岐阜市景観基本計画

岐阜市景観基本計画
(2011年5月6日更新)

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景観基本計画について

岐阜市は、道三・信長ゆかりの岐阜城を頂く緑豊かな金華山、千三百年の歴史を誇る鵜飼が営まれる清流長良川等、歴史・文化と自然環境に恵まれた県都として発展してきました。

平成18年1月1日の旧柳津町との合併を経て、より広い地域が、バランスの取れた魅力的なまちとして発展するため、「多様な地域核のある都市」を将来都市像の基本コンセプトとして、各地域の個性と特色を生かした美しいまちづくりを進めることが求められており、すぐれた景観の形成はそのための有効な施策として推進していく必要があります。

岐阜市においては、平成9年に都市景観条例を施行した後、平成10年には都市景観形成基本計画を告示して、様々な施策を展開してきましたが、平成16年12月の景観法施行を受け、より幅広い価値観と地域特性を生かした岐阜のまちづくりに向けた多様な施策の展開を目指し、「岐阜市景観基本計画(平成19年8月22日付け 第23回岐阜市都市景観審議会了承)」を策定し、平成20年10月1日付けで適用しました。


景観基本計画の内容

基本理念:「美を愛で、美に和み、美に潤う岐阜のまち」  ~自然と都市を調和させ、歴史と未来をつなぐ景観を創りだす~

岐阜市は、長良川・金華山に代表される豊かな自然や岐阜(現在の金華地区)・加納の2つの城下町として発展してきた歴史・文化、現代の生活の表れである建築物や橋、道路等が重なりあい、「自然」・「歴史・文化」・「都市」が調和した多様で個性ある美しい景観特性を有しています。

このような美しい景観を、岐阜市民共通のかけがえのない資産として未来に引き継ぎ、心が和み、心に感じることのできる岐阜ならではの癒されるまちづくりを積極的に行っていきます。

また、他の都市にはない地域特性、「岐阜らしさ」を生かしたまちづくりを進めていくことは、都市のブランド化を促進し、まちの活性化や地区の価値を上げていくことにもつながります。

新しい未来に向けて、岐阜市は視覚的な美しさとともに、地域固有の自然・歴史、人々が共有する価値観や文化がまちの表情としてあらわれ、安らぎや潤い、愛着や人々の温もりにより精神的な満足感や快適性が得られるものを真の美しさとしてとらえた美しい都市づくりに向けて、上記の基本理念のもと、景観の形成に取り組んでいきます。

基本目標

岐阜市には、金華山・長良川をはじめとした美しい「自然」や道三・信長を語る岐阜城等の「歴史」、柳ケ瀬やJR岐阜駅前等の新しい「都市」としての顔があります。これらの岐阜らしい景観を保全・創出するうえで重視すべき「自然」「歴史」「都市」をキーワードとして基本目標を定めます。また、これらの岐阜らしさを市民や来街者が心で感じることのできるまちの形成は、市民が岐阜への愛着や誇りを持ち、その地域でしか感じることのできない音やにおいなども含めた地域資源を十分に生かし、住民や事業者が主体的に景観づくりに取り組んでこそ実現できることから、「地域の個性」をキーワードとして目標を定めます。

基本目標1  自然・環境が生きる景観

市民共通の財産である長良川や金華山等、心に潤いや安らぎをもたらす自然が生きる景観の形成を目指す

基本目標2  歴史・伝統が再生する景観

岐阜と加納の2つの城下町を基盤として発展してきた岐阜市において、市街地に点在する歴史的な建築物やまちなみ、文化財等を生かしながら、歴史と文化の薫る景観の形成を目指す

基本目標3  都市が進化・発展する景観

県都として、多様な都市機能の立地する中心市街地や住宅地等において、賑わいや風格、魅力、個性、安全性、快適性等を創出し、岐阜らしさを感じることのできる景観の形成を目指す

基本目標4  地域の個性を生かした景観

安全・快適な空間形成に努めつつ、地域固有の景観資源との調和を図り、地域が主役のまちづくりを行うことで、真に市民が愛着と誇りを持てる景観の形成を目指す

景観形成の基本方針

基本方針1  豊かな自然の景観を創る

  • 長良川や伊自良川、金華山や百々ヶ峰等の自然豊かな美しい景観の保全・創出
  • 潤いと安らぎある河川・山地空間の形成
  • 農地や里山と集落がおりなす田園景観・里山集落景観の保全・活用
  • 長良川や金華山、北部の山なみ等の眺望景観の保全・創出

基本方針2  城下町の歴史的な景観を創る

  • 岐阜と加納の2つの城下町の歴史的たたずまいや雰囲気のある景観の保全・創出
  • 岐阜城等の歴史資源や鵜飼等の文化資源の保全・活用と新たな歴史的・文化的景観資源の発掘・活用
  • 長良川や金華山、歴史的まちなみが一体となった美しい眺望景観の保全・創出

基本方針3  近過去の懐かしい景観を創る

  • まちの成り立ちや地域特性を生かした岐阜ならではの景観の形成
  • 柳ケ瀬再生に向けた昭和の懐かしい文化的景観とまちなかの賑わい景観の創出
  • 岐阜の様々な顔を楽しめ、回遊できるネットワーク空間の創出

基本方針4  未来へ発展する現代的な景観を創る

  • 次の岐阜の発展を牽引する岐阜駅周辺地区の新しい顔づくり
  • 県庁及び県美術館周辺地区等の風格ある景観の保全
  • 創出・自然・歴史・文化を生かした賑わいある景観の創出
  • 過去と未来をつなぐ個性ある美しいシンボルロードの保全・創出
  • 拠点施設を生かした個性的・魅力的な景観の創出

基本方針5  安全で快適な暮らしと周辺環境に調和した景観を創る

  • 安全、安心、快適な暮らしの実現に向けた景観の形成
  • 周辺環境・景観と調和したまちなみの形成
  • 多様な世代が集まり、交流できるコミュニティがある景観の形成

景観形成上重要な区域

景観は、市民生活や都市活動の結果として現出したものであることから、景観形成の取り組みは、官民が協働して取り組みを続けていく必要があります。

その際、行政は、市民等の活動を適切に誘導・支援する役割を担うとともに、岐阜らしい景観形成を誘導する観点から、景観形成上重要な区域において、その景観を積極的に保全・創出するよう各種の施策や事業を講じていく必要があります。

それらの地域を「景観計画重要区域」として位置づけ、良好な景観の形成を計画的・戦略的に誘導していくこととします。


※ 景観計画重要区域とは、岐阜らしい景観を形成していくための特に重要な区域になることから、総合的な景観形成の基本方針に基づき、選定するものとします。


景観形成の推進方策

景観づくりは景観まちづくりから

景観は、地域固有の自然や歴史・文化に、人々の生活が重なりあり、長い年月をかけ形を変えて、「まち」の顔や風景として現れたものであり、まちづくりと景観づくりは切り離せない関係にあるといえます。

まちづくりには、観光振興や住環境整備、商業の活性化、自然環境保全、歴史・文化財の保全等、様々な分野がありますが、景観づくりは、それらの共通のプラットフォームとしての性格を有しています。岐阜市では、総合的なまちづくりの推進に向けて、あらゆるまちづくりの機会を捉え、魅力的な景観づくりへと展開する「景観まちづくり」を積極的に進めていきます。

景観まちづくりに取り組む姿勢  ~官民協働の景観まちづくり~

景観まちづくりの推進にあたっては、市民・事業者それぞれが、景観を形成していく主体としての自覚を持ち、身近にできることから実践していくことが大切です。

また、一人ひとりの活動の環を広げながら、市全体の景観まちづくりへと発展させていくことも重要です。市民アンケート調査結果にもあるように、美しい景観づくりを進めていくためには、市民と行政が協働してまちなみ整備を行うことが重要であり、景観まちづくりの目標像を明確化・共有し、その実現に向けて、市民・事業者・行政が足並みを揃え、協働して取り組みを進めていくことが必要です。

その他、大学や各種専門的機関との連携・協働により、専門性ある質の高い景観まちづくりを目指します。

市民・事業者・行政の果たす役割

市民・事業者・NPO・まちづくり公社・行政それぞれが役割を認識しつつ、景観まちづくりを推進します。


施策体系

規制誘導

  • 景観法の積極的活用
  • 景観条例の更なる充実と運用
  • 景観ガイドラインや景観アドバイザーの更なる活用
  • 良好な景観保全・創出に向けた助成制度等の充実
  • 状況に合わせた様々な手法の活用

景観形成事業

  • 景観に配慮した公共事業や公共施設の整備
  • 効果的な景観形成事業の導入

普及・啓発・支援事業

  • 市民活動支援システムの構築
  • 市民意識の醸成

冊子