日野射撃場における鉛汚染問題について

日野射撃場における鉛汚染問題について
(2013年4月4日更新)

1 現況と対策

 平成12~13年度、県内の射撃場(旧警察学校射撃場、多治見市総合射撃場)において、土壌環境基準を超過する鉛が確認されたことや、陸上自衛隊から「日野射撃場覆道化計画」が示された経緯を受け、平成14年3月には、文書にて土壌調査を申し入れ、これにより場内の調査が実施されました(平成14年5月)。その結果、監的壕手前(着弾点付近)の土壌から環境基準を超過する鉛(溶出量:0.016mg/L)が検出されたため、市は、平成14年5~7月に周辺環境調査(河川水、地下水)を実施し、周辺環境に汚染の無いことを確認しました。また、陸上自衛隊により、沈砂池及び簡易浄水機(排水路)の設置等の応急対策が実施されました。
 平成18年10月、鉛による汚染状況(平面範囲)を把握するため、陸上自衛隊が土壌調査を行った結果、土壌汚染対策法の基準を超える鉛(溶出量:0.011~0.82mg/L、含有量:180~25,000mg/kg)が 100m射座~停弾部間と排水路部分の表層部に集中していることが確認されました。
 さらに、この結果を踏まえ、平成19年5月~11月にかけ、汚染の深度を確定するための詳細調査を行った結果、100m射座~停弾部間(地表からの深さ最大で1.25m)、着弾部(盛土部分ほぼ全て)、排水路部 (水路底部からの深さ最大で3.25m)において、基準を超える鉛(溶出量:最大で5.2mg/L、含有量:最大で8,100mg/kg)が確認されました。

 汚染が判明した場所は、陸上自衛隊により、防水対策、廃弾回収、浄水機の設置及び水路の清掃等の対策がなされ、場外への鉛の流出についても定期的な水質検査において、環境基準を下回っていることを確認しました。

 平成22年3月に陸上自衛隊から措置実施計画書が提出され、汚染の除去等の措置として掘削による汚染土壌の除去 (21,310立方メートル)及び搬出が行われました。その間、掘削面(底面及び側面)の土壌検査、並びに地下水、河川水及び放流水の水質検査を実施し、環境基準等を下回っていることを確認しました。

 平成23年10月31日、汚染土壌の掘削及び搬出が完了したことを確認するとともに、地下水の水質検査を実施したところ環境基準を下回っていたことから、本調査を終了としました。
 平成24年3月7日、陸上自衛隊から措置完了報告書を受理し、措置の完了を確認しました。

2 備考

鉛について

 鉛は、化合物によって毒性が異なりますが、高濃度の鉛による中毒の症状としては、食欲不振、貧血、尿量減少、腕や足の筋肉の虚弱などがあります。発がん性に関しては、金属鉛及び有機鉛については発がん性の報告が不十分で評価できないとして、国際がん研究機関(IARC)は鉛をグループ2B(人に対して発がん性があるかもしれない)に分類しています。
 また、人が鉛を体内に取り込む可能性があるのは、主に飲み水によると考えられ、体内に取り込まれた鉛は血中などに分布したあと、90%以上が骨に沈着します。主に尿に含まれて排せつされますが、体内の濃度が半分になるには約5年かかり、長く体内に残留します。