との交流が、さらなるにぎわいを創出しており、昨年11月には、開館から28カ月余りで延べ300万人の来館者が訪れるなど、中心市街地におけるにぎわいの拠点として定着しております。
 新年度におきましても、引き続き、教育や文化、市民相互の交流機能が融合することにより、施設の魅力をさらなる高みへ押し上げ、そこから生まれるにぎわいを岐阜市全体へ波及させてまいります。
 市街地再開発事業につきましては、JR岐阜駅周辺における新たなにぎわいとまちなか居住の拠点となる岐阜駅東地区の再開発ビルが、新年度中に完成する予定であります。
 さらに、柳ケ瀬活性化の起爆剤としての期待が高まる高島屋南地区につきましては、新年度、権利者への補償及び除却工事に着手する予定となっており、まちなか居住の推進や新たなにぎわいの創出に向けた地域の皆様の取り組みが実を結ぼうとしております。
 また、名鉄高架事業につきましては、引き続き、県、名鉄と連携し、早期事業化に向けた進捗を図るとともに、高架化や周辺土地区画整理事業などに要する財源として、鉄道高架事業基金に所要の積立を行ってまいります。

(2)魅力ある観光の推進

 次に、観光の振興について申し上げます。
 近年、増加の一途をたどる訪日外国人旅行者は、昨年2,800万人を突破し、5年連続で過去最高を更新する中、政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に4,000万人の達成を目指すとしております。
 そのカギを握るのは、固有かつ豊富な観光資源を有する地方であり、今まさに、本市の“煌めく宝”を国内のみならず海外に向けて広くアピールすることで、インバウンド需要を取り込む絶好の機会が訪れております。
 本市は、悠久の歴史、文化に裏打ちされた、世界に誇るべき地域資源が豊富にあり、中でも1,300年の歴史を有する「ぎふ長良川鵜飼」は、平成27年3月、国の重要無形民俗文化財に指定されるとともに、同年4月に日本遺産第1号に認定された「『信長公のおもてなし』が息づく戦国城下町・岐阜」の重要な構成要素となっております。
 こうした評価を弾みに、新年度は、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指し、引き続き市民意識の醸成を図るとともに、鵜飼の魅力を広く国内外に向けて発信するツールとしてプロモーション映像を制作し、各種イベントや商談会等での利用に加え、ホームページやSNSを活用した効果的なPRを展開することで、観光誘客につなげてまいります。
 また、「岐阜」の名付け親である織田信長公が、楽市楽座などの改革を進めながら天下統一を目指した足跡は、日本遺産にも認定されたように、かけがえのない岐阜市固有の歴史資産であります。
 このため、市民のレガシーとするべく、昨年、官民一体となって取り組んだ「信長公450プロジェクト」の精神を引き継ぎ、将来に向けて「信長公命名のまち・岐阜市」の魅力を発信し続け、都市ブランドの定着を図っていくことが重要であります。
 新年度には、日本全国を走行する長距離トラックや公用車にラッピングを施すなど、「信長公命名のまち・岐阜市」の認知度がさらに向上するようプロモーションを展開してまいります。
 一方、年間30万人もの旅行者が訪れる本市観光の目玉施設である岐阜城につきましては、建築後61年が経過し、施設の老朽化が懸念されることから、平成28年度に行った基礎地盤の地質調査に続き、新年度には天守閣及び資料館の耐震診断を実施してまいります。

(3)産業振興

 次に、産業の振興について申し上げます。
 我が国経済は、高度成長期のいざなぎ景気を超え、戦後2番目の長さとなる景気拡大を続けており、雇用・所得環境が着実に改善するなど、大企業を中心に経済の好循環が回り始めているものの、本市経済を支える中小企業や小規模事業者には、依然として、その効果が十分に及んでいない状況であります。
 こうした状況を受け、新年度は、岐阜市信用保証協会を活用した融資制度を拡充するとともに、信用保証料の補填を継続し、市内中小企業者の資金繰りの円滑化を支援してまいります。
 一方、急速に進展する少子高齢化を背景に、景気回復による人手不足が顕在化しており、とりわけ中小企業の経営に及ぼす影響が深刻化しつつあります。
 このため、新年度には、岐阜連携都市圏の構成市町との共催により、圏域の幅広い業種の企業が参加する合同企業説明会を開催するとともに、より魅力ある労働環境を望む求職者ニーズに応えられるよう、市内中小企業を対象としたセミナーを開催するなど、人材確保と定着率向上に対する支援を拡充してまいります。
 また、本市及びその周辺には、IT産業の集積拠点や、岐阜大学をはじめとする研究開発機関が立地しており、新たな成長市場として期待される人工知能・AIの関連分野において、ベンチャー企業の創業が期待できる環境にあります。
 このため、こうしたベンチャー企業に対し、事務所賃料や研究開発資金に対する助成のほか、中小企業融資制度による支援を継続するなど、第4次産業革命を見据えたAI関連企業の育成を促進してまいります。
 次に、農業の振興について申し上げます。
 国においては、EUとの経済連携協定や、アメリカを除く11カ国とのTPP・環太平洋パートナーシップ協定の早期発効など、貿易自由化を推進する中、国内農業の将来にわたる持続的発展のため、ブランド力向上をはじめとした国際競争力の強化を図る一方、経営基盤の安定強化に向けた取り組みなどを進めております。
 こうした中、本市では、持続可能な力強い農業の実現に向け、「攻め」と「守り」の両輪で農業振興に取り組んでまいります。
 まず、「攻め」の施策といたしましては、薬用作物の産地化に向け、生産拡大と販路開拓に向けた取り組みを継続するほか、「ぎふベジ」のブランド力向上に向け、専用ホームページに掲載している、地元モデルによるPR動画や生産者と消費者を結ぶSNSなどの魅力的なコンテンツを拡充し、情報発信力のさらなる強化を図ってまいります。
 さらに、「ぎふベジ」の販路拡大に向け、これまでの「地産地消」に加え、市外への「地産外商」を一層推進するため、集客力や情報発信力の高い首都圏などで魅力的かつ効果的な情報を発信し、認知度向上と高付加価値化につなげてまいります。
 一方、「守り」の施策といたしましては、優良農地の集積・集約化を一層推進するとともに、新たな担い手を確保するため、新規就農者に対する支援を継続してまいります。

4 人生を楽しむ都市づくり

 次に、心の豊かさを実感でき、人生を楽しむことができる都市の実現のため、市民協働のまちづくり、学校教育、生涯学習の充実など、様々な「人づくり」施策を推進するとともに、文化の継承・創造に努めていくための施策について申し上げます。

(1)市民協働・生涯学習の推進

 少子高齢化や核家族化の進展、ライフスタイルの多様化などを背景に、地域コミュニティを取り巻く環境が大きく変化しております。
 こうした中、複雑・多様化する地域課題に柔軟かつきめ細かく対応していくためには、地域社会で市民が支え合う仕組みや、多様な世代や主体が協働して解決する多世代交流・共生のまちづくり、そして、地域社会を担う多様な人材を確保することが重要となります。
 こうした観点から、本年度中に策定いたします「協働のまちづくり推進計画」に基づき、市民がまちづくりの主権者である協働社会を実現するための様々な施策を推進してまいります。
 協働のまちづくりの推進拠点である「市民活動交流センター」におきましては、「まちづくり協議会」を支援する地域力創生事業や、市民の主体的な活動提案の実現を応援する「市民活動支援事業」など、まちの活力を高める様々な活動に対して、引き続き支援してまいります。
 さらに、「人生100年時代」とも言われる超長寿社会が到来しようとする中、だれもが生涯にわたって生きがいを持ち、心豊かで充実した人生を送るためには、身の周りにある様々な事柄に関心を持ち、学び、その成果をまちづくりに活かしていくことが重要であります。
 このため、本年度中に策定いたします「第3次生涯学習基本計画」に基づき、人生の各ステージにおける学びを支援し、生涯活躍社会の構築に努めてまいります。
また、本市では、本年度から元気で意欲に溢れる高齢者を「ぎふスーパーシニア」と称し、地域におけるまちづくりや人づくりにかかる、「スーパーシニア」の学びや活躍の場の創出に努めております。
 新年度は引き続き、長良川大学の「ぎふスーパーシニア学部」におきまして、まちづくりに取り組む人材を養成し、地域活動につなげるほか、「ぎふスーパーシニア教育学講座」の修了者をリスト化し、コミュニティ・スクールにおいて活躍していただくよう取り組んでまいります。
 さらには、官学連携により学校と地域が一体となって子どもの成長を支える仕組みづくりに向けた研究を進めるなど、「スーパーシニア」が子どもの学びの場や地域活動において、その知識や経験をいかんなく発揮し、ともに輝けるまちづくりを目指してまいります。
 一方、市民の皆様の「学び」を支える「知の拠点」である中央図書館におきましては、市民に身近な「滞在型図書館」として、図書館サービスの向上に努め、楽しさあふれる読書環境を提供してまいります。
 さらに、本の貸し出しなどの従来の枠組みに加え、子どもの表現力や創造力向上につながる「子ども司書養成講座」や、個人の蔵書を地域で共有する「みんなのライブラリー」及び市民が主体的に事業運営にかかわる「ぎふライブラリークラブ」に対する支援を継続するなど、「本を介して人とまちを繋ぐ」次世代型図書館を目指してまいります。
 また、生涯スポーツの推進につきましては、「スポーツ推進計画」に基づき、市民だれもが元気で健康な生活を営めるよう、スポーツを気軽に楽しめる様々なイベントの開催や環境づくりに取り組んでまいります。
 また、本年8月、東海地区において、高校生最大のスポーツの祭典「全国高等学校総合体育大会」、いわゆる「インターハイ」が開催されます。
 本市におきましては、ボクシングと空手道の2競技を実施することから、昨年5月に実行委員会を設立し準備を進めてきており、新年度におきましても、着実に準備を進め、競技運営に万全を期してまいります。
 さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、新年度には、スロバキア共和国のホストタウンとして、首都ブラチスラバ市に代表団を派遣し、競技団体と事前合宿に関する協議を進めてまいります。
 また、スロバキアからの視察団を本市に受け入れ、市民との交流を図るとともに、本市の魅力を発信するプロモーション活動をブラチスラバ市にて実施するなど、岐阜市とスロバキアの相互理解を深め、ホストタウン推進に向けた機運の高揚を図ってまいります。
 加えて、当大会での活躍が期待される、岐阜市ゆかりのトップアスリートに対しても、競技力向上のための支援を継続するなど、スポーツ活動の振興を図ってまいります。

(2)学校教育の充実

 次に、学校教育の充実について申し上げます。
 本市におきましては、まちの未来を担う人材を育む教育を最重要施策に位置付け、複雑化していく現代社会に的確に対応しつつ、夢や希望の実現に果敢に挑戦できる子どもたちを育んでまいります。
 平成29年3月に公示された新学習指導要領におきましては、生きて働く「知識・技能」、未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」、学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」が、新しい時代に必要な資質・能力として位置付けられております。
 こうした資質・能力を育んでいくためには、社会や世界との関わりの中で、学んだことの意義を実感できる学習活動を充実させることが重要になります。
 このため、新年度には、プログラミング教育のさらなる充実を図るとともに、これまでのキャリア教育を刷新し、これからの社会を生き抜く力の育成に取り組んでまいります。
 まず、「プログラミング教育」につきましては、第4次産業革命の進展に伴う情報活用能力育成の必要性に鑑み、平成32年度から小学校における必修化が示されたところであります。
 本市では、国に先駆け本年度より開始したプログラミング教育において、より楽しく効果的に学べるよう、人型ロボット・Pepperを小中学校39校で活用し、情報技術のみならず、論理的・創造的に思考し、課題を解決する力を育んでおります。
 新年度は、未導入校である小中学校29校にも配備し、全小中学校においてPepperを活用したプログラミング教育を推進してまいります。
 また、「キャリア教育」につきましては、将来の社会的・職業的自立に向け、これまでも各学校において、職場体験学習や起業家教育などを実施してまいりました。
 新年度は、新たな時代に必要な意欲や力を育むことを目指し、産官学連携のもと、ものづくりや高度なプログラミングなど、様々な魅力あふれるプログラムが一堂に会した体験講座を実施してまいります。
 また、本市の「教育立市」の象徴ともいえる「英語教育」につきましては、国に先駆け、平成16年度より小学校3年生から正式な教科として力を注いでおります。
 さらに、昨年度から民間の教育シンクタンクとの連携により、英語分野を皮切りに、エビデンスに基づく教育の実践と共同研究を進めており、子どもたちの学力や意欲の変化について、客観的かつ科学的な分析を行っております。
 新年度も引き続き、共同研究の進展を図り、小学校から中学校へと英語教育を効果的に繋ぐ、小中一貫の英語カリキュラムの確立を目指してまいります。
 また、「特別支援教育」につきましては、障がい者が差別されることなく、障がいのない人とともに生活し、学ぶ「インクルーシブ教育」を一層推進してまいります。
 新年度には、子どもが抱える様々な問題や課題に対し、よりきめ細かく対応するため、「ハートフルサポーター」及び「特別支援教育介助員」を計8名増員いたします。
 また、軽度の障がいのある児童生徒が専門教諭による個別指導を受ける「通級指導」につきましては、中学生夜間通級指導教室「トワイライト」を1教室増設するなど、子どもたちがより支援を受けやすい環境を整備してまいります。
 一方で、質の高い充実した教育を提供するためには、それを実践する教職員が心身ともに充実して児童生徒と向き合うことができる環境を整備することが必要であります。
 このため、昨年12月に文部科学省が公表した「学校における働き方改革に関する緊急対策」を踏まえ、本年度策定いたしました教職員の働き方改革に関する総合的なプランを着実に推進してまいります。
 新年度は、単独で部活動の指導や引率ができる「部活動指導員」を新たに設置するとともに、本年度から各学校に派遣しているICT機器専門の支援員「ICTサポーター」のさらなる活用を図るほか、「ノー残業デー」や夏季休業中に学校閉庁日を設けるなどの取り組みを進めてまいります。
 一方、ハード面につきましては、長良小学校及び長良公民館改築を着実に進めるとともに、今後も快適な学習環境を創出するため、施設の老朽化対策やトイレ改修をはじめとする環境改善などに取り組んでまいります。

(3)歴史ある文化の継承、新たな都市文化の創造

 次に、歴史ある文化の継承について申し上げます。
 本市の誇る地域資源である岐阜城や長良川鵜飼などの歴史資産や伝統文化の素晴らしさを、市民の皆様はもとより、国内外に広く発信していくことが重要であります。
 国史跡岐阜城跡におきましては、平成19年度から実施してまいりました信長公居館発掘調査の結果、合わせて7つの庭園が確認され、金箔瓦の建物を取り巻く庭園群の全貌が明らかになるなど、その実像に迫る様々な成果が得られました。
 チャートと呼ばれる迫力ある岩盤を背景に、水の流れを伴う池を庭園内に配し、その池底には色彩を意識した小石が敷かれるなど、当時の庭園は、まるで豪快さと繊細さが織りなす「石と水の物語」が伺えるものであったと推測されます。
 新年度は、こうした成果を取りまとめ、広く発信していくとともに、遺跡の整備に向けた検討を進めてまいります。
 また、国の重要無形民俗文化財である長良川鵜飼につきましては、ユネスコ無形文化遺産登録を目指し、日中共同申請など様々な可能性を視野に入れながら、引き続き早期登録に向けた調査と準備を進めてまいります。
 次に、新たな都市文化の創造についてであります。
 私たちが文化芸術による感動や生きる喜びを得て、潤いのある心豊かな生活を実感するためには、文化芸術の振興にとどまらず、文化芸術によって生み出される様々な価値を活用し、観光、まちづくり、教育などの多様な分野と連携を図っていく必要があります。
 こうした背景のもと、本年度中に策定いたします「文化芸術指針」に基づき、本市の文化芸術に関する施策を総合的に推進してまいります。
 ぎふメディアコスモスにおきましては、市民の皆様の発表の場となる「美術展覧会」や「メディアコスモス新春美術館」の開催により、気軽に芸術鑑賞できる機会を提供するなど、「文化の拠点」にふさわしいにぎわい創出を図ってまいります。
 また、多様な文化芸術や伝統文化の魅力を継承するため、小中学校へ芸術家を派遣し、児童生徒の感性に響くライブを行う「アートライブ・ウエルカム!アーティスト」を引き続き実施するなど、幅広い世代に文化・芸術に触れる機会を提供することで、人材の育成を図ってまいります。

5 行政の効率化・市民サービスの向上等

 次に、行政の効率化や市民サービスの向上、さらには自立した都市経営について申し上げます。
 社会経済情勢が大きく変化する中で、本市が持続的に発展し、あらゆる行政需要にも柔軟に対応できる、自主自律の都市経営を確立するためには、民間活力の導入、計画的な行財政運営など、効率性、実効性を向上させるための弛まぬ努力が必要であります。
 職員定数につきましては、市民病院における医療体制の充実や新庁舎開庁準備の体制を強化する一方で、嘱託化などにより、行政サービスの低下を招くことなく一層のスリム化を進めるとともに、職員の給与についてもさらなる適正化に努めてまいります。
 職員育成につきましては、ハラスメントの防止や女性活躍の推進に向けた研修のほか、質の高い行政サービスの提供に資する研修を実施するなど、引き続き職員の能力・資質向上を図ってまいります。
 公共施設等マネジメントにつきましては、将来における公共施設等の更新等にかかる膨大な財政需要や、人口減少など社会環境の変化に伴う利用動向の変化を踏まえ、昨年度策定した「公共施設等総合管理計画」に基づき、新年度から建物の健全性を調査する公共施設劣化度調査に着手してまいります。
 また、市民サービスの向上でありますが、新年度、建設工事に着手する新庁舎におきまして、各種届出や証明書交付の窓口を集約し、ワンストップでサービスを提供する「総合窓口」の設置に向け、システム構築などを進めてまいります。
 さらに、高齢者や障がい者、子育て中の方など、様々な市民の皆様が訪れることから、ユニバーサルデザインを導入するとともに、こうした方々の生の声を最大限に反映することで、だれにとっても優しく使いやすい「共生社会」のシンボル的施設として整備を進めてまいります。
 次に、自立した都市経営についてであります。
 本市を含め全国の自治体にとりまして、急速に進展する人口減少・少子高齢化への対応が、将来にわたり持続可能な都市経営を行っていく上で、喫緊かつ最大の課題となっております。
 こうした中、基礎自治体がお互いに助け合う「水平連携」「水平補完」関係を構築し、地域の活力と持続性を高める取り組みが大変重要になっております。
 本市におきましては、連携中枢都市圏の形成に向け、昨年11月に、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町及び北方町との連携協約を締結いたしており、本年度中に圏域の将来像と具体的な取り組みを示した連携中枢都市圏ビジョンを策定いたします。
 新年度は、連携中枢都市として本市が中心となり、ビジョンに基づく34の連携事業を展開し、未来を見据えた広域連携の第一歩を踏み出してまいります。

おわりに

 以上をもちまして、市政に対する所信の一端と平成30年度の主な施策の大要を申し述べました。
 冒頭でも申しましたように、“岐阜が動いた”と実感していただけるよう、市民の皆様の声に広く耳を傾けながら、誠心誠意、謙虚な気持ちで職責を果たす決意でありますので、議員各位をはじめ、市民の皆様の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、予算に関係いたします条例なども提案いたしておりますが、それぞれ提案理由が付記してありますので、よろしく御審議の上、適切なる御決定を賜りますようお願い申し上げます。